看護師が残業を減らすための工夫とは?残業時間が少なめの職場も紹介

残業を減らすための工夫とは?残業時間が少なめの職場も紹介のイメージ

「残業が多くて辛い」「どうすれば残業は減らせるの?」と困っている看護師は多いのではないでしょうか。

ここでは、看護師が残業を減らすための工夫や看護師の残業が多い原因・対処法、残業時間が少ない職場などについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、残業時間を減らし、日々の業務負担を軽減するのに役立てることができるでしょう。
残業が多くて心身の負担が生じている方は、ぜひ参考にしてください。

※1※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日~2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20~29歳 107s(※1)、20~34歳 175s(※2)/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)

看護師の残業時間は月平均5.1時間

日本看護協会の「2024年病院看護実態調査報告書(P.22)」によると、2024年9月における看護1人あたりの月平均超過勤務時間について、下記のとおりに報告しています。

月平均超過勤務時間件数(件)割合(%)
0時間116件3.4%
0時間超~1時間未満392件11.5%
1~4時間未満1,098件32.1%
4~7時間未満768件22.5%
7~10時間未満525件15.4%%
10~15時間未満336件9.8%%
15~20時間未満77件2.3%
20時間以上26件0.8%
無回答・不明79件2.3%
3,417件100.0%

平均的な残業時間は、「1~4時間未満」が32.1%で最も多く、次いで「4~7時間未満」が22.5%、「7~10時間未満」が15.4%となっています。
過半数の看護師の残業時間が1~7時間程度であることが分かるでしょう。
ただし、あくまで職場への申請に至っている残業時間であり、実際の残業時間については不明です。

出典
日本看護協会「2024年病院看護実態調査報告書(P.22)」(2025年8月1日参照)
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【明日からできる!】看護師が残業減らすための工夫

残業時間の多さに悩む看護師は多いですが、工夫によって残業時間の軽減が目指せます。
そこで、看護師が残業を減らすための工夫は下記のとおりです。

  • 看護業務の優先順位を決めておく
  • 時間を意識して仕事を振り返る
  • メモを取るように心がける
  • チーム内でコミュニケーションをとる
  • 仕事ができる先輩や同僚を参考にする
  • リーダー看護師に相談する
  • コンディションを整える

明日からできるものを紹介するので、早速日々の業務に取り入れてみましょう。

看護業務の優先順位を決めておく

朝の段階で1日のスケジュールを立て、優先度の高い業務から着手することで、終業時刻までに仕事を終えやすくなります。
点滴投与や医師の処置介助、カンファレンスなどの実施時間が決まっている業務を優先し、いつ行っても良い清潔ケアや看護記録などの優先順位を下げると、スムーズにスケジュールを立てやすいです。
時間に余力が出るようにスケジュールを立てておけば、突発的な看護業務が生じても勤務時間内で対応できるでしょう。

時間を意識して仕事を振り返る

業務の効率化を図るためには、普段の業務でどの仕事にどれくらいの時間がかかっているのかを振り返ることが効果的です。
例えば、電卓やスマートウォッチのアラーム機能を活用し、各業務の終了目標時刻を設定すれば、時間を意識しながら業務を行うことができます。
もしも業務が時間内に終わらない場合、時間内に終わらなかった原因を考えて、対策に活かせるでしょう。
振り返りを繰り返してPDCAを回すことで、業務効率の改善につながります。

メモを取るように心がける

頭の中だけでタスクを管理すると、漏れや後回しによるミスが発生しやすいです。
こまめにメモを取ることで、業務の抜け漏れを防ぎ、効率的に業務を進められます。
特に、申し送りの内容や患者様の変化など、看護記録の作成に必要な情報はその場で簡潔に書き留めておくと、記録の作成に時間をかけずに済むでしょう。
メモはワークシートや付箋だけでなく、スマホのメモアプリやリストバンドメモなど、活用しやすいアイテムを選ぶのがおすすめです。

チーム内でコミュニケーションをとる

残業を減らすには、自分だけで業務を抱え込まず、チームで協力し合う体制づくりが欠かせません。
申し送りやカンファレンスの場で、業務の進捗や困っていることを共有すると、他のスタッフがサポートしやすくなります。
また、自分に余裕があるときに他看護師の作業を手伝えば、チーム全体の業務がスムーズに回るでしょう。

