
「訪問診療看護師として働いてみたい!」「訪問診療看護師は理想の働き方ができる?」と疑問に感じている看護師は多いのではないでしょうか。
訪問診療看護師は訪問看護と異なり、医師に同行して在宅医療サービスを提供する看護師です。
ここでは、訪問診療看護師の役割・仕事内容や1日のスケジュール例、魅力などについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、訪問診療看護師の働き方について分かるでしょう。
転職先として訪問診療看護師を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
「在宅医療に興味があるけれど、そもそも訪問診療がどのようなものかよく分からない」という方は少なくありません。
ここでは、訪問診療の特徴や対象者、往診との違いについて分かりやすく解説するので確認してみましょう。
訪問診療とは、通院が困難な方の自宅や施設を医師が定期的に訪問し、診療を行うサービスです。
病院と同様に下記のような医療を提供します。
在宅療養を希望しているにも関わらず、さまざまな理由から通院が難しい方にとって、診療や医療的ケアを受けられる貴重な機会です。
ざまざまな理由から、通院が難しい在宅療養者が対象となる医療サービスです。
訪問診療は医療保険が適応されるため、要介護認定が不要となります。
訪問診療の対象者は下記のような方です。
ただし、訪問診療を受けられる条件は医療機関によっても異なるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
訪問診療は、定期的に医師が患者様の生活の場を訪れ、診療や治療、療養相談などを行います。
診療計画に従ってスケジュールが組まれており、訪問頻度も決まっているのが特徴です。
一方、往診とは通院するのが難しいケースや、思いがけず体調を崩したケースなど、患者様本人やご家族からの要請にその都度応じます。
訪問診療看護師は、医師を含む少人数のチームで稼働するため、幅広い業務を担わなければなりません。
訪問診療看護師の役割・仕事内容は下記のとおりです。
それぞれの役割・仕事内容について詳しく紹介するので確認してみましょう。
訪問診療看護師の主な仕事内容は、同行した医師の診療の補助となります。
バイタルサイン測定や患者様・ご家族へのアドバイスなど、幅広い業務を担うでしょう。
また、移動中の車内での電話対応やカルテの記入といったサポートも看護師の仕事の一つです。
訪問診療の患者様はさまざまな医療的ケアを必要としています。
そのため、医師の指示に基づいてケアを提供するのが看護師の役割です。
厚生労働省の「在宅患者の状況等に関するデータ(P8)」によると、全体のおよそ45%は「健康相談」「血圧・脈拍の測定」「服薬援助・管理」のみであり、残りの55%はそのほかの医療的ケアが提供されていることを報告しています。
在宅患者様に提供している医療内容の内訳は下記のとおりです。
| 医療内容の項目 | 割合(%) |
| 血圧・脈拍の測定 | 94% |
| 健康相談 | 80% |
| 服薬援助・管理 | 75% |
| 褥瘡の処置 | 13% |
| 点滴・中心静脈栄養・注射 | 11% |
| 創傷処置 | 10% |
| 慢性疼痛の管理 | 9% |
| 胃ろう・腸ろうによる栄養管理 | 8% |
| 吸入・吸引 | 7% |
| 体位変換 | 7% |
| 膀胱カテーテルの管理 | 7% |
| 酸素療法の管理 | 7% |
| 浣腸・的便 | 5% |
| がん末期の疼痛管理 | 4% |
| リハビリテーション | 3% |
| 気管切開の処置 | 2% |
| インスリン注射 | 2% |
| ネブライザー | 1% |
| 経鼻経管栄養 | 1% |
| 人工呼吸器の管理 | 1% |
| 人工肛門・人工膀胱の管理 | 1% |
健康管理を中心とした医療的ケアを除くと、褥瘡の処置や点滴・注射や喀痰吸引などを行っていることが分かります。
医療機関によっては、診療スケジュールの管理や必要物品の準備といった事務作業を看護師が行います。
また、ケアマネジャーや訪問看護師、病院などとの連携・調整業務を担うこともあるでしょう。
ただし、看護師の業務範囲は医療機関によっても異なるため、求人情報や公式ホームページをしっかりチェックしておくのがおすすめです。
訪問診療と訪問看護は、在宅で療養する方の自宅を訪れ、医療を中心としたサービスを提供する点は共通しています。
しかし、担当する職種やサービスの内容は異なり、協働することで療養者により充実したサービスを提供することが可能です。
