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「利用者さまの生活を尊重できて、話を聞ける人が向いていると思います」訪問看護師インタビュー・中村 弥生さん・西廣 久美子さん

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在宅医療の最前線で活躍する訪問看護師へのインタビューシリーズ。今回は、「社会福祉法人やまなし勤労者福祉会 訪問看護ステーションいけだ」に勤務する中村 弥生(なかむら やよい)さんと西廣 久美子(にしひろ くみこ)さんを取材。訪問看護のやりがいや?変さ、思いについて伺いました。

プロフィール

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左:中村 弥生(なかむら やよい)さん
「社会福祉法人やまなし勤労者福祉会 訪問看護ステーションいけだ」(山梨県)勤務の47歳。看護学校卒業後、山梨県内にある病院の内科病棟で6年、訪問看護ステーションで14年勤務した。2015年3月より現職。現在はステーションの所長を務める。趣味は家庭菜園と漫画を読むこと。休日は子供と過ごす事が多い。

右:西廣 久美子(にしひろ くみこ)さん
「社会福祉法人やまなし勤労者福祉会 訪問看護ステーションいけだ」(山梨県)勤務の39歳。看護学校卒業後、山梨県内にある病院の小児科病棟で3年弱勤務。出産・子育てのため退職したのち、3年ほど専業主婦に。その後、訪問看護ステーションで5年間、臨時職員として働く。2015年3月より現職。現在は副所長を務める。趣味は休日に2匹の愛犬をドッグランに連れて行くこと。



目次

■所長と副所長。病棟での勤務や出産を経て訪問看護師へ

??現在の職務内容について教えてください

中村さん:訪問のフォローをすることもありますが、現在は所長なので「新規の利用者さまのサービス開始の窓口役」を担ったりステーションを運営したりするのが主な業務です。窓口役としては、ケアマネジャーや医療機関から新規の利用者さまの依頼を受け、カンファレンスや担当者会議に参加しています。運営は、スタッフが困ることなく働くことが出来るよう、そして楽しく学びつつ働ける職場になるよう基盤づくりをしていますね。ほかにも、現在コロナ禍なのでコロナウイルスの感染対策情報の発信や、コロナ対策の学習会の講師もしています。

西廣さん:主な業務は訪問のスケジュール調整です。当ステーションの訪問看護は受け持ち制ではなくチーム制なので、スタッフが回りやすいように訪問ルートを組んでいます。また、最近は所長と相談しながら新規の利用者さまのお宅に訪問して、ケアの方向性の相談もしていますね。

??訪問看護師になるまでの経歴を教えてください。

中村さん:看護学校卒業後は山梨県内にある病院の内科病棟で6年間働きました。その後、希望して現職とは別の訪問看護ステーションに異動し14年働きましたね。「社会福祉法人やまなし勤労者福祉会 訪問看護ステーションいけだ」に異動したのは2015年3月のことです。経歴はすべて同グループ内の異動ですね。

西廣さん:私も職歴は同グループ内だけですね。看護学校卒業後は病院に入職して小児科と内科の混合病棟で3年働き、結婚を機に退職しました。出産も経て、3年間は専業主婦をしていましたね。その後、現職とは別の訪問看護ステーションに就職し、臨時職員として5年働きました。2015年3月に当施設に転職しましたね。

??訪問看護師を目指したきっかけを教えてください。

中村さん:やはり、自宅で過ごす利用者さま本来の姿に興味があったというのが大きいですね。また、病院が忙しくて患者さま一人ひとりに自分が思う必要な看護が実践できる環境でなかったのも理由の一つです。訪問看護は利用者さまと1対1で話をしながら相手に寄り添った看護ができます。そこで、訪問看護をしたいという思いが強くなりましたね。

西廣さん:前職の病院の先輩で、訪問看護に異動したスタッフから「施設の所長が良い人で、分からないことがあればフォローもしてくれるからやってみない?」と誘われたからです。当時、結婚や出産で3年ほど専業主婦をしており、ブランクがあったのでフォローしてもらえるのは助かると思いました。訪問看護の経験がなかったので、まずは臨時職員を志望しました。

??訪問看護師になるのに不安はありましたか?

中村さん:あまりありませんでした。スタッフが顔見知りばかりだったので安心していました。病院ほど仕事のスケジュールもきつくなかったですしね。また、異動したのは2002年のことですが、当時は介護保険制度が施行されて2年だったので現在より訪問が自由だったんです。現在の訪問看護は、1人で訪問する不安や、終末期を在宅で過ごしたいという方が多く、重症な方が多い分夜間の拘束勤務は不安が多いと思いますが、それがほとんどありませんでした。当時は利用者さまを乗せて病院に行ったり、お花見など季節行事をしたりしていたんです。当時はデイサービスの数が少なかったので、そういうことも訪問看護がしていたんですね。それから徐々に訪問看護とデイサービスの役割分担が進んでいきました。

西廣さん:不安でした。病院は小児科が中心だったので、重症の患者さまを看る機会が少なく、訪問看護師になるには知識不足だと感じていたんです。ただ、働いてみると期待通りフォロー体制がしっかりあったので不安は解消されました。所長や主任からは「困ったら電話をして」と言っていただきましたね。また、知識不足を補うため勉強もしました。訪問前に利用者さまの情報や処置の方法を確認するんです。小児科と訪問看護では採血の方法すらも異なります。それこそ基本的な看護技術から再確認していきましたね。

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■利用者さまに安定した生活を送ってほしい。安心してほしい。

??訪問看護のやりがいは何ですか?

