
「急性期の経験がないけれど、急性期で働きたい」「急性期の経験がないと、急性期への転職は難しい?」と悩んでいる看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、急性期経験なしの看護師でも急性期で働ける理由や急性期病院に向いている看護師の特徴などについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、急性期の経験がなくても、急性期看護師として活躍できることが分かり、安心してキャリアチェンジを検討できるでしょう。
未経験で急性期への転職を検討している方はぜひ参考にしてください。
医療機関は大きく「急性期・回復期・慢性期」に分けられ、それぞれ役割や患者様層、看護の内容が異なります。
患者様の特徴や配置基準、在院日数について、急性期・回復期・慢性期の違いをお伝えするので比較してみましょう。
急性期・回復期・慢性期における患者様の特徴は下記のとおりです。
| 区分 | 患者様の特徴 |
| 急性期 | ・発症直後や手術前後など、状態が不安定で急変リスクの高い患者様が中心 ・治療を終えた後は在宅や施設に復帰したり、他院で治療を継続をしたりと病状によって退院後の生活が異なる |
| 回復期 | ・状態が安定し、在宅復帰に向けてリハビリを行う患者様が多い ・在宅・施設復帰に向けて調整を行っていく |
| 慢性期 | ・病状が安定しているものの、長期的な療養や日常生活の支援が必要な患者様が対象 ・入院期間が長期化しやすい傾向がある |
区分ごとに患者様の状態やニーズが異なるため、関わり方も大きく変わります。
看護師の配置基準は、下記のように区分ごとに異なります。
| 区分 | 看護師の配置基準 |
| 急性期 | ・ICU:2対1 ・SCU:3対1 ・HCU:4対1 ・急性期一般入院料:7対1 ・急性期一般入院料:10対1 |
| 回復期 | ・回復期リハビリテーション病棟:13対1 ・地域包括ケア病棟:13対1 |
| 慢性期 | ・障がい病床:10対1 ・療養病床:20対1 |
急性期は患者様の急変リスクが高いため、看護師の配置が手厚い傾向にあります。
その一方で、回復期や慢性期は患者様の容体が安定していることから、急性期に比べて看護師が受け持つ患者様の人数は多いでしょう。
急性期・慢性期・回復期は入院期間の上限が下記のように異なります。
| 区分 | 入院期間の上限 |
| 急性期 | ・90日が目安だが条件を満たした場合は適用されない |
| 回復期 | ・回復期リハビリテーション病棟:最大180日 ・地域包括ケア病棟:60日 |
| 慢性期 | ・180日が目安だが法的な制限はない |
回復期は在院可能な日数が明確に定められているのに対し、慢性期は長期療養を必要とする患者様を対象としているため、法的な上限の定めはありません。
ただし、厚生労働省の「療養病棟等に180日を超えて入院している患者の取扱いについて」によると、180日を超えた場合、患者様の自己負担が増えるため、180日を超えるまでに退院を指導するように求めています。
また、実際の在院日数について、急性期は16日ほどとされており、短期間での退院が目指されています。
一方、日本看護協会の「回復期慢性期看護実態調査_報告書(P17)」によると、回復期・慢性期の平均在院日数は下記のとおりです。
| 病棟 | 平均在院日数 |
| 回復期リハビリテーション病棟 | 58.7日 |
| 地域包括ケア病棟 | 20.2日 |
| 療養病棟 | 190.8日 |
急性期に比べ、回復期や慢性期は入院期間が長くなりやすい傾向がうかがえます。
急性期は発症直後や手術前後など、急変リスクの高い患者様が多いことから、迅速な判断力や高度な医療処置への対応力が求められます。
回復期の場合、患者様のリハビリや日常生活を支えながら、患者様の自立を促す関わりが重要です。
また、慢性期では患者様の日常生活や精神的ケアが中心となるため、患者様やご家族に寄り添う姿勢が欠かせません。
それぞれ役割が異なるため、自分の強みを活かせる分野を選ぶことが大切です。
「看護師は急性期で経験を積んだ方がいいって本当?」「急性期で働いたことない看護師は知識やスキルが不十分なのではないか」といった不安を抱く方は少なくありません。
しかし、実際のところ、急性期に勤務したことない看護師は大勢います。
そこで、急性期の経験がない看護師が不安になりやすい理由や、急性期の経験がなくても問題ない理由について解説するので確認してみましょう。
急性期病棟での勤務経験がない看護師は、「スキル不足だと思われるのでは」「転職で不利になるのでは」といった不安を感じやすいです。
周囲の看護師と比較してしまい、自信を持てなくなるケースは少なくありません。
また、急性期は医療処置や急変対応の機会が多いため、「基本は急性期で学ぶべき」というイメージが影響することもあるでしょう。
急性期経験がなくても看護師として、さまざまな現場で活躍している人は多くいます。
慢性期や回復期で培った観察力やコミュニケーション力、日常生活支援のスキルは、急性期でも、急性期以外の職場でも活かせるでしょう。
キャリアの選択に正解はなく、自分に合った道を選ぶことが大切です。
「急性期経験がないと急性期への転職は難しい」と思われがちですが、実際には多くの職場で急性期未経験の看護師を受け入れています。
急性期経験なしの看護師でも急性期で働ける理由は下記のとおりです。
それぞれの理由について詳しく解説するので、急性期への転職を検討している方は参考にしてみましょう。
慢性期や回復期で身につけた観察力や患者様の対応力は、急性期でも十分に活かせます。
