
「自分は急性期・慢性期のどちらの方が向いているの?」と疑問に感じている看護師の方は多いのではないでしょうか。
ここでは、急性期・慢性期に向いている看護師や、逆に向いていない看護師の特徴について、詳しくご紹介していきます。
この記事を最後まで読み終えていただけたら、自分に合った職場を探すのに役立てることができるでしょう。
急性期・慢性期で働く看護師の適性が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
看護師によっては、自分の配属先を「向いていない」と感じることがあります。
特に急性期と慢性期では必要とされる知識や職場の雰囲気がそれぞれ異なり、向き不向きが顕著なためです。
特に新人看護師の場合、教育のスピードも影響するでしょう。
自分の強みが活きる配属先なら、ストレスや負担が少なく済みます。
まずはそれぞれの特徴や業務内容の違いを知り、どちらが向いているか考えることが大切です。
「そもそも急性期と慢性期・回復期病棟にはどのような違いがあるの?」と気になっている方は少なくありません。
そこで、急性期と慢性期・回復期病棟の違いについて、下記のとおりに解説していきます。
急性期と慢性期の両方に対応している病院に関してもお伝えするので確認してみましょう。
急性期病棟では、慢性期・回復期病棟に比べて、看護師一人当たりの受け持ち患者様の人数が少ないという特徴があります。
重症度緊急度の高い患者様が多く、受け持ち患者様の人数を減らして手厚い医療やケアを提供する必要があるためです。
| 病棟の種類 | 患者様1名あたりの看護師の人数 |
| 慢性期・回復期病棟 | 13:1 |
| 急性期の一般病棟 | 7:1もしくは10:1 |
| 高度集中治療室(HCU) | 4:1 |
| 集中治療室(ICU) | 2:1 |
| 冠動脈集中治療室(CCU) | 2:1 |
特に総合病院や大学病院などの急性病棟では患者様の入退院が多く、7:1の体制が整っているケースがほとんどです。
医療依存度の高い患者様があまり多くない急性期病棟では、10:1となることもあります。
一方、慢性期病棟や回復期リハビリテーション病棟、精神病棟などでは患者様の容体が落ち着いているので、看護師一人当たりの受け持ち患者様の人数は10名程度です。
患者様の入院期間は、急性期と慢性期・回復期で異なります。
厚生労働省の「令和4年度調査結果 (P8)」によると、令和4年度における病棟の種類ごとの平均入院期間は下記のとおりです。
| 病棟の種類 | 平均入院期間 |
| 急性期一般入院料1 | 11.7日 |
| 急性期一般入院料2~3 | 14.9日 |
| 急性期一般入院料4~6 | 13.8日 |
| 地域包括ケア病棟 | 26.9日 |
| 回復期リハビリテーション病棟 | 66.0日 |
| 療養病棟 | 219.6日 |
重症度や緊急度の高い患者様は、急性期病棟に入院するのが一般的です。
容体が落ち着き、高度な医療を必要としなくなれば、慢性期回復期病棟へ転院していきます。
そのため、急性期病棟の入院期間が短く、慢性期・回復期病棟の入院期間は長い傾向にあるでしょう。
本来、急性期病院はハイレベルな医療の提供に対応しています。
国立病院や大学病院、高度救命救急センターを担う病院など、規模の大きい病院が一般的です。
一方、急性期医療・慢性期医療の両方に対応している病院は、「ケアミックス病院」と呼ばれます。
一般病床も療養型病床も備えていることから、急性期を脱した後に転院する必要がありません。
病院の規模は急性期病棟よりも小さく、一次、二次救急を担う中小規模の病院がほとんどです。
急性期病院ほど多忙ではないものの、慢性期病院よりも医療に携わる機会が多いため、スキル面が心配な方でも働きやすいでしょう。
「急性期」とは、病気になり始めた時期を指し、積極的な治療を必要とする状態です。
容体の安定化に向けて、高度な医療を提供します。
ここでは、急性期病棟の診療科目や看護師の役割などについて、分かりやすくご紹介していくので確認してみましょう。
急性期病棟には、重篤な疾患によって生命の危機に瀕している患者様や、緊急で手術や治療を受けなければならない患者様などが入院します。
具体的な診療科目は下記のとおりです。
一般病棟は外科と内科に大きく分けられるものの、泌尿器科病棟のように外科・内科両方に対応しなければならない診療科目もあります。
自身のキャリアパスや適性に合った病棟を選ぶことが大切です。
急性期病棟では高度な医療を提供していることから、患者様の療養上の世話よりも下記のような診療の補助に取り組む場面が多いです。
また、急性期病棟で働く看護師は、スピーディーなアセスメント・ケアが欠かせません。
特に患者様の急変や体調の変化が起こりやすいため、緊張感も求められるでしょう。
急性期病棟に入院する患者様は、重症度の高さから急変のリスクを伴います。
そのため、看護師は患者様の健康状態を適切に把握し、変化がみられれば速やかに医師への報告や処置を行わなければなりません。
