
地域包括ケア病棟に興味を持ちつつも、仕事が辛いかどうか気になっている看護師さんもいるのではないでしょうか。地域包括ケア病棟では、幅広い疾患の知識が求められるうえ、病院外部の関係者とも連携する機会が多いため、大変さを感じるかもしれません。
この記事では、地域包括ケア病棟で働く看護師の役割や業務内容、仕事のやりがい・辛い点などを解説します。地域包括ケア病棟に向いている看護師の特徴も紹介しているので、転職しようかどうか迷っている方もぜひご覧ください。
地域包括ケア病棟とは、急性期の治療を終えた患者さんのリハビリや退院に向けた調整、在宅で病状が悪化した患者さんのケアなどを行う病棟です。介護をするご家族の負担軽減を目的としたレスパイト入院にも対応しています。
厚生労働省の「回復期入院医療に関する資料(12p)」によると、地域包括ケア病棟の役割は次の3つです。
地域包括ケア病棟は、患者さんが住み慣れた地域でその人らしく生活ができるよう、病院と自宅の橋渡しをする役割を担っています。
地域包括ケア病棟の入院日数は、原則として60日が上限です。患者さんの症状によって退院の調整を早めに行うことが重視されており、入院した日に退院日が決まる場合もあります。
地域包括ケア病棟には、患者さん13名につき1名以上の看護職員を配置する必要があります。また、常勤のリハビリ専門職(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)を1名以上、専任の在宅復帰支援担当者を1名以上配置している点が特徴です。
地域包括ケア病棟が対象とする疾患に制限はありませんが、ご高齢で認知症のある患者さんが多い傾向にあります。
ただし、どんな患者さんを受け入れるかは病院の方針によって大きく異なり、急性期の患者さんが中心の職場もあれば、慢性期の患者さんのリハビリや介護を主に行う職場も。入職を決める前に、病棟の実務をよく知る方から詳しく話を聞くことをおすすめします。
一般病棟は複数の診療科の混合病棟で、病気や怪我の治療・回復を最優先します。回復期・慢性期の患者さんが入院している場合もありますが、急性期の治療が中心です。在院日数は平均18日以内と短い傾向にあります。
一般的な急性期病棟の看護体制は「7:1」または「10:1」なので、患者さんの状況によっては、地域包括ケア病棟の方が忙しくなることもあるでしょう。また、地域包括ケア病棟では1日2単位以上のリハビリを行う必要があるのに対し、一般病棟にはリハビリの要件はありません。
回復期リハビリテーション病棟は、地域包括ケア病棟と以下の点が異なっています
回復期リハビリテーション病棟は、地域包括ケア病棟に比べると役割が限定されているのが特徴です。また、入院している患者さんの疾患が決まっているのも、大きな違いといえます。
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ここでは、地域包括ケア病棟で働く看護師の役割や仕事内容を紹介します。地域包括ケア病棟への転職を考えている方は、参考にしてみてください。
入院時には、オリエンテーションのほか、患者さんの背景やADLに関する情報収集を実施します。患者さんやご家族と、退院後の生活についての話し合いや情報共有を行うのも大切な役割です。
患者さんが退院後に安心して生活できるよう、退院日や目標を決めて療養・リハビリの支援をします。患者さん一人ひとりに合わせた対応を重視しており、一時外泊の提案をしたり、療養の手引きを作成したりすることも。退院に関して患者さんやご家族が不安に思う点を解決していきます。
リハビリ専門職とリハビリの成果や計画を共有するほか、ご家族に対する介助方法の指導も連携して実施します。退院までに自宅で生活できる環境が整うよう、ケアマネジャーに患者さんの状況や必要なケアを伝えておくことも重要な仕事です。多職種のカンファレンスでは、看護師が話し合いの進行や日程調整を担うこともあります。
点滴や注射、褥瘡ケアといった医療処置を実施します。経管栄養や喀痰吸引などが必要な患者さんの対応も業務の1つです。地域包括ケア病棟の看護師に求められる処置スキルは、一般の病棟とそれほど変わらないといえます。
患者さんの食事や排泄、入浴、移動などの介助を看護助手と協力して行います。患者さんが安心できるような会話をしたり、ゆっくり休める環境を整えたりといったメンタル面のサポートも大切です。
地域包括ケア病棟に勤める看護師の1日の例は以下のとおりです。
| 8:00 | 出勤、申し送り、患者さんの情報収集、医師の指示確認 |
| 8:30 | リハビリスタッフとのカンファレンス |
| 9:00 | 患者さんの状態観察・看護ケア、環境整備、リハビリのサポート |
| 12:00 | 昼休憩 |
| 13:00 | 退院調整のカンファレンス |
| 14:00 | 看護ケア、退院指導、環境整備 |
| 16:00 | 看護記録入力、夜勤スタッフへの申し送り |
| 17:00 | 退勤 |
スケジュールは職場や担当する患者さんによって異なります。上の例は目安の一つとして捉えて、地域包括ケア病棟で働くイメージをするのに活用してみてください。
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地域包括ケア病棟の看護師の役割や仕事内容は?メリットやデメリットも解説
「地域包括ケア病棟は辛い」と聞いて、心配になっている看護師さんもいるかもしれません。以下では、地域包括ケア病棟の大変なところやデメリットについて解説します。
疾患の制限がない地域包括ケア病棟で働く際は、幅広い分野の勉強が必要です。ときには、対応したことのない疾患の患者さんを担当することもあります。急性期病棟に空きがないときは、緊急の治療を必要とする患者さんが入院してくることもあるので、迅速な判断・対応が必要です。
