看護師の退職理由の伝え方!職場と面接で説明するときのポイント

2015.3.19

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退職を考えている看護師のなかには、「退職理由を伝えるのが気まずい」「転職先にはどう伝えれば印象が良いのか」と悩む方も多いでしょう。退職理由は、内容によっては上司や転職志望先にマイナスの印象を与えてしまう可能性も。伝え方には十分注意が必要です。
このコラムでは、退職理由の伝え方を解説。ポイントを押さえて、好印象を与える退職理由を述べましょう。円満退職や転職を叶えたい看護師の方は参考にしてください。

看護師が退職するよくある理由

退職理由は人それぞれですが、人間関係や労働環境は特に退職の原因になりやすいようです。ここでは、看護師の退職理由としてよく挙げられるものを紹介します。

人間関係に悩んでいた

人間関係を退職理由に挙げる看護師は少なくありません。
一般的に、看護師は女性中心の職業です。女性はコミュニケーションや同調などを重視し、輪を大切にする傾向があります。しかし、その輪に上手く入れなかったり、外れてしまったりすると、一気に働きにくくなってしまうようです。
上司への相談や、転科・異動などで解決できればベターですが、苦しい状況が打破できない場合は転職を考える看護師がほとんどでしょう。

労働環境が過酷だった

看護師の退職理由には、労働環境への不満も大きな要因として挙げられます。残業や夜勤回数が多いといったつらい状況が続くと、退職を考える人も増えるでしょう。
退職者が出れば、その負担は残った看護師にかかるので、さらに労働環境が悪化するという悪循環が生まれてしまいます。転職する際には、その職場の看護師の定着率を確認するのが賢明です。

体調を壊した

体調を崩して退職を考える看護師もいます。看護師の仕事は体力勝負である上に、気を遣うケアも多いため、看護師自身が心身の調子を崩すことも多いようです。
体調を崩しても、シフトに穴を開けないために無理をして出勤する看護師は少なくありません。そのため、限界を感じた時には、勤務を継続することが難しい状況にまで悪化している恐れも。病院全体、さらには医療業界全体の意識改善が求められていますが、慢性的な看護師不足もあり、完全な解決は難しいのが現状です。

看護師の退職理由の伝え方~職場編~

ここでは、職場での退職理由の伝え方を解説します。内容によっては、上司や同僚との関係を悪化させ、退職日まで気まずくなってしまう恐れも。以下のポイントを押さえ、円満退職につながる伝え方を意識しましょう。

直属の上司に伝える

退職することは、必ず直属の上司に伝えましょう。退職の3ヶ月前を目安に伝えるのがベターといわれています。多くの職場では「退職の◯ヵ月前には申し出る」といった就業規則が設けられているため、少なくとも規則は守りましょう。
上司より先に同僚や先輩に退職の話が伝わってしまうと、後から聞いた上司の気分を害する可能性も。また、退職日の直前に辞めることを伝えるのはマナー違反です。引き継ぎや後任の選出がままならず、職場に大きな迷惑をかけてしまうため、余裕を持って退職を申し出ましょう。

ポジティブに伝える

退職理由はポジティブに伝えるのが重要なポイントの一つです。先述のとおり、人間関係や労働環境の悪さを理由に退職を決める看護師は少なくありません。しかし、ネガティブな理由を伝えてしまうと、職場に対して不平・不満をいわれているように感じ、気分を害してしまう上司もいます。また、「人間関係が悪いなら異動してはどうか?」「労働条件を変えるから残ってほしい」など、引き止められてしまう可能性もあるでしょう。
「キャリアアップのために〇〇科への転職を決めた」「この職場での経験を活かして〇〇職に挑戦する」といったポジティブな退職理由であれば、上司にも背中を押してもらいやすくなります。また、退職の意思を固めているのであれば、しっかりその姿勢を崩さずに話すことも重要です。

体調不良による退職は正直に伝えてOK

退職理由を伝える際は、ポジティブな言い回しを心掛けた方が良い場合もありますが、体調不良による退職は正直に伝えて構いません。曖昧に伝えてしまうと退職を引き止められ、体調の回復に専念できない恐れも。はっきりと退職の意思を伝えましょう。
体調不良のほか、妊娠や出産、配偶者の転勤、留学といった退職理由は正直に伝えても問題ありません。

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看護師の退職理由の伝え方~面接編~

転職志望先での面接で、退職理由を聞かれる可能性もあります。面接を控えている看護師の方は、採用担当者にマイナスの印象を与えないよう、以下のポイントを参考に退職理由を伝えてください。

前職への不満を言わない

面接で退職理由を尋ねられても、前職への不満は述べないようにしましょう。「前職は給料が良くなかった」「人間関係が悪くて働きにくかった」といった不満を述べると、採用担当者に「気に入らないことがあると、この職場もすぐに辞めてしまうのではないか」と思われてしまう可能性があります。多くの採用担当者は、長く活躍してくれる人材を迎えたいと思っているため、少しでも早期退職の懸念を抱かれてしまえば、内定は遠のくでしょう。

