
「病児保育では看護師が何人配置されているの?」と気になっている看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、病児保育における看護師の配置基準や事業所ごとの種類、病児保育で働く看護師の仕事内容・役割などについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、病児保育がどのような施設なのか分かり、実際に働く姿をイメージできるでしょう。
病児保育の看護師に興味がある方はぜひ参考にしてください。
病児保育とは、子どもが病中や病後で保育所に預けられず、家庭での保育が難しい場合に、一時的に預かり保育・看護するサービスです。
ここでは、病児保育で受け入れている子どもの対象年齢や、預かり可能な疾患などについて分かりやすく解説します。
キャリアチェンジを視野に入れて、病児保育について理解を深めたい方はご覧ください。
病児保育では、「保育園に通う年代から小学生まで」を対象としている施設が多いです。
ただし、具体的な年齢は施設によって異なるため、全国一律というわけではありません。
3年生までしか受け入れていない施設もあれば、6年生まで受け入れている施設もあります。
病児保育で預かり可能な病気は施設・自治体によって異なるものの、一般的に預かり可能な病気は下記のとおりです。
また、病児保育を利用するには医師の診断が必要となるため、受け入れ可能な病気であっても医師が利用不可と判断した場合は利用できません。
日本赤十字社の「利用判断基準」によると、病児・病後児保育を利用できない病状・症状を下記のように定めています。
感染症に関しては許可基準が定められており、基準を満たして回復期に入ったら利用が可能です。
個室対応が可能な民間の病児保育であれば、預かりを受け入れていることもあります。
ただし、新型コロナウイルス感染症に関しては、病児保育での預かりが難しい可能性が高いでしょう。
病児保育の種類は、主に施設型と訪問型の2種類があり、受け入れ可能な病児の状態や、提供しているサービスが異なります。
ここでは、それぞれの特徴を詳しく紹介するので確認してみましょう。
施設型の病児保育では、保護者が病児を施設に預け、施設職員が病児のお世話をするのが特徴です。
事業所によって、病児対応型、病後児対応型、体調不良対応型の3種類に分かれます。
病児対応型の病児保育では、熱や体調不良などの症状がある子どもを預かるのが特徴です。
医療機関を受診し、医師が病児保育を利用できると判断した場合、受け入れが可能となります。
回復期にあたる病後児も、引き続き同じ施設でサービスの利用が可能です。
診療所や病院に併設されている施設が多く、医師による診察や指示が受けられます。
病後児対応型は、熱や体調不良がなく、病気の回復期にある子どもを預かる施設です。
医師から体調が安定していると診断されたものの、登園がまだ難しい状態の子どもが対象となります。
主に保育所で実施されており、自治体と連携しながら運営している施設が多いです。
熱があり、回復期に相当しない子どもは病後児対応型の施設を利用できません。
体調不良対応型は、保育園などで急に発熱や体調不良などが生じた子どもが対象です。
ほかの子どもへの感染を防ぐために、保育所内の医務室などで一時的に預かります。
保育所や認定こども園などでサービスを提供しているケースがほとんどです。
訪問型の病児保育は、病児・病後児が対象です。
看護師や保育士が自宅を訪問して子どもを看護し、必要に応じて病院の受診にも付き添います。
子どもは慣れた自宅で過ごせるので負担が少なく済むものの、施設数自体が少ないです。
また、民間サービスによって運営されているため、利用料金も高額になりやすいでしょう。
病児保育における看護師の配置基準は、病児保育の種類によって異なります。
内閣府の「病児保育事業(P3)」によると、看護師・保育士の配置基準は下記のとおりです。
| 項目 | 病児対応型・病後児対応型 | 体調不良型 |
| 看護師の配置基準 | 利用児童おおむね10人につき1人以上 (保育士及び看護師等の2名以上の体制が必須項目) | 看護師等を常時1人以上配置 (預かる体調不良児の人数は、看護師等1人に対して2人程度) |
病児対応型・病後児対応型において看護師は常駐が原則とされますが、近接病院などから駆け付けられるなど迅速な対応が可能であれば、必ずしも常駐が義務付けられるものではありません。
病児保育に興味のある看護師にとって、仕事内容・役割は気になるところです。
病児保育で働く看護師の仕事内容・役割には、下記が挙げられます。
イメージしていた仕事内容・役割と合っているか、確認してみましょう。
病児は体調が不安定であり、急激に症状が悪化するケースも珍しくありません。
