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この記事では、気管切開後のネブライザー(メプチン吸引)について解説します。

気管切開後の患者さんのネブライザー(メプチン吸入)についての質問です。
気管切開後で人工鼻と接続して酸素投与をしている患者さんなのですが、喀痰が硬くメプチン吸入の指示が出ました。
経口からメプチン吸入を行っていますが、気管切開部より行った方が良いのでしょうか?酸素投与中なので外して吸入することもできず疑問に思っています。


まず、経口からのネブライザーの実施についてですが、おそらくほとんど効果はないと考えられます。
カフ付きの気管カニューレの場合は、誤嚥予防と人工呼吸器装着中のリークを防ぐことが主な役割のため、カフが膨らんだ状態では気管内と口腔内との空気の交通はほとんどないと考えてよいと思います。ただし、気管カニューレがスピーチタイプもしくはカフ無しの場合には、スピーチカニューレの側孔や気管カニューレと気管の間に隙間があるので、経口からメプチン吸入を実施しても少しであれば気管内に届くかもしれません。
また、メプチンは吸入して気管支に直接作用することで気管支拡張作用を発揮するため、経口からの吸入ではほぼ薬効を発揮できていないと考えられます。
人工鼻が詰まって窒息のリスクがあるため、ネブライザーを実施する時には人工鼻は外しましょう。酸素も中断することはできないと思いますので、その場合はトラキマスクやTピースに交換して酸素投与を継続します。
トラキマスクやTピースで酸素投与をする場合、蛇腹管を使用しますが、酸素と気切カニューレまでの間にTピース(ネブライザー専用のコネクターがある場合もある)をもう一つ挟んでそこにネブライザーのデバイスを装着することで、酸素も中断することなく吸入薬を気管内に届けることができます。
Tピースがない、もしくはTピースに接続できるネブライザーではない場合は、トラキマスクで酸素投与を行いながらマスクの隙間にネブライザーについた蛇腹を細くして差し込む、またはマウスピースを付けた状態で隙間から差し込むなどの工夫が必要となります。この場合は看護師がネブライザーを持っていないと外れてしまう可能性もあるので注意が必要です。
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酸素流量が3L/分以下では低流量システム(人工鼻など)、4L/分以上では高流量システム(トラキマスク、Tピースなど)を接続します。人工鼻は人工気道に沿って接続した場合、患者の呼気が通過するときに水分や熱をとらえ、これを利用して吸気を加温加湿します。
カフ付きの気管カニューレは、誤嚥やリークを防ぐため口腔と気管の空気の交通はほとんどありません。そのため、経口からのネブライザーは効果がほとんどないでしょう。また、人工鼻とネブライザーは併用禁忌です。人工鼻が詰まって窒息する恐れがあるため、必ず人工鼻を外して一時的にトラキマスクやTピースに変更し、酸素投与を継続しながらネブライザーを実施します。
蛇腹管を使用し、気管カニューレと酸素の間にTピースを挟んでネブライザーを接続することで、酸素を中断することなく吸入できます。TピースがないときやTピースに接続できるネブライザーがないときは、トラキマスクを使用して酸素を投与します。ただし、マスクの隙間に細くした蛇腹管を差し込む、マウスピースをつけた状態で差し込むなどの工夫が必要です。
トラキマスクは、正しい位置で装着すればマスクが気管カニューレを塞ぐことはありません。しかし、マスクがずれてしまった場合には気管カニューレを塞いでしまう恐れがあり、呼吸ができなくなる危険性があります。装着時や使用中は十分注意しましょう。
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看護師?イラストレーター。著書に「ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術」「悲しいくらい人に聞けない看護技術」(メディカ出版)
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