不調からとりあえず買って飲んでみた市販薬、病院で処方された薬、また入院中に飲む薬など、薬にもさまざまあります。
薬とは本来、症状をやわらげ、治療の手助けとなるはずのもの。
しかし飲み方や用法・保管方法などを間違えてしまうとかえって身体の害になってしまうことに。
今回は、看護師さんに薬に関して注意するべき点をうかがいました。
知っているようで知らない正しい薬の知識を再確認してくださいね。
薬は薬箱に入れて置いてあるという方、多いのではないでしょうか。薬は基本常温で保管が可能です。ですが、注意しなければならない点もあります。
例えば夏場。室内の温度が30度以上になるようなケースでは、薬を放置するのはよくありません。
薬の保管に適した温度は15度以下が理想ですが、最高でも30度以上の場所には置かないことが鉄則なのです。直射日光があたらず、高温にならない場所が理想です。
冷蔵庫に入れてしまう方もいらっしゃるようですが、NGです。薬は湿度のある場所に長時間置くと湿気ってしまったり、カビが生えてしまうなんてこともあるのです!?
薬は、風通しがよく日の当たらない場所が、理想の保管場所です。
例外もあり、液体状の薬や体温で溶かして使用する座薬、未開封のインスリンなどは冷蔵庫保存を勧めるものもありますので、使用上の注意事項に必ず目を通してください。
薬には使用期限が決まっています。市販薬の場合は、必ず箱に記載されていますのでご確認を。中身だけを出してしまった場合、使用期限がわからなくなってしまうので、薬の箱がなくなってもわかるようにしておくといいですよ。
処方された薬の場合は、処方せんに記載された飲む量と回数が使用期限になります。
医師がいつまでにこれだけの量を飲み切るようにと処方したものですので、その期間に指示された分量をしっかり飲むことが大切です。
(※身体に異常があった場合は服用を中止することも大事です)。
また症状が収まったからと薬の服用を止めてしまう方がいらっしゃいますが、抗生物質などは、症状が消えても菌やウィルスなどがしっかり死滅するように医師が処方していますので、特に医師からの指示がない場合、途中で勝手に服薬を中止しないようにしてください。
たとえ未開封の薬でも、使用期限に変わりはありません。また使用期限内であっても、見た目が劣化していたり、気になる匂いがする場合は、絶対に服用しないようにしてくださいね。
基本は水で飲んでください。しかもコップ1杯は必ず飲んだ方がよいです。薬を溶かすためにも水は必要です。
また薬によってはくっつきやすいものがあり、しっかりと水で流し込まないと途中(咽頭・食道・胃粘膜等)ではりついてしまい、その部分で強い成分が刺激を与え、痛めてしまうこともあるのです。
炎症などを起こしてしまっては、薬本来の意味を失い、本末転倒ですよね。
薬を飲む際、アルコールなどで服用してはいけないことはどなたでもご存知かと思いますが、ジュースやお茶ならよいと思われ、気軽に飲んでしまう方がいるようです。しかし、これはとても危険です。
例えばオレンジジュースに薬を落としてみると、驚くほど泡立って膨れ上がるものもあります。これが体内で起こるとしたら、身体は異常事態となり、かなり気持ち悪い思いをされるのではないでしょうか。
お茶やコーヒーにもカフェインなどが含まれていますので、薬の効き目が過剰になったり、効き目がなくなったりするケースがありますので、やはり「薬は水で飲むもの」と認識することが大切です。
また風邪薬と栄養ドリンクを一緒に飲まれる方が多くいらっしゃるようですが、栄養ドリンクを飲んだあと、間を空けずに風邪薬を服用してしまうと、栄養ドリンクに含まれる微量のアルコールが風邪薬の成分と結合し、肝臓に負担をかけやすくなることで肝臓に副作用を起こすおそれがあります。
さらに、薬同士にも飲み合わせがあります。これは「相互作用」などとも呼ばれますが、薬同士の成分が化学反応を起こしてしまい、身体にトラブルを与えてしまうのです。
ひどいケースではアナフィラキシーショックで、呼吸困難になるケースもあるので、注意が必要ですよ。
飲み合わせ等で聞いてみたいことがある場合、医師や薬剤師に聞くように、また看護師に医師や薬剤師へ確認してもらうようにしてくださいね。
薬を残しておいて、後日、同じ症状が出たからと言って服薬するのは大変に危険な行為です。
処方の際、どんな症状に効く薬か説明を受けたからと言って、自己判断で残った処方された薬を飲むのはとても危険です。
処方された薬は必ず飲み切るか、残ったものは処分してくださいね。
また同じ症状だからと言って、人に自分の処方された薬をあげることも絶対にしないように。必ず医師の診断を受けるように。
稀に薬を飲みやすくするために、形状を変えてしまう方がいます。
カプセルに入っている薬は、薬が溶ける時間や場所を計算されている可能性があります。
錠剤を砕くことで容量が変わってしまったり、別の場所で強く効果が出てしまうこともあるので、薬が飲みづらい場合は、勝手な判断で形状をかえずに、医師・薬剤師に相談するか、看護師に医師などへ聞いてもらってください。
薬を服用するということは、体内に化学薬品を取り入れるということ。何度も飲んだことがあるからと言って、正しい飲み方を守らず飲んでしまえば、体内でどのようなことが起こるのかわかりません。
最悪の場合は命の危険にもなるということを忘れずに、薬の正しい知識を守り、薬がしっかりと効くように扱うことも大切です。
私の周囲でもそうですが、休むに休めない勤務のために、ロキソニンなどを継続して服用されている人がいます。中には時間をあまり空けずに飲んでしまう方もいるのです。
不調な状態での勤務で、仕事に支障があってはいけませんが、あなた自身の身体も患者さま同様に大切な存在です。
どうしても継続的に薬を使用したい方は、時々、服薬する薬の種類を変えてみたり、漢方に代えてみるなど、同じ薬を継続使用されないようにしてみるのもひとつの手段かもしれません。無理せず、医師に相談してみてくださいね。
服薬コンプライアンスについて、看護師のみなさまは十分承知だと思いますので、今一度、初心に返り、正しい服薬を心がけてくださればと思います。
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