新人時代、私を助けてくれた食べ物がある。
冷凍のチキンライスで作ったオムライスだ。
看護師1年目になると同時に、私は憧れの一人暮らしを始めた。
自分だけのキッチンを眺めながら、これから自分のためだけにここで料理をしていくんだと胸を弾ませていた。
しかし、実際には毎日があまりに多忙で、あれだけ張り切っていた自炊も出来なかった。ご飯もままならない自分が少し嫌にもなった。
そんなとき、近くに業務スーパーがありチキンライスを買ってみたところ、美味しいうえに量もある。さらに、温めて卵を乗せればもうしっかりオムライスになってくれるのだ。
一人ぼっちの部屋で、慣れない仕事に翻弄されていたあの頃。
冷凍を温めただけのオムライスだと思われるかもしれないが、
「大丈夫、しっかりやれている」
と自分を鼓舞するオムライスでもあったように思える。
中山有香里
【『看護師メシ』バックナンバー】
『看護師メシ』vol.3 ~休憩室を襲う「カップ焼きそば」~
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『看護師メシ』vol.14 ~落ち込む新人時代と「炊き込みご飯」~
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『看護師メシ』vol.29 ~風邪を引いた日の特別なメニュー~
【プロフィール】
中山有香里
看護師?イラストレーター。著書に『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術『悲しいくらい人に聞けない看護技術』(メディカ出版)
Twitter:@musashi_0303
Instagram:@zurukan.yukari33
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