医療従事者の学びと地域との新しい関わり方に注力している組織

本記事では、地域と医療をつなぐための新しい対話の場を創造する法人と、母乳育児支援のエキスパートを育成する法人、認知症アドバイザーの資格試験を実施する協会をご紹介します。

地域との新しいつながり方を模索したい方、母乳育児支援のスキルを向上させたい方、そして認知症ケアの専門資格取得を目指す方は、ぜひ最後までお読みください。医療従事者の方々の新たな挑戦を力強く支援する組織との出会いとなるはずです。

※調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日~2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20~29歳 107s/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)

一般社団法人ケアと暮らしの編集社

一般社団法人ケアと暮らしの編集社は、2020年に設立された法人です。
図書館やカフェ、学びの場といった暮らしの導線上に、気づいたら相談していた、健康になっていたというケアの入り口となる場を作っています。

人のエンパワメント、場のデザイン、まちのデザインという3つのアプローチで、暮らしの中にケアの場を作る活動と、全国にケアするまちを広げる活動を実践。医療や福祉の専門家と地域住民が自然に出会える仕掛けづくりを通じて、地域福祉の向上に寄与しています。

専門職と気軽におしゃべり「YATAI CAFE」

▲画像提供:一般社団法人ケアと暮らしの編集社

同法人が実施しているプロジェクト「YATAI CAFE」は、2016年10月に開始されました。医療福祉専門職が商店街で屋台を引き、コーヒーを介して道ゆく人と健康にまつわる対話を行う取り組みです。
従来の医療教室や健康教室では、関心のある人しか集まらないという課題がありましたが、この活動では暮らしの動線上で自然と医療や福祉の専門家と出会える場を創出しています。

これまでに延べ60回程度実施し、数百人とのコミュニケーションを重ねてきました。屋台にはさまざまな人が集まり、簡単な健康相談をする人、井戸端会議を始める人、遊ぶ子どもたちなど、それぞれの形で場を活用しています。
また、生きづらさを抱える若者が屋台での出会いをきっかけに地域住民とつながるなど、地域のコミュニティの編み直しにもつながっています。

この活動を通じて、医療従事者は「病院にいる遠い存在」から「地域でコーヒーを配る身近な存在」となり、住民と医療をつなぐ新しい関係性を築いています。

▲画像提供:一般社団法人ケアと暮らしの編集社

本と暮らしのあるところ「だいかい文庫」

兵庫県豊岡市の大開通りにある本屋と図書館とカフェの複合拠点で、2020年12月開館しました。本を借りたり、買ったり、コーヒーを飲んだりできる場所として、また暮らしの中のケアの場として機能しています。
一箱本棚オーナー制度により、医療従事者を含む地域のさまざまな人が自分の好きな本を並べて貸し出すことができ、店番も交代で担当しています。

医療・福祉専門職による「居場所の相談所」では、健康や人間関係など暮らしの中のよろずの悩み相談に応じており、市や保健所などの制度の枠にとらわれない柔軟な対応が可能です。2階には「まちの書斎 こあがり」があり、静かに読書や仕事ができる空間も用意されています。

病院では見えにくい患者さんの暮らしぶりに触れ、医療従事者自身も地域の一員として活動できる場所として機能しています。
白衣を着ない場所だからこそ生まれる自然な対話を通じて、より包括的な地域医療の可能性が広がっています。

一般社団法人 日本母乳の会

日本母乳の会は、「1人でも多くの母と子に母乳で育てられるしあわせを」を目標に、医師、助産師、保健師、看護師、薬剤師などの医療関係者と母親をはじめとする市民で構成される組織です。毎年8月の世界母乳週間に母乳育児シンポジウムを開催するほか、各地での研修会の実施や母乳育児推進のための出版物の編集・発行など、幅広い活動を展開しています。

1994年からはUNICEFより日本における「赤ちゃんにやさしい病院(Baby Friendly Hospital)」の認定推薦業務を委託され、2023年からは「赤ちゃんにやさしいNICU(BFNICU)」の認定も開始。BFHIネットワークを通じた国際交流も行い、母乳育児の推進と支援に寄与しています。