ここでは、訪問診療看護師と訪問看護師の違いについて解説するので比較してみましょう。
訪問看護では看護師1名で訪問するのが基本であり、看護師が自分で社用車を運転して利用者様宅まで訪問します。
一方、訪問診療では医師のほかに看護師や生活相談員が同行し、2~3名の医療チームで訪問するのが特徴です。
訪問看護師のような看護師1名での対応に不安を感じる方でも安心して働きやすいでしょう。
訪問診療では、医師が患者様の病歴や症状に基づいて診断し、治療方針を決めます。
病院での診察と同様に、患者様に必要な医療処置を講じることができ、処方箋の発行も可能です。
しかし、訪問看護では、医師が発行する訪問看護師指示書に基づいて、医療的ケアを提供し、健康観察や服薬管理、日常生活援助などを担います。
在宅療養者の日常生活のサポートに重点を置きたい看護師は、訪問看護師のほうが向いていると言えるでしょう。
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訪問診療看護師の1日のスケジュール例を紹介します。
| 9:00 | ・出勤後、その日の診療スケジュールを確認する |
| 9:30 | ・社用車に乗って1件目の患者様宅へ向かう ・社内では医師と情報共有をするほか、カルテ記入や電話対応なども行う |
| 10:00 | ・1件あたりの訪問時間は10~30分ほどで、午前は5~8件ほど訪問する |
| 12:30 | ・帰社して昼休憩をとる |
| 13:30 | ・午後も午前と同様に5~8件ほど訪問する |
| 17:00 | ・帰社し、カルテ記入やケアマネジャーへの連絡といった事務仕事を行う ・翌日の訪問のために、物品の片付けや補充も済ませておく |
| 18:00 | ・終業後、退勤する |
訪問診療は、診療計画に基づいて日々のスケジュールが組まれているため、定時で退勤しやすいです。
しかし、交通事情や患者様の容態の急変などにより、スケジュール通りに進まない日もある点に注意してください。
訪問診療看護師は、在宅療養を支える医療従事者の一人として、さまざまなやりがいを感じることができます。
訪問診療看護師のメリット・魅力は下記のとおりです。
魅力の多い職場で長く働き続けたい方はチェックしてみましょう。
訪問看護の場合、看護師1名で訪問するため、想定外の事態が起きても自分で判断しなければならない場面も多いです。
一方、訪問診療では常に医師が同行しているため、その場で指示を確認できる安心感があります。
報告・相談をタイムリーに行えるのは、訪問診療ならではの魅力です。
訪問診療は、患者様の住む自宅や施設が診療の場となります。
患者様やご家族とコミュニケーションを取りながら、患者様の希望や生活スタイルに合ったケアを提供しやすいです。
「住み慣れた我が家で在宅療養を続けたい」「最期の時を自宅で迎えたい」といった患者様のニーズに応えられることで、看護師としてのやりがいを感じられるでしょう。
訪問診療看護師は日勤帯のみの勤務となりますが、全国的にも給与水準が高い傾向にあります。
「給与水準の高い職場で働きたいけれど、夜勤には対応したくない」という看護師に向いているでしょう。
積極的に給与アップを狙いたいのであれば、オンコール当番ありの職場もおすすめです。
訪問診療を導入している医療機関の多くは、土日・祝日に休業しています。
週休2日制で働くことができるので、4週8休制で働くよりも年間休日数が多くなるでしょう。
家族や友人との予定も合わせやすく、プライベートの時間をしっかり確保することが可能です。
訪問診療看護師はメリットが多い一方で、いくつか注意したいデメリットもあります。
そこで、訪問診療看護師のデメリット・注意点を紹介するので、前述したメリット・魅力と比較してみましょう。
訪問診療では訪問時間や移動時間など、1日のうちの多くの時間を医師と過ごさなければなりません。
また、訪問場所によっては昼休憩のタイミングで帰社できず、車内で昼休憩を取る日もあります。
医師との相性が仕事に影響しやすくなるため、面接時や施設見学時に医師の人柄を見極めることも大切です。
訪問診療では、夜勤の代わりにオンコール当番を導入している医療機関が多くあります。ただし、電話での対応で済むケースが多く、もしも出動が必要な場合も医師のみで訪問するのが一般的です。
オンコールの対応内容に不安があれば、面接時にオンコールの有無や頻度、対応時の流れを確認しておくと良いでしょう。
訪問診療では1件あたりの訪問時間が短いうえ、医師がメインとなって患者様と関わります。
