
「認定看護師になるにはどうしたら良いの?」と考えている方もいるでしょう。認定看護師は条件を満たしたうえで、分野を選択し認定審査に受かる必要があります。本記事では、具体的な手順と注意点や実際の体験談も紹介しています。資格取得のメリットとデメリットも解説しているため、ぜひ最後までご覧いただき資格取得の参考にしてください。
認定看護師になるには、受験資格の条件を満たしたあとに認定審査に受かる必要があります。まずここでは、認定看護師の概要についてまとめました。
認定看護師とは、特定の分野で高い看護技術と知識を持つことが、日本看護協会に認定された看護師です。質の高い看護を患者・家族に提供することを目的しており、実践・指導・相談の3つの役割を果たすことが求められます。
【定義】
認定看護師とは、ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を有する者として、本会の認定を受けた看護師をいいます。
引用:日本看護協会「認定看護師」
以下は、認定看護師に与えられる3つの役割です。
1.個人、家族及び集団に対して、高い臨床推論力と病態判断力に基づき、熟練した看護技術及び知識を用いて水準の高い看護を実践する。(実践)
2.看護実践を通して看護職に対し指導を行う。(指導)
3.看護職等に対しコンサルテーションを行う。(相談)
引用:日本看護協会「認定看護師」
専門的な知識と技術をもとに、個人や家族に対して高度な看護実践を行い、患者さんのQOL向上に貢献します。また、看護職への指導や多職種への助言を通じて、チーム全体の看護の質向上と現場の課題解決を支援することも役割の一つです。
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認定分野はA課程(旧制度)とB課程(新制度)があり、B課程には特定行為研修が含まれています。
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A課程(21分野) |
B課程(19分野) |
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救急看護 |
クリティカルケア |
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集中ケア |
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緩和ケア |
緩和ケア |
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がん性疼痛看護 |
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がん化学療法看護 |
がん薬物療法看護 |
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訪問看護 |
在宅ケア |
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不妊症看護 |
生殖看護 |
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透析看護 |
腎不全看護 |
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摂食・嚥下障害看護 |
摂食嚥下障害看護 |
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小児救急看護 |
小児プライマリケア |
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脳卒中リハビリテーション看護 |
脳卒中看護 |
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慢性呼吸器疾患看護 |
呼吸器疾患看護 |
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慢性心不全看護 |
心不全看護 |
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皮膚・排泄ケア |
皮膚・排泄ケア |
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感染管理 |
感染管理 |
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糖尿病看護 |
糖尿病看護 |
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新生児集中ケア |
新生児集中ケア |
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手術看護 |
手術看護 |
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乳がん看護 |
乳がん看護 |
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認知症看護 |
認知症看護 |
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がん放射線療法看護 |
がん放射線療法看護 |
参照:日本看護協会「認定看護師」
制度改正により分野の統合や名称変更があり、例として「クリティカルケア」や「緩和ケア」が誕生しています。A課程は2026年度で教育終了し、2029年度で認定審査終了となる予定なので注意しましょう。
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ここでは認定看護師になる手順と注意点についてまとめました。
認定看護師になるためには、以下の受験資格の条件を満たす必要があります。
引用:日本看護協会「認定看護師」
看護師として通算5年以上の実務経験が必要+志望する認定分野での経験が3年以上は必要です。分野未経験では認定看護師を目指すことはできないため、希望分野に配属されるよう事前に計画しておきましょう。条件を満たしたうえで教育課程を修了し、審査を受けます。
認定看護師試験を受けるには、約800時間の指定の教育課程を修了する必要があります。講義は共通科目・専門科目に分かれ、生徒参加型・課題多めであり、働きながらだと負担が大きいかもしれません。教育課程は平日昼間・週末など通学形態に差があり、働きながら通える場合もあるため、勤務調整も含めて、早めの相談が重要です。分野や教育機関によってスケジュールが異なるため、事前確認は必須でしょう。教育機関は日本看護協会の「分野別教育機関一覧(開講状況・定員数),B課程」で確認してください。
条件を満たした後は、認定審査に合格しなければなりません。出願・申請手続きや合否通知はすべてWebで行われるため、ネット環境が必要です。試験内容は教育課程の基礎知識が中心で、合格率は比較的高く90%以上と言われています。不合格でも再受験は可能で、同分野に限り再研修の必要はありません。
