
総合病院手術室10年目、看護師のめろんです。外科の診療科リーダーをやりつつ、2歳児を育てています。
今でこそうまく仕事と家庭を両立できた私ですが、育休からの復帰直後は、保育園からの呼び出し、深夜まで残った家事に追われて、仕事も子育ても中途半端でした。
看護師を辞めるか、パートになるか、クリニックに転職するか…毎晩悩んでいました。
そんな私がどうやって今のバランスにたどり着いたのか。忘れられない転機と、自分なりに見つけた工夫を書きます。

私が育休から復帰したのは子どもが1歳のタイミングでした。
復帰前日こそ緊張したものの、いざ手術室に戻ると、顔なじみのスタッフに囲まれた環境で大人と会話できるのが新鮮で。
「やっぱり私は仕事が好きだな!1日中育児だと疲れるけど、復職して息抜きにもなってる」と嬉しく感じたのを覚えています。

しかし、2歳のイヤイヤ期に入ってからは状況が一変。
朝は「ごはんイヤ」「きがえイヤ」の連発。お迎えへ行けば「帰らない!公園に行きたい!」と泣かれる。
我が家は夫が出張・残業が多いので、1人で夕食・お風呂・洗濯・寝かしつけ・翌日の準備…最低限のタスクをこなすだけで日付を超えます。この頃の睡眠時間は4時間ほど。
追い打ちをかけたのが保育園からの発熱呼び出しです。病棟と違って手術室では「保育園から連絡です」と伝えられても、交代が来るまでは手術に入り続けるしかないんです。
自分は仕事も育児も頑張りたいと思ってる。
なのに、「ああ、なんかどっちも中途半端になってるかも」と苦しくて。
夜、寝かしつけ中に転職サイトを眺めては、今後どうしようかな…残業がないクリニックに転職するか、パートになるのもアリだけど社会保障面が正職員より弱いよな…みたいなことを悶々と考える時期が続きました。

転機は、師長さんから「ちょっと時間あるかな?」と声を掛けられた日のこと。
それは外科の診療科リーダーをお願いしたい、という打診でした。リーダーとは、診療科ごとの器械・物品管理、新人指導、医師との調整を束ねる役割です。
正直、最初に浮かんだ答えは「なんで私が?絶対に引き受けられない!」でした。
私は時短勤務だから残業できないし、緊急手術にも最後まで残れない身です。ましてや「ここで働き続けられるのかな」とまで悩んでいて。加えて、私の職場で「時短勤務でリーダー」の前例もほぼなかったんです。
…とはいえせっかく師長さんと1対1で話す時間を頂いたのだからと、思い切って心の内を打ち明けてみました。
ここで看護師を続けたい。でも、今の状況では両立が限界に近いこと。そんな自分にリーダーは務まらないと感じていること。
すると師長さんが、こう言ってくれたんです。
働く時間の長さじゃなくて、あなたの10年の経験に任せたいの。リーダーだって、育児に合わせて働き方を選んで大丈夫なんだよ。
この日、師長さんと30分じっくり話してこの言葉を頂いて、「ああ、この職場でそういうふうに働き続ける選択をしてもいいんだ…」と、自分の中でストンと腑に落ちました。
そういえばこれまで、同僚との雑談で職場や働き方のモヤモヤを話すことはあっても、管理職に投げかけたことってなかったな…と。
同僚との愚痴はストレス緩和にはなるけれど課題解決にはならない。
やっぱり管理職って経験も違うし職場全体が見えているから、しっかり話したことで、自分の思考が整理される感覚がありました。
そのあと師長さんの言葉に背中を押されてリーダーを引き受けることを決め、同時に、働き方そのものも見直しました。「週5日・17時退勤」から、「週4日・15時退勤」へ変更する形です。
ただ、踏み切るまでには葛藤が3つありました。
第一に、ここで一歩引いたら一人前と見てもらえないのではないか。
この点は、無理を続けて心身の限界で働けなくなるリスクと天秤にかけました。
次に収入が減ること。いま貰えている額が減る=大きな変化だ、と見積もってしまう感覚があって…。冷静に考えれば生活に困っているわけではないのに、です。
あとは単純に、手続きも面倒くさかった(笑)。関係者に伝えて看護部に書類を提出して…という労力より、ちょっとしんどくても今のまま我慢するほうが楽かなと。
「自分が本心から優先したいこと」を捉えるのって実は難しくて、ぼんやりしているとつい現状維持を選んでしまうのだなと知りました。
…と、そんな葛藤を乗り越えて最終的に勤務時間を変えたところ、15時退勤なのでお迎え前に夕食を準備できるようになって、週1回の平日休みで溜まった洗濯物もリセットできる。
以前はなかった「完全に自分1人の瞬間」が生まれ、精神的なゆとりを感じています。
思わぬ収穫は、子どもと向き合えるようになったこと。たとえば大好きなアンパンマンの絵がついたパンを食べたときに「あ、この子ってこんな表情をするようになったんだ…」と、日々の小さな成長に敏感に気付けるようになったんです。

