
「看護師から助産師になるにはどうすればいいの?」「働きながら助産師は目指せる?」など気になっている看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、看護師から助産師を目指せる教育機関やかかる費用などについて紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、看護師から助産師を目指すにはどのようなルートがあるのか分かるでしょう。
看護師から助産師へのキャリアチェンジを検討している方はぜひ参考にしてください。
看護師から助産師になるには、助産師の国家資格を取得しなければなりません。
そこで、看護師から助産師になるにはどうすればよいか、分かりやすく解説します。
助産師になるには看護師国家資格を取得後、助産師を養成する教育機関で1年以上学ぶ必要があります。
教育機関を卒業・修了した後に、助産師国家試験の受験資格が得られ、合格しなければなりません。
また、保健師助産師看護師法第3条によると、助産師について「厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子」と定められています。
助産師は女性のみ認められており、男性は助産師になることができないので注意が必要です。
助産師国家試験は毎年1回、2月上旬ごろに実施されます。
助産師国家試験の出題科目は下記の4項目です。
また、試験時間と問題数も確認してみましょう。
| 時間 | 問題・設問数 | 時間 |
| 午前 | ・一般問題:40問 ・状況設定問題:15問 | 80分(10:40~12:00) |
| 午後 | ・一般問題:35問 ・状況設定問題:20問 | 80分(13:55~15:15) |
ボーダーラインは例年変動するものの、60%程度にあたる86~87点/143~145点で推移しています。
厚生労働省の「第110回保健師国家試験、第107回助産師国家試験及び第113回看護師国家試験の合格発表」によると、令和6年度の第107回助産師国家試験の合格率は下記のとおりです。
| 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
| 全体 | 2,170名 | 2,151名 | 2,125名 | 98.8% |
| 新卒者 | 2,080名 | 2,063名 | 2,049名 | 99.3% |
助産師国家試験の合格率は例年95%以上で推移しており、合格率90%前後の看護師国家試験よりも合格率が高いです。
ただし、助産師の教育機関は施設数や定員数が限られており、座学と実習を終了させなければならないため、取得ハードルが低いとは言えません。
看護師から助産師を目指すには、一定期間教育機関に通わなければなりません。
看護師から助産師を目指せる教育機関は下記のとおりです。
それぞれの教育機関の特徴や通学期間などについて、詳しく解説するので比較してみましょう。
文部科学大臣指定(認定)している助産師学校の入学条件は、看護師免許を取得していることであり、最終学歴は問われません。
学費も比較的リーズナブルなうえ、1年で履修できることから人気が高いです。
「最終学歴が看護専門学校である」「できるだけ早く助産師を目指したい」という看護師に向いているルートでしょう。
4年制大学を卒業した看護師は、選択できるルートが増えます。
助産師養成学校だけでなく、助産師養成コースのある大学専攻科もしくは専修科に1年通い、助産師を目指すことも可能です。
助産師養成学校と同様に通学期間が1年で済むほか、助産師養成学校よりも施設数が多いでしょう。
大学院の修士課程は、4年制大学を卒業した看護師が入学対象です。
2年通学しなければならないため、最短で助産師を目指したい看護師には向きません。
ただし、助産師以外に修士の学位も取得でき、より専門的に学びたい看護師にぴったりです。
教育機関に通うには、まとまった費用を用意しておく必要があります。
ここでは、看護師から助産師になるためにかかる費用について、学費の相場や奨学金・支援制度を紹介するので参考にしてみましょう。
助産師になるのにかかる費用は、教育機関によって下記のように異なります。
| 教育機関の種類 | 学費の相場 |
| 助産師養成学校 | 130~350万円前後 |
| 大学専攻科または専修科 | 60~200万円 |
| 大学院の修士課程 | 120~350万円 |
同じ種類の教育機関であっても、私立より国公立のほうが学費は安い傾向にあります。
助産師を目指せる教育機関の施設数は少ないため、学費や通学時間、施設などを比較しながら、条件に合う施設を選ぶことが大切です。
助産師を目指す看護師は、資格取得の支援制度を利用できます。
| 支援制度 | 支援の内容 |
| 日本学生支援機構 | 第一種奨学金(無利子)・第二種奨学金(有利子)がある |
| 看護師等修学資金貸与事業 | 各都道府県が行う資格支援制度で、免許取得後に指定施設で一定期間勤務すると返還が免除される |
| 教育訓練給付制度 | 就業しており、一定の条件を満たしている場合、指定教育訓練の受講費用が一部支給される |
| 学校や病院の奨学金 | 学校や病院が貸与・支給する奨学金で、対象者や支援内容は施設ごとに異なる |
対象となる条件や支援内容は制度によって異なり、中には返済不要で支給されるものもあります。
興味のある支援制度があれば、条件に当てはまるかチェックしてみると良いでしょう。
助産師は一般的な資格に比べて、取得ハードルが高いのが特徴です。
看護師から助産師を目指す際の注意点として、下記が挙げられます。
それぞれの注意点を詳しく紹介するので確認してみましょう。
助産師学校の授業は朝から夕方までスケジュールが組まれており、昼間通学しなければなりません。
また、授業以外にも課題をこなさなければならないため、帰宅後や休日後も勉強します。
