性別に関する事情で上手くいかない転職…理解のある職場を見つけた方法とは

「性別の事情に理解がある職場で働きたい」クリニック勤務経験が10年あるHさん(32歳)の場合

介護施設の立ち上げに誘われ、10年勤めていたクリニックを退職してオープニングスタッフとして入職したHさん。以前性同一性障害の診断を受け、女性から男性への性転換手術をされた方です。介護施設は非常に激務で転職を考えるも、性同一性障害が理由で書類選考で上手くいかないとのこと。それでも「どうしても先に話したうえで転職先を探したい」とおっしゃるHさんの思いを叶えるべく、レバウェル看護のアドバイザーがともに考えました。

激務な職場から転職したいが性別に関する事情がネックに

今回の相談者であるHさんは、32歳。性同一性障害の診断を受け、女性から男性への性転換手術を受けた方です。

Hさんは経験豊富な看護師さんですが、ただ「性同一性障害」というだけで、書類選考の時点で、なかなか転職先を見つけられずにいらした方でした。

Hさんは物静かですが、とても芯が通っている感じで落ち着いた雰囲気の方でした。

新しい介護施設の立ち上げに誘われ、10年勤めていたクリニックを退職し、オープニングスタッフとして入職されたHさん。

しかし、そこでの仕事は予想以上の激務で24時間当直は当たり前。休みは月に2日しかもらえず、そのわずかな休日にも、他のスタッフから質問の電話がきたり、普段することのできない書類の作成をしたりなどで、本当の休日というものは取れなかったそうです。

「このままでは身体を壊してしまう」と思ったものの、多忙過ぎるHさんにはご自身で転職活動する時間もなく、今回、ご相談下さったのでした。
お電話できる時間も深夜のみのHさんに、とにかくご希望をお伺いしました。

すると今まで性同一性障害というだけで、多くの偏見を受けてきたHさんは、「とにかく理解のある職場」を第一条件に、転居しても構わないので探して欲しいとのことでした。

「理解のある職場」を探したい気持ちを尊重して

転職活動において、性同一性障害を認めてくれる病院であるかを、通常は病院側に確認することはありません。
それは年齢や性別、経歴と同じその人を成り立たせている要素の一つなので、書類上で判断されることではありません。
あくまでも、通常の面接でその人と話をして、その方を採用するかを判断していただきたいのです。
今までも、実際に面接でお話していただき、その後採用されて今も同じ病院で活躍されている方もいらっしゃいます。

しかし、今回は本人がまず、「そこを第一に確認して欲しい」とのことでしたので、性同一性障害であることをお話した上で、ご紹介可能な病院を探すことになりました。

保守的な考え方で断られる事業所が何件もありました。しかし、Hさんは看護師としての経験もあり、人間的にも素晴らしい方です。会う前に判断されることがこんなにも多いとは思っていなかったので、正直、私は悔しくてたまりませんでした。

そんな中、「うちの法人であれば絶対に大丈夫ですよ」と自信を持って言って下さる人事の方が現われました。

悩みも事情もすべて理解してくれる職場へ入職が決定

人事の方によると、〝性別も含め、出身や信条、身体的特長などに偏見を持たない、差別しない〟という方針を院長が持っていて、その考えが全職員に浸透している病院だというのです。
やっとHさんに良い病院を紹介できると、本当に嬉しく思いました。

しかし、まだ問題がありました。Hさんは極端に休みが少なく、ご自宅もかなり交通の便が悪い場所にあり、なかなか面接の予定を組むことが難しかったのです。

そんなHさんの事情を知った人事の方が、わざわざHさんの住む町まで面接に来てくださるとおっしゃって下さいました。

そこまでしてくれる事業所なら、とHさんは心を動かされ、その病院に貢献したいという思いで面接に望むことができました。

Hさんは無事に、県庁所在地にある一般病院への入職を決められました。

面接の時に始めて、Hさんと実際にお会いすることができたのですが、ずっと物静かだったHさんが病院の人事の方と私に、「自分を理解して動いていただき、本当にありがとうございます!」と大きな声で言われたのがとても印象的でした。

「看護師」と「事業所」ではなく、「人」と「人」とを繋ぎたい。
そう強く思わせていただいた出来事でした。

誰かに聞いて欲しい悩みはありませんか

転職成功のポイント

ここでは、今回のHさんの例を振り返りながら仕事探しのポイントを詳しくまとめました。

事情を伝えたうえで職場を探してみる

転職活動に影響しそうな事情を抱えている場合、応募先へ最初に伝えてみて、受け入れてくれる職場を探すのも一つの方法です。もし「なかなか言い出しにくい…」と感じる方は、転職エージェントに状況やそれによる悩みを率直に伝え、サポートしてもらうのもよいでしょう。自身の状況や価値観をオープンにすることで、自分らしく働ける転職先に出会いやすくなったり、見つけてもらいやすくなるでしょう。

本当に価値観の合う職場かどうか判断する

本当に働きやすく自分に合った転職先を探すには、どのような職場であれば「ここで貢献したい」と思えるかを基準に考えてみると良いでしょう。今回のHさんの場合、現在の仕事が「休みが少ない」「残業が多い」といった理由で多忙なため、なかなか面接の時間も取れませんでした。しかし、病院の人事担当の方が事情を考慮して、面接場所を調整してくれたことでHさんも心を動かされたのです。このようにその病院の思いや姿勢を知ることで、自分に合った職場が見つかりやすいでしょう。

レバウェル看護に相談する

転職に対して不安を感じている方は、看護師に特化したエージェントのレバウェル看護を活用してみませんか?レバウェル看護では、担当のアドバイザーが一人一人の状況に合わせて転職をサポートしています。
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