
「患者様との適切な関わり方はどうすればいいの?」と悩んでいる看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、看護師と患者様が信頼関係を築く関わり方や、本音を引き出す関わり方などについて詳しく解説します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、看護師と患者様の適切な関わり方について分かり、患者様とのコミュニケーションで活かせるでしょう。
患者様との関わり方について知りたい方はぜひ参考にしてください。
患者様との関わりに苦手意識を持つ看護師は少なくありません。
看護師が患者様との関わりに苦手意識を持つ理由は下記のとおりです。
患者様との関わり方を苦手に感じている方は、当てはまる理由があるかチェックしてみましょう。
「元々コミュニケーションが得意ではない」と感じている看護師の場合、患者様と関わること自体避けてしまいがちです。
また、治療やケアに必要な情報を充分に収集できず、先輩看護師から叱られてさらに委縮してしまう悪循環もあり得ます。
「コミュニケーションが苦手」と思い込みすぎると、余計に気持ちが辛くなってしまうので、リラックスした状態で患者様に接するように心がけましょう。
患者様から必要な情報を得ることはできますが、共通の話題が見つからず、悩んでしまう看護師は少なくありません。
沈黙が続くことで余計に気まずくなってしまい、うまく話せなくなってしまうものです。
もしも患者様との会話に悩んだ場合は、天気や季節、トレンドに関することなどから話題を見つけていき、患者様が興味を示していそうな話題に広げていくと良いでしょう。
以前に受け持った患者様との関わり方で失敗した経験から、コミュニケーションを躊躇してしまう場合もあります。
患者様との関わりの失敗例として下記が挙げられるでしょう。
「また同じような失敗をしたらどうしよう」という不安感から、患者様と距離を置いてしまうケースは珍しくありません。
患者様・ご家族との信頼関係は、スムーズなケアや看護の提供につながります。
看護師が患者様・ご家族と信頼関係を築く関わり方は下記のとおりです。
それぞれの関わり方について分かりやすく紹介するので確認してみましょう。
「身だしなみ」「挨拶」「表情」「態度」「言葉遣い」は接遇の5原則です。
医療現場では患者様とのコミュニケーションを円滑にするために、接遇が求められます。
特に看護師は仕事中にマスクを装着しているため、患者様からは目元しか見えません。
目がしっかり笑っているように気を付けるだけで、患者様にとって安心感につながります。
また、患者様の多くは看護師よりも年を重ねた目上の人であり、敬意を表した言葉遣いや態度が大事です。
▼関連記事
看護師が身につけたい医療接遇の5原則とは?マナーのポイントも紹介
看護師は多忙な業務やマルチタスクによって気持ちの余裕がなくなり、日々の業務をスムーズに進めることを優先してしまうこともあります。
しかし、患者様やご家族の視点に立つと、患者様の抱えている思いやニーズを深堀りでき、ケアや関わりに活かしやすいです。
患者様・ご家族も看護師に対して「気持ちを分かってくれる」と感じ、信頼関係の構築が目指せるでしょう。
病室やベッド周囲は、療養中の患者様にとって大切な生活スペースです。
病室のカーテンをいきなり開けたり、ケアの際に患者様の私物を移動して戻したりしないと、患者様に不信感を抱かれてしまうかもしれません。
環境整備や清掃のほか、一声かけてカーテンを開けるなど、プライバシーへの配慮が欠かせないでしょう。
患者様が感じている苦痛を看護師はすべて理解できるわけではありません。
しかし、一方的なコミュニケーションは患者様が心を閉ざしてしまう原因です。
そこで、患者様の様子や言葉に対して、「それはお辛いですね」「よく頑張りましたね」など共感の姿勢を示すと良いでしょう。
患者様の気持ちを受け止めるだけでなく、「できる限りのことをさせてほしいです」など、患者様・ご家族を支えたい看護師の気持ちを伝えることで、安心感をもたらせます。
また、患者様に共感し、理解しようと努める中で患者様が看護師に対して何を求めているのか、把握しやすくなるでしょう。
患者様・ご家族が安心して療養生活を送るためには、看護師が患者様・ご家族の本音を把握しておくことが大切です。
看護師と患者様・ご家族の本音を引き出す関わり方として、下記が挙げられます。
「患者様とは表面的な関係性しか築けない」と悩んでいる方は、取り入れてみましょう。
患者様の気持ちに寄り添いながら丁寧に話を聞くことで、患者様から「信頼できる看護師だ」という印象を持ってもらえます。
「痛みのせいで毎晩よく眠れない」「食欲がなくて食べられない」といったネガティブな話題も、患者様側から気軽に口に出しやすいです。
また、患者様のご家族も不安や戸惑いを感じているため、しっかり傾聴し、必要なサポートにつなげましょう。
看護師が忙しそうにしていると患者様は遠慮してしまい、本音を言うことができません。
また、高圧的な印象をもたれ、「怖そうな看護師だ」と思われてしまうこともあり得ます。
多忙でも「気軽に呼んでください」「何かあればナースコールを押してくださいね」など一声添えることで、話しかけやすい雰囲気作りができ、コミュニケーションのきっかけとなるでしょう。
患者様の本音は表情や態度に表れていることも多いです。
例えば、本人が「大丈夫です」と話していても、いつもよりぼんやりとしている時間が長かったり、不安そうな表情を浮かべていたりすることもあります。
また、表情や態度から健康状態をアセスメントすることもできるため、患者様と関わる際はしっかり観察しましょう。
「患者様との関係性がこじれてしまうのではないか」と関わることを避けてしまう看護師は少なくありません。
そこで、看護師が患者様との関わり方で失敗するとどうなるのか、分かりやすく解説します。
