看護師の転職で適性検査は実施される?試験の種類や対策方法を紹介

2022.10.25

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「看護師の転職で受ける適性検査とはどのようなもの?」「どの応募先でも適性検査はあるの?」と気になる方も多いでしょう。適性検査は受検者の能力や性格を判断するもので、看護師転職では必ずしも実施されるわけではありません。ただし、実施されやすい求人もあるので対策が必要といえるでしょう。この記事では、適性検査の概要や種類、対策方法を紹介します。ぜひご一読いただき、転職活動にお役立てください。

看護師の転職時に受ける適性検査とは

看護師が転職する際に受ける適性検査とは、求職者の性格や能力、思考などを測る試験のことです。選考過程の一つであり、看護師としての素質があるのか、どのような人間性なのかを判断するために行われます。
実施するタイミングは「書類選考後」「面接後」「最終面接後」など、応募先によって異なるようです。新卒採用や応募者が多く集まる求人の場合、選考基準に満たない人をふるいにかける目的で、早い段階で実施する傾向にあります。

看護師が転職時に経験する適性検査の概要

適性検査の受検方式は、以下のとおりです。

  • 職場が用意した受検会場で受ける筆記試験
  • 職場が用意した受検会場で受けるWebテスト
  • 自宅で受けるWebテスト
  • テストセンターで受けるWebテスト

職場が用意した受検会場は、看護師の場合は病院内の会議室やミーティングルームなどが多いでしょう。自宅で受けるWebテストは、好きな時間に受検できるのが特徴です。受検できる環境が整っていれば、自宅以外でも構いません。
テストセンターとは、専用会場にてパソコンを使用してSPIを受検する方法のことです。

適性検査の所要時間は、数十分から数時間など応募先によって差が異なります。どのような試験を受けるのか、応募時に確認しておきましょう。

どの病院でも適性検査は実施されるの?

看護師の転職活動において、どの応募先でも適性検査を受けるわけではありません。病院の規模や特徴によって実施傾向に差があります。以下に、適性検査が導入されやすい職場をまとめました。

  • 大学病院
  • 公立病院
  • 企業が運営している病院や介護施設

大学病院や規模が大きい病院は、応募者が多いこともあり、面接や小論文とセットで適性検査を実施することが多いようです。都道府県や市区町村が運営する公立病院も大人数が応募する傾向にあり、採用試験の一環として適性検査を導入するケースが多くあります。
病院によって試験内容は異なるので、応募時に詳細をチェックしておきましょう。

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看護師が受ける主な適性検査

適性検査には「能力検査」と「性格検査」の2種類があります。両方受検するケースもあれば、「性格検査のみ」といった場合もあるようです。以下でそれぞれの特徴を紹介します。

能力検査

能力検査とは、受検者の知的能力を診断する試験のことです。言語分野と非言語分野(算数・数学)に分かれ、基礎的な学力や一般常識などが身についているか判断する目的があります。職場によっては英語の問題が出題されることもあるようですが、看護師求人では少ないでしょう。
能力検査は、学力の高さを測るというよりも、論理的思考や判断力などを見極める試験といえます。合否の基準は、応募先によって違いがあるようです。

性格検査

性格検査とは、受検者の性格や人柄をチェックするためのもので、学力を問う項目はありません。具体的には受検者の回答によって、仕事への取り組み方や考え方、情緒などを測る試験です。設問数は200〜300問程度あり、「はい」「いいえ」「どちらともいえない」といった選択肢から自身に当てはまるものを回答します。
性格検査には嘘をついていないか見極める設問もあるので、自分の気持ちに正直に従って回答することがポイントです。

代表的な適性検査の種類

ここでは、代表的な適性検査をいくつか紹介します。それぞれ特徴や出題形式もまとめているので、適性検査を受ける予定がある看護師の方は参考にしてください。

SPI

SPIは、リクルートマネジメントソリューションズが提供する適性検査です。正式名称は「SPI総合検査」で、基礎能力検査と性格検査があります。SPI、SPI2とアップデートされ、現在はSPI3が主流のようです。筆記試験は応募先の職場が用意した会場で実施し、Webテストは「病院が用意した会場」「自宅」「テストセンター」のいずれかで実施します。
基礎能力検査の問題は言語分野・非言語分野の2種類で構成されており、思考力・コミュニケーションスキル・数的処理能力などを分析するものです
性格検査は、300ほどの質問によって受検者の性格や特性を診断し、物事への取り組み方や向いている仕事などを予測します

