新たな技術や学びで看護の質と働き方をアップデートする組織

本記事では、VR技術を活用した医療教材の開発を手掛ける企業、看護師の業務負担軽減を目指す入院業務支援サービスを提供する企業、子育て支援に関する専門知識とスキルを習得できる養成講座を運営する協会をご紹介します。
最新のVR技術による効果的な技術習得、デジタル化による業務プロセスの改善、専門的な子育て支援スキルの獲得など、それぞれ異なるアプローチで看護師の成長と働き方の向上を支援。看護の質を高めながら、より充実した働き方を実現したいと考える看護師の方は、ぜひ参考にしてみてください。

※1※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日~2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20~29歳 107s(※1)、20~34歳 175s(※2)/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)

株式会社 セカンド・サイド

「『こたえ』をつくる」という独自の哲学のもと、時代や顧客のニーズに合わせたデジタルコンテンツを制作する株式会社セカンド・サイド。医療教材シリーズとして「Medi.SIDE」ブランドを立ち上げ、医療現場の課題とも真摯に向き合っている企業です。

▲画像提供:株式会社 セカンド・サイド

医療教材シリーズ「採血VR」

新人看護師やブランク明けの看護師にとって、採血は自信を持って行えるようになるまで不安がつきまとう手技の一つではないでしょうか。
この課題は、新型コロナウイルス感染症の流行によってさらに深刻化しました。
多くの教育機関で対人による採血実習が制限されたことで、学生たちは十分な練習機会を得られないまま卒業を迎える状況が生まれたのです。

こうした状況は新人看護師自身だけでなく、受け入れる医療現場の教育体制にも影響を与えています。
たとえば、新人教育に多くの時間を要することでベテラン看護師の業務負担が増え、チーム全体の業務バランスにまで響くと、最終的にベテラン看護師がキャリアを継続していく大きな負担となりかねません。

同社は、そうした学ぶ側と教える側の双方に寄り添い、現場で役立つ実践的な「訓練ツール」としてMedi.SIDEの第一弾となる医療教材シリーズ「採血VR」を開発。30年以上にわたる教材開発で培ったノウハウを活かし、体験だけにとどまらない、VRだからこそ実現できる勘に頼らない手技の確立を追求しています。
VRに不慣れな方向けのチュートリアルを用意するとともに、直感的で実践さながらの操作性を確保しているため、誰でもスムーズにスタートできるでしょう。

▲画像提供:株式会社 セカンド・サイド

同製品の特長は、これまで指導者の目視や本人の勘に頼りがちだった手技を、客観的なデータで可視化できる点です。
高精度なトラッキング技術が穿刺角度や深さといった微細な動きを捉え、科学的根拠に基づく11項目で評価します。
教科書の理想値と実際の手技とのズレがグラフィカルに表示されるため、感覚と現実のギャップを修正していくことが可能です。

トレーニングの効果を最大化するためのリアリティも追求しており、フォトグラメトリ技術で生成された超高精細な3Dの腕モデルを5タイプ用意。血管の見えやすさや太さが異なるさまざまな例で練習できます。
また、採血が成功した際の感謝の言葉や失敗時の不安な表情など、手技によって変化する患者のリアルな反応を再現することで、やりがいが感じられるのもポイントでしょう。

そのほか、熟練看護師によるお手本動画や医師監修による詳細な解説といった、スキルアップを後押しする多彩な機能も搭載しています。

看護師一人ひとりの自信を育み、教育の質の向上にも貢献する同製品は、次世代のトレーニングツールと言えるかもしれません。

▲画像提供:株式会社 セカンド・サイド

メディカルギーク株式会社

患者にもっとも近い存在である看護師への支援を通じて、日本の医療全体の質向上を目指すメディカルギーク株式会社。患者とじっくり向き合う時間が不足している看護師の現状を変革するため、自らも看護師の経験を持つスタッフが、テクノロジーの力でより深く寄り添える環境づくりに取り組んでいます。
事業の軸ともなる入院業務支援サービス「scree(スクリー)」を提供することで、看護師の業務負担軽減、ひいては看護師の働き方改革・人材定着・教育支援に寄与する企業です。

入院業務支援サービス「scree(スクリー)」

▲画像提供:メディカルギーク株式会社

看護師の温かいケアに支えられたという幼少期の入院体験を通し、看護師の道を選んだメディカルギーク株式会社の代表である崔 賀英氏。しかし、現場では特に入院業務に追われ、理想とする患者ケアとの間にギャップを感じる日々が続いたと言います。
そこで「看護師も患者も幸せになれる環境を作りたい」との想いから起業を決意し、看護師が患者のベッドサイドにいられる時間を増やすため、入院業務支援サービス「scree(スクリー)」を開発しました。

