専門医の読影プロセスをAI化し、豊富なデータで画像診断を支援【特定非営利活動法人メディカル指南車】

2023.3.28

現代の医療において、治療前に実施する画像診断は、今後の治療方針を定める上で重要なフローであり、正確な診断が求められます。万が一、初期診断で見落としや医療過誤があれば、命に関わる事故に繋がるかもしれません。
現実問題として、医療現場では画像診断の専門医が不足しているのが現状で、精度がまばらであることが問題視されています。

そこで、本記事では専門医による画像診断のノウハウを共有し、医療従事者を支援している、特定非営利活動法人メディカル指南車に注目してみました。
精度の高い画像診断で自信を持って診療したい医療従事者や、医療現場の課題解決に向けたサービスに興味のある看護師の方は、ぜひ最後まで記事に目を通してみてください。

特定非営利活動法人メディカル指南車

複数の大学や研究機関と協力し、医療情報のデータ収集と医療従事者が専門知識を得るための手段を提供している、特定非営利活動法人メディカル指南車。画像診断分野とヘルスケア分野において、有識者それぞれが持ち寄ったアイデアを形にし、患者と医療従事者の橋渡しをする社会の仕組み作りに注力しています。

画像診断ナレッジサービス「読影指南」

▲画像提供:特定非営利活動法人メディカル指南車

医療業界でICT利活用が根付いてきた昨今、同法人ではそのIT技術を活用した事業を強みとし、広く医療従事者へ専門的なスキルのノウハウを共有しています。

その同法人の代名詞とも言うべき開発システムが、画像診断ナレッジサービス「読影指南」。
もともと、医療現場で画像診断を行う医師を支援するべく開発したシステムで、専門医が経験を積んで得てきた画像診断の知識とノウハウを参照できる仕組みとなっています。
医療従事者へ共有する症例は、名だたる複数の大学から提供されており、画像診断の知識と画像症例は専門医・指導医が監修しデータベース化しています。
たしかな情報源で信頼できるため、手軽に情報を得られつつも、専門医ならでは見解や心得ておきたい知識について理解を深め、現場での実践で活かせるでしょう。

「読影指南」には、画像診断ナビゲーター「Doc.navi」と、画像診断シミュレーター「simu.Doc」の2つのツールがあります。

この2つはそれぞれ特長や用途が異なり、たとえば画像診断ナビゲーター「Doc.navi」は、画像診断プロセスをAI化したもので、専門医が現場にいない場合も手順通りに進めれば、診断まで導いてくれます。
所見で特徴的な症状が見られる場合は、データ内にある画像とともに、解説も確認できます。

そのほか、症例の解説や患者への疾患説明が画面上に表示されるのも注目すべきポイントでしょう。画像診断の精度が向上する上、自信を持って患者への説明が行なえます。

一方、画像診断シミュレーター「simu.Doc」は、症例画像を見ながら専門医・指導医監修の読影プロセスをオンライン上で学習しトレーニングするというもの。
症例は1000パターンほどが収録されており、いずれも本番さながらの体験を通して、読影力アップに役立ちます。

これら2つツールは、ユーザー登録することで無料体験ができるので、試さない手はありません。
画像診断に不安が残る方や、実際のサービス内容が気になる方は、まずは公式ホームページにて「読影指南」の詳細を確認し、ユーザー登録で無料で試してみることをおすすめします。

画像診断オンライン講座チャンネル

▲画像提供:特定非営利活動法人メディカル指南車

同法人では、You Tubeに「画像診断オンライン講座チャンネル」を開設し、専門医による画像診断ポイントや症例の動画解説を配信しています。
胸部レントゲン画像を診たい方向けや、医師国家試験を控えた医学生向けなど、20本以上の動画が配信されており、どれも実際の胸部X線や腹部超音波、上部消化管内視鏡の映像を交え丁寧に解説。
10分以内で構成されており、問題形式で一緒に考えていくものや、イラストとテロップで見やすさを工夫されたものばかりで、重要なポイントがすんなりと頭に入ってくる動画となっています。

初回の「腹部超音波(エコー)スクリーニング 初心者でもわかる!!!」の動画は4万回近く視聴されており、全ての動画の再生回数は6万回超と、動画の完成度の高さと医療従事者の関心の深さが窺えます。
公開後半年で500人以上のチャンネル登録者数を記録した、同法人のこちらのYou Tubeチャンネル、ぜひチャンネル登録して新たな知識の吸収や日々の業務の振り返りに役立ててみてはいかがでしょうか。

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