
「呼吸療法認定士になりたいけれどどうすればいいの?」と悩んでいる看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、看護師が呼吸療法認定士の資格を取得する方法やおすすめの勉強法、取得のメリットなどについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、呼吸療法認定士を目指すにはどうすれば良いのか分かるでしょう。
呼吸療法認定士の取得を視野に入れている方は、ぜひ参考にしてください。
呼吸療法認定士とは3学会(日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会)による認定資格で、正式名称は「3学会合同呼吸療法認定士」です。
1996年に資格創立されて以降、6万人が資格を所有しています。
毎年の受験者は3,500人を超えるほど、呼吸管理に携わる医療職者から根強い人気があるのが特徴です。
中でも、呼吸器科やICUなど、呼吸ケアに携わる機会の多い部署に勤務する看護師が多く受験しています。
医療機器センター「3学会合同呼吸療法認定士認定委員会|医療従事者向け講習会・試験」(2025年8月11日参照)
呼吸療法認定士の資格を取得するには、受験資格を満たしたうえで認定試験に合格しなければなりません。
呼吸療法認定士の資格取得を検討している方は、下記の内容を把握しておく必要があります。
それぞれの内容について分かりやすく解説するので、資格取得の準備にお役立てください。
呼吸療法認定士を受験するには、下記の3つの受験条件を満たさなければなりません。
| 必須の条件 | 詳細・注意点 |
| 看護師として2年以上の実務経験がある※准看護師の場合は3年以上 | 実務経験として認められているのは常勤のみでアルバイトは換算されない |
| 学会・講習会などに参加して12.5点以上を取得する | 半日の学会・講習会に出席するだけで取得可能である |
| 毎年8月ごろに2日間かけて行われる認定講習会を受講する | 受講形式は会場もしくはe-ラーニングから選択できる |
また、認定講習会の講義内容やテキストは毎年改定されるものの、2025年に予定されている講義内容は下記が挙げられます。
認定講習会の開催期間や定員・会場・講習内容などは、年度によって異なるため、医療機器センターのホームページをチェックしておくと安心です。
資格取得までの流れは、例年下記のとおりです。
| 時期 | スケジュール |
| 通年 | 学会・講習会などに参加して12.5点以上を取得する |
| 2月中旬~3月 | Eメールに登録し、申し込み書類を作成する |
| 4月中旬 | 特定記録郵便で申し込み書類を郵送する |
| 8月下旬〜9月 | 認定講習会で使用するテキストが配布される希望する形式(会場もしくはe-ラーニング)で認定講習会に参加する |
| 12月上旬 | 認定試験を受ける |
| 12月下旬〜1月 | 合否が発表され、合格したら認定登録を申請する |
| 2月 | デジタルの認定証(オープンバッジ)を受け取る |
学会・講習会を受講してからデジタル認定証を受け取るまでには、およそ1年かかるとされています。
認定試験は毎年11月に開催され、問題数は100問で、マークシート方式となります。
呼吸療法認定士の試験は、呼吸生理・呼吸器疾患・人工呼吸器など幅広い知識が求められるため、決して容易ではありません。
医療機器センターによると、過去5年間の合格率は下記のとおりです。
| 回数(年度) | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
| 第25回 (2020年/令和2年) | 1,238人 | 855人 | 69.1% |
| 第26回 (2021年/令和3年) | 3,420人 | 2,393人 | 70.0% |
| 第27回 (2022年/令和4年) | 3,868人 | 2,648人 | 68.5% |
| 第28回 (2023年/令和5年) | 3,687人 | 2,438人 | 66.1% |
| 第29回 (2024年/令和6年) | 3,580人 | 2,469人 | 69.0% |
合格率は例年60〜70%ほどで推移しており、しっかりと学習すれば十分合格可能なレベルと言えるでしょう。
呼吸療法認定士を取得するには、下記のような費用がかかります。
| 項目 | 費用 |
| 学会・講習会の受講費 | 3,000~15,000円ほど(学会・講習会によって異なる) |
| 認定講習会の受講費 | eラーニング:20,000円会場+eラーニング:30,000円 |
| 受験料 | 10,000円 |
33,000~55,000円ほどなので、無理なく自己負担しやすい金額であると言えるでしょう。
呼吸療法認定士の合格率は低くないものの、試験問題の範囲が広い上、計算問題も出題されるため、しっかり学習計画を立てることが大切です。
ここでは、勉強を始めるのに適した時期や、使用するテキスト・問題集を紹介するので確認してみましょう。
呼吸療法認定士は出題範囲が広いため、11月の認定試験に向けて半年〜1年ほど前から試験対策するのがおすすめです。
しかし、実際は8月に開催される認定講習会から、勉強を始める人も少なくありません。
仕事のシフトやプライベートの予定などを調整しながら、勉強時間を確保すると良いでしょう。
呼吸療法認定士の試験は、認定講習会の参加時に受け取るテキスト以外にも、呼吸療法に関する幅広い知識が問われます。
テキストでは不十分だと感じる人は、YouTubeの勉強動画や受験対策セミナーなどを活用するのがおすすめです。
また、試験問題は非公開となり、公式から過去問題集の販売・配布はされていません。
出題傾向を知りたい場合、受験経験者からの聞き取りに基づく予想問題集(通称:青本)が発売されるため、参考にすると良いでしょう。
呼吸療法認定士は、呼吸ケアに関する専門的な知識を身につけることで、さまざまなメリットが期待できます。
