「情報共有ツールと相談しやすい職場のおかげで、1人で訪問する不安が解消されました」訪問看護師インタビュー・三浦 春美さん

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在宅医療の最前線で活躍する訪問看護師へのインタビューシリーズ。今回は「株式会社松 訪問看護ステーションなごみ」に勤務する三浦 春美(みうら はるみ)さんを取材。訪問看護のやりがいや大変さ、思いについて伺いました。

プロフィール

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三浦 春美(みうら はるみ)さん
「株式会社松 訪問看護ステーションなごみ」(香川県)勤務の29歳。看護学校卒業後、総合病院で5年、検診クリニックで1年勤務したのち、2020年8月より現職。趣味は友人と食事や買い物に行くこと。コロナ禍になってからは家でドラマや映画を見ることが多い。

※1※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日~2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20~29歳 107s(※1)、20~34歳 175s(※2)/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)

■総合病院や検診クリニックを経て、患者さまに寄り添った看護がしたく訪問看護師へ

ーー現在の職務内容について教えてください。

利用者さまの体調管理や褥瘡の処置、腹膜透析の補助、血糖・インスリンの測定、終末期のターミナルケア、そのほかにもさまざまな業務を行っています。また、私は担当したことがないのですが、当ステーションにはオンコール対応もありますね。

ーー訪問看護師になるまでの経歴を教えてください。

看護学校を卒業したあと、香川県内の総合病院に入職しました。総合病院では内科や療養型病棟に所属していたので、業務は寝たきりの患者さまのケアが多かったです
入職してから5年ほど経ったころ、結婚を機に県外に引っ越すことになり、転職しました。転職先は現地の検診クリニックです。引っ越して環境が変わったこともあり、病院で夜勤をするのは負担になると考え、日勤だけの職場を選びました。また、主人の転勤の都合で香川県に戻る予定もあり、長くは働けないことが分かっていたので、当時は自分のやりたい仕事よりも生活とのバランスが取れるかどうかを優先したんです。
しかし、検診クリニックでは比較的健康な方を看ることが多かったので「患者さまにもっと寄り添った看護をしたい」と感じていました。結局、転勤があり約1年後に、利用者さまと関わる時間が長く取れる訪問看護師に転職しましたね。

 
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■1人で訪問する不安が、綿密な情報共有と相談しやすい職場の体制で解消した

ーー訪問看護師になるのに不安はありませんでしたか?

ありました。訪問看護は基本的に1人で訪問するので、ちょっとした判断もすべて自力で下さなければならないと考えていたんです。病院で経験したのは、急性期ではなく内科や療養型だったので自分には経験が足りていないと感じていました。
しかし、当ステーションは訪問看護の経験が浅いスタッフや若いスタッフに、先輩看護師がついて相談に乗る「プリセプター制度」を導入しており、困ることがあれば、すぐに相談できる環境だったので良かったです。管理者や先輩スタッフも「いつでも相談して」と言ってくれたので、聞きやすい雰囲気でした。
実際に1人で訪問していて心配なことがあれば、すぐに電話で相談できたので、「すべて自分で判断しなければならない」という不安は解消されましたね。

また、年が近い20代後半~30代前半の先輩スタッフがいたので、親しみやすかったです。若いスタッフがいるためか、ベテランのスタッフもみんな活気があってはつらつとした職場だと思います。
あと、利用者さまのご自宅に上がるのも気を使うので不安でした。ただ、訪問回数が増えると利用者さまとの信頼関係が築かれて、次第に訪問しやすくなっていくんです。それに気づいてからは、以前ほど不安に感じなくなりましたね。

ーー訪問看護になる前となったあとでギャップを感じることはありましたか?