同サービスは入院時の情報収集からアセスメントシートの作成、記録までを包括的に行えるのが特長です。
紙や口頭による情報収集を、タブレットでデジタル化。患者やその家族が入力した情報をもとに帳票類が自動作成されるため、看護師の業務負担軽減につながります。

質問や帳票類は各医療機関の運用に合わせて完全カスタマイズ。これらを年齢や立場を問わず誰でも直感的に操作できるシンプルな設計で提供される、その柔軟性も見逃せません。
診療科や外来・入院・入院の形態によって問診パターンを複数用意し、小児科・産科・短期入院・化学療法外来などあらゆる現場で活用することも可能です。

▲画像提供:メディカルギーク株式会社

さらに、入力された情報から自動でスクリーニング結果を提示したり、立案すべき看護計画を提案したりする補助機能を搭載しているため、負担軽減にとどまらずアセスメント力の見直しや向上にも期待できます。
スムーズな情報共有を実現する電子カルテとの連携や、問診を途中で中断してもそこから再開できる一時保存、問診の進み具合を可視化した進捗一覧、リピーター患者の登録簡略化など細部まで行き届いた工夫も施されており、日々の業務を力強くサポートしてくれます。

実際に医療現場の多忙さを経験した崔氏だからこそ生み出せた、看護師が理想とする寄り添うケアの実践を後押ししてくれる同サービスが、心強いパートナーとなってくれるのではないでしょうか。

日本ペアレントトレーニング子育て支援協会

「子どもは変えなくていい」という理念を掲げ、子育ての新たなスタンダードを社会に提案する日本ペアレントトレーニング子育て支援協会。子どものありのままの個性を尊重し、大人の関わり方や環境を整えることで温かな親子関係を構築する「ペアレントトレーニング」の普及に尽力している団体です。
事業ではペアレントトレーニング養成講座や資格認定、支援者向け研修などを行い、子どもの自信を育むとともに、育児に励む親自身の「self-well-being」の実現にも貢献しています。

▲公式マスコットキャラクター”ペアトレボンボン”/画像提供:日本ペアレントトレーニング子育て支援協会

「ペアレントトレーニング・プラクティショナー養成講座」

小児科をはじめ子どもと触れ合うことが多い現場で働いていると、家族から子育てに関する悩みや不安を打ち明けられることもあるのではないでしょうか。
そのようなとき、専門的な知識を持って寄り添い、より具体的に支援したいと感じる看護師の方もいるかもしれません。

そこで注目したいのが、同協会が提供する「ペアレントトレーニング・プラクティショナー養成講座」です。

ペアレントトレーニングは1960年代にアメリカで開発され、日本でも厚生労働省が地域への普及を推進している信頼性の高い子育て支援プログラムのこと。ABA(応用行動分析学)の理論に基づいて子どもの行動を客観的に観察・分析し、感情に任せない戦略的な対応方法が学べます。

同講座では、親自身の心を整える「マインド編」と、子育てにすぐ役立てられる「スキル編」の2本柱で学びを深められるのが特長です。
マインド編では心理学と脳科学の知見も取り入れながら、「子どもは変えなくていい」理由や感情の整理術、目標達成のコツなどを習得。一方、スキル編ではさまざまなほめ方や声のかけ方、指示の出し方といった実践的なスキルを身につけていきます。
これらを駆使することで、子どもの発達促進や良い行動を引き出し、親側のストレスも軽減していく好循環をサポートできるでしょう。

▲ZOOMレッスン風景/画像提供:日本ペアレントトレーニング子育て支援協会

受講形式はオンラインによる少人数制のグループレッスンで、平日午前や夜間など働きながらでも参加しやすい時間に設定されています。
また、24時間体制のLINE相談や月1回のフォローアップ勉強会、仲間とつながれるコミュニティといった充実したサポート体制が、受講中から受講後まで整っているのも心強いポイントです。

さらに、受講後はペアレントトレーニング・プラクティショナー資格試験に挑戦でき、晴れて合格すると上位資格の「アンバサダー講座」を受講できるようになります。

看護師として専門性を活かしながら、子育てに関する相談にも的確にアドバイスできるスキルを身につけたい方にとって、有意義な学習機会となるのではないでしょうか。

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