情報の移り変わりが激しく、専門的な知識が必要な医療現場で働く看護師は、日々勉強が欠かせない職業といえます。しかし、忙しさや疲れから勉強の習慣がなかなか身に付かないと悩んでいる方もいるでしょう。
このコラムでは、看護師が日々勉強すべき理由や、勉強を習慣化する方法などについて紹介します。自分に合った勉強方法を見つけて、習慣化を目指しましょう。
看護師が毎日忙しく働きながら、時間を取って勉強するのはとても大変です。しかし、以下の4つの理由から、看護師が日々勉強することは非常に重要であるといえます。まずは、勉強の目的から考えてみましょう。
担当する分野の疾患や、扱う機材については、当然ながら十分な知識が必要です。もちろん、業務内で学べる内容も少なくありません。とはいえ、医療分野の専門知識は幅広く奥が深いものです。腰を据えてしっかり勉強する機会が必要になります。
医学は日進月歩で、医療技術も進歩を続けています。そのため、看護師は常に新しい知識を柔軟に取り込まなくてはならず、日々の勉強が欠かせないのです。特に実務的な部分では、薬についての知識は日々勉強が必要でしょう。新製品の導入など、変化が多いからです。
看護師に限らず、多くの人は反復してないと、せっかく勉強したことも忘れてしまいます。そのため日々の習慣化された勉強が必要なのです。
心理学者エビングハウスが提唱した「忘却曲線」によると、一度記憶したものを再び記憶する際の節約率は、20分で58%、1日で34%、1ヶ月で21%と、時間が経つにつれ下がっていきます。勉強におけるこまめな復習の重要さが伺えるでしょう。
日々の勉強は、キャリアの選択肢を広げてくれます。「特定の分野で活躍したい」「資格を取得したい」と考えている看護師の方は、日々勉強が欠かせません。新人かベテランかにかかわらず、多くの現役看護師が将来に備えて毎日の勉強を大切にしています。
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「勉強したくても時間がない」「勉強しなければならないのに別のことをしてしまう」という看護師も少なくないでしょう。ここでは、日々の勉強が習慣化できない看護師に向けて原因と対策を紹介します。
日々の業務で精一杯のため「帰ってきて勉強する気力がない」「勉強を始めると疲れから眠くなる」という看護師も多いでしょう。とはいえ、人の命を預かる看護師として全く勉強しないわけにはいきません。
疲れて勉強する気力が起きない看護師は、テキストやノートを使わなくてもできる勉強方法を試してみましょう。たとえば、勉強会や研修の際にICレコーダーなどでその内容を録音し、寝る前に聞いて復習する方法ならば、何度も聞くことで理解を深められます。なお、人間は寝ている間に記憶を整理・定着させるといわれているため、寝る前に少しでも勉強するのがおすすめです。
もちろん、睡眠不足で業務に集中できなかったり、疲れやストレスが溜まったりしてしまうのは良くありません。休息時間もしっかり取りましょう。
夜勤や残業が多く、勉強に充てる時間がないと感じる看護師もいるでしょう。その場合は、多忙なスケジュールから勉強時間を捻出する必要があります。
少しでも何もしていない時間や隙間時間があるなら、その時間を勉強に充てましょう。数分の隙間時間でも勉強できる、短いテキストや単語帳を携帯するのがおすすめです。
また、隙間時間すらほとんどない看護師は、1日の行動を振り返って時系列で並べ、削減できそうな時間を探しましょう。トイレの時間や入浴の時間、テレビを見る時間など、短く済ませる工夫ができる時間は意外とあるものです。
SNSやゲーム、動画などについ熱中してしまい、無駄な時間が多くなっている看護師の方も少なくないでしょう。勉強時間を確保するには、自身の行動を振り返り、無駄な時間がどれだけあるか書き出すのがおすすめ。SNSや動画などを見る時間を分単位で記録すると、意外に無駄な時間が多いことに気がつくはずです。無駄な時間のうち、いくらかを勉強に充てられないか検討してみましょう。
また、無駄な時間が発生する環境を変えるのも有効です。まずは、勉強する空間とSNSやゲームをする場所を分けましょう。誘惑されるものは、手をつけずとも選択肢として近くにあるだけで勉強の妨げになります。距離を置くなどしてなるべく目に入らないようにするのが得策です。
「◯◯の分野をマスターする」「今日は3時間勉強する」と意気込んだものの、いざ取り掛かると集中が続かない、という経験をした看護師の方もいるでしょう。勉強を継続するには、具体的な目標と計画が必要です。「◯時~◯時まで、◯◯の疾患についてノート1ページにまとめる」など、勉強の内容や範囲、時間を明確にします。特に、集中力に自信が無い方は、勉強時間を一度に長く設定せずに、予め15~30分程度に短く区切って設定すると良いでしょう。
また、達成が現実的でない目標設定は望ましくありません。勉強は設定した目標を都度達成することでやる気に繋がります。高い目標を掲げるのは良いことですが、達成できない状態が続くとやる気が湧かず、どこまで勉強すれば良いのか曖昧になって身が入りません。実現可能な範囲を見極めて、目標や計画を立てましょう。
