看護師が「急変は自分のせい」と落ち込んでしまう…乗り越える方法を解説

落ち込む看護師の画像

「患者さまが急変してしまったのは自分のせいかも…」と悩んでいる看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、患者様の急変が看護師のせいではない理由や、急変リスクが高まりやすい要因、急変時にとるべき行動などについて詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読み終えていただけたら、急変に対する不安を解消するのに役立てることができます。
急変に立ち会ったことで自信をなくしている方は、ぜひ参考にしてください。

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患者の急変は自分のせいではない理由

急変とは患者様の容体が急激に悪化することで、意識消失や呼吸状態の低下などを指します。
急変対応に不慣れな看護師は「自分のせいだ」「もっと早く気付けていれば」など、自分を責めてしまうことが多いです。
しかし、急変は予測がつかない場合が多く、必ずしも受け持ち看護師のせいだけではありません。

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急変リスクが高まりやすい看護師側の要因・事例

急変に立ち会った経験の少ない看護師にとって、予測のつきにくい急変は不安を感じやすいものです。
患者さまの急変は受け持ち看護師のせいだけではないものの、看護師チーム全体のミスによって急変リスクが高まる可能性があります。
そこで、急変リスクが高まりやすい看護師側の要因・事例についてご紹介していきます。
どのような場面で急変が起こりやすいのか確認し、看護師チーム全体で急変リスクを減らすのに役立てましょう。

スキルや経験が少ない

事例①
重度の心不全の患者様が病棟内フリーとなっていたため、歩行に付き添わないでいたところトイレで倒れていた。

経験豊かな看護師は、患者様の状態をしっかり把握して適切なケアに取り組むことができます。
しかし、スキルや経験が少ない看護師の場合、患者の容態の変化に見通しが立ちにくいです。
病棟や医師の指示に疑問を感じず、そのまま従ってしまう看護師は少なくありません。

疾患や病状の知識不足による観察ミス

事例②
ラウンド時に糖尿病の患者様がベッド上で臥床していたため、昼寝をしていると思っていたが、実は低血糖で意識消失していた

患者様の疾患や病状について理解が深まっていないと、観察項目が不十分となるため、観察不足につながりやすいです。
患者様の様子観察を怠った結果、患者の体調不良に気づかず、急変をもたらすこともあります。
寝たきりの高齢者や、人工呼吸器を使用している重症の患者様などは、自分で容体の変化を伝えられないため、常に注意深く観察しましょう。

思いこみによる判断ミス

事例③
患者様から体調不良の訴えがあった際、リハビリによる疲労感だと思って処置や観察を行わずにいたら、肺塞栓症を起こしていた

業務量が多くて多忙な職場や人手不足の職場では、時間に追われて焦ってしまいがちです。
患者様を訪室するタイミングが減ったり、心身の疲労が蓄積されたりすることで、判断ミスにつながるケースがあります。
思い込みによる安易な判断は誤りやすく、患者さまの容体の急変を招きかねません。
多忙であっても患者様の元を訪れ、患者様の声に耳を傾けることが大切です。

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急変に立ち会ったトラウマを乗り越える方法

「患者さまの急変に立ち会ってから勤務するのが怖い」「自分のせいでまた急変が起きてしまうかもしれない」と悩む看護師は少なくありません。
しかし、看護師として働くうえで、患者様の急変リスクは付き物です。
そこで、急変に立ち会ったトラウマを乗り越える方法について解説していくので確認してみましょう。

自分を責めない

急変後に患者様が亡くなってしまったり、急変対応について先輩看護師から叱責されたりした場合、必要以上に自分を責めてしまいがちです。
中には、「もう看護師を辞めてしまいたい」と自信をなくしてしまう方もいます。
しかし、急変はあらかじめ予測するのが難しく、自分なりに精一杯対応したのであれば、自分を責める必要はありません。
どうしても前向きな気持ちになれないときは、同期の看護師や信頼できる先輩看護師に相談し、気持ちを共有するのがおすすめです。
急変は看護師ならではの悩みなので、的確なアドバイスを受けられるでしょう。