地域包括ケア病棟の看護師は、ケアマネジャーや訪問看護師と連絡を取り合って患者さんの在宅復帰に備えます。病院外部の関係者との調整が遅れると、退院日が延びてしまったり、退院日までに患者さんのご自宅のリフォームが間に合わなかったりすることも。患者さんに不利益がないように気を遣うため、大変だと感じる看護師もいるようです。
患者さんのご家族への指導・支援が難しく、悩んでしまうこともあるかもしれません。たとえば、服薬や吸引の指導をしてもうまく伝わらず、施設に入所する方針へ変更する対応が必要になることもあるでしょう。また、なかには在宅復帰に協力的でないご家族や、介護の負担を抱え込み過ぎてしまうご家族もいます。
地域包括ケア病棟には専門の診療科がないため、高度な知識やスキルは身につきにくいといえます。また、症状が落ち着いている患者さんが多いので、急性期病棟に比べると経験できる処置は少なめです。専門的なスキルを身につけたい方には向かないといえます。
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地域包括ケア病棟の仕事には、やりがいやメリットも多数あります。地域包括ケア病棟に対して「仕事が辛いと悩んでいる」「辛いのか気になっている」と感じている方は、以下で詳細を確認していきましょう。
地域包括ケア病棟では、急性期病棟よりも患者さんとじっくり関わる機会が多めです。退院後にその方らしい生活を送るための支援や、病気よりも人を見る看護を実践できる点がやりがいにつながります。
患者さんが退院を楽しみにしていることや、リハビリを頑張っていることが看護師にとって励みになることもあります。明るい表情で退院していく患者さんを見送ったり、感謝の言葉を掛けられたりするのがうれしいという看護師も多いようです。
地域包括ケア病棟は、急性期病棟に比べると緊急対応が少ないため、急な残業は多くない傾向にあります。また、子育て経験のある看護師が活躍している職場が多く、仕事と育児の両立に関して理解を得られやすい環境かもしれません。
地域包括ケア病棟の看護師の仕事内容は介護施設と共通する部分がある一方で、病院勤務になるため、教育体制や給与・手当、福利厚生などはより充実している傾向にあります。介護施設または急性期以外の病院に転職したいと考えている方は、地域包括ケア病棟を検討するのもおすすめです。
以下では、地域包括ケア病棟に向いている看護師の特徴を解説します。地域包括ケア病棟に転職しようかどうか迷っている方は、自身に当てはまるか確認してみてください。
地域包括ケア病棟の看護師は、患者さんの目線で退院後の生活を考えることが必要になります。そのため、患者さんの立場に立ち、思いやりを持ってコミュニケーションを取れる方は活躍できるはずです。また、多くの関係者と連絡を取り合うことが苦にならない方も地域包括ケア病棟に向いているといえます。
地域包括ケア病棟はさまざまな疾患・重症度の患者さんに対応するため、臨床経験の豊富な看護師に向いている職場です。地域包括ケア病棟にはベテラン看護師が配属されるケースが多いようですが、中には、新人看護師を配置して手厚い教育を行っている病院もあります。
在宅復帰やリハビリのサポートに携わりたい看護師は、地域包括ケア病棟の仕事にやりがいを持って働けます。介護分野の知識を業務に活かしたい方や、回復期で幅広く看護経験を積みたい方にもおすすめです。
先述のように、地域包括ケア病棟は急な残業が発生しにくい環境です。看護師として積極的なスキルアップを目指すよりも、家庭を大切にすることを優先したい方は、地域包括ケア病棟が働きやすいと感じるかもしれません。
ここでは、地域包括ケア病棟が辛いのかどうか気になる看護師によくある疑問に対して、Q&A形式で回答します。
地域包括ケア病棟は、急性期病棟に比べると看護師の配置が少ないので、患者さんの状況によっては忙しくなることもあります。多くの専門職と頻繁に連絡を取り合う忙しさもあるでしょう。ただし、急性期病棟よりプライベートと両立しやすい傾向にあるようです。
地域包括ケア病棟への異動が決まり、戸惑っている看護師さんもいるかもしれません。しかし、地域包括ケア病棟で働くと、ケアマネジャーとの連携や退院後を見据えたケアを経験できるので、より広い視野で看護を実践できるようになります。のちに急性期病棟に戻った場合にも、看護の質を上げられるはずです。まずは、異動先の業務に慣れるまで勤務を続けてみることをおすすめします。
地域包括ケア病棟では、急性期の治療を終えた患者さんのリハビリや退院に向けた調整、自宅で病状が悪化した患者さんのケアなどを行っています。地域包括ケア病棟の看護師はさまざまな疾患・重症度の患者さんに対応する必要があり、患者さんのご家族や院外の関係者とも連携するため、仕事が辛いと思うこともあるかもしれません。しかし、患者さんの在宅復帰を見据えたサポートができる点や、仕事と家庭を両立しやすい点は大きなメリットといえます。
地域包括ケア病棟の実態は病院によって異なり、応募前に詳しく知ることは難しい場合もあるでしょう。自分に合った職場を選びたい看護師さんは、看護師に特化した転職エージェント「レバウェル看護」に相談してみませんか?
「レバウェル看護」では、職場訪問や入職後アンケートを実施しており、病棟の忙しさや業務の詳細、人間関係などの内情もお伝えできます。応募の際の職場見学にも対応しているため、ご自分の目で雰囲気を確かめていただけますよ。
現職の仕事が忙しくてなかなか転職活動に時間を掛けられない看護師さんは、LINEやメールでキャリアアドバイザーとやり取りしていただくことも可能です。空いた時間に少しずつ転職活動を進められますので、「レバウェル看護」をぜひご活用ください。
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