嘱託看護師になるとどうなる?待遇面やメリット・デメリットを解説

嘱託看護師になるとどうなる?待遇面やメリデメを解説のイメージ

「嘱託看護師ってどんな働き方なの?」「待遇面は変わるの?」と疑問に感じている看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、嘱託看護師の雇用形態や一般的な契約期間、待遇面などについて詳しく解説します。
この記事を最後まで読み終えてもらえたら、嘱託看護師が希望する条件に合う働き方なのか分かるでしょう。
嘱託看護師に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

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嘱託看護師とは

嘱託看護師とは、定年を迎えた看護師が同じ職場で雇用契約を結び直し、継続して働くことです。
ここでは、嘱託看護師とはどのような働き方をするのか、分かりやすく解説します。

雇用形態

法律上、「嘱託」という雇用契約はなく、非正規の契約社員を指します。
また、勤務形態は医療機関・施設によって異なり、下記のように幅広いです。

  • 夜勤ありの常勤
  • 日勤のみの常勤
  • 非常勤
  • 時短勤務

条件交渉によっては、自分に合った勤務形態に近い働き方をできる可能性があるため、職場としっかり話し合うことが重要です。

契約期間

一般的な契約社員は労働基準法第14条に基づき、契約期間は最長で3年ですが、満60歳以上の嘱託社員は最大5年間です。
したがって、嘱託看護師も最大5年の契約を結ぶことができます。
ただし、年齢や体調面への配慮から1~3年の契約を結ぶケースがほとんどです。
また、やむを得ない事由を除き、契約期間満了まで解雇されることはありません。
契約期間満了後は契約期間が更新される場合もありますが、もしも更新されなければ再就職先を探す必要があるでしょう。

継続雇用制度の種類

継続雇用制度とは高年齢者雇用安定法第9条に定められており、満65歳未満での定年を定めている医療機関・施設が、定年後も継続して看護師を雇用する制度です。
継続雇用期間の種類は下記の2種類に分けられます。

再雇用制度勤務延長制度
制度定年に達した看護師を退職させ、再度雇用する制度定年に達した看護師を退職させずに、引き続き雇用する制度
雇用形態の例嘱託社員定年前の雇用形態
待遇面新しい条件に基づく原則として定年に達する前と変わらない

多くの医療機関・施設では、再雇用制度が適用されています。
定年退職を迎えた看護師は、再雇用制度に基づいて嘱託看護師として働き続けるケースが一般的です。
また、看護師長や看護部長のような役職者に限っては、勤務延長制度が導入されることも珍しくありません。

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嘱託看護師の待遇面

嘱託看護師は、給与や勤務期間、待遇面などの条件が正職員のときと異なるので注意が必要です。
ここでは、嘱託看護師の待遇面について解説します。

給与・賞与

嘱託看護師の給与は基本的に月給制ですが、職場によっては時給制も導入されています。
雇用契約書の内容によって異なるものの、賞与が支給される職場が多いです。
ただし、夜勤に入らなくなったり、役職から外れたりすることで、給与そのものはこれまでより下がる傾向にあるでしょう。

休日数や有給休暇

医療機関・施設に沿った日数で休日が支給され、有給休暇も取得可能です。
再雇用制度で嘱託看護師になる場合、雇用契約を結び直さなければなりません。
雇用から6カ月後に有給休暇が発生するため、再雇用制度を利用した場合は注意しましょう。

社会保険への加入

嘱託看護師だからといって、社会保険に加入できないわけではありません。
ただし、社会保険に加入するには、事業規模に合った勤務時間を満たす必要があります。
最低でも週に20時間以上は勤務しなければならないので、社会保険に加入したい場合は職場に確認すると安心です。

嘱託看護師について知っておきたい制度

職場で設けられている「定年退職制度」は、一定の年齢に達した際に雇用契約が自動的に解除される制度です。
高年齢者雇用安定法によって、65歳までの雇用確保を義務付けています。
60歳未満の定年を禁止しているほか、定年を65歳未満に定めている事業所は、下記のいずれかの措置を講じなければなりません。

  • 65歳まで定年を引き上げ
  • 定年制の廃止
  • 65歳までの継続雇用制度の導入

2025年4月から全ての企業で65歳以上の雇用確保が義務付けられます。
今後はよりいっそうシニア看護師の活躍の場が増え、嘱託看護師の増加も見込まれるでしょう。

嘱託看護師として働くメリット・デメリット

嘱託看護師として働くと、メリットもある一方で、いくつかデメリットもあります。
そのため、人によっては「自分に合った働き方ではなかった」とミスマッチが生じてしまうかもしれません。
ここでは嘱託看護師として働くメリット・デメリットを紹介するので、それぞれ比較してみましょう。

メリット

嘱託看護師は、長年にわたって勤め上げた職場で継続して働けるため、施設の内情を把握できているほか、これまで培った経験やスキルを発揮しやすいです。
新しく人間関係を構築する必要もなく、環境の変化がほとんどありません。
定年を迎えても働き続けることで、収入が安定するのも魅力と言えるでしょう。
また、交渉次第では、希望に合った待遇面で働けるので、ワークライフバランスも保ちやすいです。

デメリット

嘱託看護師は、正社員で働いていた時とは待遇面が異なるため、「待遇が悪くなった」と感じやすいです。
特に、夜勤手当や役職手当が支給されない働き方になった場合、給与面への影響は大きいでしょう。
また、契約期間そのものが短いケースもあるため、契約期間満了後に更新するかどうかは職場の判断によります。
契約期間終了後に更新されなければ、「せっかく長く勤めようと思っていたのに、契約期間が短くなってしまった」という事態になりかねません。