状況や対応をリフレクションする

適切な急変時対応は、実際の経験を通じて身に着けられる側面があります。
そのため、急変が起きた状況や対応について、冷静にリフレクションすることが大切です。
今後も同じ状況を繰り返さないように改善できるポイントはないか、しっかり振り返ると良いでしょう。

疾患や病状への理解を深める

疾患や病状への理解を深めることで、観察項目や治療・ケア時の注意点もしっかり把握できます。
容体の変化にいち早く気づきやすくなるため、急変リスクを下げるのに役立つでしょう。
特に、臨床経験の浅い看護師や異動後間もない看護師は、疾患に関する知識が少ないので、積極的に学ぶ姿勢を心がけてください。

急変対応について学ぶ

普段から急変対応に関して学び、イメージトレーニングをしておけば、次回急変に立ち会った際スムーズに適切な行動をとれます。
「また急変に立ち会うかもしれない」という不安な気持ちを解消し、自信につながるでしょう。
救命措置について知識やスキルを身に着けたいなら、日本ACLSのBLSプロバイダーコースやACLSプロバイダーコースの受講もおすすめです。

急変に立ち会った時に慌てず行動するための心得

ここでは、急変に立ち会ったときに慌てず行動するための心得について解説していきます。
実際に急変に立ち会った際に活かせるように確認してみましょう。

急変に気づいたら真っ先にすること

患者様の急変に気が付いたら、まずは頸動脈もしくは大腿動脈を触知します。
触知できなかったり、呼吸をしているのか分からなかったりしたら、速やかに胸骨圧迫を開始してください。
胸骨圧迫をすることで正常な心拍出量の30%程度を保てるので、救命率が上がるとされています。
また、もしも医療訴訟になった場合、胸骨圧迫が開始されるまでの時間を問われるので、できるだけ速やかな救命措置を心掛けましょう。

急変時にすべきこと決めておく

患者様の急変に立ち会った際、混乱してその場に立ち尽くしてしまう看護師は少なくありません。
しかし、適切な行動をとらなければ状況は悪くなる一方です。
そこで、落ち着いて行動できるように、急変時にすべきことをあらかじめ決めておきましょう。

自分が急変の発見者だった場合・頸動脈もしくは大動脈を触知する
・速やかに胸骨圧迫を開始する
・ナースコールを押して応援を呼ぶ
急変の現場に応援に駆け付けた場合・落ち着いてその場の状況を確認する
・時間やケアの内容などを記録しておく
・必要物品を用意する
・優先順位の高いケアを探して行う

急変現場に駆け付けた看護師は、除細動器や救急カートの用意、ルートの確保などを行いましょう。
また、臨床経験の浅い看護師の場合、「何をすればよいのか分からない」と戸惑ってしまいがちです。
しかし、急変中は病棟内が騒がしくなるため、不安を感じる患者様もいます。
「大丈夫ですよ」「安心してくださいね」など声をかけ、他の患者様に寄り添った対応も急変中の大切な業務と言えるでしょう。

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急変時の看護について教えてほしい|レバウェル看護 技術Q&A
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急変に立ち会いたくない時はどうする?

「看護師は続けたいけれど急変に立ち会いたくない」という方は多いものです。
そこで、急変に立ち会いたくない時はどうすればいいのか、詳しく解説していきます。

急性期の病院での勤務を避ける

できるだけ急変に立ち会いたくないのであれば、急性期の病院はおすすめしません。
日本看護協会の「急性期看護実態調査 報告書 (P76)」によると、急性期病棟における5日間あたりの急変回数は以下の通りです。

全体夜間
急性期入院料Ⅰ2.4件1.2件
急性期入院料Ⅰ2.8件1.4件
出典
日本看護協会の「急性期看護実態調査 報告書 (P76)」(2023年8月20日)