ありましたね。訪問看護師は単独行動が多いと思っていたのですが、実際なってみると、報連相を密に取り合っていてむしろチームで連携していることに気づきました。利用者さまはそれぞれにこだわりや注意すべき点があり、状態や症状が同じような利用者さま同士でも、ケアの内容に些細な違いがあります。そのため、当ステーションでは1人の利用者さまを複数のスタッフで担当するので、訪問前の情報共有は欠かせません。
また、仕事の仕方についても、病院と異なる良かった部分がありますね。現在コロナ禍で対面のミーティングは行いませんが、代わりにLINE WORKSというチャットツールで情報共有しているんです。ツールを使うと、場所を選ばずすぐに利用者さまの情報を確認できるので便利ですね。病院で働いていたころは、朝早く出勤してスタッフ同士で情報共有をしなければなりませんでしたが、現在は訪問前日の夜や当日の朝に家で確認できています。
また、当ステーションでは、看護記録をつける際も事務所に来なければいけない決まりはなく、自分のタイミングでできるため、柔軟性のある職場だと思います。もともと負担なく働けることにこだわりがあったので、今の職場が合っていると感じていますね。

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■「あの看護師さん良かった」「来てくれるだけでうれしい」感謝の言葉がやりがい

ーー訪問看護のどんなところにやりがいや面白さを感じますか?

まだ入職して1年も経っていないので、今は利用者さまのご自宅に訪問して仕事をするので精一杯というのが本音です。それでも「あの看護師さん良かった」「丁寧だった」と人づてに聞いたり「ありがとう」「来てくれるだけでうれしい」と感謝されたりするとやりがいを感じますね。
1人の利用者さまとじっくり関わりたいという思いが病院で働いていたころからあったので、訪問看護に適性があったのかもしれません。

ーー訪問看護師の大変なところはどこですか?

物品が自由に使えないところですね。病院だと必要な機材は気兼ねなく使えますが、利用者さまの生活に入っていく訪問看護だと、利用者さまご本人がお金を出して買ったものを使うこともあるので、気を使います。
また、訪問看護師と利用者さまはお互い人間なので、相手に対して苦手意識を持ってしまうことがあるんです。そういうときのケアは大変ですね。病院は忙しいので患者さまお一人に付きっきりになることはありませんが、訪問看護だと決まった時間内は利用者さまと1対1でケアをしなければなりません。ただ、最初は接し方に悩んでも実は利用者さまが人見知りなだけということも多く、訪問するにつれ関係性が良くなっていくこともありますね。

■訪問看護の場に備品は少ない。だからこそアセスメント力を磨いていきたい

ーー訪問看護師として大切にしていることを教えてください。

やはり利用者さまを自分の立場をわきまえてケアすることですね。訪問看護師はあくまで利用者さまのご自宅に上がらせてもらっているという謙虚な姿勢を忘れてはいけないと思います。
また、利用者さまの疾患だけでなく、人間性も見るようにして、相手を思いやることを意識していますね。「どう言えば伝わるか」「適切な距離感はどのくらいか」など、利用者さまごとに考えるようにしています。病院で働いていたころより、自分で考えて動くことが増えたような気がしますね。

ーーこれから訪問看護師としてどんなことに力を入れていきたいですか?

看護師としてのアセスメント力を磨いていきたいです。訪問看護の現場は医療機材が少なく、聴診器とバイタル測定器のほかに使えるのは、自分の目くらいしかありません。だからこそ利用者さまの表情やふるまいから状態を見る観察力が必要なんです。入職したてのころは、判断のポイントが全く分からず戸惑うことばかりでしたが、自力で調べたり先輩に聞いたりして少しずつ力を養っています。
私の大きな目標としては「あの看護師さんに来てほしい」と利用者さまに言っていただけるようになりたいです。

ーー訪問看護師に興味がある看護師へ一言お願いします。

訪問看護師は「1人で判断しなければならない」「ハードルが高い」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。たしかに訪問看護師になるには、ある程度病棟でのキャリアは必要だと思います。ただ、実際は個人プレーだからこそ現場ですぐに相談できる体制が用意されているんです。どこの事業所もそうだと思いますよ。そのため、訪問看護師に興味がある人は、まずはチャレンジしてほしいと思います。病棟にもやりがいはありますが、訪問看護にはまた違ったやりがいがあります。患者さまとじっくり向き合いたいと考えている方や、急性期でテキパキ動くのが合わないという方は、ぜひ一歩踏み出してほしいです。

ーーありがとうございました。

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