また、スピーディーな対応には、スタッフ間の連携やコミュニケーションも重要です。
さらに、急性期病棟の患者様やそのご家族は、目まぐるしく変化する心身の状態・環境によって不安や戸惑いを抱えています。
患者様の身体のケアだけでなく、患者様やご家族の思いに寄り添い、メンタル面をケアすることも急性期看護師の役割と言えるでしょう。
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急性期における看護師の向き・不向きについてご紹介していきます。
急性期病棟での適性をチェックしてみましょう。
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まずは、急性期病棟に向いている看護師の性格について詳しくご紹介していきます。
急性期病棟では高度な医療を提供するため、最新の医療に関わることができます。
また、採血や点滴の回数が多いだけでなく、ドレーン類や麻酔の管理、創傷処置といった医療行為が頻繁に行われるでしょう。
「より多くのスキルや知識を身に着けたい」と考えている勉強熱心な看護師なら、急性期に向いていると言えます。
ただし、急性期は多忙なので、自ら学ぶ姿勢が重要です。
処置や検査への立ち合いを希望したり、率先して先輩看護師に質問したりといった積極性も求められます。
急性期病棟で提供する看護やケアの内容は診療科目によって異なります。
しかし、いずれの病棟でも患者様の観察項目や看護・ケアの数が多く、多忙を極める場合がほとんどです。
また、急変リスクが高く、患者様の急変対応に追われる場面も少なくないでしょう。
「多忙な職場でスキルを発揮したい」「看護師ならではのやりがいを感じたい」という方にぴったりです。
急性期病棟では複数のタスクを抱えていても混乱せず、冷静に対応できる看護師像が求められます。
緊急入院や指示の変更などにも臨機応変に対応する必要があるためです。
点滴の交換やドレーン類の管理、術後観察やケア、ICなどが重なるため、スケジュール管理のスキルが欠かせません。
特に処置やケアの中には、決まった時間に提供しなければならないものもあるため、複数のタスクを抱えながら業務に取り組むことも多いでしょう。
もしも想定外の事態によってスケジュールが変更した場合、柔軟に対応することが大切です。
急性期病棟では回復して退院していく患者様だけでなく、辛い治療に取り組んだり、後遺症が残ったりする患者様もいます。
中には、治療を施しても亡くなる患者様も少なくありません。
患者様に強く感情移入しすぎると、気持ちが切り替えられなくなります。
患者様やご家族に対しての気持ちを引きずることなく、ストレスにうまく対処できる方なら、急性期病棟でも辛さを感じにくいでしょう。
次に、急性期病棟に向かない看護師の性格について詳しくご紹介していきます。
急性期病棟では急変対応や緊急入院などが多いため、冷静に対応しなければなりません。
「淡々とルーティンワークをこなしたい」という方は戸惑いや働きにくさを感じやすいです。
ただし、急変対応や患者様の体調不良などは、スキルや経験を積んでいくうちに自信を持って対応できるようになることもあるでしょう。
急性期病棟では入院期間が短く、ケア数も多いため、患者様とじっくり関わるのが難しいです。
「患者様の生活に寄り添った看護を提供したい」という方は、理想の看護観と現実とのギャップが生じやすいでしょう。
患者様とのコミュニケーションを重視している看護師は、慢性期病棟がおすすめです。
急性期病棟ではハイレベルなスキル・知識が求められる傾向にあります。
自分のペースで成長したい方は、「求めるレベルに追いつけない」と辛さを感じてしまうケースも珍しくありません。
また、残業や院内研修も多く、自宅での学習時間を確保しにくいです。
自己学習に時間をかけたい方や、ゆっくり成長していきたい方は、慢性期病棟の方が向いているでしょう。
慢性期とは、「容体が安定し、継続した治療を受けながら回復を目指す期間」であり、長期間の療養が必要な患者様が入院します。
また、回復期は「急性期を脱して心身機能を回復し、社会復帰を目指す期間」で、医療やリハビリテーションが提供されるのが特徴的です。
ここでは、回復期・慢性期病棟の診療科目や看護師の役割などについて、分かりやすく解説していきます。
慢性期・回復期病棟は、手術や疾患によって、リハビリや治療を受ける必要がある患者様の受け皿となっています。
回復期の病棟は以下のとおりです。
一方、慢性期医療を提供する医療機関は「医療療養病床」であり、「療養病棟」「療養型病棟」といった名称が一般的です。
「療養病棟」「療養型病棟」を主な診療科目としている慢性期の病院は、「医療療養型病院」と呼ばれます。
慢性期・回復期病棟に入院している患者様は容体が安定しているため、医療行為は少ない傾向にあります。
したがって、患者様の健康管理のほか、日常生活援助を中心に提供されるでしょう。
