
「看護師が衛生管理者になるにはどうすればいいの?」「衛生管理者の仕事が気になる」という看護師の方は多いのではないでしょうか。
ここでは、看護師が衛生管理者になるまでの流れや、取得するメリットなどについて詳しくご紹介していきます。
さらに、衛生管理者の仕事内容・役割も徹底解説します。
この記事を最後まで読み終えていただけたら、スムーズに衛生管理者の資格を取得するのに役立つでしょう。
衛生管理者に興味がある方はぜひ参考にしてください。
衛生管理者とは、従業員の健康管理と快適な職場環境作りを行うために、労働安全衛生法によって定められた国家資格です。ここでは、衛生管理者の概要について解説していきます。
衛生管理者は「第一種」と「第二種」に分類されます。
第一種衛生管理者は、全ての業種の事業所で衛生管理者として勤務することが可能です。
一方、第二種衛生管理者は事業所の制限があり、下記のような事業所で勤務することになります。
第二種衛生管理者は有害業務と関連が少ないとされる特定の業種に限られるため、主に看護師が取得するのは第一種衛生管理者です。
安全衛生技術試験協会の「試験実施統計」によると、令和4年度の第一種衛生管理者の受験者数や合格者数、合格率は下記のとおりです。
| 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
| 68,066人 | 31,207人 | 45.8% |
受験者の半数近くが合格しており、難易度は高くないと言えます。
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労働管理者は、労働衛生の実務や労働衛生管理を担う職種です。
安全衛生技術試験協会によると、「常時50人以上の労働者を使用する事業場では、衛生管理者免許を有する者のうちから労働者数に応じ一定数以上の衛生管理者を選任し、安全衛生業務のうち、衛生に係わる技術的な事項を管理させることが必要」としています。
衛生管理者は、従業員の健康保持・増進のために下記のような業務に取り組みます。
特に、事業所内の照明や温度、化学物質といった外的な要因が従業員の健康障害につながっていないか、労働環境をチェックします。
従業員が快適に働けるように、労働環境を整えるのは、衛生管理者の重要な役割です。
衛生管理者になるには実務経験を満たし、試験を受ける必要があります。
看護師が衛生管理者を目指すにあたって、把握しておきたいポイントは下記のとおりです。
「衛生管理者の試験を受けたい」と考えている方は参考にしてください。
受験資格において求められる実務経験は最終学歴によって異なります。
| 最終学歴 | 労働衛生の実務経験 |
| 大学・短期大学または高等専門学校 | 1年以上 |
| 高等学校または中等教育学校 | 3年以上 |
| 中学校 | 10年以上 |
看護師の場合、大卒や専門学校を卒業しているので、求められる実務経験は1年です。
また、労働衛生の実務経験は、「健康診断実施に必要な事項又は結果の処理の業務」や「作業条件、施設等の衛生上の改善の業務」などが挙げられるでしょう。
「看護師又は准看護師の業務」も労働衛生の業務に含まれます。
したがって、2年目以降の看護師であれば衛生管理者の試験を受けることが可能です。
まずは出願に必要な受験申請書を作成する必要があります。
卒業証明書や事業者証明書は、手元に届くまで時間がかかる場合があるので、早めに取り寄せておくと安心です。
出願書類が揃ったら、受験を希望する安全衛生技術センターに郵送するか、センター窓口まで直接持参して提出します。
提出からおよそ10日前後で受験票が届くので、試験日になったら試験会場で受験しましょう。
出題範囲は「労働衛生」「関係法令」「労働生理」の3種類で、それぞれの配点は下記のとおりです。
|
労働衛生 |
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|
関係法令 |
|
|
労働生理 |
|
合格基準は各科目・範囲ごとに得点が40%以上で、全体の合計得点が60%以上です。
「免許試験合格通知書」または「免許試験結果通知書」にて合否を確認できるほか、各センターの掲示板やホームページに掲載されます。
