
転倒は、つまずく・滑る・ふらつくなどにより、転んだり、膝や手をついたり、尻餅をついたりと、日常生活の中で起りやすい出来事です。
ここでは、転倒・転落の危険因子と転倒転落防止対策について記載しようと思います。
転倒・転落とは、自分の意思ではなく、転びそうになって手をつく・尻もちをつく・ベッドなどから落ちるなど、包括的な内容を含めて用いられる。
特徴としては、与薬・注射などの事故とは異なり、発生要因が患者側の状態に関連する。
つまり、年齢・疾患・機能障害・服用薬物などの危険要因を持っている患者の生活行動と環境の危険要因が合わさって事故が発生する。
転倒・転落の危険因子は、個人の身体的機能に伴う内的要因と外的要因に分類される。
1.内的要因
・年齢
・転倒の既往
・健康状態の悪化
・身体の低活動性
・慢性疾患(歩行障害をもたらすパーキンソン病、片麻痺、変形性膝関節症など)
・認知障害、抑うつ、不安
・視力障害、聴力障害、知覚障害
・歩行障害、歩行速度の低下、歩行距離の減少、ふらつき
・日常生活動作障害
2.外的要因
・室内の段差(敷居など)
・滑りやすい床
・履物(スリッパなど)
・つますきやすい敷居(カーペットの端・ほころび)
・電気コード類などの障害物
・照明不良
・戸口の踏み段
・歩行補助具の使用
転倒は、高齢者の骨折の原因として最も多く、特に大腿骨の骨折は生活の活動性をせばめ、寝たきりに繋がる可能性がある。
転倒を経験すると、検討への恐怖心が強まる。
また、転倒に伴う骨折や疼痛は転倒への恐怖心をさらに強め、日常生活動作の低下をきたし、廃用症候群を起こしてしまう。
これを、転倒後症候群という。
転倒によって生じる障害として、打撲・骨折のはかに、擦り傷、捻挫、打撲などが挙げられる。
・入院当初から転倒の危険性の有無を判断し、転倒防止のために適切なケアをする(転倒防止アセスメントを行う)
・転倒要因のうち、転倒の既往、筋力の低下(麻痺)、認知障害、歩行やバランスなど重要事項に問題がある場合には、アセスメントシートを用いてさらに詳しくアセスメントを行い、事前に予測して防止に努める。
・転倒・転落は、トイレや食堂への移動など、活動性が高まる時間帯と一致するというデータがあり、排泄や食事時の行動に注意する必要がある。
療養中の患者が転倒・転落事故を起こすと、骨折や外傷などを合併する危険があり、疾病回復を遅らせることになります。
療養生活の安全を保証し、患者のQOLを高めるためにも、転倒・転落事故を防止できるように、日々の業務に取り組んでいけるといいと思います。
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