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「おじいちゃんとおばあちゃんの家に行くような感覚。人との関わりのなかで、大きく成長できている気がします」訪問看護師インタビュー・後藤 愛さん

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在宅医療の最前線で活躍する看護師へのインタビューシリーズ。今回は、兵庫県尼崎市の訪問看護ステーションMAREで活躍する後藤 愛(ごとう あい)さんを取材。訪問看護のやりがいや大変さ、思いについて伺いました。

プロフィール
後藤 愛(ごとう あい)さん

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訪問看護ステーションMARE勤務の40歳。一般病棟で慢性期を約1年間、クリニックで外来・往診を約3年間経験した後、訪問看護ステーションで約4年間勤務。2018年9月、現職の訪問看護ステーションMAREへ。趣味は8匹の愛犬と遊ぶこと、夫とのテレビ鑑賞。



目次

きっかけはお手伝い。イヤだった訪問看護の世界へ

ーー現在の職務内容について教えてください。

自動車で訪問看護ステーション周辺にお住まいの利用者さま宅を訪問し、看護を担当しています。一日の訪問数は、5件ほどです。利用者さまの状態はさまざまで、胃ろうの管理や入浴介助が必要な方もいれば、状態観察の方もいらっしゃいます。難病の利用者さまも多いですね。

ーー訪問看護師になったきっかけを教えてください。
後藤さんは看護師になる前、介護士として働かれていたんですよね?

はい。2年ほどホームヘルパーとして訪問介護を担当していました。看護師になったのは、「もっとできることを増やしたい。キャリアアップをしたい」と考えたからです。訪問看護に興味を持ったきっかけは、看護師としてクリニックに勤務していたとき、同じ系列の訪問看護ステーションで人手が足りず、応援に行ったことです。正直、最初は嫌々でしたね。
でも訪問看護で伺う利用者さまのなかには、もともとクリニックで往診に伺っていて面識のある方が多くいらっしゃいました。ご家族も良い方ばかりで、話すことが楽しかったんですよね。

また、訪問では基本的に自分でスケジュールを組んで看護を進められます。例えば30分なら、その間に何ができるか自分で考えて、工夫をしながら利用者さまと向き合えるのがいいなと思ったんです。それで訪問看護の道に進んでみようと思いました。4年間、その訪問看護ステーションに勤めたあと、知り合いのつてで現職のMAREに入職しました。

ーー訪問看護師になる前に不安はありましたか?

最初は不安だらけでした。各ご家庭によってしきたりや礼儀は異なりますし、「利用者さまのご家族はどんな人だろう」という不安もありましたね。また、一人でお宅に伺うことにも抵抗がありました。施設と違い、ケアに必要な器具が利用者さま宅に揃っているとは限りません。例えば点滴台が無ければお家にあるもので代用するなど、臨機応変に対応するスキルが求められます。

ーーそうした不安はどのように解消しましたか?

スキル面での不安は、マンツーマンの指導を受けることで解消していきました。最初の数回は先輩に同行してもらい、やり方が分からなければ「こういうとき、どうしたらいいですか?」などと聞きながら対応しました。どうしても自分で対応が難しければ、管理者に交代してもらうこともありましたね。周りのスタッフがすごく良い人ばかりで、いろいろ指導をしてくれました。また、利用者さまのご家族が希望するやり方や各ご家庭のルールは、何度もお宅に伺ううちに覚えていきましたね。「お母さん、こうしても良いですか?」などと聞いて、利用者さまやご家族の反応を見ることで、好きなやり方、嫌いなやり方を確かめていきました。

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ステーションで書類記入のひとコマ。分からないことがあれば、気軽に管理者や同僚に質問できる環境が整っている。

大切なのは、信頼関係と押し付けないこと

ーー訪問看護にやりがいを感じていますか?

はい、大きく。特に利用者さまやご家族と信頼関係を築けたときに、実感します。同じ利用者さまのもとに通い続けていると、最初のうちは何も話をしてくださらなかった方でも、「うちの子供がね、孫がね…」とか「昨日の晩御飯は、これをしてね」などと、ご家族についてや日常の出来事を話してくださるようになることがあります。そんなときは、信頼関係を築けてきたんだなと思います。

また、利用者さまのご自宅での最期に関わらせていただけることも、在宅看護ならではの特別なことだと思います。利用者さまがなるべく安楽な状態で最後のときまで過ごせるように、ご本人のご希望を聞きながら、細心の注意を払ってケアしていきます。そして、ご本人やご家族が死を迎える心の準備ができるように関わっていくことも、訪問看護師の大切な仕事です。声のかけ方一つにも慎重になりますし、接し方はとても難しいものです。ここでも利用者さま、ご家族との信頼関係が大事になります。
私もまだまだ勉強中ですが、そうした利用者さま、ご家族などとの関わりのなかで、自分自身も大きく成長できている気がします。

ーー訪問看護の大変なところはどこですか。

今は楽しさの方が上回っていて、精神的に辛いと感じることはないですね。強いて言えば、体力が必要なことくらいです。夏の暑い日でも、「風が入るから」とエアコンをつけないお宅もありますが、電気代に関わるので、勝手にこちらで調節はできません。暑いなか、汗だくで入浴介助することもあります。

ーー訪問看護師として大切にしていることは何ですか?

自分のやり方や考えを、押し付けないことです。利用者さまを見ていると、医療や看護の観点から「絶対にこうした方が良いのに」と思うことが多々あります。一応アドバイスはさせていただきますが、無理強いはしません。人にはそれぞれ生活があり、その人なりのやり方で今日まで生きてきた歴史があります。私はそれを尊重したいと考えています。

週2日授業、週5日訪問看護。でも苦じゃない

ーーこれからどう成長していきたいと考えていますか?

今は准看護師なので、正看護師を目指して働きながら学校に通っています。准看護師は医師や正看護士の指示のもとでしか業務を行えませんが、正看護師になると自分で判断できることが増えます。また、給与をアップさせたいという思いもあります。

ーーどのように勉強と仕事を両立していますか?

ちょうど学校へ通い始めたときにMAREへ移ったのですが、管理者に理解があり、同僚にも協力してもらうことで、両立できています。今はリモートで授業やテストが週2日ほどあるので、その間は仕事を休ませてもらい、残り週5日働いています。1週間、勉強と仕事が詰まっていますが、仕事自体が全く苦ではないので、平気です。学校は2年目で、今年11月(2020年)に全ての授業が終了して、来年2月に国家試験を受ける予定です。

ーー訪問看護に興味はあるけど迷っている、または訪問看護の素晴らしさを知らないというナースへ一言お願いします。

私も最初は不安でした。でも少し勇気を出して一歩踏み出し、1~2ヶ月も訪問看護を経験すれば、その面白さが分かってくると思います。自分のおじいちゃんとおばあちゃんの家に行くような感覚になれて、少しくらい体力的に大変でも、楽しい世界が待っていますよ。

業務で困ったときには同じステーションの仲間が助けてくれますし、周りに頼りながら、覚えて慣れていけるはずです。一度、訪問看護の世界に入ると、戻れない人も多いくらい魅力的な仕事なので、ぜひ挑戦してほしいですね。

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帰宅後は8匹の愛犬とリラックスタイム。後藤さんにとって愛犬は、仕事に勉強に忙しい毎日に潤いを与えてくれるかけがえのない存在なのだそう。

▼記事に関連する施設の情報はこちら(看護のお仕事)

訪問看護ステーションMARE

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