病院といえば夜勤。夜勤といえば怖い話。
夜勤の休憩時間に、看護師さんが話している「本当にあった怖い話」。
でも実際は、本当にそんな怖い話ってあるの?
そこで今回は、「ホントの本当にあった話」をご紹介します。
怖いと思うかどうかは、あなた次第…。
これは私が看護学校時代に、寮の同室の友人Aと体験したできごとです。
私たちは卒業間近に、消灯後の暗い部屋の中で、看護師国家試験の勉強をしていました。
肝臓がんの問題を勉強していた時に、Aはポツリと「あの人、どうなったかなあ」と言いました。
Aは、最後の実習で受け持った、末期の肝臓がんの女性が気になっていたのです。
私は何も言ってあげられず、2人でしんみりしていました。
すると、廊下をひた、ひた、ひた、と歩く音が聞こえてきたのです。
私とAは顔を見合わせ、近づいてくる足音をだまって聞いていました。
夜中の3時過ぎでしたが、寮の友人がトイレにでも行くのかと思いました。
ところが、足音はトイレを通りすぎて、だんだん近づいてきました。
私たちの部屋は廊下の突き当り。その奥には部屋はありません。
それに、少し引きずるようなその足音はまるで病気の人のよう。
「○○さん(患者さんのお名前)…?」とつぶやくA。
Aと二人でドアの方を見つめていると、足音はドアの前でピタリと止まりました。
そして、ドアのすりガラス越しにぼんやりと白い人影が。
患者さんが亡くなるとき、お世話になった人にお別れに来る、と聞きます。
Aも私も、声が出ませんでした。
二人で息を呑んでドアを見つめていたら、
「コン、コン!」と、ドアを鋭くノックする音が。
「ギャアーーーッ」
Aと私は、手を取り合って同時に叫んでいました。
すると、カチャリとドアが開き、入ってきたのは看護学校の担任のT先生。
「あなたたち、もう寝なさい!夜更かしは体に良くないわよ!」
その日寮の宿直をしていた60歳近いT先生は、白いパジャマ姿で見回りをしていたのです。
私たちはホッとして、顔を見合わせて笑ってしまいました。
それから数日後、Aの受け持ち患者さんが亡くなったと聞きました。
ちょうど、T先生が私たちの部屋を訪れたあの日の未明だったそうです。
私が勤務していた病棟では、深夜勤務に入る前に「ラウンジ」のテーブルと椅子の拭き掃除という業務がありました。
真っ暗なラウンジの電気をつけ、テーブルと椅子を拭くだけですが、私は苦手でした。
霊感の強い友人のNが、ラウンジには“霊”がいると言うので、なんとなく怖かったからです。
その日も深夜入りの私は、苦手なラウンジの拭き掃除をしていました。
バケツにつまづき、水がこぼれたので、下拭き用の雑巾をとりに行きました。
ところがラウンジに戻ると、テーブルから少し離したおいた椅子が、すべてテーブルにピッタリ寄せてあるのです。
だれもラウンジに入った形跡はないのに。
私は気味悪くなって、急いでこぼした水を拭き、ナースステーションに入りました。
そして、その日勤務が一緒だったNに言うと、「霊が手伝ってくれたのよ」と言うのです。
私は勤務中、椅子のことがずっと気になっていました。
すると、明け方に仮眠室から主任さんが出てきて言いました。
「ラウンジ当番さん、あんまり椅子をガタガタさせないでね、眠れないから」
うちの病棟は二交替と三交替夜勤の混合体制。
二交替夜勤の主任さんは、ラウンジの奥の仮眠室で寝ていたのです。
私がラウンジを出た時に、主任さんが出てきて椅子を直してくれたのでしょう。
私がNに「霊なんていないんじゃない!」と言っても、Nは笑うばかり。
私は主任さんに、椅子を直していただいたお礼を言いました。
すると主任さんは不思議そうな顔で一言。
「椅子なんて直してないわよ」
私はやっぱり、ラウンジの拭き掃除は好きになれそうにありません・・・。
いかがでしたか?
夜の病院の「怖いお話」にも、ちょっと笑える続きがあるかも。
勤務の緊張をふっとゆるめる休憩時間。
笑えるおしゃべりでリフレッシュして、お仕事頑張っていきましょう!
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