
最近増えてきたと言われるけど、まだまだ少数派の男性看護師。人数が少ないからこそ、苦労したりつらい体験をしたりする人も多いはず。
本記事では、これまで14年間、集中治療室・心臓血管病棟で男性看護師として働いてきた僕が「あー、めっちゃ分かるわー!笑」というあるあるを紹介する。僕が看護師になった経緯も伝えるから、ちょっと見て行ってね。
「男で看護師なんて、やめとけ!」
看護師になることを報告したとき、父に言われた言葉だ。
高校生の頃、僕はTOYOTAに就職したいと思っていた。でも、毎日部活に明け暮れたせいで学力が足りず。センター試験の結果も散々だった。
そんなとき友達のお母さんに「看護師になったら?」とアドバイスをもらったのだ。それがきっかけで、僕はセンター試験が終わって1週間というギリギリのタイミングで、看護師になることを決意した。
父には反対されたけれど、それでも心を固めたのは、国家資格があれば将来安定して良いかもな、と思ったから。
僕がそんなふうに進路を決めたように、世の中の男性看護師が看護の道を選んだ理由はさまざまだろう。本当は医師になりたかった、薬剤師になりたかった…でも学力が足りなくて、結果として看護師になった人もいるんじゃないかな。
僕が父に反対されたように、男性看護師って世間的には少し珍しい存在だ。どうしても女性社会だから、時には肩身が狭い思いもする。
でも実際のところは…
辛いこともあるし、楽しいこともたくさんある(笑)。そこで、僕が普段感じる “男性看護師あるある” を10個挙げてみた。共感してくれる男性看護師がいれば嬉しい。
ダンボールに入った薬を運んだり、重たい患者さんを抱えたりするときは、決まって男性看護師が呼ばれる。
しかも、その場にいなくても「◯◯くーん!!」と病棟の端から端まで聞こえるくらいの大きな声で呼ばれるのだ(笑)。でもそこで、スッと患者さんを持ち上げると「おーさすが!」「やるね!」って褒められて、ちょっと誇らしい気持ちになったりする。

ほかにも、認知症やせん妄で暴れる患者さんの対処を任されがち。
そうやって担当看護師じゃないのに毎回呼ばれるのなら、もういっそのこと担当にしてくれって思うことも正直ある…(笑)。
「ゴキブリ!」
「キャー虫!」
って叫び声が聞こえたら、現場に急行する。これが世の中の男性看護師の使命だ(笑)。
いつもは強そうでプンプンしている女性看護師も、このときばかりはどうしようもないらしい(※なお、そのまま足で踏み潰すツワモノ女性看護師もたまにいる)。
でも正直言って、男性看護師だってゴキブリは好きじゃない。「できれば触りたくないな…」「でも退治しないと、陰で何を言われるかわからないよな…」と心の中で葛藤しながら、いつも頑張っている。だから、素早く対処できたときは褒めてくれると嬉しい。

病棟で働いていると、日常的に医療機器のトラブルが起こる。例えば、呼吸器のちょっとしたトラブルとか、SpO2モニターが映らなくなるとかね。
それもなぜか、こういうトラブルは夜間帯に起こることが多い。そのときは「臨床工学技士さんを起こすのも悪いし…」ってことで、とりあえず男性看護師が呼ばれるってオチ(笑)。
内心「僕、機械そんな得意じゃないんだよなあ…」って思いながらも、一応いろいろ試してみる。でもたいていの場合、僕では解決できなくてガッカリされる。これ本業じゃないんだけどなあ。切ない(笑)。
「男性はイヤ。女性の看護師さんを呼んできて!」
世の中の男性看護師がこれを経験したのは、1度や2度ではないはず。オムツ交換や清拭、シャワー介助で、女性患者さんに断られるのはよくあることだ。
このとき僕は「仕事が減ってラッキー」と思う反面、代わりがベテランナースだったらやべーって焦る。
後輩の女性看護師を探しに行くけれど、検査に搬送したり、ケアをしていたりで見当たらない。そういうときに限って、普段はあまり声をかけてこない先輩の女性看護師に「どうしたの?」と聞かれる。仕方なく「実は◯◯さんが…」とお願いするけど、オムツ交換が終わるまでソワソワ。なんなら僕は、部屋の前でずっと待っていたこともある…(笑)
「医師=男性」「看護師=女性」って思っている高齢の患者さんはまだまだ多い。
僕は以前、血圧測定で病室を訪れたとき「あっ!◯◯先生!いいところに来てくれた☺」とテンションが上がる患者さんに、「すみません、看護師なんです」と言ってガッカリされたことがある。
「いや、先生とはユニホーム違うし!そろそろ覚えてよ(笑)」って思うのと同時に、「悪いことしてないのにな…」と正直悲しい気持ちになるのも、男性看護師のあるある。
同じ病棟には普通は、男性看護師が数人しかいない。僕の経験では、30人看護師がいて、そのうち男性看護師は2、3人といった感じ!
不規則な勤務だから、ほかの男性看護師と同じシフトになることはほとんどない。でも、3ヶ月に1回くらい勤務が被ることがある。
そんなときは、めちゃくちゃ仕事がスムーズにいく。男性ってたいていが大雑把で、「まぁ、いいんじゃない?」「これくらいで大丈夫だよ!」と互いに許せるから作業が早いのかも?
それにやっぱり同性だと安心するから、男同士で盛り上がって、学生時代に戻った感覚になり、勤務後一緒に飲みに行くなんてこともしばしば。
なんだけど…
夜勤明けで女性看護師に申し送りする際に「仕事が抜けてたよ」って言われることがあるのが現実だ。世の中の男性看護師が思う「これくらいで大丈夫」は、どうやら女性看護師にとっては大丈夫じゃないらしい(反省)。
▼関連記事
【マンガ】ぱれちにのほっと一言99「男性看護師の同盟」
病棟に男性看護師がいると、定期的に「男性看護師会」なるものが開催される。これは病院全体で開催されることもあって、大きい病院だと40〜50人の規模になることもある。
話題は、仕事と家庭のグチ、趣味、好きなタイプ。病棟で気になっている女性看護師の話をすることもある。
でも実は一番多いのが、将来・キャリアの熱い話なのだ。「将来は専門看護師の資格を取る!」「俺は看護師長になりたい!」とかね!ここらへんは、やっぱり男なんだな〜って思う。