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認定審査合格後は、登録料5万1,700円を支払い登録を行います。登録後、認定証・認定カード・徽章が交付され、正式な認定看護師として活動可能です。認定看護師は5年ごとの更新審査が必要で、定期的な手続きが求められるため忘れないようにしましょう。
ここで、認定看護師・専門看護師を目指すために転職した2人の看護師さんの体験談を紹介します。認定看護師の取得に興味を持っている方は参考にしてみてください。
産科クリニックに勤めて6年の看護師Tさんは、ハードでも、出産の瞬間に立ち会い、喜びを共有できる仕事にやりがいを感じていました。あるとき、災害で友人を亡くしたことをきっかけに、「生まれてくる赤ちゃんの命を一人でも多く助けたい」と、新生児集中ケア認定看護師を目指すことを決意。該当の分野で実務経験を積むために、「NICUに転職したい」とレバウェル看護へ相談しました。キャリアアドバイザーが県内の病院をあたってみたものの、NICUを設置している病院はそもそも数が少なく、県内の求人は見つかりません。Tさんの「全国どこでも構わないのでNICUで働きたい」という希望に応えるため、キャリアアドバイザーは各エリア担当にも協力を依頼し、日本全国から6件のNICU看護師の求人を探し出しました。
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「新生児集中ケアの認定看護師になりたい!」求人の少ないNICUへの転職
リエゾンナースになりたいという目標を持って看護師になったTさん。看護教員からまずは3年間、急性期でスキルを身に付けることを勧められて、新卒で入った総合病院の急性期病棟で、1年間勤務してきました。しかし、「早く精神看護に携わりたい」という思いが日に日に強くなり、転職すべきか迷った末、レバウェル看護へ相談します。キャリアアドバイザーは、精神科の求人紹介とともに、転職した場合としなかった場合の将来イメージがつかめるようTさんにアドバイスをします。キャリアプランを具体的に描いたTさんは、悩みながらも、「リエゾンナースになるために、早く精神看護の経験を積みたい」と決意。そこでキャリアアドバイザーは、精神科病床を持つ大規模な施設で、資格取得支援制度がある病院をピックアップし、紹介しました。
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認定看護師の資格取得にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
認定看護師を目指すメリットは以下のとおりです。
認定看護師は、特定の分野において専門的な実践能力を持つ看護職として評価されます。現場でのリーダー的役割を担うことで、信頼性が高まり、自身のキャリアアップにも直結しやすいのが大きな強みでしょう。
認定看護師を目指すデメリットは以下のとおりです。
認定看護師を目指すには、働きながらの通学や書類準備、長期間の学習負担が生じます。資格取得後も自動的に職場で役割が得られるとは限らず、環境に応じた調整や転職を視野に入れなければいけません。
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認定看護師になるためには、ある程度の費用が必要です。教育機関の入試料・授業料・実習費などで総額100〜150万円程度かかるでしょう。認定審査料や登録料なども別途必要になります。引っ越しが必要な場合はさらに費用がかさむ可能性もあるでしょう。高額な費用負担を軽減するためには、奨学金制度や資格取得支援制度を上手に活用すると良いです。
教育課程中は収入が減るため、学費・生活費をカバーする奨学金制度の活用が有効です。主な制度として、「日本看護協会の奨学金」と「各自治体の修学資金貸付制度」があります。日本看護協会の制度は年120万円以内の一括貸与で、申し込み時に確認すれば他制度との併用も可能です。
病院によっては授業料・住居費・給与支給などの支援制度を設けている場所もあります。支援の有無は病院によって異なり、大規模・グループ病院に多く見られるようです。現職で支援が受けられない場合は、支援体制の整った職場への転職も選択肢の一つでしょう。
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ここでは、認定看護師になったあとの主な活動の場所と待遇の変化について解説します。
日本看護協会の「「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書(p15)」によると、認定看護師の89.9%は病院に勤務しています。訪問看護ステーションや看護系教育・研究機関で勤務するケースもあるようです。資格を取得する際は、取得後の働き方まで視野に入れておくと良いでしょう。
参照
日本看護協会「「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書」(2025年7月2日参照)
日本看護協会の「「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書(p20)」によると、認定看護師に資格手当を支給している医療機関は41.2%でした。認定資格取得によって必ず昇給するわけではありません。スタッフから主任などへの昇進例などがあり、管理職へのキャリアアップには有利に働くでしょう。認定看護師は、専門知識とスキルで長く活躍できる土台となります。
参照
日本看護協会「「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書」(2025年7月2日参照)
ここでは、認定看護師になるために悩んでいる人によくある質問をQ&A方式で回答します。
認定看護師の合格率は全体的に高水準です。分野ごとに多少の難易度の差はありますが、計画的な対策を行えば合格は十分に可能だと言えるでしょう。
認定看護師制度自体は今後も継続されます。廃止されるのは従来の「A課程(21分野)」であり、「B課程(19分野)」が新たに開始されているため、「認定看護師がなくなる」という噂が立ったのかもしれません。詳しくは、「認定看護師はなくなる?2020年度開始の新制度と資格の取得方法を解説」をご覧ください。
週末開講の教育機関であれば仕事と両立が可能です。平日通学が必要な場合は休職・出張扱いが必要になることもあります。職場の支援体制や制度によって柔軟な取得が可能です。
日本看護協会の「「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書(p.26)」によると、資格手当の平均支給額は8,530円とそれほど高額ではありません。資格手当が支給されない病院もあります。専門性を活かし役職に就くことで基本給や賞与が上がる可能性もあるでしょう。
認定看護師になるには、受験資格を満たしたうえで認定審査に合格する必要があります。認定分野には種類があり、自分の興味や働いている部署をもとに考えましょう。
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