
「音楽療法士に興味がある」「音楽療法士はどんな資格なの?」と気になっている看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、看護師が音楽療法士になる方法や1日のスケジュール例、取得するメリットなどについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、音楽療法士がどのような資格なのか分かり、前向きに資格取得を検討できるでしょう。
音楽療法士の資格取得を視野に入れている方は、ぜひ参考にしてください。
音楽療法士とは、音楽の持つ力を活用して心身の機能回復や情緒の安定をサポートする専門職です。
ここでは、音楽療法士の役割・仕事内容や資格の種類、主な活躍の場について解説するので確認してみましょう。
音楽療法士の主な役割は、対象者の状態や目的に合わせて音楽を用いた支援を行うことです。
具体的には、歌を歌ったり楽器を演奏したりしながら、リハビリや認知機能の維持、ストレス軽減を目指します。
また、個別セッションだけでなく集団プログラムを実施することも多く、対象者の反応を見ながら柔軟に対応する力が求められるでしょう。
音楽療法に関する国家資格はなく、民間団体による認定資格が主流です。
代表的な資格として日本音楽療法学会が認定する「音楽療法士」が挙げられ、そのほかに日本音楽健康協会による「音楽健康指導士」、日本インストラクター技術協会による「音楽療法カウンセラー」などがあります。
資格ごとに受験条件やカリキュラムが異なるため、自分のライフスタイルやキャリアプランに合ったものを選ぶと良いでしょう。
音楽療法士は、病院や介護施設、リハビリテーション施設、児童福祉施設などが主な活躍の場です。
特に高齢者施設やデイサービスでは、レクリエーションや認知症ケアの一環として音楽療法が取り入れられるケースが増えています。
また、精神科病院や小児分野でも需要があり、対象者の年齢や状態に応じた支援が可能です。
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施設で常勤の音楽療法士として働く場合、基本的なスケジュールが決まっていることが多いです。
| 時間 | スケジュールの詳細 |
| 9:00 | ・出勤後、予定しているセッションの準備を行う ・利用者様の体調や様子を確認しながら選曲や楽器の配置を整える |
| 10:00 | ・午前のセッションが始まる ・集団によるグループセッションを行う場合もあれば、リハビリ要素の強い個別セッションを行うこともある |
| 12:00 | ・昼休憩に入る |
| 13:00 | ・午後のセッションを開始する ・利用者様の体力や集中力、疲労感などを考慮して、午前よりも活動内容をゆるめる |
| 16:00 | ・片付けや記録の作成、スタッフ間での情報共有、利用者様の状態報告などを行う |
| 17:00 | ・退勤する |
音楽療法士は楽器や備品の点検、メンテナンスのほか、利用者様やそのご家族とのコミュニケーションなども業務範囲となります。
「音楽を通じて人と関わりたい」と考えている人にとって、やりがいのある仕事と言えるでしょう。
音楽療法士として活動するには、民間資格の取得が一般的であり、特に日本音楽療法学会が認定する資格が広く知られています。
ここでは、日本音楽療法学会の資格を前提に、取得までの流れを紹介するのでご覧ください。
日本音楽療法学会認定音楽療法士資格試験受験認定校に入学すると、音楽療法について体系的に学ぶことができます。
認定コースを選択した場合の受験資格や資格取得までの流れを確認してみましょう。
音楽療法士の認定校の受験資格は、各校によって異なります。
したがって、受験する認定校の出願・選考方法はあらかじめしっかりチェックしておきましょう。
また、看護師は編入学が認められるケースが多いため、通学期間が2年ほどになりますが、働きながら通う場合はスケジュール調整が必要です。
日本音楽療法学会によると、認定校に進学する場合の資格取得までの流れは下記のとおりです。
認定校で音楽療法を専攻し、必要なカリキュラムを修了すれば音楽療法士の受験資格が得られます。
学会が認定する認定校が全国各地にありますが、必ずしもお住まいのエリアの近くに認定校があるとは限らないため注意してください。
在職中などの理由により、認定行への進学が難しい場合、必修講習会が設けられています。
必修講習会コースを選んだ場合の受験資格や資格取得までの流れをチェックしてみましょう。
日本音楽療法学会によると、必修講習会の受講条件は下記のとおりです。
臨床経験は音楽教員、音楽レスナーなど、医療・教育・福祉・心理の現場において、対象者と直接関わった経験です。
ただし、3年の臨床経験で受講を開始し、受験申請までに合計5年となるように臨床経験を積むケースも可とされています。
日本音楽療法学会によると、必修講習会を受講して、音楽療法士の資格を取得する際の流れは下記のとおりです。
2年半にわたって講習会を全て受講し、下記の条件を全て満たすことで、音楽療法士の受験資格を得られます。
臨床経験3年で必修講習会を受けた場合、受験までに2年の臨床経験を積んでおく必要があるので注意しましょう。
音楽療法士の資格は5年ごとに更新手続きが必要であり、学術大会や講習会、研修会の受講または研修発表により50ポイントを取得しなければなりません。
また、更新申請期間は例年10月中旬から下旬に設定されており、更新年度の6月ごろに更新申請書類が一式送付されます。
送付された必要書類を整え、申請期間内に手続きを行いましょう。
近年、医療や福祉の現場で音楽を活用したケアが注目されており、音楽療法士を取得することで従来の看護業務にとどまらない働き方が可能となります。
看護師が音楽療法士を目指すメリットは下記のとおりです。
それぞれのメリットについて詳しく紹介するので、音楽療法士に興味がある方は確認してみましょう。
音楽療法士は医療・福祉の現場で注目されており、病院や介護施設だけでなく、デイサービスや児童福祉施設、地域活動など幅広いフィールドで活躍できます。
