
地域医療を担う現場から、看護の質を高める独自の取り組みをご紹介します。病院と在宅の連携強化や、患者さんの声に真摯に向き合う運営改善、そして人生の全段階を支える意思決定支援の学び。現場の熱意と誠意が詰まった事例を通じ、明日からのケアに活かせるヒントをぜひ見つけてください。

東京都江東区を拠点に、地域に根ざした看護サービスを提供するそらまめ訪問看護ステーション。「そらまめ」という名称には、しっかりと根を張り、一粒一粒に栄養を蓄える豆のように、地域で確かなケアを届けたいという想いが込められています。サービス内容は、日常の健康管理から医療的なケア、終末期ケアまで幅広く対応。ご利用者一人ひとりの生活に寄り添い、安心して過ごせるよう、丁寧な看護を実践しています。

そんな同ステーションの公式サイトでは、病院と在宅の連携を深める研修をはじめ、さまざまな活動の様子を発信しています。今回はその中から、《がん研究会有明病院の看護師さんが、そらまめ訪問看護ステーションに研修に来られました》という記事に注目しました。
がん看護の最前線であるがん研究会有明病院から看護師を迎え、約1ヶ月間にわたって実施された今回の実習。研修期間中は、実際の訪問同行や事例検討を通じて、「病院からおうちへ」と続くケアのあり方をともに模索したそうです。病院と地域の垣根を越えて意見を交わした時間は、双方の視点を広げる有意義なひとときとなったとのこと。また、専門性の高い病院の看護師が、在宅での療養支援や生活支援のリアルを学ぶ場として同ステーションを選んだことは、スタッフにとっても大きな誇りと刺激になったと綴られています。

「おうちで過ごしたいすべての方々の『生きる』に寄り添う」というミッションのもと、日々のケアにあたっている同ステーション。記事からは、病院での高度な治療と住み慣れた場所での生活を切れ目なく支えることの重要性が伝わってきます。がん看護の経験を地域で活かしたい方や、施設間の連携に関心のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

栃木県小山市に位置する医療法人小山イーストクリニックは、糖尿病や内分泌・甲状腺疾患を中心に、一般内科、循環器内科、小児科など、内科全般を幅広く診療している医療機関です。大学病院や総合病院と同等レベルの専門外来診療を提供しているのが特徴で、専門医をはじめ、看護師、臨床検査技師、薬剤師、管理栄養士といった多職種がチームとなって患者さんの治療を支えています。

こちらのクリニックが掲げている理念は「身近でわかり易い医療と療養指導を提供し、患者の人生や生活を支え、地域から必要とされるクリニックを目指す」という温かなものです。この言葉通り、患者さんが身体の不調を感じた際に頼れる存在を目指し、丁寧で分かりやすい説明や、気軽に相談できる雰囲気づくりに力を入れています。日々、地域の方々の人生や生活を支えるための誠実な医療を追求されている姿勢が印象的です。
そんな同クリニックの運営における真摯な取り組みが伝わってくるのが、こちらの《待ち時間について》というトピックス記事。
記事では、より良いクリニックを目指して実施した患者さんアンケートの結果と、それを受けた具体的な改善策について報告されています。アンケートではスタッフの対応に多くの高評価が寄せられた一方で、待ち時間に関する意見も届いたとのこと。これを受け、スタッフ全員で意見交換を行い、事務の動線見直しや診察前検査の確認徹底、予約人数の調整など、多角的な改善に努めたプロセスが詳しく綴られています。
その結果、1年前の同月と比較して待ち時間を約15%短縮できたという具体的な成果も示されています。その際、新たな目標として、待合室の環境整備や詳細な予約システムの検討、キャッシュレス決済の準備などを掲げておりましたが、2026年4月現在には、待合室の整備、詳細な予約システムの導入を実現しているそうです。さらなる利便性向上に向けて、常に目標を明確にし、やりとげるその姿には、強い実行力と継続的な改善意識が感じられます。

患者さんの声に耳を傾け、現状に甘んじることなくチーム一丸となって改善に取り組む様子からは、看護師としても学ぶべき点が多いのではないでしょうか。よりスムーズで心地よい外来診療を目指す同クリニックの歩みを、ぜひ記事を通して確かめてみてください。

熊本市中央区に位置する社会医療法人芳和会くわみず病院は、急性期から在宅までを一貫して支える地域密着型の病院です。特に総合診療科を中心とした多角的な視点でのアプローチに定評があり、疾患の治療だけでなく「患者さんの人生」そのものを支える姿勢を貫いています。緩和ケアや健康なまちづくりにも積極的に取り組んでおり、多職種が密に連携して一人ひとりの価値観を尊重する質の高い医療を実践しているのが特徴です。

そんな同院の取り組みを伝える《「意思決定支援」シリーズ学習会を開催しました》という記事をご紹介します。 全4回にわたるこの学習会は、緩和ケアチームと倫理委員会事務局が共催し、患者さんの「どう生きたいか」を尊重するアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の知識と実践スキルの向上を目的に行われました。
第1回・第2回では、ACPの基本概念から対話のきっかけ作りといった具体的なアプローチ方法を網羅。単なる知識習得にとどまらず、多忙な現場での「理想と現実のギャップ」をどう埋めるかという実践的な視点が盛り込まれています。
続く第3回では精神疾患や認知症、第4回では心不全などの慢性疾患といった、疾患ごとの特性に応じた支援のあり方を深掘りしています。 特に、医師や訪問看護師を交えた多職種での事例検討からは、最期まで患者さんとその家族に寄り添おうとするチーム医療の熱量が伝わってきたと綴られていました。

看護師にとって、終末期ケアにおける意思決定支援は正解がなく悩むことも多い領域です。しかし、この記事を通して語られる具体的な言葉選びのヒントや多職種連携の視点に触れることは、自分自身のケアを振り返り、新たな気づきを得る貴重なきっかけになるでしょう。現場のリアルな苦悩と向き合いながら、「その人らしさ」を守り抜こうとする同院の姿勢は、日々奮闘する看護師の皆さんの背中を優しく、力強く押してくれるはずです。
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