
本記事では、車椅子ユーザーと介助者の安全を守るフットレストを作る企業、卵・乳製品アレルギーの診断の試験食及び患者さんの自宅摂取に使用できる加熱粉末を開発した企業を紹介しています。医療現場の問題を解決する便利な製品に関心がある看護師さんは、ぜひ内容を覗いてみてください。
有限会社 ハーティー・メッセージは、“Hearty for all”をスローガンに掲げ、事業を通して人々に「あたたかさ」と「元気」を届けることを目指す企業です。
主な事業として、医療福祉分野に向けた新しいモノづくりを展開しています。
代表取締役の敷地雄一さんは、理学療法士として30年勤めた経歴を持つ一人。新型コロナウイルスの出現を機に、医療福祉分野に多くの課題があることに気付いたそうです。
敷地さんはこれらを克服することを自身の人生の課題とし、独立して会社を立ち上げ、問題解決のアイデアを製品化する取り組みに尽力しています。
取り組みの一つとして、感染予防対策を考慮した車椅子フットサポート「スマートフットレスト」を手掛けています。
そのほかにも、衛生環境を向上する車椅子、携帯できる感知センサーといった革新的なアイデアを出し、製品化への道を模索しています。
医療福祉の課題を見つめて解決案を生み、役立つアイテムを届ける同社は、医療従事者の業務を後方から支えてくれる、頼りになる存在といえるでしょう。

従来、車椅子のフットレストを使用する際、開閉操作が困難で介助が必要になったり、半開きのフットレストに車椅子ユーザーが足を引っかけたりする問題を抱えていました。
こうした不便かつ怪我のリスクもある状況を改善するべく生み出されたのが、「スマートフットレスト」です。
同製品は、フットレストのプレート部分を分割してバネを仕込み、足のわずかな力だけで開閉操作ができる仕様になっています。
負担のない開閉操作を可能にし、プレートの半開き状態を防ぐことで、車椅子ユーザーの利便性と安全性の向上を実現しています。同時に、足が不自由な方の自立も後押ししています。

さらに介助者が開閉操作をする際、プレート部分に触れず足のみで操作できるのも嬉しいポイント。手でフットレストに触れることなく衛生的なため、感染予防の観点でも安全性を高めてくれます。
車椅子の患者さんの生活を、より快適で安全なものにしたい看護師さんは、同製品の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
株式会社 たまこなは、「食物アレルギーのこどもと家族の幸せに貢献したい」という願いから、加熱全卵粉末「たまこな」と牛乳粉末「みるこな」を開発・製品化し、食物アレルギーの患者さんを助けている企業です。

国内において、卵は乳幼児の食物アレルギーとして一番多い原因食品といわれています。医療機関では、卵アレルギーの疑いがある患者さんに対し、卵の試験食を使った食物経口負荷試験を実施しています。ただし実際の現場では、試験食を準備することが負担となる実状があったといいます。
それに加え、病院によってゆで卵や薄焼き卵、卵を使用したパンやお菓子等、試験食として用いる食品が異なり、一定した検査結果が得られないことも懸念されていました。
そこで、社会医療法人愛仁会 高槻病院小児科で小児アレルギーの診療を行う傍ら、榎本薬品株式会社を経営する榎本真宏さんは、こうした問題を解決するべく製品開発をスタートさせました。
開発においては、榎本薬品株式会社と複数の病院・大学・企業でコンソーシアムを結成。卵業界を牽引するキューピー株式会社の協力も得て、全国の専門家の意見を取り入れながら共同研究を進めたといいます。2018年には本プロジェクトが「神戸医療産業都市研究開発補助金」制度の支援を受ける形となり、開発がより本格的に始動しました。
国立病院機構相模原病院の医師をはじめ、大勢の専門家が連携し、知恵と努力を集結させ長年の研究を重ねた結果、ついに卵アレルギーの診断に使用可能な試験食「たまこな」が完成します。
その後、榎本さんは同社を設立して製品化を進め、「たまこな」が人々の手に渡るようになりました。

同社は「たまこな」に続き、乳製品のアレルギー診断に使える牛乳粉末「みるこな」も開発。どちらも食物経口負荷試験の試験食として役立てられています。
さらに、これらは食物経口負荷試験結果が陰性の方へ食事指導や経口免疫療法を行う際にも使用可能であり、食物アレルギー患者さんの継続的な自宅摂取を容易にしています。
まさに同社は、食物アレルギーの検査・治療の大いなる進歩に寄与した開拓者といっても過言ではないでしょう。食物アレルギーのケアに関わる看護師さんは、ぜひ同社の活動と製品をチェックしてみてください。
同社が展開する「たまこな」「みるこな」シリーズは、アレルギー診断の食物経口負荷試験と患者さんの自宅摂取に使える加熱粉末です。
卵を粉末化した「たまこな」は、卵タンパク量のミリグラム数に応じた「たまこな25」「たまこな250」「たまこな750」の3種類を用意。これにより、患者さんの症状に合わせた摂取量を選べる仕様となっています。
「みるこな」の方は、診療ガイドラインの「少量」の食物経口負荷試験に該当する形に対応できるよう、乳たんぱく100mgを含んだ「みるこな100」を提供しています。
現在、「たまこな」は全国で200以上の医療機関で導入されているとのこと。アレルギー診断・治療における医療の質を高めるサポートアイテムとして、ぜひ同製品を活用してみてはいかがでしょうか。
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