そのため、看護師は病児のバイタルサイン測定や様子観察を行い、病児の体調把握に努めます。
病児の状態によっては、提携している医療機関との連携や、同一施設内に常駐している医師への報告を行うでしょう。
また、体調不良を抱える病児は、初めて訪れる場所で保護者と離れて過ごさなければならず、強い不安を感じています。
病児の気持ちにしっかり寄り添い、安心して過ごせるような関わりを意識することが大切です。
病児は症状に合わせてクーリングや水分補給、服薬、衣類の調整などのケアが必要となります。
また、医師の指示に基づいて吸引や吸入なども実施するでしょう。
対応可能な看護・ケアの範囲は施設によって異なるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
病児保育では病児に対してさまざまなサポートを提供しますが、病児の年齢や発達に応じて変える必要があります。
たとえば、乳児であれば身の回りの世話を全般的に看護師が行いますが、幼児・児童は自分でできることは行うように促し、適宜サポートするのが望ましいです。
また、年齢や発達面以外にも、病児の体調やメンタル面に応じた配慮も重要でしょう。
病児保育を利用する保護者の多くは、わが子への申し訳なさや親としての不甲斐なさを抱えやすいです。
そこで、看護師は迎えに来た保護者に対して、日中の病児の様子や体調について伝え、安心してもらうことも重要な役割と言えます。
また、帰宅後に注意してほしいポイントも伝えることで、帰宅後も病児に必要なケアの提供につながるでしょう。
病児保育ではインフルエンザやノロウイルスといった感染症に罹患しているおそれがあるため、施設内での感染症の蔓延を防ぐため、感染症対策を行います。
病児が嘔吐や下痢をした際、嘔吐物や便は速やかに処理し、希釈した次亜塩素酸ナトリウムで消毒することが大切です。
また、普段から感染症対策に努め、病児が触れる機会の多いぬいぐるみやおもちゃは、念入りに清潔に保つ必要があります。
看護師が病児保育で働くとさまざまなメリットが期待できます。
そこで、看護師が病児保育で働くメリットは下記のとおりです。
それぞれのメリットについて詳しく紹介するので、どのようなメリットが期待できるのかチェックしてみましょう。
病児保育の預かり時間を7~18時までとしている施設・事業所は多いです。
定時で退勤しやすく、日勤帯で働けるので、規則正しい生活を送れます。
ワークライフバランスを確保したい方にぴったりの職場と言えるでしょう。
ただし、24時間営業の施設・事業所では夜勤対応が求められるので、日勤のみで働きたい場合、転職先の営業時間を把握しておくと安心です。
病児の多くは体調不良によって激しい遊びができないため、室内で静かに過ごします。
また、急変リスクはゼロではないものの、急性期病棟のような忙しさや精神的な緊張感を強いられる場面はほとんどありません。
病児とゆったり関われるので、体力に自信のない看護師や、膝・腰を痛めている看護師でも働きやすいでしょう。
仕事や家庭の事情によって、体調を崩した子どもの預け先に悩んでいる保護者は少なくありません。
そのため、病児保育を利用した保護者から看護師に対して、労いや感謝の言葉をかけられることもあります。
また、病児保育を数日にわたって利用する家庭は多く、病児の回復していく様子を見守れるのはやりがいや達成感につながるでしょう。
病児保育では一人一人の体調に考慮する必要があるため、定員数が10名以下となっている施設・事業所は少なくありません。
バタバタと忙しく働くのではなく、落ち着いて病児の看護に専念できるのは病児保育看護師の大きな魅力です。
子ども一人一人に寄り添った看護がしたい方には、働きやすい環境と言えます。
病児保育の看護師はメリットだけでなく、いくつか注意したい点もあります。
注意点を把握しないまま転職すると、入職後のミスマッチにつながりかねません。
ここでは看護師が病児保育で働く際の注意点を紹介するので、先述したメリットと比較してみましょう。
病児保育の看護師の求人案件は、パートタイム勤務が多く、常勤看護師の採用枠が少ないです。
したがって、常勤看護師を希望する場合、勤務可能なエリアで、給与や休日数などの条件が合う求人案件が見つかるとは限りません。
「条件に合う求人案件がなかなか見つからない」と悩む看護師もいるでしょう。
病児保育では、送迎時に保護者と接するうえ、看護師は病児の状態や日中の様子を伝えるためにコミュニケーションをとる機会が多いです。
しかし、保護者の中には、神経質な保護者やこだわりの強い保護者もおり、時にはクレームにつながるケースも珍しくありません。
「保護者とのコミュニケーションに自信がない」という方は、保護者対応がストレスに感じる可能性があります。
病児保育の看護師は日勤帯に働くことが多く、規則正しい生活を送れますが、夜勤手当やオンコール手当が支給されません。
