
「看護師の仕事はきつい」と言われる理由の1つである夜勤。
普段であれば寝ている時間に働くため、身体的・精神的な負担がかかってしまいます。
看護師自身の健康を保ち、患者さんの安全を守るためにも、夜勤中に仮眠をとって疲労を軽減することは大切なことです。
この記事では、夜勤中に仮眠をうまくとって疲労を軽減させるためのコツや、仮眠をしっかりとれる職場の例などをご紹介します。
入院や夜間対応をする医療機関や施設では、看護師には夜勤のシフトがつきものです。
夜勤をすると生活リズムが乱れてしまうことがあり、「体力的にきつい」「精神的につらい」と感じる看護師さんもいるのではないでしょうか。
看護師の健康を守るため、日本看護協会の『キャンペーンコラム第16回』では夜勤中に仮眠をとることを推奨しています。
なにより患者さんの安全を第一に業務を進める必要があり、夜勤で休息・仮眠をしっかりとって、業務を滞りなく進められることが大切です。
ここでは、労働基準法に定められた休憩時間や勤務形態ごとの休憩時間の目安を紹介します。
労働基準法(第34条)においては、「使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少くとも45分、8時間を超える場合においては少くとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない」と定められています。
この労働基準法の定めに従いながら、それぞれの医療施設の勤務形態に合わせて、休憩時間に関するルールが決められているのです。
夜勤は勤務形態によって就業時間が異なるので、休憩時間もそれに応じて違ってきます。
勤務形態が2交替制の場合、12時間勤務の夜勤、16時間勤務の夜勤があり、病院によって導入している形態が異なります。
具体的な勤務時間の例としては、「日勤 8:00〜20:30」「夜勤 20:00〜翌8:30」の12時間勤務。そして「日勤 8:00~17:00」「夜勤 16:00〜翌9:00」日勤8時間、夜勤16時間のパターンです。
12時間夜勤の場合は、1時間15分程度の休憩時間が目安になります。
一方、16時間夜勤は長時間の就業時間。このため、日本看護協会の『看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン よくあるご質問(p2) 』では、リスクを減らすためにも2時間以上の休憩時間を確保する努力をするようにと方向性を示しています。
3交替勤務は、日勤、準夜勤、深夜勤の3つのシフトがメインの勤務形態です。
勤務時間の具体例は、「日勤 8:00~16:30」「準夜勤 16:00~24:30」「深夜勤 24:00~8:30」。
全てのシフトが、8時間以内の勤務時間に設定されていることがほとんどです。
このため労働基準法に従い、各勤務帯で45分程度の休憩時間が確保される必要があります。
3交替は深夜勤が終了した朝、帰宅した後に夕方から準夜勤のシフトをこなしたり、日勤後に一旦帰宅し深夜勤に入るなど、2交替に比べ勤務間の時間が短い傾向があります。
勤務内の休憩時間の中で短い時間でも仮眠をとり、身体を休めて、できるだけ疲労をためないようにすることが大切です。
どの勤務帯の仮眠でも睡眠サイクルを意識すると、疲労回復や生体リズムを維持しやすいと言われています。
睡眠サイクルは、心と身体を休めるための深い眠り「ノンレム睡眠」からはじまり、90分程度経過したあとは浅い眠りの「レム睡眠」が現れはじめます。
2交替の16時間夜勤は、休憩時間は2時間程度。睡眠サイクルに合わせて90〜100分程度の睡眠をとれば、レム睡眠で気持ちよく目覚めることが期待できます。
3交替は8時間以内の勤務なので、休憩時間は45分程度。睡眠サイクルにフィットした仮眠をとることは困難です。
このため深い眠りのノンレム睡眠に入る前段階、寝付いてから20〜30分程度でめざめるようにすると、効果的に身体を休められるでしょう。
『労働基準法(第34条)』では、6時間を超える労働時間場合は少なくとも45分の休憩、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を与えることが義務付けられています。
つまり12時感、16時間夜勤の両者とも1時間以上の休憩時間が設けられていれば、適法と判断されるのです。
しかし夜勤をしている看護師さんの中には、業務が忙しくて十分な仮眠がとれていないと感じている人もいるかもしれません。
実際に人員不足のため、休憩時間を返上しなければならないという声も見られます。
もし労働基準法に定めた休憩時間が、十分に確保されていない状況があれば問題と言えるでしょう。
また、「使用者は休憩時間は自由に利用させなければならない」ので、休憩時間中に労働させるなどして、拘束してはいけない点も重要なポイントです。
労働基準法には休憩時間に関する定めはありますが、仮眠時間については定められていません。
ただし日本看護協会の『看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(p27)』では、「疲労回復と明け方の眠気解消」「生体リズムの維持」「生活時間の有効活用」「長期的に夜勤を続けた時の健康影響を防ぐ」など観点から、仮眠をとることを推奨しています。
さらに、仮眠の時間を十分に確保するために、仮眠と休憩時間を別にとる必要性も訴えているのです。
しかし現実的には、休憩時間と別に仮眠時間を確保できている施設は少ないことが予測される。
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仮眠を確保するためには、職場や看護師一人ひとりが対策をたてる必要があります。
