患者さんを転倒から守るオーストラリアのシステムとは?

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西オーストラリア・パース在住11年、パース市内の公立病院一般内科勤務歴10年目のKayです。
今回は「患者さんを転倒から守るシステム」についてご紹介します。

入院生活で生活環境が変わったり、疾患や服薬の為に、残念なことですが患者さんの転倒・転落が病院ではよく起こりますよね。

私の働いている病院では入院してきたすべての患者さんは年齢に関係なく、「転倒リスク」のアセスメントを受けます。

そして、入院時だけでなく病棟が移る度、病状が変わる度、転倒があった時、その他定期的にアセスメントし、その結果が看護計画に盛り込まれます。

転倒のリスクのある患者さんには転倒防止の教育やベッド周りの環境整備、放室頻度を増やしたりしますが、やはりそれだけでは転倒を防止できないこともあるのです。
そんな時に以下のようなシステムを利用し、転倒防止に努めているんですよ。

※1※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日~2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20~29歳 107s(※1)、20~34歳 175s(※2)/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)

センサーマット

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※こちらは日本の竹中エンジニアリングの製品の写真です。
出典:http://www.takex-eng.co.jp/
日本でももうすでに導入されていると思いますが、認知症やせん妄などで徘徊する患者さんのベッド上や椅子にセンサーマットを敷き、そこから立ち上がろうとするとアラームが鳴りベットからの転落や転倒を防止するためのマットです。

アラームが鳴れば受け持ちナースはもちろん、誰かが様子を見に行くので、次に訪室した時にすでに転倒していたという事態を防ぐことができます。

このアラームはナースが遠くにいても聞こえるように音が大きく設定されているので、4人部屋だと他の患者さんから苦情が来るのが難点です。

 
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コットプロテクター

ベッド柵のカバーです。
ベッド柵に頭を打ち付けないようにぶ厚いクッションでできています。
これを装着すると柵全体を覆うのでつかまるところがなく、乗り越えるのが難しくなります。
このプロテクターをしても乗り越える人は乗り越えちゃいますけどね。

サベイランス(監視)

一番感心したのがこれです。
徘徊や病棟からの逃亡、転倒、ベッドからの転落、自殺企図などのリスクが多い患者さんには「サベイランス」と言う監視役の人が付きます。

このサベイランスはPCA(パーソナルケアアシスタント)やAIN(看護助手)の資格を持っている人で、ずっと患者さんのそばにいて徘徊や逃亡、転倒しないように監視するのです。

だから、徘徊する認知症の患者さんが「病棟からいなくなった!」と探し回ることもないのです。

サベイランスの人は監視だけでなく、場合によってはおむつ交換や体位交換、移動介助や食事、清潔介助までも手伝ってくれるのでとても頼りになります。

CNS(クリニカルナーススペシャリスト)というポジション(日本で言うと師長クラス)のナースが毎シフトサベイランスのついている患者さんを一人一人アセスメントし病状や症状が落ち着いてくると1:1でついていたのを2:1(患者:サベイランス)の割合にしたりサベイランスを廃止したりと言う判断をします。

サベイランスの人は患者さんが寝る、夜間のシフトも居眠りしないようにするのが大変みたいです。

抑制

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※こちらの写真は日本のメディカルプロジェクトの製品です。
出典:http://www.medicpro.co.jp/1403004.jpg
日本でもそうだと思いますが、最終手段として抑制帯も使います。

抑制帯の種類もミトン型(手袋みたいに装着し管類などを抜去しないように防止する)、手足の抑制帯、ポージージャケット(メッシュのベストにひもが付いており、ベストを患者さんに着せて紐をベッドにくくって体をベッドから起き上がらせなくする。これを使う時はめったにありません。)スーザンテーブル(椅子に装着できるテーブルで、このテーブルがあることで立ち上がることを防ぐ)などが使われます。

これもCNSが抑制を使用している患者さんをアセスメントして、抑制帯使用の書類を1日1回アップデートしなければ、継続して抑制帯を使うことはできません。

抑制帯の使用時は最高でも4時間ごとに抑制帯を外し、手足を動かすマッサージを行うなどの決まりがあります。

いかがだったでしょうか?予期せぬ転倒で怪我をして入院日数が伸びたり、最悪の場合は死亡例も出てしまう転倒、転落事故。

少しでも減らせるように、患者さんに安全に入院生活を過ごしてもらうために、紹介したシステムを使って、日々予防に努めています。

 
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