また、職場によっては、事務作業や連携・調整業務による看護師の負担も大きいです。
もともと在宅医療に関心の高い看護師だと、「思っていたよりも患者様と関われない」と物足りなさを感じる場合もあるでしょう。
「訪問診療看護師の求人案件はどうやって探せばいいの?」と悩む方は少なくありません。
訪問診療看護師の求人案件の特徴は下記のとおりです。
ほかの応募者よりも有利な採用条件やスキルも併せてお伝えするので、転職活動にお役立てください。
訪問診療看護師の求人案件数は、訪問看護師に比べて少ない傾向にあります。
訪問診療に対応しているクリニックの件数が少ないうえ、看護師の動向が義務付けられていないためです。
限られた求人案件に応募者が集まるので、採用倍率が高いのが一般的でしょう。
ただし、訪問診療のニーズは高まっており、将来的に求人案件数が増加していく可能性はあります。
医療機関によっては、下記のような採用条件が求められることも少なくありません。
看護師免許以外の採用条件が求人募集欄に記載されていなくても、上記のスキル・経験がある看護師は採用率が高まりやすいです。
訪問診療看護師に適したスキルを持っている看護師は、積極的にアピールすると良いでしょう。
訪問診療を導入している医療機関では、教育・研修制度が十分に整っておらず、即戦力となる看護師を求める傾向にあります。
内科系の臨床経験が3年以上ある看護師は、訪問診療看護師として採用されやすいです。
訪問診療では、内科系の慢性疾患を抱えた患者様が多く、経験・スキルを活かすことができます。
訪問診療では、看護師としての知識や経験だけでなく、人柄も評価されます。
医師との相性のほか、患者様宅でのマナーやコミュニケーションも問題がないかチェックされるでしょう。
そのため、面接時は親しみやすく、明るい人柄であることをしっかりアピールし、挨拶や笑顔を心がけることが大切です。
適性の合わない職場に入職してもミスマッチが生じてしまい、長く働き続けることができません。
訪問診療に向いている看護師について、下記のように解説します。
それぞれの特徴について詳しくお伝えするので、当てはまるものはあるかチェックしてみましょう。
在宅医療に興味があっても、「看護師1名のみでの訪問は抵抗がある」と悩む看護師は多いものです。
しかし、訪問診療では医師が同行しており、その都度医師の指示を仰ぐことができる安心感があります。
また、医師の診察の補助を通じて、医療的スキルを磨けるのもうれしいポイントです。
訪問診療では土日・祝日が休みとなるため、規則正しい生活を送りたい看護師や、育児中のママ看護師にぴったりです。
また、看護師はオンコールの電話対応のみで、出動は不要となる職場も多いでしょう。
「家族がいるので夜間や休日に出動するのは難しい」という看護師でも、気軽にオンコール当番を引き受けやすいです。
訪問診療看護師は、カルテ記入や書類作成、多職種への連絡といった事務作業が多いです。
「現場で体を動かしている方が向いている」という看護師だと、事務作業が負担になる可能性もあります。
一方、デスクワークが苦にならない方や、基本的なパソコン操作ができる方なら、事務作業によるストレスを感じにくいです。
ここでは、訪問診療看護師についてよくある質問について紹介します。
訪問診療の移動手段は社用車が基本ですが、車の運転手は医療機関によって異なります。
生活相談員などドライバーがいる場合もあれば、看護師が運転する医療機関もあるでしょう。
車の運転に自信がない看護師は、あらかじめ看護師が車の運転を行うのか確認しておくと安心です。
医療機関によって多少の差はあるものの、基本的には病院で行えるのと同等の医療行為を提供することが可能です。
採血やインスリン注射、在宅酸素療法などのほか、胃ろうの交換や人工呼吸の管理などにも対応しています。
ただし、MRIのような大きな設備を用いる検査や手術などには対応していません。
訪問診療看護師は、通院が困難な方の自宅に定期的に訪問する医師に同行し、診療の補助や医療的ケア、事務作業や連携・調整業務などを担います。
訪問看護師のように1名での訪問がなく、その場で医師の指示を確認できるため、業務中の安心感が大きいでしょう。
また、年間休日数が多いうえ、給与水準も高いため、ワークライフバランスを保ちやすいのも魅力です。
在宅医療に興味のある方や、事務作業に抵抗のない方は訪問診療看護師へのキャリアチェンジを検討してみましょう。
訪問診療看護師の求人案件がなかなか見つからないと悩んでいるなら、レバウェル看護にご相談ください。
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