
在宅医療の現場では、一人ひとり状況が異なる患者さんに対応できる高い専門性が求められています。
そこで今回は、スタッフがそれぞれ積極的に専門性向上に取り組んだり、新たな在宅医療の可能性を追求したりしている訪問看護ステーションにフォーカスを当ててみました。
腹膜透析や小児プライマリケアの学びに加え、在宅医療での呼吸器看護の新たな選択肢を普及させようと力を注ぐ姿勢が印象的な記事を紹介しています。
在宅医療で活躍している看護師さんはもちろん、専門的な看護に関心のある方は、最後まで注目してみてください。

神奈川県横浜市を中心に、24時間365日、在宅ホスピスおよび緩和ケアを提供する株式会社GCI 訪問看護ステーション芍薬。2010年の設立以来、長年にわたって積み重ねてきた経験と実績で、年齢や疾患を問わずさまざまなニーズに対応しているのが特徴です。
利用者さんが自分らしく住み慣れた自宅で療養できるように、看護師やソーシャルワーカー、リハビリ職など多職種チームワークで、がんだけではなく非がん疾患のホスピス緩和ケアも提供しています。
そんな同社の活動や思いなどはブログで垣間見ることができ、たとえば今回注目したのが《腹膜透析の研修&学会参加報告~心理的ハードルがなくなりました》という記事です。
こちらの記事では、2024年11月に福岡で開催された2日間の腹膜透析医学会に参加したこと、それに先立つ医院での1日の研修について、管理者の看護師さんへのインタビュー形式でまとめられています。

看護師さん自身は、腎疾患や血液透析が必要な患者さんへの看護経験は豊富な一方で、腹膜透析については未経験だったそう。また、「機械を知らないとできない」「特殊で難しそう」という先入観もあり、心理的なハードルは高かったと言います。
しかし、研修先でも学会でも腹膜透析に対する熱意を持つ医療従事者が多く、驚きの連続とともに良い刺激を受けたことで3日間のうちに大きな意識変革を遂げ、自身も腹膜透析を推進したいと思うようになったとのことです。
そして、同社は小児在宅ケアに尽力していることもあり、1年間にわたる小児プライマリケア認定看護師教育課程を修了した看護師さんが在籍している点もポイントでしょう。
同ブログ内の記事《小児プライマリケア認定看護師課程を修了しました》には、課程の内容をはじめ、看護師さんのリアルな視点での受講して感じた良かった点や大変だった点などが掲載されています。
記事によると、看護師さんは全国各地のさまざまな看護師とのディスカッションを通して、特に病院看護師と在宅看護師の看護観の違いを実感することになったのだとか。それぞれ異なる着目点に対して議論を重ねることで、より深く理解できる良い機会になったそうです。
課程での学びは余すことなく現場で活躍するための糧となっており、今後は小児が地域で長く暮らせるよう、多職種や多機関と円滑に連携できる地域づくりを担う一員として、リーダーシップを発揮していきたいと抱負を述べています。
さらに、非がん性呼吸器疾患の在宅ホスピス緩和ケアにおける、新たな治療法の導入に積極的な姿勢が窺える記事《ネーザルハイフロー(ハイフローセラピー)を在宅で広げたい》もあります。
ネーザルハイフローとは、呼吸不全の病態改善に向けて、高流量の酸素空気混合ガスを鼻腔内に投与する治療法のことです。
同記事のインタビューに応じた看護師さんは、呼吸器看護に熱い情熱を抱き、3学会合同呼吸療法認定士の資格を取得している持ち主。これまでの経験から、患者さんのQOLを高く維持できるだけではなく、PaCO2の低下やCO2ナルコーシスの減少が期待できるネーザルハイフローを、在宅でより広く活用できないか考えていると言います。
ですが、機器の管理や頻繁な水の補給といった、運用していくうえでの課題も残されているのが実情としてあるようです。
そこで在宅へ普及させるためにも、学会などで研究成果を発表したり、連携する医療従事者にネーザルハイフローを紹介したりと啓蒙活動に取り組んでいきたいと語っています。

腹膜透析・小児プライマリケア・ネーザルハイフローへの理解を深めるキッカケにつながる充実した内容となっているので、詳細はぜひそれぞれの本文を確認してみてくださいね。
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