「衛生管理者を取得するとどのようなメリットがあるの?」と気になっている方は少なくありません。
看護師が衛生管理者を取得するメリットは下記のとおりです。
それぞれのメリットについて解説します。
衛生管理者には、事業所で働く職員が安全で健康的に働けるように管理する役割があります。
職場の環境改善のための指導や助言など、通常の看護師業務とは異なる知識・スキルを習得できるでしょう。
また、多様な職種の従業員とコミュニケーションを取る機会が多く、普段の業務では得られない知識を学べることも多いです。
「他の看護師とは違った知識・スキルを身に着けたい」という看護師にぴったりの資格と言えます。
衛生管理者を取得している看護師の数は多くないため、幅広い職場で活躍することができます。
特に、企業の産業看護師として働くキャリアも開拓しやすいです。
また、労務管理や設備保守、総務などの業務にも対応できるので、転職先の選択肢も広がります。
近年では健康経営に力を入れている企業は多く、医療従事者の目線で職場環境の改善を目指せる看護師は需要が高いでしょう。
衛生管理者は国家資格であるため、資格手当が付与される場合がほとんどです。
一般的な資格手当は1,000~3,000円ほどになります。
大幅な給与アップは難しいですが、資格維持の費用や研修が必要ないため、負担なく収入を上げたい方には魅力的でしょう。
衛生管理者の資格取得費用は、試験手数料として8,800円のみです。
資格の有効期限が定められておらず、更新手続きも必要ありません。
性別や年齢を問わずに業務に従事できるため、定年後の新たなキャリアパスとして衛生管理者を取得するケースも珍しくないでしょう。
更新手続きや資格維持の費用が気になる方にもぴったりです。
労働や労働衛生に携わる資格は、衛生管理者だけではありません。
そこで、衛生管理者以外に下記のような資格・免許の取得もおすすめです。
キャリアチェンジの幅を広げたい方は資格取得に活かしてみましょう。
労働衛生コンサルタントは、衛生管理者の上位資格です。
職場の労働環境の改善を行う衛生管理者とは異なり、労働衛生コンサルタントは労働衛生の専門家として依頼を受けた企業の労働衛生水準の向上を目指します。
「労働衛生についてより専門性を高めたい」という方におすすめです。
社会保険労務士法に基づいて、雇用や社会保険、労働問題、公的年金などに特化したスペシャリストです。
合格率が10%以下の難関国家資格ではあるものの、人事・労務管理の専門家として需要が高いでしょう。
看護師が社会保険労務士を取得すれば、医療・介護の現場における問題を法律の知識で解決できるだけでなく、看護師目線で助言することも可能です。
より具体的な解決策を提示できるため、職場から信頼される人材になれます。
ここでは、衛生管理者について看護師からよくある質問をご紹介していきます。
保健師は衛生管理に関する知識を十分保有しているとみなされるため、第一種衛生管理者の試験が免除されます。
住民票のある都道府県の労働安全課または健康課で申請する必要があるでしょう。
保健師を取得しているからといって、自動的に免除されるわけではないので注意です。
衛生管理者は比較的難易度の低い国家試験なので、独学での取得は可能です。
独学ならテキストを購入する以外に、受験費用しかかからず、コストを抑えられます。
ただし、効率良く学習したい方や、モチベーションを維持するのが難しい方は、通信講座の受講がおすすめです。
費用負担はかかるものの、頻出問題や重点ポイントなどを押さえながら学習を進められるでしょう。
衛生管理者は、従業員の健康管理や快適な職場環境作りのために必要な国家資格です。
看護師が衛生管理者の資格を取得することで、労働衛生に関する知識・スキルが身に付くほか、活躍できる職場の幅が広がります。
合格率も45%を超えており、難関資格に比べて難易度が高くないのも魅力的です。
資格の有効期限が定められていないため、更新手続きがなく、生涯にわたって役立つ資格と言えるでしょう。
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