また、時給制のパートタイム勤務であれば賞与も支給されないため、常勤看護師よりも給与が下がる傾向にあります。
給与面を重視する看護師には不向きと言えるものの、小児看護のスキルを発揮したい方や、やりがいのある職場で働きたい方には向いているでしょう。
病児保育の対象は小児となるため、病児保育で働く看護師には小児看護に関する知識・スキルが欠かせません。
具体的な知識・スキルとして、下記が挙げられます。
「知識やスキルに自信がない」という方は参考にしてみましょう。
病児保育では、風邪や胃腸炎など急性疾患の子どもを預かるため、症状の変化に迅速かつ的確に対応する力が求められます。
体温や呼吸状態の観察、食事・水分摂取の管理、必要に応じて医師への連絡など、医療的知識と保育的視点の両立が必要です。
また、子どもが不安や不調を訴えにくい場合もあるため、表情や仕草の変化から異常を察知する観察力も欠かせません。
病児保育では病児の看護・ケアだけでなく、成長・発達に目を向けることも重要です。
例えば、病児の年齢や特性に合わせた遊びや接し方、環境が判断できることで、成長・発達を促すのに役立ちます。
また、子どもの理解度に合わせて、病状や安静度について説明するスキルも病児保育の看護師に必要不可欠でしょう。
病児保育で預かるのは、基本的に回復期にある病児や軽症の病児であるため、急変リスクは少ないです。
しかし、アレルギーやアナフィラキシーショック、熱性けいれんなどを起こす可能性はゼロではありません。
そのため、病児保育でよくある疾患に関する基礎的な知識だけでなく、重症化や急変などについても学び、最悪の状況もシミュレーションして措置するトレーニングを積むことも大切です。
「病児保育の求人案件をどうやって探せばいいのか分からない」と困っている看護師は少なくありません。
ここでは、看護師が病児保育の求人案件を探す方法を紹介するので、転職活動にお役立てください。
転職先の候補がすでに挙がっている場合、直接応募するのも選択肢の一つです。
公式サイトに採用ページが設けられている事業所・施設は多く、フォームから応募可能なこともあります。
履歴書の選考や面接までスピーディに進められる一方で、職場の雰囲気や施設設備などの情報が少ないため、あらかじめ入念にリサーチしておくことが大切です。
ハローワークでは地域の求人案件を取り扱っており、インターネットからチェックすることも可能です。
無料で利用できるうえ、履歴書や面接指導といった就職指導を受けられます。
ただし、中には求人票の内容と異なる勤務条件を提示されるケースもあるため注意が必要です。
転職エージェントには求人案件を多数取り扱っており、希望する勤務エリアや給与、休日数などの条件を入力して転職先を探すことができます。
また、専任のキャリアアドバイザーに転職活動について相談でき、条件に合った求人案件を紹介してもらうことも可能です。
自分のペースで転職活動を進めたい方から、転職活動をしっかりサポートしてもらいたい方まで幅広く利用できるのが魅力でしょう。
ここでは、病児保育における看護師の配置基準についてよくある質問を紹介します。
小児科勤務の経験がなくても、病児保育で働くことは可能です。
病院やクリニックなどで看護師として実務経験があれば、病児保育で十分に生かすことができます。
ただし、病児の体調変化に対する迅速な判断が求められるため、就業前に小児ならではの病気や看護などに関して学んでおくと安心です。
病児保育の施設基準で定められている看護師の中には、准看護師も含まれているため、准看護師でも働くことができます。
ただし、運営法人の方針によって、正看護師のみ採用しているケースも少なくありません。
准看護師で病児保育で働きたい場合、応募先の施設に問い合わせておくと良いでしょう。
病児保育における看護師の配置基準は、病児対応型・病後児対応型と体調不良型で異なります。
働いてみたい事業所の種類をあらかじめ把握しておくことで、看護師の配置人数だけでなく、どのような状態の病児に対応するのかも分かるでしょう。
また、多くの事業所は日中に病児を預かるため、病児保育で働く看護師はワークライフバランスを確保しやすいです。
対応する人数も少なく、子ども一人一人に寄り添った看護を提供できるメリットもあり、小児看護に関する知識・スキルを発揮したい方は、病児保育への転職を検討してみましょう。
病児保育の看護師に転職したいなら、レバウェル看護に相談してみませんか?
レバウェル看護は看護師向けの求人案件を豊富に取り揃えており、webサイトからチェックできます。
給与や休日数、勤務形態など希望する条件に合った求人案件を紹介することも可能です。
サービスはすべて無料なので、ぜひこの機会に登録してみてください。

記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載