僕がこれまでに出会った男性看護師は、ほとんどが奥さんも看護師だ。学生時代から付き合っていて、そのままゴールインした人が多い。
実はそんな僕も、今の奥さんは看護師。出会いは大学時代のテニスサークルで、先輩(僕)・後輩(奥さん)の関係だった。そのまま同じ病院に就職し(配属先はバラバラ)、僕が4年目のときに結婚した。
医療職つながりで言うと、同僚のうち1人は女性医師と結婚したな~。ほかには、理学療法士や言語聴覚士、栄養士と一緒になった例も身近にある。
やっぱり相手も医療職だと、看護師の夜勤の大変さや仕事でのストレスをわかってくれる。ここを理解してもらえるのは本当にありがたい。
(ただ、同じ病棟にいる女性看護師との結婚はなかなかハードルが高い。患者さんに強く当たる姿をたくさん見てるし、詰所で悪口言っているのも聞いてるしね(笑))
女性看護師が集まると、「◯◯先生ってさ〜」「患者さんの◯◯さんってね…」といった噂話が始まる。
こういうときは、トラブルを避けるため、なるべく輪に入らないようにするのがコツ。
でもそうやって距離を置いてると、「ね!◯◯くん!」といきなり話を振られるから、「はいっ!」と、世の男性看護師は条件反射。
そこで「いや、違うと思いますよ」「嫌ですね」なんて否定は、僕は絶対しない。
否定してその場が笑いに包まれることもある。ただし、これは上級テクだ。否定できるようになるのは、職場に慣れて、仕事っぷりが認められたときくらいかな。
高校の友人と飲み会をしたときに気付いたこと。非医療職だと、未だに「女性看護師=白衣の天使」って思ってる人がいる。みんなに、天使に囲まれていいな、と羨ましがられる。
でも実際は、白衣の天使なんていない。
病棟って忙しくて、人間関係が悪くて、夜勤が大変でストレスがかかる環境だ。そんな場所で働くのだから、女性看護師は自然と強くなる。
というか、強くならないとやっていけないのだ。
▼関連記事
「これぞ看護師あるある!」10年の経験から語る共感必須のリアルエピソード10選
以上、男性看護師あるある10選。辛そうと思ったかもしれないけど、実際は楽しみながらやっていることがほとんどだ。
冒頭で、僕が昔は看護師を志望してなかったことを書いた。
でも、今はこの仕事が好きだ。患者さんが元気になって家族と一緒に退院していくときに、「本当に良かった…!」と思えるから。
この体験談を見て、少しでも元気を出してくれると嬉しいです。
ほかにもこんなあるあるがあるよ、という方はX(Twitter)で共有してください!
レバウェル看護のXアカウント:@levwell_kango
以上、「看護師同士で恋愛しがち!?男性看護師あるある10選と、僕が看護師になった理由」でした。
次回は、僕が看護師として働く中で、育休を取った話を書きます。こちらもお楽しみに。
▼追記!公開しました
院内初!男性看護師の僕が、師長とバトって育休を勝ち取った話


記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載
コメントはありません