母乳育児の知識や技能を高める「母乳育児支援研修会」

「母乳育児支援研修会」は、年2回開催される2日間の研修プログラムで、講義編と実技編で構成されています。

講義編では、「お母さんが母乳をあげ、赤ちゃんが母乳を飲むということ」という基調講演から始まり、母乳の栄養・免疫学的特徴、日本の母乳育児の特徴と外国との相違点、入院中から退院後までの支援方法を学びます。
さらに、母子同室の重要性、補足の適応と適切な方法、施設での多職種連携まで、実践的な内容を網羅。各テーマの最後には質疑応答の時間が設けられ、「母乳育児なんでも質問コーナー」では日々の疑問を解消できます。

実技編では、妊娠中からの乳頭ケアと乳管開通法について、経験豊富な講師の指導のもと、少人数グループで学びます。
乳頭トラブルの症例検討も行われ、現場で直面する課題への対応力を養えます。

講義については、会場以外にオンラインでも受講できるため、遠方の方も参加しやすいのではないでしょうか。職種を問わず、会員以外も参加が可能です。
日本助産評価機構のアドバンス助産師更新要件や、日本助産師会の産後ケア実務助産師研修としても認められている専門性の高い内容となっています。

同研修会は、母乳育児支援に関わる方々にとって、知識や技術の習得だけでなく、多職種との意見交換を通じて視野を広げられる貴重な機会となっています。ぜひ参加を検討してみてはいかがでしょうか。

<2025年度研修会の予定>
・第28回母乳育児支援研修会(名古屋)
2025年5月17日(土)、18日(日)

・第41回母乳育児ワークショップ(Web開催)
2025年6月7日(土)13:00~17:00

・第33回母乳育児シンポジウム(東京)
2025年8月30日(土)、31日(日)

・第29回母乳育児支援・1日乳頭ケア実践研修会(仙台)
2025年10月4日(土)

詳しい情報は公式ホームページをご覧ください。

認知症アドバイザー協会

認知症アドバイザー協会は、高齢化が進む日本社会において、認知症予防とその経済対策の普及をすることを使命とする組織です。2015年11月の設立以来、京都大学名誉教授の久保田競氏の監修のもと、[予防医学×経済対策]といったテーマで活動しています。

高齢者とその家族が明るく安心して過ごせる社会の実現を目指し、認知症予防活動の促進や認知症に伴う経済的リスク対策の啓発、地域社会活動の支援など、多角的なアプローチで社会貢献活動を展開。認知症患者が2025年には約700万人に達すると予測される中、予防と経済対策の知識を持つ専門家の育成を通じて、社会課題の解決に寄与しています。

認知症の予防と経済対策の正しい知識を学べる「認知症アドバイザー」

医療従事者にとって、認知症に関する専門知識の習得は、ますます重要性を増しています。
「認知症アドバイザー」資格は、認知症の基礎知識から予防法、患者への接し方まで、実践的な知識を総合的に学べる機会を提供しています。

同資格の学習方法としては、テキストと動画による自主学習方式を採用。受講者の都合に合わせて柔軟な学習が可能となっています。テキストは郵送で届き、動画教材はマイページからいつでも視聴できます。

同資格の特徴は、京都大学名誉教授の久保田競教授の監修のもと、科学的根拠に基づいた認知症予防の知識を体系的に学べることです。
カリキュラムには、認知症の発症理由や種類、症状といった医学的知識に加え、日本における認知症の統計データや国の施策まで含まれており、認知症医療における社会的な視点も養えます。
また、認知症の予防方法や認知症患者への接し方、認知症前後の経済対策も含め、包括的に知識を深められます。
これらの学習キットでの自主学習を経て、自身のタイミングで受験できます。

試験自体はオンラインで実施され、50問の問題に120分で解答する形式となります。不合格の場合も、マイページから何度でも再受験が可能。合格後は認定証を交付され、各所属機関の規定に基づいて認知症アドバイザーとしての活動が可能となります。習得した知識は、今後の医療活動に対して大きな自信につながるでしょう。

同資格を通じて得られる知識は、臨床現場での実践に直接活かせます。
認知症患者が増加する中、専門的な知識を持つ医療従事者としての価値を高める良い機会となるのではないでしょうか。

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