キャリアに一貫性を持たせよう

これまでに何度か転職している看護師の場合は、キャリアに一貫性を持たせることを意識しましょう。転職ごとに退職理由がバラバラだと「飽きやすい性格なのではないか」「不満があるとすぐ転職するのではないか」と疑念を持たれてしまう可能性があります。
「1度目の転職は〇〇科を活かすために△△がんセンターへ」「2度目の転職はターミナルケアをより深く学ぶために△△病院へ」「在宅での終末期看護に携わりたく、今回はこの訪問看護ステーションを志望した」というように、これまでのキャリアに一貫性があると、採用担当者も転職・退職理由に納得しやすいでしょう。

志望動機につなげよう

面接では、退職理由を志望動機につなげるように述べると、採用担当者からの印象が良くなります。
たとえば、退職理由が「興味のある〇〇科に携われない職場だったから」であれば、「この地域最大の〇〇科である貴院なら、キャリアアップしながら長く働けると思い志望した」といった志望動機につなげると良いでしょう。志望動機の説得力が増し、就業意欲が伝わりやすくなります。

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看護師が早期退職したときの理由の伝え方

早期退職する看護師の場合、理由の伝え方にはより注意が必要です。早期退職に対し、「忍耐力がなかったのではないか」「入職してすぐトラブルがあったのではないか」といったマイナスイメージを抱く人は少なくありません。反省の気持ちと仕事への意欲があることを示し、ネガティブな印象を払拭しましょう。

他責にしない

早期退職の理由を他責にするのは避けましょう。特に転職志望先の面接では、「他力本願なのではないか」「自分の失敗を受け入れられないのではないか」といった疑念を持たれ、採用が遠のいてしまう可能性があります。なぜ早期退職することになったのか、次はどうすれば長く勤められるかを冷静に振り返り、反省と改善点を素直に伝えるのが賢明です。

仕事への意欲を伝える

早期退職へのマイナスイメージを覆すには、仕事への意欲を十分に伝えることが大切です。先述のとおり、早期退職についての反省点・改善点をしっかり述べたうえで、「転職はこれで最後にする」「次の職場では長く活躍したい」といった就業意欲をはっきり伝えましょう。意欲が感じられないと、「また早期退職を繰り返しそう」とネガティブな印象が強まってしまいます。

看護師の面接で嘘の退職理由を伝えるのは良くない

ネガティブな退職理由を伝えたくないからといって、嘘をつくのは良くありません。嘘をついて取り繕おうとしても、話のつじつまや態度からばれてしまう可能性も十分あり得ます。
嘘をついたことがばれると非常に印象が悪く、特に転職志望先の面接では信用を失って内定が遠のく恐れも。あくまでも、嘘をつくのではなくポジティブな言い方にすることが重要です。伝えにくい理由や他人に話したくないデリケートな理由は、必ずしも詳しく話す必要はありません。その代わり、将来に目を向け、入社意欲や今後のキャリアアップの展望などを伝えましょう。

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看護師の面接での退職理由の伝え方・例文

ここでは、退職理由の伝え方の例を状況別にいくつか紹介します。これから転職志望先での面接を控えている看護師の方は、参考にしてみてください。

退職理由が人間関係の悪さにある場合

私はコミュニケーションをとりながら仕事を進めるのが好きなタイプなのですが、前職は個人主義の風潮が強くもどかしさを感じており、退職を決めました。
回復期病棟である貴院では、看護師はもちろん、医師や介護職、ソーシャルワーカーなど他職種との連携が非常に重要であると伺いました。貴院であれば私のコミュニケーション力を発揮し、理想のキャリアが築けると思い、志望させていただいた次第です。

退職理由が残業の多さにある場合

私は前職で〇〇科での看護スキルをさらに高めたいと感じていました。しかし、残業の多さから自己研鑽の時間が十分に確保できず、今後のキャリアアップに不安を感じたため退職を決意しました。
貴院はこの地域最大の〇〇科であり、また看護師のスキルアップにも大変協力的であると伺いました。まずは一日も早く貴院の戦力になれるよう精進し、さらに〇〇科のプロフェッショナルになるべく知識を深める所存です。

退職理由が体調不良だった場合

前職は、長時間勤務による体調不良が原因で退職しました。退職後はしっかり療養し、問題なく働けるまで回復したので、再就職を希望しています。再就職が実現したら健康管理や業務の効率化に努め、長く働けるように十分注意する所存です。

職場の雰囲気が合わず早期退職した場合

私は〇〇という看護観を持って働いていたのですが、前職の病院では方向性が合致せず早期に退職してしまいました。自己分析や志望先の研究などが足りなかったと反省しています。
今回の転職活動は丁寧に志望先を検討し、貴院の〇〇という理念が自分の看護観に一致すると思い、この度応募させていただきました。今回の転職を最後にし、貴院で末永く活躍する所存です。

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