仕事ができる先輩や同僚を参考にする

効率よく働いている先輩や同僚の看護師が身近にいる場合、下記のようなポイントを参考にしましょう。

  • 各業務の優先順位付け
  • 看護記録の書き方
  • 患者様対応のスピード

また、どうやって早く終わらせているのか、実際に質問して取り入れてみるのも効果的です。
自分のやり方だけに固執せず、先輩や同僚のノウハウを柔軟に吸収することで、業務効率が上がり、自然と残業時間の軽減が期待できます。

リーダー看護師に相談する

業務量が多くて残業が続く場合は、リーダー看護師に現状を相談するのも手段の一つです。
リーダーは病棟全体の動きを把握しているため、業務分担の見直しやサポート体制の調整を行ってもらえます。
また、業務を抱え込んでしまっていると認知されることで、周囲からの協力も得やすいでしょう。

コンディションを整える

心身の不調は業務効率を下げ、残業の原因になるため、普段から十分な睡眠や栄養バランスの整った食事、適度な運動を心がけるのがおすすめです。
特に夜勤や変則勤務のある看護師は、生活リズムが乱れやすく、集中力の低下や判断ミスが増える傾向にあります。
また、心身のコンディションが整えば、作業効率が上がるだけでなく、プライベートの時間も楽しめるでしょう。

【パターン別】看護師の残業が多い原因と対処法

看護師の残業時間が多いのは、さまざまな原因によるものです。
看護師の残業が多い原因として、パターン別に下記が挙げられます。

  • 急変や緊急入院の対応で残業するパターン
  • 始業前の情報収集が必要で前残業してしまうパターン
  • 看護記録の作成に時間がかかっているパターン
  • 研修や勉強会に参加しなければならないパターン

それぞれの対処法もお伝えするので、自分に合った対処法を探してみましょう。

急変や緊急入院の対応で残業するパターン

看護師が働く現場では、患者様の急変対応や緊急入院の受け入れが必要になる場合があります。
予期せぬ事態は優先的に対応しなければならず、通常業務が後回しになりがちです。
その結果、定時までに終わらなかった記録や処置、申し送りが勤務後にずれ込み、残業が発生することになるでしょう。
対策としては、1日のスケジュールを急患対応などのイレギュラー対応に備えて余裕を持った設定にしておくことです。
前もって時間を確保しておくことで、緊急対応後でも通常業務を行う時間が生まれます。

始業前の情報収集が必要で前残業してしまうパターン

多くの看護師はスムーズに業務に取り掛かれるように、始業前に担当患者様の情報を収集します。
本来は勤務時間内に行うべき業務ですが、実際には業務時間より早く出勤し、カルテの確認やオペ出しや検査の準備をしている看護師は少なくありません。
しかし、始業前の情報収集は「前残業」として、労働時間としてカウントされない場合が多く、実質的なサービス残業となります。
情報収集は本来「業務時間」のため、勤務中に情報収集の時間を設けることも対策手段の1つです。
また、「前残業」は風土として当たり前になっている職場も多く、誰にも相談しないで対策するのはトラブルにもなりかねません。
したがって、上司や同僚に相談しながら対策を講じることがベストと言えるでしょう。

看護記録の作成に時間がかかっているパターン

看護記録は、患者様の経過や処置内容を正確に残すために欠かせない業務です。
しかし、情報を詳細に記載しようとするあまり時間がかかり、定時を過ぎても終わらないこともあります。
中でも、新人看護師や部署異動直後の看護師は、記録の書き方に悩んで時間がかかってしまうケースが多いです。
そこで、下記のような対策を取り入れると、時間短縮につながります。

  • バイタルサインを測定したら値をメモするのではなく、その場で入力する
  • 必要な観察項目や処理内容は時系列で整理し、余計な表現を省く
  • メモや申し送り時の情報を活用する

記録を作成する段階で観察・確認忘れに気付くと、その都度患者様の様子を見に行かなければならないため、患者様の状態をしっかり把握しておくことも大切です。

研修や勉強会に参加しなければならないパターン

病棟や施設は、スキルアップのための院内研修や勉強会に参加する機会が多いです。
最新の医療に関する知識・技術を学ぶためには重要な時間ではあるものの、就業時間外に開催されることもあります。
特にキャリアアップや資格取得を目指す看護師は、研修参加が増える傾向にあり、時間外労働の一因となりやすいです。
研修や勉強会は時間が固定で入っていることが多いため、業務の優先順位を付けておくと良いでしょう。
優先度の高い業務から着手して、逆に優先度の低い業務は「今日はやらないこと」を決めて1日の時間を時間を捻出することで残業を防止できます。