看護師が呼吸療法認定士を目指すメリットは下記のとおりです。
どのようなメリットがあるのか詳しく紹介するのでチェックしてみましょう。
呼吸療法認定士を取得するにあたって、呼吸器の解剖生理や血液ガスの分析、酸素療法、人工呼吸器管理など、呼吸ケアについて理解を深める必要があります。
看護師が呼吸ケアの専門性を高めることで、看護の質の向上を目指せるほか、自信をもって業務に取り組めるでしょう。
また、根拠に基づいて患者様への説明やケアを行えるようになるため、即戦力の看護師として現場で活躍したい人にぴったりの資格です。
慢性呼吸疾患の患者様は治療期間が長期化しやすく、チーム全体で呼吸ケアに関わります。
しかし、チーム内でスキルにばらつきがあると、医療やケアの質の低下を招くこともあるでしょう。
そこで、勉強会や後輩指導などを通じて、チーム全体のスキルアップをサポートするのが呼吸療法認定士の重要な役割の一つです。
チーム全体が呼吸ケアのスキルが高まれば、医療サービスの質の向上につながり、患者様との信頼関係の構築も目指せます。
呼吸ケアは多くの診療科目で必要とされているため、呼吸療法認定師の資格は転職活動やキャリアアップの際の強い武器です。
呼吸ケアに精通した人材は評価されやすく、ICUや救急、急性期病棟など活躍の場が広がり、責任ある役割を任されるチャンスも増えるでしょう。
履歴書にも記載できるので、転職活動時のアピールポイントとなります。
呼吸療法認定士はスキルアップやキャリアアップに役立つ資格ですが、人によっては「思っていた通りの資格ではなかった」と残念に感じる可能性があります。
ここでは、看護師が呼吸療法認定師になる際の注意点を紹介するので、自分に合った資格であるか確認してみましょう。
呼吸療法認定士を受験するには、資格に応じて2~3年以上の実務が必要不可欠であり、所定の講習会を受講しなければなりません。
また、認定講習会は抽選制で倍率が高く、希望者全員が受講できるとは限らない点にも注意が必要です。
スムーズに受験するには、資格取得の流れをしっかり把握しておき、計画的に準備を進めていくと良いでしょう。
呼吸療法認定士資格は一度取得すれば終わりではなく、5年ごとに更新手続きが必要です。
更新するには有効期限内に学会や講習会に参加して50点以上取得するほか、更新審査手数料の3,000円を支払います。
日々の業務に加えて、最新の呼吸ケアに関する知識を常にアップデートしていく姿勢が欠かせません。
呼吸ケアに役立つ資格は、呼吸療法認定士だけとは限りません。
また、人によっては呼吸療法認定士以外の資格の方が向いている場合もあります。
ここでは、呼吸ケアに役立つおすすめの資格を紹介するので、呼吸療法認定士と比較してみましょう。
呼吸ケア指導士は、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会が認定する資格で、呼吸障害の患者様への生活指導や呼吸リハビリに特化しています。
呼吸療法認定士の受験資格は、看護師とリハビリ職員に限られる一方で、呼吸ケア指導士は介護福祉士や管理栄養士など幅広い医療福祉職も受験可能です。
継続して3年以上本学会の会員であり、所定の研修単位(50単位以上)を取得することで認定資格が得られるでしょう。
また、上級呼吸ケア指導士も設けられており、ステップアップしたい看護師におすすめです。
呼吸器疾患認定看護師は、日本看護協会が認定する認定看護師資格のひとつで、水準の高い看護の実践や指導・相談といった役割を担います。
日本看護協会によると、呼吸器疾患認定看護師を取得するには下記の条件を満たさなければなりません。
急性期から慢性期まで幅広く対応できる高度な知識・スキルの習得を目指せるので、呼吸療法認定士よりも専門性の高い資格を取得したい看護師にぴったりです。
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認定看護師になるには?資格取得の手順とメリットとは?必要な費用も解説!
ここでは、看護師の呼吸療法認定士についてよくある質問を紹介します。
呼吸療法認定士は、人工呼吸器や酸素療法に関わる看護師が多く受験する傾向にあるものの、呼吸器科に勤務していない看護師でも取得可能です。
公式テキストを活用すれば、しっかり学べるので合格を目指せます。
呼吸器科以外でも患者様の呼吸状態を管理する機会は多く、資格取得を通じてキャリアアップにつなげることもできるでしょう。
比較的規模の大きな病院の方が、呼吸療法認定師の資格を活かしやすいですが、小規模な病院でも資格を十分に活かして働けます。
特に、高齢患者様が多い地域病院や療養型病院では、酸素療法や吸入療法、慢性呼吸器疾患の管理が日常的に必要となるため、呼吸ケアに関する知識・スキルは重宝されるでしょう。
また、院内教育や勉強会を担当するなど、現場以外にも活躍の場を広げられます。
呼吸療法認定士は呼吸ケアに携わる医療従事者から人気の高い資格で、看護師も数多く受験しています。
呼吸ケアの専門性を高められるほか、スキルアップやキャリアアップに役立つのが魅力です。
ただし、呼吸療法認定師は、学会・講習会の受講から合格後のデジタル認定証を受け取るまで1年ほどかかるため、計画的に資格取得の準備を進めていく必要があります。
また、受験条件は厳しく定められており、取得を検討している方は受験条件を満たしているか、あらかじめ確認しておきましょう。
「資格取得を検討しているけれど自分に合った資格が分からない」という方は、レバウェル看護にお任せください。
レバウェル看護は看護師向けのお役立ち情報にて、スキルアップやキャリアアップにつながる資格の情報をお伝えします。
スキマ時間を活かして、資格の内容以外に受験条件やかかる費用などの情報も収集できるでしょう。
情報収集を目的とした登録も可能なので、お気軽にレバウェル看護をご活用ください。

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