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勉強したくても時間がない!忙しい看護師が効率よく勉強できる方法
ここでは、看護師が日々勉強するための8つの方法を紹介します。効率的な勉強が習慣化できるよう、ぜひ参考にしてみてください。
日々の勉強には、なるべく具体的な目標が必要です。「いつ」「どれだけの時間」「何を」「どこまで」勉強するのかを、実現可能な範囲で定めます。
仮に「今日は2時間勉強する」「休みの日に〇〇について勉強する」など目標が抽象的だと、実のない勉強になったり、必要以上に時間の掛かる勉強になったりしがちです。「今日の8時から2時間、参考書の◯◯まで勉強する」など、なるべく具体的な目標を立てましょう。
また、資格取得を目指す場合は、より具体的なプランが必要です。資格試験の日から逆算し、1日の勉強時間と勉強内容を明確にしておきましょう。
効率よく勉強を続けるには、細かく時間を区切って取り組むと集中力が維持しやすくおすすめです。たとえば、教材を読む際も「1時間で6ページ読む」より「10分で1ページ読む」ほうが集中力は維持しやすいもの。集中できる時間は人によって異なるので、自分に合った時間設定を見つけましょう。
分厚いテキストを読むより、薄いテキストを繰り返し勉強するほうが途中で投げ出しにくいので、集中力が続きます。テキストを読む際に大切なのは、内容を一回で完璧に理解しようとはせずに、繰り返し読むことです。初めは、テキストの全体を把握するつもりで目を通す程度に読み、徐々に内容を深く理解するために読み込むと、効率良く頭に入りやすくなります。
先輩や指導者に指摘されたことや教わったこと、もらったアドバイスなどはしっかりとメモに残し、ノートにまとめましょう。新しく学んだ知識や技術は、その場で一気に覚えられない場合もあります。仕事中にメモしておいて、帰宅後や時間のあるときに復習しましょう。ノートの取り方のポイントは以下のとおりです。
業務中にサッと書き留められるような小さいノートを用意して、新しく学んだことや、疑問に思ったことなどをメモしましょう。時間が経ってからでも見返せるため、内容を忘れてしまうこともありません。
業務中のメモは簡単に書かざるをえないことも多いので、帰宅したらその日のうちに自宅用のノートにまとめ直しましょう。復習したり、疑問に対する回答を調べて整理したりできます。
自宅用ノートは、分かりやすく作ることが重要です。たとえば、カラフルにしすぎると、何が重要な内容なのか分かりにくくなってしまいます。ペンの色は3色程度に留め、シンプルにまとめましょう。また、文章だけでは分からない内容はイラストにしたり、余白を作って追記できるようにしたりするなど、自分なりに工夫することが大切です。
関連図の作成は、予習時におすすめの勉強方法です。特に、新人看護師は情報を整理したり、調べたりしながら関連図を作成することで、患者の状態や看護問題を理解しやすくなります。自己学習なので、きれいにまとめる必要はありません。
一般的に、勉強は予習と復習が大切だとされますが、看護師の実務については予習はさほど効果的ではありません。実際の状況がイメージできない状況で予習をしても、定着しづらいからです。もちろん、予習自体は望ましいことなので、勉強時間や内容を決めて、無理なく計画的に取り組みましょう。
テキストや実務で学んだことも、復習しなければ定着しません。一回で完璧に覚えようとするより、復習を大切にする意識を持ちましょう。
しかし、1日で学んだことすべてを、その日のうちに復習するのは難しいものです。疾患や薬など、自分の中で特定の項目に焦点を当て、範囲を区切って復習するのが良いでしょう。
分からないことがあれば、先輩に教えてもらって勉強する方法もおすすめです。先輩にとっても「何が分からないのか」「何が不安なのか」を具体的にいわれた方が、指導しやすいでしょう。
また「これが見たい」「こうしたい」と、口に出して希望を伝えることも大切です。実際の作業を見てもらってアドバイスをもらうのも良いでしょう。
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看護師の方は、日々勉強を継続するために次の点を意識しましょう。
勉強はダラダラと続けるのではなく、メリハリをつけて行うことが重要です。1日30分程度でも、時間を決めて短期集中型で取り組めば、効率良く日々勉強を続けられるでしょう。決めた時間内は勉強に集中し、終わったらスパッと切り上げることも大切です。
休息時間はきちんと確保しましょう。睡眠時間を削ってまで勉強すると、学んだことが定着しづらいだけでなく、仕事に支障をきたす可能性もあります。シフトによって勉強時間を調整したり、残業が長引いた日には思い切って休んだりする選択も必要です。
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