一部夜間制の学校もあるものの、助産師学校では全日制が基本です。
プライベートを楽しんだり、アルバイトをしたりする時間の余裕がなかなか持てないでしょう。
助産師になるには、病院や助産院でオンコール当番制の臨地実習を修了する必要があります。
妊娠期・分娩期・産褥期・新生児期における助産師の役割を学ぶためです。
特に正常分娩ではいつ陣痛が来るか分からないので、いつ呼び出されても良いように待機します。
正常分娩を10例ほど学ばなければならず、予定どおりに実習が進まないことも少なくありません。
助産師の国家資格が通信講座で取得できません。
助産師学校や大学では、座学以外にも実習もカリキュラムに組み込まれています。
居住エリアに助産師学校や大学がない場合、遠方まで通うか、転居する必要があるでしょう。
准看護師から助産師を目指すには、まず看護師国家資格を取得します。
准看護師が看護師国家資格を取得する場合、下記の3つのルートに分けられるでしょう。
| 准看護師の実務経験 | ・准看護師が看護師国家資格を取得するルート |
| 7年以上 | ・通信制の学校で看護師養成の2年課程を修了する |
| 7年以下 | ・全日制の学校で看護師養成の2年課程を修了する ・定時制の学校で看護師養成の3年課程を修了する |
一定期間以上の実務経験があれば、通信制の学校で看護師国家資格の取得を目指すことができます。
助産師を目指して教育機関に通うのに、必ずしも仕事を辞める必要はありません。
働きながら教育機関に通い、助産師を目指すことも可能です。
ここでは、働きながら看護師から助産師を目指す方法を紹介するのでチェックしてみましょう。
助産師学校では9時から18時ごろまで講義があるので、19時以降であればバイトのスケジュールを入れやすいです。
ただし、翌日も授業で休めないため、朝まで長時間働き続けるのは現実的ではありません。
翌日に支障をきたさないように、勤務時間をうまく調整しながら、授業で出された課題もこなす必要があります。
また、土日祝日は学校が休みとなるため、休日を活用してアルバイトをするのも選択肢の一つです。
「勉強に集中したいのでアルバイトは避けたい」という看護師は、資格取得支援制度のある病院で働くのがおすすめです。
通学期間中は出張として扱われて月給が支給されたり、学費を負担してもらえたりと、さまざまなサポートが受けられます。
条件として資格取得後の継続勤務が求められることもあるものの、経済面を気にせずに資格取得に打ち込めるのはうれしいポイントです。
「助産師になる前に看護師としてのキャリアも積んでおきたい」という方は少なくありません。
助産師を目指したい看護師におすすめの職場は下記のとおりです。
助産師として活かせる知識やスキルも併せて紹介するので確認してみましょう。
総合病院の産婦人科病棟では、帝王切開や無痛分娩、ハイリスク妊婦の分娩など、難しい症例が多いです。
また、オペ目的で入院してくる婦人科疾患の患者様もおり、オペ後の看護やケアも高められます。
産婦人科病棟では実際にどのような分娩を取り扱うのか学びながら働くことができるでしょう。
NICUやGCU病棟に入院しているのは、早産や低体重、先天性疾患などを抱える赤ちゃんです。
看護師は赤ちゃんの身の回りの世話や医療的ケアを行うほか、面会に訪れる両親の心のケアを担います。
退院を控えた赤ちゃんの両親に沐浴指導やおむつ交換の指導などを行うこともあるでしょう。
赤ちゃんのケアを重視している看護師が知識・経験を積むのにぴったりの職場です。
不妊治療専門クリニックにおける治療の流れは、タイミング療法から人工授精、体外受精へとステップアップさせていきます。
クリニックによっては先進医療も取り入れており、最新の技術について学ぶことも可能です。
妊娠が判明する喜びの瞬間に立ち会えるのも、不妊治療専門クリニックならではの魅力と言えるでしょう。
「助産師を目指したい」という資格取得へのモチベーションも保ちやすいです。
▼関連記事
「産科は唯一、おめでとうが溢れる場所!」助産師になって知った、仕事内容とやりがい、そして現実
ここでは、看護師から助産師を目指す人によくある質問を紹介します。
助産師は、夜勤手当やオンコール手当、分娩介助手当など、手当てが充実しているため、看護師よりも給料アップが期待できます。
また、経験を積むと、独立して助産院を開業することも可能です。
妊産婦のサポートや、新しい生命が誕生する感動的な瞬間に立ち会えるのは、助産師ならではのやりがいや達成感が得られるでしょう。
助産師は出産の専門的な知識やスキルを備えているため、正常分娩であれば医師の指示がなくても自身の判断で助産介助を行えます。
助産介助とは赤ちゃんを取り上げることだけではありません。
陣痛発来後から出産まで背中をさすったり、立ち会ったりする行為も含まれます。
一方、看護師は妊産婦のサポートは行えるものの、助産行為は認められていません。
看護師から助産師になるには、助産師を養成する教育機関で1年以上学び、助産師国家資格を取得する必要があります。
昼間の通学や病院・助産院での臨地実習が必須であり、通信講座で資格を取得することができません。
また、教育機関によって学費は異なり、60~350万円ほどと幅が広いのが特徴です。
通学に支障のない時間帯に働いたり、資格取得支援制度のある病院に勤務したりすることで、経済的な負担を減らすのに役立つでしょう。
「助産師を目指すために資格取得支援制度が充実した病院に転職したい」という方は、レバウェル看護にご相談ください。
レバウェル看護は看護師一人一人のキャリアパスに合った転職をサポートします。
求人情報は日々更新されているため、理想の求人案件を探しやすいです。
好条件な非公開求人も豊富に取り扱っているので、ぜひ無料登録してみましょう。

記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載