
患者さんの病気を治すために、24時間ケアをする看護師の業務。元気になって患者さんが退院していく姿を見ると、やりがいも感じますし達成感も湧いてくるものですよね。
しかし、その一方で、日々の労働により看護師さん自身がストレスや精神的な問題を抱え、深刻な病気を患ってしまうケースが多くあります。
中には病気が原因で退職するナースも残念ながら少なくはありません。
自分の健康を管理するのも大切なことですが、人手が少ない傾向にある医療現場では、看護師さんは自分の体調などは二の次で、患者さんのために頑張る人も少なくはありません。
では、そんなムリをしてしまった看護師さんがなりやすい病気とはなんでしょうか。
看護師に最も多いのが“心の病気”です。日本看護協会の調査によると、病気で長期休暇をとった看護師の3分の1は「うつ」や「精神疾患」などメンタル不調が理由とのこと。
医療の現場はひとつひとつの行動に患者さんに対する責任があり、過剰に神経をつかうことも多く、どんなにケアをしても、必ずしも患者さんが回復されるとは限らないのです。
そんな体と心の疲れが溜まったときに、心を折られるような出来事が起こると、精神的なダメージは大きく、日々のストレスが積み重なって精神疾患を引き起こしてしまうようです。
常勤や夜勤専従などのある看護師や仕事と育児などを両立している看護師は、どうしても生活サイクルが不規則になりがち。
睡眠不足に追い打ちをかけるように、医療の現場で求められる緊張感が精神面に負担をかけてしまうようです。
また、「寝ないといけない」という脅迫観念が強くなると、逆に気持ちが安定せず、寝つきが悪くなる、眠っても浅い眠りになってしまった結果、不眠症や睡眠障害を招いてしまうのです。
ストレスで自律神経が乱れると胃の粘膜が低下し、胃酸が胃壁や腸に障害を及ぼして炎症を起こします。やがて症状が悪化すると、潰瘍となってしまい、手術が必要になるケースもあります。
ほとんどの看護師は潰瘍のリスクを予防しようと思うより、日々の忙しさに追われてしまい、「ストレスで胃が痛いだけだから」と胃薬を飲んで放置してしまうパターンが多いと言われています。
しかし、悪化させてしまってから治す方が大変です。異変を感じたら、ひとまず検査をするのが得策ですよ。
ハーバード大学の研究によると、日勤だけの看護師に比べて日勤と夜勤を交代で行なう看護師は「乳がんのリスク」が1.8倍ほど高く、夜勤専従の看護師は2.9倍になることが判明しています。
これには理由があり、夜勤が多くなるにつれて睡眠不足や不規則な睡眠を招き、それによってストレスホルモン(コルチゾール)が増加し、免疫力が下がることで乳がんのリスクが高まるそうです。
でも、安心してください。予防策を取ることで、リスクを減らすことができます。
大切なことは、脳内でのメラトニンの分泌を促して、質の良い睡眠を心がけること。
そのためには、トリプトファンを含む乳製品や肉類といった良質なタンパク源となる食品や穀物をバランス良く摂取すると、スムーズな入眠を導いてくれるメラトニンの分泌量が増え、質の良い睡眠が取れるそうです。
また、セラトニンを増やすことでもメラトニンが活発になります。日中に外へ出て太陽の光を浴びると、セロトニンの分泌を促すことができます。特に夜勤明けは太陽の光を浴びる習慣を心がけるといいですよ。
最後に、自己管理を忘れずに!
自覚症状があっても日々の業務に追われていると、つい疎かになってしまう自己管理。看護に集中するのも大事ですが、自分の健康を管理することも忘れてはいけません。
ストレス管理や睡眠不足、胃の痛みや乳がんの予防など、異変を感じたら症状に応じて受診する必要があります。放っておくと症状が悪化する恐れもあるので要注意ですよ。
職場を離れたらなるべく自分の健康に目を向けて、ライフスタイルの改善に取り組んでください。あなたも大切なひとりの人間であることを忘れないでくださいね。
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