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2015年02月24日

「好き」という気持ちを大切に

「好き」という気持ちは
何より大きな力を与えてくれます。

アスリートや職人、アーティストなど、
「好き」をつきつめて、
一流になった人は多くいます。


今回ご紹介するのは、
「新生児ケアが大好き」とおっしゃる
新人看護師Sさんです。

Sさんは看護学校卒業後、
付属の大学病院に就職。
産婦人科を希望しましたが、
NICU配属になりました。
しかし、
NICUの特殊な雰囲気と業務になじめず、
Sさんは半年で退職してしまいました。

それでも新生児ケアがしたいと考え、
Sさんはご自身で、
産婦人科の職場を探しました。
しかし、NICUを半年で退職したことと
産婦人科未経験であることがネックになり、
どこからも断られてしまいました。

困り果てたSさんは、
「どうしても新生児のケアがしたいんです」
とご相談くださったのです。

SさんのNICUの経験内容によっては、
職場探しに活かせるかも知れません。
そこで詳しく、
今までのお仕事内容をお聞きすると
「半年しか勤務してませんから…」と、
Sさんは話したくなさそうなご様子。

「半年だって立派な経験ですよ」と言うと、
Sさんは、ポツリポツリと語り始めました。

Sさんの配属されたNICUは、
ベビーの呼吸や輸液など、
生命に直接関わる機械管理が多く、
新人ナースは先輩の指導を受けながら、
緊張しながらケアをしていました。
急性期のベビーから目が離せないため、
休憩も短時間しか取れないハードな職場でした。

残業が多く、毎月の研修ではレポートが課され、
受け持ち児の勉強にも追われる毎日。
寝ないで勉強しても先輩に「足りない」と言われ、
慢性的な睡眠不足で、
Sさんは追い詰められていきました。

ある夜勤中、
Sさんはケアの不手際を先輩から厳しく注意され、
一度も休憩できませんでした。
もうこれ以上頑張れない、と感じたSさんは、
ついに退職してしまったのです。

「すみません、グチになってしまって」
とSさんはため息をつき、
「NICUから逃げた私に、新生児看護なんて無理かな…」
と、小さな声でおっしゃいました。

私は思わず、
「そんなことないですよ!」
と大きな声で言ってしまいました。

医療現場の労働環境は、
ケアの質に影響すると言われています。
スタッフの疲労はミスを引き起こしやすく、
NICUのように繊細な現場においては、
特に余裕のある体制づくりが重要です。

Sさんが「逃げた」というより、
そもそも労働環境に無理があったのでしょう。
「Sさんの“好き”が活かせる場はありますよ」
とお話すると、
Sさんは少し勇気が湧いたようでした。

そして、市内の産婦人科に1件1件連絡し、
Sさんの経歴と熱意を丁寧にご説明しました。
すると、1つの事業所から
「面接してもいい」という返事がありました。
ベテランスタッフの多い産科クリニックです。
Sさんの不安を和らげるため、
面接にはご同行しました。

面接で志望理由を聞かれると、
Sさんは「新生児が大好きなんです」とおっしゃり、
新生児のケアについての質問にも
はきはきと答えられました。

院長先生は終始ニコニコされ、
「赤ちゃんへの愛情は何より大事です」
と言って下さり、
Sさんの経験と意欲が認められて、
スムーズに内定が決まりました。

入職後、Sさんは、
「大好きな産科なので、仕事も勉強も楽しいです」
とおっしゃり、
次は助産師を目指すと話してくださいました。


厳しすぎる労働環境の中で自信を失い、
医療現場を去られる看護師さんが
多くいらっしゃいます。

けれども「好きだ」
という気持ちを大切にすることで、
自信や情熱を取り戻せる環境を
見つけることもできるのです。

そんな看護師さんたちの職場探しを、
これからも全力でサポートしたいな
と改めて心に思うケースでした。

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