職場が取るべき対策は、夜勤の労働環境の見直しと改善です。
休憩時間は労働基準法に準じた時間確保できているか、夜勤のスタッフ配置は適切かなど現状を見直す必要があります。
また休憩中に質の良い仮眠をとれるよう、できるだけ静かな場所で、仮眠スペースが最低限確保されていることも忘れてはなりません。
個人ができる対策としては、休憩時間に業務を持ち込まないよう計画的に担当業務を進める必要があるでしょう。
もし休憩時間、仮眠が取れない夜勤が常態化しているようであれば、夜勤の業務量、実際にとれた休憩時間、スタッフの人数などを記録し、業務改善を組織的に取り組めるようにする必要があります。
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日勤とは違った緊張感のある夜勤。
仮眠が大切と言っても、休憩時間に安心して仮眠をとれないと悩んでいる方もいるでしょう。
とくに夜勤経験の少ない新人看護師さん、新しい部署に異動になったばかりの看護師さんなどは、緊張しがち。
ここからは、休憩時間にうまく仮眠をとれていないと感じる人に、少しでも身体を休めるための過ごし方をご紹介します。
限られた時間の中で仮眠をとるので、睡眠を促せるよう入眠グッズを活用してみましょう。
温まるアイマスクは光を遮断でき、目の周囲を温めることで疲れ目やドライアイへの効果も期待できます。
またアロマは、一時的なリラックス効果を期待でき、入眠を促すのに良いかもしれません。ただし休憩室は他の勤務者も共同で使用するため、アロマをタオルに少量たらして使用するなど配慮しましょう。
深呼吸をすることで副交感神経を刺激し、グッズなしでもリラックス効果を期待できます。
夜勤の仮眠では、寝付けない経験をしたことがあるのではないでしょうか。
休憩時間の残りがわずかとなり、仮眠を諦めてしまうことも。
しかし短時間睡眠でも、疲労回復の効果を期待できるのです。
睡眠サイクルは、深い眠りであるノンレム睡眠は4段階にわかれており、1サイクルは90分程度です。
3、4段階では眠りが深く、このタイミングで起床するのは辛いと感じてしまいます。
このため2段階から3段階に移行する時間、入眠から10〜20分程度の時に起床すると眠気を引きずらずに過ごしやすいのです。
短い時間でも諦めず、効果的な睡眠を取ると少しでも夜勤の疲れを軽減できるでしょう。
実は睡眠は条件付けされやすい行動の1つと言われています。
眠れないのに仮眠場所のベッドやソファーに横になったままで過ごすと、休憩室は眠れない場所と認識されてしまうかもしれないのです。
しかし一方で、身体を横にすることは、肉体的な疲労を和らげる効果も期待できます。
どうしても眠れない場合は、ひとまずベッドやソファーなどに横になってみましょう。
朝までの夜勤業務を安全に遂行するためにも、身体を横にするのは大切な休憩時間の過ごし方の1つです。
休憩時間には軽く食事をとるなど、人によって過ごし方は様々です。
残った時間で仮眠をとると中途半端になってしまい、かえって残りの勤務時間が辛くなると感じる人もいるかもしれません。
一般的には夜勤で仮眠を取ることが推奨されています。
しかし積極的に仮眠をとらなくても、勤務中や夜勤明けからの生活リズムに支障がないと感じる場合は、自分にとっての良い方法で疲労軽減を目指すのが良いでしょう。
いろんな方法を試して、自分に合った仮眠の取り方をするのがおすすめです。
現在勤務している病院の休憩時間や仮眠の確保について疑問を感じたり、よりよい条件の病院もあるのでは、ともやもやした気持ちを持っている方もいるのではないでしょうか?
せっかく転職するなら、より勤務体制が整っている病院、夜勤の休憩時間や仮眠を確保できる職場を探したいものですね。
そんな職場を探すためには、別の病院で仕事をしている知り合いの看護師さんに聞いたり、転職エージェントに登録して情報収集するのがおすすめです。
ここでは、休憩時間や仮眠を取りやすい職場の具体例をご紹介します。
大規模病院では夜勤に配置されている人数が比較的多めなので、休憩時間を確保できるような体制が整っている傾向があります。
施設が大きく、仮眠ができる部屋や寝具など、環境が整っている点もメリットの1つでしょう。
とはいっても、大学病院では急患の受け入れが多く、休憩時間を十分とれない職場・部署があるのも現実です。
大規模病院への転職を検討する場合は、休憩時間が実際にどの程度確保できているのかなど、内情について情報収集をする必要があります。
介護施設やスポーツ整形外科などは、大規模の病院や急性期病棟などと比べ、患者さんの容体が落ち着いていることが多いのが特徴。
大規模病院と違って夜勤は少人数での対応になりがちですが、夜勤中に患者さんが急変することや、急患の受け入れの機会も少ないです。
夜勤の業務自体が、安定している傾向があるので、休憩時間を確保しやすく、仮眠を取りやすい職場と言えるでしょう。
ただし、看護師としてのスキルアップしにくいというデメリットもあるので、自分の職場に求める優先順位を明確にしておくことが大切です。
レバウェル看護の公式サイトでは、勤務形態などの条件を指定して求人をお探しいただけます。
施設との繋がりも深く、病院の細かい内情にも精通したアドバイザーが、夜勤の勤務状況や休憩時間・仮眠を確保できるかなど、具体的な情報も提供しております。
すぐに転職を検討している方だけでなく、「転職に向けて情報収集」の目的でもご利用いただけます。
現在の職場での夜勤の働き方に疑問を持っていたり、より条件が良い職場を探したい方はぜひ登録の上、気軽にご相談ください。
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