中村さん:本人だけでなく、ご家族や多職種のスタッフと協力して、利用者さまが心身ともに安定した生活を継続できるようサポートできるのがやりがいです。たとえば、夏に脱水症状で入院したあと、ご自宅に帰られる利用者さまの場合、在宅の様子を知っている訪問看護師が水分補給や食事をどうするかアセスメントします。多職種と協働して利用者様に合った脱水予防のための一日の生活スタイルを作り上げていくのです。訪問看護師は、その連携の中でケアの方向を発信する役割を持っているので予測するアセスメント能力が試されますが、そのぶんやりがいに感じますね。
また、現在コロナ禍なので、入院するとご家族と面会しづらい状況があります。それもあってご自宅で最期を看取られたい利用者さまが一昨年の末から増えているんです。去年、ご自宅で看取られた方は、ステーション全体で36名いらっしゃいました。そういった「ご自宅で最期を迎えたい」といった思いを尊重して、利用者さまの生活をサポートするのはやりがいを感じますね。ご自宅で看取られるときは在宅医もいるので、指導を受けながら、ご家族の支援をするという「専門職の使命」があると自覚しますね。
また、症状が安定している方の訪問看護もやりがいがありますね。ご自宅だと、利用者さま本来の姿が見られます。病院では病衣姿だったのが、私服を着て当たり前の生活をマイペースで過ごしているのを見ると、「家で過ごせて良かった」と思いますね。

西廣さん:看護の成果が実感できるところですね。一人で訪問するのは不安ですが、自力で考えて対応し、それが成果につながるとやりがいを感じます。また、訪問看護は時間が決まっていて、それに見合った対価をもらっているので知識をつけてしっかりやらないといけません。それもやりがいですね。
以前、丁寧に説明して利用者さまやご家族を安心させてあげられたことがあります。その利用者さまは私が個人で担当している方ではないのですが、不安が多くステーションに電話をかけてくる方でした。また、ご家族の方も同様で、何度も連絡をいただきました。そこで、私は「こういうときはこうすれば良い」と丁寧に対応を教えたんです。すると、利用者さまもご家族も次第にご自身で問題を解決できるようになっていきました。今では、その方からはほとんど電話が来ません。自分の対応が、分かりやすく成果に繋がった経験でしたね。

??訪問看護の?変なところはどこですか。

中村さん:当ステーションは365日24時間対応なので、スタッフは交代でオンコールを担当しています。しかし、私は管理者なので、担当でなくても何かあれば直ぐに電話に出られるようにつねに携帯を持っていないといけないんです。看護師以外にもヘルパーなど他職種から急に連絡が入ることもあります。責任の重さを感じますね。
スタッフは、オンコールで夜間対応をすれば翌日、訪問の体制がつくときは日中の休みがもらえますが、忙しいと休めないこともあるので大変です。病院のようにシフトで組まれていないぶん、そういうこともあるんですね。
ほかにも、私は方向音痴なので初めて訪問するお宅に行くのは大変です(笑)

西廣さん:訪問看護の時間が利用者さまにとって有意義かどうか心配になることがあります。知識や経験が少ないと自覚しているので、一人でやったことがあっているか心配なんです。病院だと心配になればすぐ見に行けますが、訪問看護は次の訪問まで確認できないので不安ですね。

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■訪問看護に向いているのは話を聞ける人

??どんな人が訪問看護師に向いていると思いますか?

中村さん:相手の話を聞ける人や相手とじっくり関われる人ですね。「人の役に立ちたい、その人の生活を守りたい」という気持ちが重要なんです。
また、拘束の精神的重圧に耐えられるかもポイントですね。訪問看護は一人で訪問はしますが、チームで利用者様の生活を支えています。夜間でも良いので困ったら相談してほしいと思いますね。その点では、困ったら抱え込まず相談できる人が訪問看護師に向いていると思います。

西廣さん:利用者さまやご家族の話を聞ける人です。自分の看護観も大事ですが、まずは利用者さんの話を聴いて受け止めたうえでケアするのが重要ですね。

??訪問看護師として?切にしていることを教えてください。

中村さん:利用者さま本人の希望を尊重するようにしています。ときどき、ご家族の意向や治療が優先されて、本人の意思がおろそかになることもあるんです。私は利用者さまに必ず「どういうふうにしたいですか」と聞いています。また、利用者さまが正しく選択できるように情報をきちんと伝え、選択肢を示すのも大切ですね。本人の気持ちが尊重された暮らしができるように看護師として役割を果たそうと思っています。

西廣さん:利用者さまごとに生活や歴史、価値観は異なるので、それを把握して一人ひとりにあったケアをするよう務めていきたいです。

??これから訪問看護師としてどんなことに?を?れていきたいですか?

中村さん:看護師としてのスキルアップができるよう、学ぶ風土のある職場つくりをしていきたいですね。そして自事業所は複合型施設でもあるので多職種の専門性を知り、利用者様の暮らしが多職種の共同で成り立っていることを実践の中で感じてほしいと思っています。その中で、ステーションとしても成長出来て、選ばれる訪問看護ステーションになれるように基盤つくりをしていきたいですね。何よりも、訪問看護のやりがいや、楽しさを感じてもらいたいです。

西廣さん:副所長としてはスタッフ一人ひとりのフォローができるようになりたいです。私はスタッフの立場は分かりますが、経営者の立場はあまり分かりません。もっと勉強して、経営の立場からもステーションを支えていきたいですね。

??ありがとうございました。

▼記事に関連する施設の情報はこちら(看護のお仕事)

訪問看護ステーションいけだ

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