また、看護師としての医療知識と音楽療法のスキルを組み合わせることで、より個別性の高いケアが目指せるでしょう。
職場によってはレクリエーションの質向上にも貢献でき、現場で重宝される存在となります。
音楽療法士は、正社員として働くだけでなく、非常勤やフリーランスとして活動することも可能です。
そのため、自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方がしやすいでしょう。
将来的に家庭や育児と両立したいと考えている人にとっても、働き方の選択肢が広がる点は大きなメリットと言えます。
高齢化社会の進行やメンタルヘルスへの関心の高まりにより、音楽療法の需要は今後さらに拡大すると考えられています。
特に認知症ケアや精神科領域、小児分野などでの活用が進んでおり、医療・福祉の現場で注目されている分野です。
看護師としての専門性に加えて音楽療法のスキルを持つことで、将来的にも価値の高い人材として活躍できる可能性があります。
音楽療法士は看護師にとって魅力的な資格ですが、目指す際にはいくつかの注意点もあります。
資格取得前にどのような注意点があるのか把握しておくことで、キャリアパスに合った資格であるか分かるでしょう。
ここでは、看護師が音楽療法士を目指す際の注意点をお伝えするので、資格取得の参考にしてみましょう。
音楽療法士の資格取得には、専門的な学習や実習が必要であり、一定の時間がかかります。
特に認定校に通う場合は数年単位の学習期間が必要になるため、働きながら取得する場合は負担が大きいでしょう。
また、講習会コースでも単位取得や実習の調整が必要なため、計画的に進める必要があります。
音楽療法士は医療・福祉分野で徐々に認知が広がっているものの、まだ十分に浸透しているとは言えません。
そのため、職場によっては役割が明確でなかったり、評価制度が整っていない場合もあります。
資格を活かすためには、自ら積極的に提案したり、活動の場を広げていく姿勢が求められるでしょう。
音楽療法士は国家資格ではなく、民間資格であるため、資格の有無だけで就職や給与に直結するとは限りません。
したがって、「活躍の場が少ない」「周囲から十分な評価を得られない」といった悩みを抱えることもあります。
ただし、看護師として培った専門性に、音楽療法士のスキルを組み合わせることで価値を高めることは十分可能です。
音楽療法士以外にも、看護師のスキルを活かしながら活躍の幅を広げられる資格は多数あります。
特に「癒し」や「生活支援」に関わる分野は、医療・福祉の現場でも注目されており、患者様に寄り添ったケアを実践したい方におすすめです。
音楽療法士以外に看護師におすすめの資格を紹介するので、資格取得の際にお役立てください。
園芸療法士は日本園芸療法学会による認定資格で、植物を育てる活動を通して心身の回復やリハビリを支援する専門職です。
土に触れる、植物の成長を楽しむといった体験は、ストレス軽減や認知機能の維持に効果があるとされています。
看護師が園芸療法士を取得する流れは下記のとおりです。
園芸療法士は高齢者施設や精神科領域で活用されることが多く、看護師としてのケアに取り入れることで、より自然に寄り添った支援が可能となります。
心療回想士は日本回想療法学会による認定資格で、回想法を用いて高齢者や認知症の患者様へ心理的ケアを行います。
回想法は特別な道具を必要とせず、日常の会話の中でも取り入れやすい点が特徴です。
昔の思い出を語ることで脳を活性化させ、情緒の安定やコミュニケーションの促進につながります。
心療回想法は1~5級に分かれており、所定の通信教育講座を修了すると「心療回想士」(5級)資格が授与され、同時にスーパーバイス「40時間」が認定されます。
スーパーバイス時間の累積によって昇級が目指せる仕組みとなっており、資格取得後も自己研鑽のモチベーションを保ちやすいのが魅力です。
アニマルセラピストは、動物とのふれあいを通して心身のケアを行う専門分野で、日本アニマルセラピー協会による「アニマルセラピスト認定資格」が代表的な資格です。
アニマルセラピーは動物と接することでリラックス効果やストレス軽減が期待され、精神科や高齢者施設などで取り入れられています。
資格取得には、全6回のオンライン授業の受講後、筆記試験と小論文試験に合格する必要があります。
予定された授業日に出席できない場合、振替受講も可能なので、働きながら資格取得が目指せるのはうれしいポイントです。
ここでは、看護師の音楽療法士についてよくある質問を紹介します。
看護師が音楽療法士の資格を取得して、意味がないということはありません。
例えば、看護師と音楽療法士のダブルライセンスにより、患者様の不安軽減やコミュニケーション促進に音楽を活用でき、質の高いケアの提供が目指せます。
だし、職場によっては資格を活かせる機会が限られる場合もあるため、自分の働き方や環境に合っているか、あらかじめ確認しておくことが大切です。
音楽療法士は国家資格ではないため、給与水準や雇用形態は職場によって大きく異なります。
常勤として働ける求人は限られており、非常勤や業務委託、ボランティアとして活動するケースも少なくありません。
音楽療法士のみで安定した収入を得るのは難しく、看護師としての収入をベースにしながら副業として取り入れることで、安定性とやりがいを両立しやすくなるでしょう。
音楽療法士は、音楽を通じて患者様の心身の機能回復や情緒の回復をサポートする専門職です。
看護師としての知識や経験と組み合わせることで、より個別性の高いケアが実現でき、活躍の場も広がります 。
また、ライフスタイルに合わせて働きやすいほか、将来的な需要が見込める点も魅力と言えるでしょう。
その一方で、資格取得に時間がかかることや、国家資格ではない点などの注意点もあるため、あらかじめしっかりと情報収集を行うことが大切です。
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