
年々高齢者の数は増え、高齢者だけの世帯も多くあります。高齢者用の入居施設も増えています。
しかし、介護にあたるスタッフの数は増えてきてはいますが、依然として不足しています。
家族で介護をしている方もいますが、精神的にも肉体的にも、金銭的にも負担が大きいため、家族だけで介護するのにも限界があります。
介護者の介護負担の軽減のためにも、身体拘束せざるを得ない状況が発生してきます。
患者の安全保持と治療、看護上の必要性により、一時的に介護を受ける方の身体を拘束する、運動することを抑制するなど、行動を制限すること。
介護保険制度では介護保険施設指定基準に身体拘束禁止規定が盛り込まれているため、介護施設や指定居宅サービスでは身体拘束は原則禁止となっています。
しかし、精神科領域では精神保健指定医の判断によって認められている医療行為でもあります。
・転倒、転落防止のため
・自傷や他害を防ぐため
・点滴や経管栄養などの治療継続のため
・処置の部位の保護が必要なため
・意識障害や激しい精神運動興奮などにより、自らの安静や安全を守れず、放置すれば患者自身の生命に危機が及ぶ恐れがあるため
●身体的弊害
・関節の拘縮、筋力低下、褥瘡の発生
・食欲低下、心肺機能の低下、感染症への抵抗力の低下
・無理に拘束を解こうとする際の転倒事故など
●精神的弊害
・不安や怒り、屈辱や諦めといった多大な精神的苦痛
・認知症の進行やせん妄の頻発
・家族への精神的苦痛
・看護、介護スタッフのケアに対する士気の低下
・身体拘束が必要なのか、身体拘束以外の方法では対処できないのかなど、患者のアセスメントを細く行う
・身体拘束中は観察をしっかり行う
*拘束は適切に行われているか
*全身の観察
*患者の安全は確保されているか
*やむなく長期間拘束を必要とする場合は適宜体位変換を行い、体圧分散マットの使用を検討するなどして褥瘡予防に努める
*バイタルサインの計測を行う
*身体拘束中に起こり得る二次的合併症に注意する
高齢者の場合、二次的合併症を発症するリスクが非常に高いので、きめ細かい観察とケアが必要
・基本的な日常生活リズムを維持できるよう援助する
・観察記録を記載
・プライバシーの保護
・できる限り拘束解除の時間をつくる
身体拘束はとても難しい問題です。拘束は原則禁止と言われても、拘束しないと患者の安全を守れないし、治療に影響を及ぼすこともあります。
ずっと付き添っている訳にもいかないので、仕事に支障をきたすこともあります。
しかし、拘束をすることでのリスクを考えると、拘束をしないほうが良いこともわかっている…身体拘束については多くのナースがジレンマを抱える問題だと思います。
可能な限り拘束を解除する時間を設け、患者の苦痛を軽減していくことが必要です。
身体拘束の時間の短縮や解除のためには、家族の協力も必要不可欠です。
家族の協力を得ながら、いかに拘束を減らせるかスタッフ間で話あい、ジレンマの解消につなげていくことも大切だと思います。
記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
看護師から寄せられる“よくある質問”
Q. 現役看護師が一番稼げる科はどこ?
一般的に、高度な医療を提供する診療科や収益の多い診療科・クリニックは、高収入を得られる傾向にあります。病院だと救急救命科やICU(集中治療室)など、クリニックでは美容クリニックや人工透析クリニックなどが挙げられます。「看護師が一番稼げる科はどこ?高年収のクリニック・病院や転職のポイント」では、看護師が稼げる科を、詳しく解説しています。規模別の平均給与や、高収入な職場へ転職する際のポイントも紹介しているので、求人探しの参考にしてください。
Q. 看護師がのんびり働ける勤務先は?
病院であれば緊急対応や体力を消耗する業務が少ない外来や回復期・慢性期病棟。病院の外来やクリニックであれば重症患者の処置が少ない診療科は比較的落ち着いた環境といえるでしょう。自身のペースを大事に働きたい方は、現職の悩みを解決できるような環境・働き方を選ぶことがポイントです。「のんびり働きたい看護師向け!おすすめの職場や病院以外の仕事を紹介」では、のんびり働ける勤務先の条件や、おすすめの職場・診療科、のんびり働ける仕事のメリットやデメリットも解説しています。職場探しの参考にしてください。
Q. 看護師1年目で転職しても大丈夫?
1年目であっても転職は可能です。新卒として入職後3年以内に転職する「第ニ新卒」を歓迎する求人も多数出ている状況です。心身に不調がある場合や、職場でハラスメント・法律違反が横行している場合は、無理せず環境を変えたほうが安心です。「看護師1年目で転職しても大丈夫。病院以外の職場や好印象の退職理由を紹介」では1年目の看護師が転職したくなる理由や、仕事が辛いときの対処法、 おすすめの職場などをまとめています。新人看護師が転職に成功するコツや退職の際の注意点も解説しているので、参考にしてみてください。
Q. お礼奉公中でも転職は可能?
お礼奉公の途中でも、看護師が仕事を辞めることは可能ですが、途中で退職してトラブルに繋がるケースもあるので、辞める場合は注意が必要です。「お礼奉公中だけど辞めたい看護師へ!奨学金に関する疑問に答えます」では、「お礼奉公中の看護師は仕事を辞めても良いか」「途中で辞めると奨学金の支払いはどうなるのか」といった疑問や不安にお答えしています。また、奨学金の一括返済を求められたときや、退職を拒まれたときの対処法についてもご紹介しているので、お礼奉公がネックで前に進めずにいる方は、ぜひ参考にしてください。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載