嘱託看護師になる方法

「嘱託看護師になるにはどうすればいいの?」「定年前にすることはある?」と気になっている方は少なくありません。
嘱託看護師になる方法は下記のとおりです。

  • 勤めている職場で嘱託看護師を目指す
  • 嘱託看護師の求人案件に応募・転職する

定年を迎えても、看護師として活躍したい方は確認してみましょう。

勤めている職場で嘱託看護師を目指す

勤めている職場で再雇用制度を導入している場合、定年を迎えても嘱託看護師として働く選択肢が挙げられます。
シニア看護師を積極的に雇用している医療機関・施設は多く、中には70歳まで嘱託看護師として雇用されるケースもあるでしょう。
配置や職務内容が変わらないケースや、身体への負担が少ない時短勤務に切り替えてもらえるケースなど、待遇面はさまざまです。

嘱託看護師の求人案件に応募・転職する

「勤めている職場での再雇用は条件が合わない」という場合、嘱託看護師の求人案件に応募・転職もおすすめです。
看護師の求人案件の中には、シニア看護師を募集しているものも少なくありません。
特に、転職エージェントを利用すれば、条件面の交渉を任せられるので、待遇の良い職場で働きたい看護師に向いているでしょう。

シニア看護師のキャリアパス例

シニア看護師は、若いころに比べて体力が落ちたり、新しいことを覚えなおすのが難しかったりと、悩みを抱えてしまう場合があります。
ここではシニア看護師におすすめのキャリアパス例を紹介するので、働きやすい職場を探すのにお役立てください。

雇用条件を選択しやすい総合病院

総合病院で働く看護師の主な業務内容は、バイタルサインの測定や採血、点滴の管理、口腔ケアなど多岐に渡るうえ、診療科目によって異なります。
総合病院では、シニア看護師が働きやすいように業務内容が整っていることが多いです。
また、夜勤あり・なしの常勤やパートタイム勤務、時短勤務など、雇用条件も幅広いでしょう。
ただし、病院によっては足腰に負担がかかりやすい身体介助を行わなければならないこともあるため注意が必要です。

体力面に配慮するならクリニック

クリニックの主な業務は、診察の介助や採血、患者様への説明などです。
クリニックの勤務時間は日勤のみで、基本的に自立した患者様が来院するため身体介助の必要がありません。
特に、内科や皮膚科、眼科は体力の消耗が少なく、体力面に不安にあるシニア看護師でも働きやすい職場です。

再就職したい看護師にぴったり!介護施設

有料老人ホームや特別養護老人ホームといった介護施設では、介護職員が身体介助を行うため、看護師は入居者の健康管理や皮膚処置などを主に行います。
医療機関とは異なり、定年退職の年齢が高く設定されており、シニア看護師が長く活躍できるでしょう。
定年退職後の再就職先として介護施設を選択する看護師は多いです。
今後はさらに高齢化社会が進んでいくため、介護施設で働く看護師の需要は高まっていくと予想されます。

経験・スキルを活かせる訪問看護ステーション

訪問看護ステーションでは、健康・服薬管理や褥瘡の処置、点滴管理など、利用者様の状態に応じて幅広いケアを提供します。
原則として看護師1名で訪問するため、臨機応変に対応できる看護師が求められるでしょう。
ベテラン看護師の経験・スキルを発揮できる職場を探しているならぴったりです。
常勤看護師の多くはオンコール対応が必要となるため、オンコール対応不要の事業所を選ぶか、パートタイム看護師として働くと良いでしょう。

嘱託看護師についてよくある質問

ここでは嘱託看護師についてよくある質問を紹介します。

定年退職した場合は失業保険の対象となりますか?

離職時に給付金を受け取れる雇用保険制度は、給付条件を満たしていれば受け取ることができます。
一般的な給付の条件として、定年退職時の年齢が65歳未満であることが挙げられるでしょう。
もしも65歳以上の看護師が定年退職した場合、失業保険ではなく、「高年齢求職者給付金」を受け取れる可能性があります。

看護師は何歳まで働けますか?

健康で意欲があれば、何歳になっても看護師として働くことができます。
以前は定年後に退職する風潮が強かったが、近年では、定年を迎えても働き続けている看護師は多いです。
中には80歳を超える現役看護師が活躍しているケースもあり、健康的で若々しいシニア看護師は増えています。

まとめ

嘱託看護師は定年を迎えたあとに雇用契約を結び直し、再雇用される働き方です。
非正規の契約社員なので、給与や勤務期間、待遇面といった条件が正社員とは異なります。
ただし、嘱託看護師の待遇面が整っている職場は多く、条件を交渉することも可能です。
総合病院やクリニック、介護施設などで嘱託看護師は採用されているので、シニア看護師として活躍してみましょう。

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また、専任のキャリアアドバイザーが条件交渉に対応するため、より希望に近い条件での再就職ができるでしょう。
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この記事を書いた人
村山 夕梨恵
看護師ライター
看護学校卒業後、公立病院の循環器内科・脳神経内科の混合病棟に配属。特別養護老人ホームやデイサービス・訪問看護の事業所への転職を経験する。 現在はフリーランスの看護師ライター/Webディレクターに転向。看護師転職/美容医療/審美歯科/介護分野に関するコンテンツ作成に従事。
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