転職サイト『看護のお仕事』のキャリアアドバイザーとして、私たちはサービス開始から累計8万人以上の看護師さんから転職のご相談を受けてきました。
日々さまざまなご相談を受け、転職を支援させていただくなかで、キャリアアドバイザーである私も多くを学び、成長させて頂いています。
そのなかでも特に印象に残ったエピソードを、『看護のお仕事』キャリアアドバイザーの目線でご紹介します。
緊張で自分がうまく出せずに失敗してしまった。そんな経験はありませんか?
”良く見せたい”という思いが強くなりすぎると、かえって上手くいかなくなるものですよね。
今回ご紹介する28歳の女性、ミキさん(仮)も、そんな「緊張」に悩まれている看護師さんでした。
「面接ですごく緊張しちゃうんです…」と話すミキさんは、自分で求人に応募してみたものの、いつも面接で不合格になってしまうそうです。自分ひとりではどうしたらいいか分からないと感じたミキさんは『看護のお仕事』に登録し、ご相談を下さいました。
「初対面の人が苦手なんです」と話すミキさんでしたが、ナース服を着て患者さんと接しているときは初めての人でも緊張せずに対応できると言います。
面接という場所に緊張するのかもしれない。そう感じた私は、「面接に私も同行します
」とお話しました。ミキさんを1人にさせないことで安心感を持ってもらおうという考えからでした。
そして面接の日。その病院の特徴やミキさんの看護に対する思いを確認し、私が後ろについてフォローするので安心して面接を受けてくださいね、とお話ししました。リラックスできているミキさんの様子を見て、私は「一緒についてきた効果があった」と思い込んでいました。
しかし面接が始まると、ミキさんは先ほどとは打って変わってガチガチに緊張していました。受け答えもしどろもどろのミキさんを助けるため、事前に伺っていたミキさんの考えなどを私が補足して説明する形になりました。
結果は「不採用」。
理由は「オドオドしていて、看護業務に不安があるから」というものでした。ミキさんがまだ面接に慣れしていないことが原因だと考え、受け答えの練習をしてから次の病院の面接を受けてもらいました。
前回よりも受け答えは上手くなっていたものの、結果はまた「不採用」でした。
面接を担当してくれた師長さんに不採用の理由を伺うと、「質問するたびにミキさんがあなたのほうを振り返っていて、ミキさんが本当に自分の考えを話しているは思えなかった。看護師として働くには、自分でしっかり判断する力がないと困る。」と言われてしまいました。
この師長さんの言葉を聞いて、私はやっと自分の間違いに気づきました。ミキさんを安心させるために面接に同行したことで、ミキさんの自主性を妨げてしまっていたのです。
キャリアアドバイザーの本当の役割とは何なのか?
私はこのことを改めて考えることになりました。
面接を同行してミキさんを安心させ、質問に助け舟を出してもミキさんのためにはならない。
本当に必要なことは、ミキさんが1人で面接に望めるように自信を持ってもらうこと。
それが、私の役割なのだと思い至りました。
ミキさんだけでなく面接が苦手な人に共通しているのは、心の中の思いや考えをうまく言葉にして伝えることができないということです。
そこでミキさんには看護に対する思いを自分で文章にしてまとめて頂き、それをもとに面接のシミュレーションを何度も繰り返しました。
こうすることで心の中の思いを意識的に理解し、言葉にして話すことができるようになるのです。
練習を繰り返すうちにミキさんは自分の思いをうまく言葉にできるようになり、自信がついてきたようでした。
そして、ミキさんの第一希望の面接の日を迎えました。
今回は私は同行せず、病院の入り口でミキさんを見送ります。何度も私のほうを振り返りながら面接に向かうミキさんを見て、つい駆け寄ってしまいたくなる思いをグッと堪えました。
面接の間、「うまく話せているかな」と心配する気持ちと、「今回は大丈夫!」と期待する気持ちが入り混じり、ずっとドキドキしながらお待ちしていました。
ついに面接を終え、病院から出てきたミキさん。
その表情は、これまでにないほど明るいものでした。「椅子に座ると緊張したけど、自分の思いをしっかり伝えられたと思う」と話すミキさんに、思わず胸が熱くなりました。
面接の合否を確認するため病院に電話すると、面接をされた師長さんが出てくださり、面接時の様子を話してくれました。「緊張でぎこちなかったものの、看護に対する真剣な気持ちを自分の言葉で伝えようとする姿勢が印象的だった。」師長さんからはそんなコメントを頂きました。
「緊張しがちで不安を知っている自分だからこそ、病気で不安になっている患者さんの気持ちになって看護ができます」と話すミキさんをみて、ぜひこの病院で働いてほしいと感じたとおっしゃっていました。
結果はもちろん、「採用」。彼女の思いとやる気が届いたのです。
私は自分のデスクで思わずガッツポーズをしていました。
すぐにミキさんに連絡し、喜びを分かち合うと、
「おかげで自分に自信が持てるようになった」とお礼を頂きましたが、私のほうこそキャリアアドバイザーとして成長させてもらったと、感謝の気持ちでいっぱいでした。
『看護のお仕事』を通じて1人でも多くの看護師さんの力になりたい。そう思って始めたキャリアアドバイザーとしての喜びとやりがいを心から感じることができました。
転職には様々な悩みがつきものです。
どんな職場を選んだらいいだろう。面接で何を話せばいいだろうか。新しい職場にうまくなじめるだろうか。
そんな悩みを和らげ、転職の負担を少しでも軽くするために、私たちキャリアアドバイザーが存在しています。
最初の一歩をなかなか踏み出せない方も、一度私たちにお話を聞かせてみてください。
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