工夫しても残業時間を減らせなかったら

「工夫しても残業時間を減らせない」というケースも珍しくありません。
ここでは、工夫しても残業時間を減らせなかった時にどうすれば良いのか、詳しく紹介するのでチェックしてみましょう。

勤務形態を変更してもらう

どうしても残業が減らず、家庭に支障をきたしている場合、勤務形態の変更を検討するのも一つの方法です。
日勤常勤や時短勤務などライフスタイルに合った勤務形態に切り替えれば、心身への負担を軽減できます。
また、パートタイム勤務なら、病棟の委員会や係を免除されることもあるでしょう。

職場に業務改善を申請する

自分なりに業務効率化を工夫しても残業が減らなければ、職場への業務改善の申請も重要です。
例えば、看護記録の電子化やテンプレート化、人員配置の見直し、物品配置の効率化など、現場全体での改善などが挙げられます。
申請時は単に「忙しい」と訴えるのではなく、具体的な課題と改善案を整理して伝えることがポイントです。

残業時間の少ない部署に異動してもらう

配属される部署によっても残業の多さは大きく異なります。
比較的残業の多い部署で働いており、残業の少ない部署への移動を希望するのも選択肢の一つです。
部署異動は年度替わりや人事異動のタイミングで申請すると受け入れられやすいですが、必ずしも希望が通るとは限らないので注意してください。

残業時間の少ない職場へ転職を検討する

部署異動が難しい場合、残業が少ない職場への転職も視野に入ります。
転職活動では、求人票だけでなく面接時に「残業時間の実態」や「業務フロー」について具体的に確認することが重要です。
ライフワークバランスを重視した職場選びが、長期的な働きやすさにつながるでしょう。

残業の少ない傾向にある職場

外来や健診センター、透析室、訪問看護などは、比較的スケジュールが安定しており、定時退勤しやすい職場です。
特に健診センターや透析室のように予約制で患者様が来院する場合、急な業務がほとんどないため、残業も少ない傾向にあります。
また、慢性期病棟や療養型病棟も急変が少なく、ワークライフバランスを重視しながら働きやすいです。

看護師が残業減らすための工夫についてよくある質問

ここでは、看護師が残業を減らすための工夫についてよくある質問を紹介します。

残業の少ない診療科目に異動すると給与が下がりますか?

残業代が支給される職場では残業が減った分、給与が下がる可能性があるでしょう。
特に急性期病棟や救急外来から、外来・健診センター・慢性期病棟などへ異動する場合、残業時間と共に残業手当も減少します。
したがって、収入面を重視するか、ライフワークバランスを優先するかを明確にしたうえで、異動の判断を行うことが大切です。

残業代が出ないのですがどうすればいいですか?

法律上は、実際に働いた時間分の賃金を受け取る権利があります。
労働基準法 第37条によると、「労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない」としています。
残業をしているのに残業代が支払われておらず、上司や人事に相談しても改善されない場合、労働基準監督署へ相談するのがおすすめです。
ただし、サービス残業が常態化している職場は労働環境の改善が難しいケースが多く、転職も視野に入るでしょう。

▼関連記事
看護師のサービス残業は当たり前?その理由と回避する方法を解説|レバウェル看護 お役立ち情報

出典
法令リード「労働基準法」(2025年8月1日参照)

まとめ

看護師の残業が発生する原因は、突発的な業務や始業前の情報収集、記録作成などさまざまです。
業務の優先順位を決めたり、時間を意識して効率的に仕事を進めたりといった工夫を取り入れることで、残業時間の軽減につながります。
工夫しても残業時間の改善が見られない場合、勤務形態の変更や部署異動、さらには転職といった選択肢を検討することも必要です。
残業を減らすことは心身の健康を守るだけでなく、仕事とプライベートの両立にも直結するため、無理なく働き続けられる環境を整えていきましょう。

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※1※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024 年2 月7 日~2 月13 日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者 かつ 対象看護師転職サイト利用経験者、20~29 歳 107s(※1)、20~34 歳 175s(※2)/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10 サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)
この記事を書いた人
村山 夕梨恵
看護師ライター
看護学校卒業後、公立病院の循環器内科・脳神経内科の混合病棟に配属。特別養護老人ホームやデイサービス・訪問看護の事業所への転職を経験する。 現在はフリーランスの看護師ライター/Webディレクターに転向。看護師転職/美容医療/審美歯科/介護分野に関するコンテンツ作成に従事。
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