日本でナースプラクティショナーになることはできる?日本のNPと特定看護師の違いとは!?

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海外では“ナースプラクティショナー”と呼ばれる看護師がいます。
アメリカにおけるナースプラクティショナーは、医師の指示がなくても現場で看護師自らの判断により、定められた範囲内の医療行為を行うことができる資格です。

日本ではというと?
まずナースプラクティショナーの呼称については、その必要性とともに認知されているものの、厚生労働省の認定制度ではその資格や制度がなく、国家資格としては存在していません。
つまり現在、日本では正式なナースプラクティショナーになることはできません。
民間資格では、診療看護師(NP)というものがあります。これについては後に説明します。

とはいえ超高齢化社会に突入した日本において、ナースプラクティショナーもしくは近しい働きのできる看護師に対するニーズが急増する、という考えのもと議論が進んでいます。
現行では、2015年10月から厚生労働省により『特定行為に係る看護師の研修制度』が始まっており、“特定看護師”になることができるようになっています。
現状資格化はされておらず、研修制度ができるにとどまっていますが、この研修を修了した看護師は特定看護師と呼ばれています。


制度ができた背景と特定看護師にできること


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まず制度ができた背景について。
先述の通り、超高齢化社会に突入した日本において、安心して在宅医療を進めていくため、という目的があります。
さらには、医師とすぐに連絡が取れない場合などの患者への素早い対応や、医師の負担軽減などが、その目的となっています。

特定看護師は、医師の包括的指示のもとにおける定められた範囲内で、手順書に示された病状内での特定の医療行為を、自らの判断で実施できるようになるのです。
医師への報告や指示をあおぐ実質的な動きと時間を省略することができるため、より迅速に患者への対応をおこなうことができるとされています。

ですが、特定行為の区分ごとに設けられている国の研修を受ける必要があり、「その区分の範囲でのみ」で行える特定行為を「手順書」をもとに行えるという限定されたものです。

「特定看護師」というのは資格の名前ではなく、「その特定行為の研修を受けた」と認められた(研修修了証をもらった)看護師が「特定看護師」と呼ばれているだけなのです。

厚生労働省は、団塊世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年に向け在宅医療などを進めるべく、在宅医療を支える看護師を10万人養成することをめざしています。


特定看護師になるには?


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まずは、3~5年の実務経験(日本看護協会の研修の場合、認定看護師としての実務経験)があることの他、いくつかの条件を満たす看護師が対象となります。
研修期間は、国内40箇所にあります 。

細かな受験資格や、どのような区分の研修がいつからどこであるのかなど詳しい情報に関しては、日本看護協会のHP内「生涯学習支援」のページ内でお知らせされる、研修を受けたい年度の「認定看護師の研修の募集要項」や、各研修機関のHP内で「特定行為研修の受験募集要項」などを検索し、確認されると良いかと思います。

条件をクリアしていれば、厚生労働省が指定する研修機関で、講義・演習・実習を修了し、認定を受けることができます。


日本看護協会
厚生労働省HP 【特定行為に係る看護師の研修制度】指定研修機関等について


民間資格のNPとは?


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一般社団法人日本NP教育大学院協議会というところでナースプラクティショナーにあたるNP(診療看護師)という資格試験を設けています。海外のナースプラクティショナーとの違いを明確にするため、「JNP」と頭に「JAPAN」がつけられることもあります。

このJNPになるためには臨床での実務経験が5年以上必要で、院長の推薦を受け大学に2年間在籍し、定められた単位を取得、研究を行い、全科目を修了して「看護学の学士」を取らなくてはなりません。

その後、日本NP教育大学院協議会が実施するNP資格認定試験を受験し、合格することで、国立病院機構からNPの認定が与えられます。

これが現在の日本における「NP(診療看護師)」と一般に呼ばれている認定制度です。
海外のナースプラクティショナーとは行える医療行為の範囲も違うので、事前に確認してくださいね。

参考:一般社団法人 日本NP教育大学院協議会


まとめ


「特定看護師」は資格ではなく、高度な看護を実践できると認められた看護師が、特定区分の研修を受けることで、その区分での手順書にしたがった特定の医療行為ができるという制度です。

「NP(診療看護師)」は、海外のナースプラクティショナーとは違い、日本ではまだ国家資格がなく、民間の国立病院機構から認定される資格です。受講資格を得るためには看護学の学士を取る必要があるとされています。
資格習得後は、病院の外来や訪問看護、介護療養型医療施設などでプライマリケアをメインに活躍しています。

これからの日本社会において、特定看護師の需要はますます高まります。海外のようなナースプラクティショナーの導入についての議論もますます進むことでしょう。

今よりもスキルアップという人や、将来を見据えた看護の学びを得たいという方は、JNPの資格を目指したり、特定看護師の研修制度を利用するのも選択肢の一つかもしれませんね。
ご自身の目指す看護観とライフプランを合わせて、検討されてみてはいかがでしょうか。

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