急性期病棟では2~3日に1回ほどの頻度で、急変が起こる可能性があることが分かります。
急変に立ち会わないためには、急性期の病院は避けて勤務した方が良いと言えるでしょう。

急変リスクの少ない職場に異動・転職する

急変に立ち会いたくない方は、以下のような急変リスクの少ない職場への異動・転職がおすすめです。

  • 内科や小児科のクリニック
  • 健診センター
  • 介護施設
  • 保育園

健診センターは健康な人がほとんどで、クリニックも容体が落ち着いている患者が通うため、急変リスクが少なく済みます。
ただし、注意しなければならないのは、医療従事者が自分しかいない職場です。
保育園や介護施設は健康管理が主な業務ではあるものの、急変時は適切な判断や対応を求められます。
急変の頻度は少なくても、正しい知識やスキルを身に着けておく必要があるでしょう。

レバウェル看護では、「緊急対応が少ない」「穏やかに業務に取り組める」といった職場をお探しして提案することも可能です。アドバイザーが今のお悩みをお聞きし、適性に合った求人を紹介いたします。自分に合った転職先を探したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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急変で自信をなくしても看護師を辞める必要はない

初めて急変に立ち会った看護師や、急変に不慣れな看護師は、急変によって自信をなくしてしまい、看護師を辞めてしまおうか悩んでしまう場合があります。
しかし、失敗やミスを乗り越えることで、看護師としての成長につなげていくことができるでしょう。
また、今の職場が合わないからといって、看護師として働くことが向いていないとは限りません。
急変リスクの少ない職場への異動・転職を視野に入れ、自分に合った働き方について考えてみるのがおすすめです。

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仕事のミスが怖い…自信をなくしていた看護師の転職を成功させた提案とは?

急変は自分のせいと感じる看護師によくある質問

ここでは、急変は自分のせいと感じる看護師によくある質問をご紹介していきます。
それぞれの質問に詳しくお答えしていくので、疑問の解消にお役立てください。

急変時に必要な対応はなんですか?

急変した患者を発見したら、まずは意識を確認しましょう。
ベッドサイドのナースコールを鳴らしたり、その場で大声を上げたりして、急変であることを知らせ、できるだけ多くの人員を集めてください。
呼吸状態や脈拍を確認し、心停止している場合は直ちに胸骨圧迫を開始します。
発見者以外の看護師は救急カートなどの必要物品を用意したり、医師や家族への連絡を行いましょう。
急変時は、病棟のスタッフがチームとなって団結し、迅速に対応することが大切です。
詳しくは記事内の「受け持ち患者の急変に立ち会った看護師がとるべき行動」をチェックしてみましょう。

新人看護師に多いインシデントを教えてください

新人看護師に多いとされているインシデントは、確認・観察不足やコミュニケーションエラーなどです。
特に、注射や点滴といった薬剤に関するインシデントは、患者の状態に影響を及ぼす可能性があるため、特に注意しなければなりません。
些細なインシデントであっても、患者様の急変につながるおそれがあると念頭に入れておきましょう。
詳しくは「新人看護師がインシデントを起こしたときの対応は?予防策も解説」で解説しているので参考にしてください。

まとめ

患者様の急変に立ち会った際に「自分のせいかもしれない」と感じる看護師は多いです。
しかし、急変は予測がつかない場合が多く、看護師のせいであるとは限りません。
今後も同じ状況を繰り返さないためには自分を責めるのではなく、疾患・病状への理解を深めたり、急変対応について学んだりしましょう。
また、どうしても急変に立ち会いたくない場合、急変リスクの少ない職場への異動・転職がおすすめです。

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この記事を書いた人
村山 夕梨恵
看護師ライター
看護学校卒業後、公立病院の循環器内科・脳神経内科の混合病棟に配属。特別養護老人ホームやデイサービス・訪問看護の事業所への転職を経験する。 現在はフリーランスの看護師ライター/Webディレクターに転向。看護師転職/美容医療/審美歯科/介護分野に関するコンテンツ作成に従事。
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