自分自身で清潔を保持できない患者様への清潔援助だけでなく、喀痰吸引や人工呼吸器の管理、褥瘡予防のための体位変換なども行います。
また、リハビリを受けている患者様には、リハビリの補助や日常生活動作のサポートも欠かせません。
慢性期・回復期病棟に入院する患者様は、入院生活が長期化しやすく、生活にさまざまな制限が生じています。
そのため看護師は、患者様がその人らしく生活できるようにサポートしていく必要があるでしょう。
患者様やご家族と密なコミュニケーションをとり、患者様の意思や価値観を尊重し看護を目指します。
また、状態が安定していても、体調不良や合併症のリスクを伴うため、ターミナル期に向かう患者様も少なくありません。
日々の健康観察を通じて異常の早期発見に努め、廃用症候群や合併症の予防に役立てることが大切です。
慢性期・回復期病棟における看護師の向き・不向きについて解説していきます。
あてはまる特徴はあるのか、チェックしてみましょう。
ここでは、慢性期・回復期病棟に向いている看護師の性格をご紹介していきます。
慢性期・回復期病棟では患者様の病状が安定しているので、急性期病棟よりも検査や処置、ケアの数が少ないです。
そのため、患者様とのコミュニケーションの時間を確保しやすく、患者様一人一人とゆっくり接することができます。
また、入院期間が長期化することから、患者様の個別性を尊重した関わりも可能です。
「患者様とのコミュニケーションや関わりを大切にしたい」と考える看護師に向いているでしょう。
急性期病棟では、慢性期・回復期病棟に転院する患者様の在宅復帰は把握するのが難しいです。
その点、慢性期・回復期病棟では、在宅復帰や社会復帰を目指して治療・リハビリに取り組みます。
そのため、退院後の生活についてヒアリングしたうえで、多職種で連携しながら患者様の在宅復帰を見据えたケアを提供できるでしょう。
また、実際に患者様が回復して住み慣れた我が家へ帰っていく姿を見届けられるのも慢性期・回復期病棟ならではの強みです。
患者様の在宅復帰をサポートしたい看護師にぴったりの職場と言えます。
慢性期・回復期病棟では、下記のような理由から残業が少ない傾向にあります。
定時で退勤しやすいので、育児中のママ看護師やプライベートを楽しみたい看護師に向いています。
慢性期・回復期病棟に向かない看護師の性格についてもご紹介していきます。
慢性期・回復期病棟では急性期病棟に比べて医療行為が少ない上に、最新の医療にいたっては携わる機会が滅多にありません。
そのため、「最新の医療に携わりながら看護師としてやりがいを感じたい」という方は、物足りなさを感じる場面が多くなりがちです。
最新の医療に携わりながら看護師としてのスキルを発揮したいなら、急性期病棟が向いているでしょう。
慢性期・回復期病棟は容体が落ち着いている患者様がほとんどなので、日常生活のサポートがメインで行われます。
ゆったりと働けるのが魅力の一つですが、忙しい職場で働くのが好きな看護師は、入職後のミスマッチが生じやすいでしょう。
もしも「慢性期・回復期病棟に興味があるけれど、やりがいを持って働きたい」という場合、急性期医療・慢性期医療の両方に対応しているケアミックス病院がおすすめです。
ここでは、看護師の急性期と慢性期・回復期の向き不向きについてよくある質問をご紹介していきます。
臨床経験が浅いからといって、急性期で働いた方が良いとは限りません。
適性による働きやすさのほか、キャリアパスに合った職場を選ぶことが大切です。
もしも「慢性期・回復期病棟の方が向いている」と感じているのであれば、急性期病棟への転職にこだわる必要はないと言えるでしょう。
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急性期病棟での勤務経験がなくても、急性期病棟に転職することは可能です。
ただし、希望どおりの給与や休日数などの病院で採用されない可能性もゼロではありません。
もしも自分で転職を進めるのに不安を感じるのであれば、転職エージェントの活用もおすすめです。
専任のキャリアアドバイザーが転職をサポートするほか、待遇面の交渉も担当するので安心して転職を進められるでしょう。
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未経験の急性期で不採用続き…諦めかけた看護師が人柄で採用された職場とは
急性期と、慢性期・回復期では、診療科目や患者様の特徴、看護師の役割などが大きく異なります。
そのため、看護師によっては「向いている」「向いていない」と感じることもあるでしょう。
積極的に学びを深めたい看護師や、最新の医療に携わりたい看護師は、急性期病棟がおすすめです。
一方、患者様一人一人とゆっくり接したい看護師や、自分のペースで成長したい看護師は、慢性期・回復期病棟が向いていると言えます。
自分の適性に合った職場を選び、無理なく長く働き続けましょう。
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