患者様の小さな変化に気づく力や、丁寧なコミュニケーションはどの分野でも重宝されるでしょう。
また、基礎的な看護技術は共通しているため、すでに看護技術を習得している場合、急性期でも適応しやすいです。
急性期病院は比較的規模が大きく、教育体制が整っていることが多いです。
そのため、プリセプター制度や研修制度を活用しながら、無理なく成長できます。
知識やスキル面などに不安がある場合は、教育体制が充実している職場を選ぶと良いでしょう。
急性期未経験から急性期病院に転職し、活躍している看護師は少なくありません。
入職直後は業務範囲や役割の違いなどに戸惑うこともありますが、経験を積むうちに慣れていくケースがほとんどです。
多くの急性期病院において、急性期未経験の看護師の受け入れ体制が整っているというのは安心ポイントといえます。
急性期病院は、スピード感のある医療現場であり、重症患者様への対応や急変時の判断が求められます。
急性期病院に向いている看護師の特徴は下記のとおりです。
具体的な内容をお伝えするので、当てはまる特徴があるかチェックしてみましょう。
急性期では、業務量の多さや緊急対応などにより、体力面・精神面ともに負担がかかりやすいです。
そのため、忙しさの中でも冷静に対応できる精神的な強さや、長時間の業務に耐えられる体力が求められます。
プレッシャーのある状況でも前向きに取り組める人は、急性期看護師に向いているでしょう。
急性期では複数の患者様を同時に受け持ち、処置や観察、記録などを並行して進める必要があります。
したがって、優先順位を判断しながら効率よく業務をこなす力が欠かせません。
タスク管理が得意で、状況に応じて柔軟に対応できる人は、急性期でもスムーズに働くことができます。
急性期病院では、新しい治療法や医療機器に触れる機会が多く、最先端の医療に関わることができます。
医療知識をアップデートしながら働きたい人や、専門性を高めたい人にとって魅力的な環境です。
学び続ける意欲がある人は、やりがいを感じやすく、モチベーションを保ちながら働けるでしょう。
急性期では、点滴や処置、急変対応など、さまざまな看護技術を経験できます。
また、短期間で多くの症例に関わるため、スキルアップを目指したい人にぴったりです。
幅広い経験を積むことで、将来的なキャリアの選択肢も広がるでしょう。
急性期での経験は、認定看護師や専門看護師を目指す際にも有利になることが多く、キャリアアップにつながりやすいです。
また、転職市場でも評価されやすいため、将来の選択肢を広げたい人に向いています。
ただし、急性期での経験がなくても、キャリアアップは可能なので、自分に合ったキャリアパスを選択しやすい職場を選ぶことが大切です。
急性期未経験でも、事前に知識を身につけておくことで不安を軽減しやすいです。
急性期経験なしの看護師が急性期について学ぶ方法として、下記が挙げられます。
急性期で活躍できるように自己学習を深めたい方は、早速取り入れてみましょう。
急性期看護に関する外部セミナーや講習会に参加することで、基礎知識や最新の医療情報を効率よく学べます。
急変対応やフィジカルアセスメントなど、実践的な内容を学べる講座も多く、現場で役立つ知識を身につけられるのが特徴です。
独学に不安がある方でも、講師の解説を通して理解を深めやすくなるでしょう。
急性期に関連する資格の取得を目指すことで、体系的に知識を学ぶことができます。
例えば、日本急性期ケア協会の「急性期ケア専門士」は、急性期ケア・急変対応に関する知識が身につくでしょう。
また、より実践的なスキルを身につけたい場合、日本ACLS協会の「BLS」や「ACLS」などがおすすめです。
資格取得の過程で基礎から応用まで学べるため、自信を持って現場に臨むことができるようになります。
急性期未経験者を受け入れている職場では、入職後の研修や勉強会が充実していることが多いです。
リセプター制度やOJTを通して、実際の業務を経験しながら学べるため、知識と実践を結びつけやすくなります。
転職先を探す際は、教育体制の有無や内容をしっかり把握したうえで選ぶと良いでしょう。
ここでは、急性期経験なしの看護師についてよくある質問を紹介します。
急性期は業務量が多く、急変対応や時間に追われる場面が多いため、体力的・精神的な負担が大きいと感じる人は少なくありません。
その一方で、慢性期や回復期は急性期に比べて看護師の配置が少なく、看護師1名あたりの受け持ち患者様数が多くなり、時間に追われる場面もあります。
急性期と慢性期・回復期では忙しさの質が違うため、「キツい」と感じるかどうかは個人の適性や価値観によって異なるでしょう。
急性期未経験で年齢が高い看護師であっても、急性期病院への転職は可能です。
ただし、入職後は体力や精神的なタフさ、学習意欲などが求められるため、若手看護師よりも転職のハードルが高い点に注意してください。
年齢層の高い看護師が未経験の分野に挑戦する場合、教育体制がしっかり整っている職場を選ぶと良いでしょう。
回復期・慢性期は、急性期に比べて患者様の特徴や配置基準、在院日数などに違いがあります。
急性期経験がないことに不安を感じる看護師もいますが、慢性期・回復期で培ったスキルはさまざまな職場で十分活かすことが可能です。
そのため、急性期未経験でも幅広い職場で活躍することができます。
特に急性期への転職を検討している方は、あらかじめ急性期に関する学習を深め、教育体制の整った職場を選ぶことで、安心して挑戦しやすいでしょう。
「急性期に挑戦したいけど、自分にできるか不安…」「未経験でも受け入れてくれる職場がわからない」という方は、レバウェル看護にお任せください。
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