
本記事では、あらゆる院内業務をデジタル化するシステムを開発した企業と、院内の雰囲気を明るくするアート制作活動を実施している組織、難病コミュニケーション講座を開催している法人を紹介します。
院内の業務負担を軽減したい方や、ホスピタルアートに関心のある方、意思伝達装置の使い方を理解して業務に活かしたい看護師の方は、記事の最後まで目を通してみてください。併せて公式ホームページを閲覧することで、有益な情報が得られるはずです。
2015年に野村総合研究所、鹿児島銀行などの出資で設立された、株式会社サザンウィッシュ。主に、AIの自社開発やAIを駆使したシステムソフトの開発、AIとビッグデータを活用したコンサルティングサービスなどの事業を展開しています。特にBtoB分野に強く、これまで医療・介護・薬局・金融業界における業務課題を見出し、解決するためのソリューション開発を行ってきました。
出資母体の業務知識とノウハウも武器に事業を切り開き、フットワーク軽く新たな取り組みに挑戦している企業です。
医療業界における人材不足が叫ばれるなか、医療機関ではスタッフの業務負担を軽減し働き方を改善するべく、さまざまな対策を講じているところも多いのではないでしょうか。
そこで注目したいのが、同社が開発した医療機関向け統合プラットフォーム「Mediboard」です。同システムを活用することで、院内のバックオフィス業務をデジタル化し徹底して管理を行えるため、業務の効率化を図ることができます。

同システムに備わっている主要な機能は、「お伺い書機能」「契約・資産管理機能」「購買管理機能」の3つ。どれも医療現場の課題を解決する画期的な機能です。
たとえば「お伺い書機能」の場合、稟議や決裁、各種申請をデジタルフロー化することで、紙による情報漏洩や紛失のリスクを回避できます。現在利用している書式をそのままデジタル化することで現場の抵抗感を最小限にし、承認・院内手続きの時間の短縮や保管コストの抑制を叶えます。
「契約・資産管理機能」では、医療機器や車両のリースや保険などの契約管理や設置場所の管理ができるのが魅力です。
また、「購買管理機能」で現在の在庫の状況と発注履歴の確認が可能。余分な発注を防げるため、コストの抑制にも繋がります。「経営分析ダッシュボード」機能を使用すると、購買分析をすることも可能です。

ほかにも、医療従事者やスタッフの業務時間を短縮する機能が搭載されており、クリニックから大規模病院、介護施設まで幅広い利用が期待できます。
今置かれている状況を打開し、快適に業務を行えるシステムについて知りたい方は、ぜひ企業のホームページにて詳細をご確認ください。
2017年に設立して以来、医療・福祉分野において、色やアートのちからでケアに繋げる活動を行っている、ひといろプロジェクト。独自にメソッドを構築した色彩活用「リハビリカラー®️」を用いた患者へのアピアランスケアや創作のセッション、ホスピタルアートの企画制作や病棟でのワークショップ、市中のギャラリーでの企画展などを実施してきました。
患者や医療従事者の気持ちを高め、絆やコミュニケーションも生まれるこれらの活動を通して、医療・福祉の現場を活気づけ、色やアートによる新たなケアの可能性を発信し続けています。

治療を目的とした医療機関の多くは、機能性を重視した院内環境となっており、どちらかと言えばデザイン性は少なく、無機質な雰囲気の院内であることがほとんどかもしれません。
しかし、近年では病院を癒やしの空間にするべく「ホスピタルアート」を導入する医療機関が徐々に増えてきており、注目が集まっています。
そうしたホスピタルアート活動を行っているのが、同プロジェクトです。
一般的に医療機関が持つ、シンプルな色合いと無機質なイメージを払拭するべく、院内の壁面や空間に新たなストーリーを紡ぐようなアートを施すことで、患者が不安や緊張感から解き放たれ、安らげる空間づくりを実現させています。
同プロジェクトのホスピタルアートは、医療従事者と患者、その家族が参加してアーティストと一緒に作るワークショップの制作スタイルが可能です。制作前には、医療機関側が抱える事情や課題に対して企画を提案するとともに、患者を主役とした色やアートを考慮し、医療環境の中でアートと関わり合う事によって、より良い影響が生まれるようにアイデアをかたちにしていきます。
アートの制作は、丁寧なヒアリングから始まります。多様なジャンルで活躍中のアーティストと病院の方々とのコラボや、空間デザインの専門家による安全対策の実施、コロナ禍でのキット送付やオンラインを使って遠隔的に合作できる点も、多くの医療機関から選ばれている理由でしょう。
実際に、同プロジェクトのホスピタルアートを導入した医療機関には、それぞれ来院する患者の年齢層や医療機関の特徴に合うコンセプトに沿った、繊細な色づかいやイメージが院内空間にくり広げられ心を掴むアートが施されています。
患者はもちろん医療従事者も気持ちが上向きになり、リラックスして過ごせるのではないでしょうか。

