もう一度考え直してみよう!精神科における看護師の長期入院患者さんとの関わり方

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◆はじめに

精神科病棟に勤務されているみなさんの病棟に、とても入院日数の長い患者さんがいませんか?

現在の精神医療において、1年以上入院を継続している患者さんは20万人以上いると言われ、病状は落ち着いているのに退院できない「社会的入院」と呼ばれる状態の患者さんもたくさんいます。

「社会的入院」の原因は大きく分けて3つあります。退院後の受け入れ先がないケース(家族や親族による拒否/患者さんが高齢で血縁関係者がすでにいないなど)、退院後の精神疾患への世間の理解度が乏しいという環境で、症状が再発してすぐに病院へ戻ってきてしまうケース、社会復帰への自信がなく、本人が退院に積極的ではないケースなどがあげられます。またベッドの空きを作りたくないという病院側の事情があるという声も、一部ですが聞かれます。

精神科病棟で働く看護師のみなさんは、そのような長期入院の患者さんに対してどのような看護をされていますか?

精神科の長期入院にはさまざまな問題がありますが、今回は、『長期入院の患者さんに対する看護師としての関わり方』に焦点をあてて、考えてみたいと思います。

 
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あなたは、どのように関わっていますか?

患者さんは急性期の時期に入院し、適切な治療を受けることで、一般的には3か月以内に退院していきます。ただその中でも、症状の改善に時間を要し、慢性期の病棟へと転棟される患者さんもいらっしゃいます。

私が精神科で働くなかで、入院期間30年、40年といった長期入院の患者さんを見てきました。

その患者さんの多くは、退院して生活できる能力を持っているのにもかかわらず退院できない、というジレンマがあり、それは、「施設病」とも言われています。

この「施設病」の解決のために、医療者側は何ができるのでしょうか。

もう一度、アセスメントを!

受け持ちの患者さんがなかなか退院できない場合、どこに問題があるのかもう一度振り返ってみる必要があります。

それは患者さんの自我レベルかもしれませんし、家族や地域のサポート体制が整っていないからかもしれません。きっとどこかに問題が隠されているのです。

また、患者さんや家族だけでなく、医療従事者自身の関わりについても振り返ることが必要です。

患者さんを、『長期入院している患者さん』としか見ていなかったり、『訴えの少ない落ち着いた患者さん』としか見ていないといったことはないでしょうか。

患者さんはそれぞれ性格も違えば、病状も違います。目の前の患者さん一人一人をしっかりと見つめることを今一度、考えてみることがとても大切です。

どのように向き合っていけばいい?

まずはしっかりと一人の患者さんとして向き合うこと。それが一番大切です。

業務の忙しさを理由にして、関わりが少なくなっているということはないでしょうか?

患者さんがどのような服装が好みだったり、どのような順番でご飯を食べていたり、一日をどのように過ごしているのかなど、患者さんのすべてを知ってあげるような気持ちで接してみると良いかもしれません。

もちろん、患者さんの背景(現病歴、生活歴など)や何をしたいかという患者さんの希望も大切にしてあげてくださいね。自我レベルで問題がある場合は、これらの患者さんの言動はとっても重要となってきます。

ご家族のサポートが得られない場合、どうしてなのかをしっかりと把握しておく必要があります。

病気について知らないだけかもしれません。また、入院前に嫌な思いをさせられたのかもしれません。

ご家族についてもしっかりとアセスメントし、早い段階から適切な関わりが必要です。それに応じた社会制度の活用を行い、形だけでなく、効果的な退院支援を行っていくことが求められているのです。

追加で伝えておきたいこと

はっきり言って、アプローチの仕方は患者さん一人一人違うため、ここですべてを述べることはできません。

もし、関わり方で困ったときには、あなたの病院にいる専門看護師や認定看護師といったスペシャリスト、尊敬できる先輩看護師などに相談してみてください。

一人で悩んでも誰も得をしません。

病棟全体で、長期入院の患者さんへ対する関わり方を見直し、一丸となって退院支援に向けた関わりをしていくことが望まれます。

◆おわりに

現在、国の施策により、急性期医療の強化に加え、長期入院患者の退院支援と地域医療の充実が求められています。

そのためにも今一度、すべての精神看護に携わる看護師一人一人が、『目の前の患者さんを見る視点』を意識し直して、しっかりと患者さんをサポートできる精神科看護師になっていくことが重要なのだと思います。

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