YG性格検査

YG性格検査は、日本心理テスト研究所が提供する、性格検査です。合計120問ある筆記試験で、選択肢は「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3種類。回答結果により、受検者の特性や人柄を測ります。「情緒特性」「行動特性」「人間関係特性」「知覚特性」の4つを判断し、受検者の協調性やリーダーシップ、実行力などを見極める目的があります

クレペリン検査

クレペリン検査の正式名称は「内田クレペリン検査」といい、筆記試験方式の心理検査です。1桁の足し算を行って1分ごとに行を変え、合計30分間(前半・後半に分けて各15分)行います。問題自体は簡単なものですが、作業量が多いのが特徴。行ごとの計算量の変化や回答の正確性から、受検者のスキルや行動面の特徴を判断する検査です。

看護師の転職で適性検査を実施する3つの目的

病院が看護師の採用で適性検査を実施するのは、看護師としての適性や人柄などを把握したうえで、職場とのマッチ度を見極める意図があるといえます。

1.看護師としての適性を判断するため

適性検査の結果によって、応募者が看護師としてふさわしい人材かをチェックしています。適性検査では基礎的な学力や性格、特性などが浮き彫りになるものです。社会人として、また看護師として働くうえで必要な教養やコミュニケーション能力、真面目さなどを持っているのかの判断材料にしているといえるでしょう。

2.面接では分からない人柄や価値観を知るため

適性検査では、面接では判断しにくい応募者の潜在的な特性や価値観などを客観的に見ることが可能です。選考にあたって、「入社後に活躍できる人材か」「ストレス耐性はあるのか」「どのような配属先が合っているか」などを公平に把握できる、便利なツールといえるでしょう。

3.職場とのマッチ度を見極めるため

適性検査の結果は、応募者が職場の組織風土や理念とマッチしているかの判断基準になります。また、組織全体だけではなく、職員の雰囲気や各部署との相性などを細かく把握することも可能でしょう。
採用基準は職場によってそれぞれ異なるため、適性検査の点数が高くても、採用ニーズに合わないと早期離職につながる恐れも。適性検査は、入職後のミスマッチを防ぐために有効といえます。

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看護師の適性検査の対策方法

ここでは、看護師が適性検査を受ける前に行っておくべき対策方法をお伝えします。「働きながら勉強できるのか不安」「まず何をすれば良いのか分からない」とお悩みの方は、参考にしてください。

問題集やインターネットで勉強する

適性検査の参考書やWebサイトを利用して勉強する方法があります。参考書は市販されているので、気になる方はチェックしてみてください。
適性検査は制限時間内に回答する必要があるため、慣れていないと焦ってしまったり、制限時間が過ぎてしまったりする恐れがあります。何度も過去問を解くことで、スピーディに回答できるようになり、さらに試験の傾向も掴みやすくなるでしょう

適性検査対策のセミナーに参加する

適性検査に特化したセミナーを受講してみるのも、対策方法の一つです。自宅だと集中して勉強できない方におすすめの方法といえます。模擬テストを受けられるものや筆記試験対策に力を入れているもの、傾向と対策を学べるものなどさまざまなジャンルがあるので、自分に合ったセミナーを探してみましょう。

転職エージェントを活用する

初めての転職活動で不安な方におすすめなのが、転職エージェントの活用です。転職エージェントでは、適性検査対策だけではなく、面接対策や応募書類の添削なども受けられるので、効率良く転職活動を進められます。第三者目線で客観的に自身の強み・弱みを発見できるのも、メリットといえるでしょう。

看護職専門の転職エージェント「レバウェル看護」では、プロのアドバイザーが選考対策方法をお伝えします。サービスはすべて無料ですので、ご安心ください。

まとめ

看護師の転職時において、適性検査は必ず実施されるものではありませんが、病院によっては受ける必要があります。特に規模の大きな病院や公立病院では実施されやすいようです。まずは、応募先の選考方法を十分にチェックしましょう。
適性検査はスピーディに回答することが重要なので、事前に対策しておくことが大切です。適性検査対策には、参考書やセミナー、転職エージェントの利用といった方法があるので自分に合ったやり方を見つけてみてください。「初めての転職で何から始めれば良いのか分からない」「選考対策について詳しく相談したい」といった方は、転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。「レバウェル看護」では、適性検査対策をはじめ自己分析のフォローや模擬面接など幅広いサービスを受けられます。また、条件交渉や面接日の調整なども行いますので、効率的に転職活動を進められますよ。

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