また、同プロジェクトは、医療機関という限られた空間を飛び出し、医師や研究者、市民など多くの人が集まるギャラリーにて、ホスピタルアートの魅力と可能性を伝え、医療・アート・社会の交流がひろがる企画展も行っています。
医療機関のイメージを覆すホスピタルアートは、患者のエンパワーメントやコミュニケーション活性化や心にゆとりを持たせるという観点からも今後、導入が進むかもしれません。
2024年11月26日〜12月8日まで/「大阪府立江之子島文化芸術創造センター」にて開催予定
展示内容:
1)WORK SHOP STORIES
ROOM2 2023/11/26(火)~12/8(日)11:00~19:00(月曜休館 最終日は16:00迄)
地域の中学校と院内分教室の小中学生が、顔を合わさずとも制作での連携が実現したアーティストとのコラボレーションや、白衣制作時に出る残布を使用したエシカルなアート5つ事例のなど、新たな形のホスピタルアートをストーリーと作品展示します。
参加アーティスト)池平徹兵 たかはしなな いまふくふみよ ヒガシテッペイ いしいまゆみ Reyca
2)ART LABORATORY
ROOM3 2023/11/26(火)~12/1(日)11:00~19:00 (最終日は16:00迄)
一般の方々はもちろん病気や障害がある方々の五感にひびくアートを試みたインスタレーション
参加アーティスト)葛本康彰 5SENSES+
難病患者や重度障害者の方々が、円滑にコミュニケーションを取るための支援を行っている、特定非営利活動法人ICT救助隊。当事者とその支援者を対象に、IT支援機器である意思伝達装置の使い方を理解し活用してもらうべく、全国各地で講習会を実施しています。
『自分をプレゼン!ALS患者に聞こう。』の共催や訪問サポートを行うなど、少しでも多くの患者のコミュニケーションの助けになれるよう、積極的に活動している法人です。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)やパーキンソン病といった進行性の神経難病を抱える方や、気管切開で声が出せない方は、日々を過ごす中で医師や看護師、家族などの支援者と意思疎通がままならないもどかしさを感じているかもしれません。
もちろん、近年では当事者の思いを伝え、会話も可能な意思伝達装置が出てきていますが、そうした画期的な装置の存在自体を知らない方もおり、知っていても使い方を十分に理解できていない場合もあるのが現状です。
そこで、同法人は難病患者や重度障害者とその家族、看護師、保健師、作業療法士、言語聴覚士、介護支援専門員などを対象に、「難病コミュニケーション講座」を定期的に開催し、コミュニケーション支援を行っています。

たとえば、過去に実施されたイベントではカリキュラムとして、透明文字盤の実習と携帯型会話補助機器レッツチャットの体験、伝の心・オペレートナビ体験、Hearty Ladder体験などを組み、操作方法を確認しながら実用的な活用の仕方を紹介しました。
現在では、オンライン、集合研修の両立でiPadやiPhoneの1スイッチ操作、視線入力装置の体験、オリジナル入力スイッチの作成も実施され、当事者の気持ちへの理解を深めつつ、実例を通して学ぶことができます。
講座によっては、ランチセッションの時間が組まれていることもあり、医療・介護・福祉領域の垣根を超えてさまざまな交流を図る機会もあるでしょう。
同講座を受講することにより、意思伝達装置の知識と使い方を学べるほか、障害の状態に合わせたスイッチの選択についても理解を深められます。
同講座は、看護師として今後、難病患者や重度障害者の方々とのコミュニケーションを図るうえで必要不可欠な知識が得られるため、受講を検討してみる価値がありそうです。
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