ヒヤリハットとはその名の通り「ヒヤリ」としたこと、あるいは「ハッ」としたできごとのことをいいます。
これはインシデントとは違い、「事故を未然に防げた」ことを指しており両者の違いは、その手技が完遂した(やってしまった)か未完遂(やる前だった)かであり、とても大きな違いです。
ヒヤリハットの段階で気づいたということは「患者さんに投与する前で良かった~」と感じる方が多い反面、大きな事故につながる可能性があったため、どう受け止めるかが大切になってきます。
具体例を挙げて説明すると
新人看護師A「○○さん。これから抗菌薬の点滴をさせていただきます。お名前を確認していただけますか?」
患者B「はい。分かりました。・・・・ん?私は○○です。ここには△△と書いてあるよ」
新人看護師A「・・・・え?あっ!!大変申し訳ございません。他の患者様と間違えてしまいました。」
患者B「ちゃんと確認してきたの?困るな~。私がちゃんと見て確認してなかったら私に必要のない薬が入っちゃったってことだよね」
新人看護師A「申し訳ございませんでした。今後はこのようなことが起きないようにしっかりと確認します。」
新人看護師C「□□さん、これから採血をさせていただきますね。」
患者D「・・・・・(意識レベルが悪く返事ができない)」
新人看護師C「(採血が終わって)□□さん、終わります。お疲れ様でした。」
(検体をスピッツに入れて、検査科へ送る)
臨床検査技師「あの、先ほどの××さんの検体なのですが、以前のデータと比較すると、同じ方のものとは思えないほど、違っていたので確認をさせていただきたいのですが、これは間違いなく××さんのですよね?」
新人看護師C「え?検体は××さんのではなく、□□さんのですよ」
臨床検査技師「いや、スピッツのお名前は××さんのものですよ」
(もう一度医師の指示を確認してみる)
新人看護師C「すみません。今確認してみたところ、□□さんには採血の指示は入っていなかったです。間違えて隣の□□さんの採血をして××さんのスピッツに検体を入れてしまいました。もう一度取り直します。」
臨床検査技師「そうでしたか。ではもう一度検査をお願いします」
いかがだったでしょうか。これは私自身が過去に起こしてしまった事例です。
最初の事例では間違いを事前に防げたものの、これが確認を怠ったりして実際に投与してしまった後に気づいたらどうなっていたでしょう?
薬剤によっては大きな副作用が出たりする危険性もありますよね。
下の事例では、実際に必要のない検査をしてしまったことになりますし、患者様も痛い思いをしなくても良かったわけです。
インシデントはヒヤリハットの段階で気づかなかった結果起きたわけですので、これをヒヤリハットの段階で気づけるようにしなければなりません。
このヒヤリハットですが、経験の浅い看護師であればたくさん経験しておくべきものなのです。
人間ミスはするものです。ちょっと失敗することだってあります。
より早い段階で気づき、大事に至らないような目を養う必要があります。大切なことは、患者様が大小問わず不利益を被らないようにすることなんです。
皆様の先輩方もたくさんのヒヤリハットを経験してきています。
たくさんのヒヤリハットの積み重ねが良い看護師を作るのだと思います。
まずは、報告するべきルートでしっかりと報告することです。
決して闇に葬ってはいけません。報告するべきなのかどうか迷った場合は、先輩に相談してみましょう。
レポートを書いたりする必要が出てくるのでひと手間かかりますが、これは起きた出来事を振り返る良いチャンスです。
レポートには起きた事実を書くことはもちろん、今後同じようなことを起こさないための改善点を記載する項目が必ずあります。
しっかりと考えて書きましょう。面倒だと適当に書いていたらきっと良いことはありませんよ。
「人は失敗から学ぶ」ということ説いた偉人がいます。アメリカの石油王と呼ばれた、ジョン・D・ロックフェラーはこういう名言を残しています。
「私はいかなる失敗もチャンスに変えるよう常に努力してきた」
似たような言葉を聞いたことがある方も多いと思います。捉え方によって物事は色々な形に変化します。「あー失敗した」と嘆いたり、自信をなくしたりするのではなく、そこから得られるものを探すことが大切です。
記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載