患者様との関わり方の失敗で生じるリスクについて、チェックしてみましょう。
看護師が患者様と良好な関係を築けなければ、患者様から情報を収集できません。
検査や治療に必要な情報が不足することで、医療・看護の質の低下につながります。
医師や病院への不信感も招きかねないため注意が必要です。
患者様は今後の治療経過や検査の結果などのほか、仕事への影響、ご家族と離れて暮らすことへの不安などを抱えているものです。
患者様の不安の原因が分かれば、適切なケアや社会資源の提供が可能となります。
しかし、患者様とのコミュニケーションが不足していると、患者様の本音を引き出せず、患者様が不安を抱えたままになってしまうでしょう。
看護師が治療や検査に関する説明をしても、患者様に聞き入れてもらえなければ支障がきたす可能性があります。
例えば、「ベッド上で安静にするように伝えたはずなのに、患者様が一人で歩いてトイレに行ってしまった」というケースが挙げられるでしょう。
時には患者様の退院が長引いてしまう場合も少なくありません。
診療科目や患者様の状態によっては、慎重に関わることが望ましい場合もあります。
ここでは、看護師が患者様と慎重に関わったほうが良いケースを紹介するので確認してみましょう。
訪問看護では利用者様だけでなく、ご家族もケアの対象としてみなし、ご家族看護を意識することが大切です。
利用者様とそのご家族一人一人の健康状態や生活に目を向け、セルフケア機能が高まるようなアドバイスを行うと良いでしょう。
ただし、他人が深く関係してくることに抵抗を感じる利用者様・ご家族も少なくありません。
関係性がこじれると修復が難しくなるため、時間をかけて信頼関係を築くのがおすすめです。
精神疾患を抱える患者様がいる家庭では、ご家族も精神的に不安定になりやすいです。
時には、ご家族のイライラによって患者様が精神的に追い詰められ、症状が悪化する悪循環に陥るケースもあります。
そこで、看護師は患者様やそのご家族が抱える苦痛に寄り添い、傾聴することで、ご家族全体をケアしましょう。
看護師一人で対応するのが難しいと判断した場合、医師やほかの看護師、多職種で連携しながらサポートしていきます。
小児の疾患の中にはがんや難病など、深刻な症状をきたすものもあり、治療も長期化しやすいです。
今後の見通しについて厳しい話をされ、ご家族は混乱したり、感情的になったりすることもあります。
また、子どものケアをご家族に一貫して任せてしまうと、精神的に負担に感じてしまうご家族も珍しくありません。
そこで、小児本人やご家族にとってより良い方法についてしっかり話し合い、看護師は必要な場面でサポートします。
特に、ご家族内で大事にしていることや、医療・看護に望むことなどを確認し、受容する姿勢が重要です。
認知症高齢者は、認知機能の低下に伴い、現実とはかけ離れた内容を話しがちです。
間違った内容を話していても否定せずに傾聴し、優しく相槌を打つことで、患者様に安心感をもたらせます。
また、聴力が低下している患者様も多いため、聞き取りやすいように耳元ではっきりと話し、話すスピードにも注意してください。
時にはタッチングを取り入れ、患者様が感じている不安を和らげるのも良いでしょう。
ここでは、看護師と患者様の関わり方でよくある質問を紹介します。
患者様がケアを拒否するのは、羞恥心や遠慮、体調不良など人によってさまざまです。
必ずしも、看護師との関係性が悪いせいとは限りません。
そのため、もしも患者様にケアを拒否されたら、まずは拒否された理由について考え、理由ごとにアプローチをはかりましょう。
院内暴力で多いのは、暴言や脅迫といった精神的暴力ですが、身体的な暴力を受ける可能性はゼロではありません。
日本看護協会によると、院内暴力のレベルごとの対応策例について、下記のように報告しています。
| レベル | 内容 | 対応策例 |
| レベル1 | 暴言・ハラスメント | ・怯えずに毅然と対応する ・距離を取る |
| レベル2 | 脅迫・暴力行為・器物破損 | ・レベル1と同様の対応をとる ・院内救急コールなどで応援要請する ・危険なものを遠ざける |
| レベル3 | 1週間以内の治療を要する傷害 | ・助けを呼ぶ ・院内救急コールなどで応援要請する ・可能な限り警察に通報する ・被害者はカルテを作成して診察を受ける |
| レベル4 | 1週間以上の治療を要し、重大な後遺症が残る傷害 | ・助けを呼ぶ ・院内救急コールなどで応援要請する ・被害者は安全な場所に逃げる ・警察に通報する |
| レベル5 | 傷害が原因で生死に関わる暴力 | ・警察に通報し、院内救急コールなどで応援要請する ・被害者の応急処置を行う ・ほかの患者様や職員の安全に配慮する ・逃げ道を確保する ・加害者の逃げ道を遮断する |
ただし、職場ごとにマニュアルは異なるため、あらかじめ職場で確認しておくと安心です。
「元々コミュニケーションが得意ではない」「患者様との会話が弾まない」など、さまざまな理由によって患者様との関わり方に苦手意識を持つ看護師は少なくありません。
看護師が患者様との関わり方で失敗すると、医療・看護の質の低下や患者様の不安感の増長につながります。
そこで、看護師は患者様と信頼関係を築き、本音を引き出せるような関わり方が重要です。
時には患者様・ご家族と慎重に関わりながら、しっかりケアに活かしましょう。
「苦手な看護業務について、気軽に周囲に相談できない」という方は、レバウェル看護にお任せください。
レバウェル看護は看護師向けの転職エージェントです。
日々お役立ち情報を更新しており、看護師ならではの悩みに寄り添います。
転職に関するサポートも充実しているので、気軽に無料登録してみましょう。

記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載