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マタハラを乗り越え、時短勤務で子育ても楽しむ!ママナースになって世界が変わった話
働き方を変えて私自身が楽になっただけでなく、診療科リーダーを任された以上、チームが円滑に回るようにとある取り組みをしました。
当時の手術室は「あの先生の好みは自分しか知らない」「この器械の組み方は看護師Bさんに聞かないと分からない」…と属人化だらけ。
そこで誰が抜けても回る仕組みづくりとして、以下3つをやりました。
こうした取り組みの結果、現場で判断できることが増えて、退勤後に頻回に受けていたトラブル報告がなくなりました…!
私がタイムマネジメントで決めているルールは、「子どもと過ごす時間」と「睡眠」を最優先すること。睡眠はパフォーマンスに響くので毎日7時間は寝ます。
それを守るためにも家事の仕組み化で活躍しているのが、象印の「STAN」という自動調理鍋です。切った具材と調味料を入れてスイッチを押すだけで、火加減を見る必要なく1品できるのが楽でオススメです。


ほかに効果があったのが、あえてやめたこと3つです。
①仕事帰りにスーパーへ寄るのをやめ、週末に夫と2人で出かけてまとめ買いし、お肉は冷凍しておく。
②献立を一から考えるのをやめ、野菜炒めの素を常備して「切って炒めるだけ」に割り切った。

③スマホを寝室に持ち込むのをやめて、充電器をリビングに固定した。
当初はなんとなく落ち着かなかったですが、自分は「あ、眠いな…」という瞬間を逃すと寝付けないタイプで、快適になったので今も続いてます。
勤務時間を変え家事も効率化したことで、寝かしつけ後に毎日1時間時間ができたので、手術室看護師向けのSNS発信を始めました。

投稿やライブ配信で情報を届け、「助かりました」と声をいただけるのがやりがいです。
SNSってリアルでは言いづらい本音もさらけ出せるし、自分にとっては家と職場に続く第3の場所・キャラ…みたいなものかな。
以前は最低限で精一杯だった夜ですが、今は自分も夫も趣味に時間を割けていて。こういう、1人で向き合える状態はすごく価値があるなと感じます。
復帰直後は「看護師続けられないかも」とすら思いましたが、結果的に今は時短のままリーダーを任され、新人指導もできています。
これが実現できたのも、環境に恵まれているからだと感じます。
もし私の職場に「お互い様」の文化がなく、発熱で休むたびに嫌味を言われる空気だったら。 夜勤免除の前例がなく、時短勤務にパターンがなかったら。
どれだけ家電を揃えてタスク分担を工夫しても、私は看護師を続けられなかったと思います。

もし今、仕事と家庭の両立に苦しんでいるなら、自分の職場に以下の4つがあるか確認してみてください。私自身の悩みや、実際に転職サイトで情報収集をした経験を通して、「ここは事前に確認しておいてよかった」と感じるポイント4つです。
時短は何時間が選べるか。途中で柔軟に変えられるか。子どもが何歳まで使えるか。転職後すぐに使えるのか。
「夜勤免除可」と書いてあっても、使っている人がいなければ申し出るのは勇気がいるものです。
「小さいお子さんがいる方は、どんな勤務形態で働いていますか?」「夜勤やオンコールを免除されているスタッフはいますか?」と前例を聞くと、その職場の本音が見えてきます。
私は職場まで片道20分で、ちょうどいい距離感だと感じています。
片道1時間以上の同僚は、「帰宅後の家事・育児が、仕事よりつらい」とこぼしていました。
急な発熱で休んだときに、嫌な顔をされず「大丈夫だよ」と言ってもらえる人間関係があるか。
一番苦しい時期、私は他院の求人をよく調べていました。
結果的に今の職場で働き方を変える道を選びましたが、それも、ほかと比較したからこそ納得できた決断だったと思います。
もし今の職場で毎日時間に追われて余裕がないとか、休むたびに肩身が狭い思いをしているなら、一度ほかの選択肢を見てみるのも1つの手です。
とはいえ毎日働きながら自分に合う職場を探すのって大変。「レバウェル看護」のような転職支援サービスに頼るのもおすすめです。
求人票に載らない現場の情報や人間関係を教えてもらえるので、今すぐ転職する気がなくても情報収集として使えます。
情報を集めることって、決して逃げではなく、自分と家族の毎日を守るための大切な準備だと私は思います。まずは、選択肢を知るところから始めてみてください。

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4歳児ママ
2026年7月14日 14:58
2歳児の毎日のイヤイヤ、痛いほど共感します…。
時短でも経験を評価してくれる師長さんの言葉に泣けました。
わたしもそんな師長さんにめぐり逢いたい。
ふわふわパンケーキ
2026年7月15日 09:58
STAN初めて知りました!自動調理便利ですよね。パナソニックのオートクッカーもオススメですよ