
「ケアミックス病院の看護師とは?」と疑問をお持ちの方もいるでしょう。ケアミックス病院とは、一般病棟のほかに複数の病棟を有する病院で、幅広い看護経験を積める点が魅力です。この記事では、ケアミックス病院の仕事内容や働くメリット・デメリットを解説します。理想のキャリアを描くための視点や求人応募のポイントも紹介しますので、ぜひご一読ください。
ケアミックス病院で働く看護師とは、急性期・回復期・慢性期など複数の役割を担う病院でケアを行う医療従事者のことです。複数の病床を持つケアミックス病院で働く看護師は、急性期の治療から在宅復帰支援まで同じ病院で一貫したケアを行えます。
在宅療養に移るタイミングや回復の早さは人によって異なるものです。看護師は医学的知識と看護技術を活かし、急性期から在宅までの過程を幅広くケアし、患者さまをサポートする役割を担います。救命治療の補助やADLの維持・向上、合併症の予防など、多岐にわたるケアを他職種と連携する立場といえるでしょう。
厚生労働省「病院経営管理指標及び中小病院の経営の方向性に関する調査(p.5)」によると、ケアミックス病院とは、「一般病床と療養型病床」または「一般病床と精神病床」など複数の病床を持つ施設を指します。一般的には、「急性期病棟のほかに回復病棟や慢性期病棟(療養型病棟)がある病院」をケアミックス病院と呼ぶようです。
ケアミックス病院で勤務する看護師は、所属する病棟の役割を理解して患者さまの看護にあたることが求められます。ケアミックス病院では、配属先の病棟・診療科によって看護師の役割や仕事内容は異なります。以下の表に、領域別の看護師の役割をまとめました。
| 急性期 | 回復期 | 慢性期 |
| 緊急入院の対応、患者さまの生命維持や全身状態の回復支援 | ADLの回復や自立を目指し、患者さまに合わせた看護の提供 | 患者さまがQOLを維持し、疾患と向き合いながらその人らしく生活できるような支援 |
ケアミックス病院で勤務する看護師は、自分が所属する病棟はどのような役割を担っているのか、看護師に求められることはなにかを把握して業務を行うことが重要です。
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ケアミックス病院は、有する病棟や担う機能がそれぞれ異なります。「急性期病棟」と「慢性期病棟」の組み合わせ以外にも、「回復期リハビリテーション病棟」「緩和ケア病棟」などを備える病院も。以下に、ケアミックス病院の機能を一覧にしました。
ここで挙げたのは一例で、ケアミックス病院はそれぞれ特色を持っています。なかには、介護施設を併設している場合も。1つの病院で幅広い領域をカバーできるのがケアミックス病院の機能です。
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ケアミックス病院と総合病院の大きな違いは、病棟の配置と病床の割合です。ケアミックス病院の病棟配置は、複数の診療科が混合で急性期病棟に入っている場合があります。一方で総合病院は、複数機能の病棟を持っていても診療科ごとに分かれているのが一般的。総合病院は、複数の診療科があることに加えて、救急搬送の対応も行う機能があります。
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ケアミックス病院で働く看護師の仕事内容のメインは病棟業務です。基本的には一般病院と同じように、患者さまのアセスメント・注射や点滴・服薬管理・身の回りのケア・入院や手術、検査出しの対応などを行います。それぞれの領域ごとに業務内容に違いがあるため、確認しましょう。
| 急性期 | 回復期 | 慢性期 |
| ・バイタルチェック、心電図モニター等の医療機器の管理 ・検査や手術前後の処置、オリエンテーション ・点滴ルートやドレーンの管理 | ・自立を促すための日常生活援助(食事や排泄介助) ・他職種と連携してリハビリ支援 | ・皮膚、排泄ケア ・呼吸のケア |
上記の表は、領域別の看護師の仕事内容の一例です。病棟に入院している患者さまの状態・病態が異なるため、行うケアもそれに合わせたものになります。ケアミックス病院へ転職する際には、配属先によって業務内容が違うことに留意しておきましょう。
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レバウェル看護の独自調査(2024年3月)によると、ケアミックス病院で働く看護師の平均月給は32万6,961円、平均ボーナス(年間)は68万3,601円でした。そこから月給×12か月分+ボーナスで計算すると、平均年収はおよそ460万7,133円になります。以下の表で、療養型病院や看護師全体の月給・賞与・年収との比較をまとめました。
| 平均月給 | 平均賞与 | 平均年収 | |
| ケアミックス病院の看護師 | 32万6,961円 | 68万3,601円 | 460万7,133円 |
| 療養型病院 | 28万5,084円 | 60万3,500円 | 402万4,508円 |
| 看護師全体 | 32万9,817円 | 77万4,069円 | 473万1,873円 |
看護師全体で見ると、ケアミックス病院は、平均賞与はやや低い傾向にあるものの、平均年収に大差はありませんでした。一方、療養型病院より月給や年収は高い傾向にあります。ケアミックス病院の給料は、看護師のなかでは平均的な額といえるでしょう。なお、月給やボーナスは、入職したタイミングや転職時期によっても異なります。
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ここでは、ケアミックス病院で看護師が働くメリット・デメリットを解説します。両方の視点からケアミックス病院の看護師を深く理解しましょう。
この項では、看護師がケアミックス病院で働く場合のメリットを紹介します。自分が仕事をするうえで重視したい点と照らし合わせてみてください。
ケアミックス病院では急性期・慢性期・回復期と一貫したケアを行っているため、勤務する看護師は、幅広い看護経験を積めるメリットがあります。「自分に合った現場を見極めたい」「培ったスキルやキャリアを活かしつつ新しい分野に挑戦したい」という方に、ケアミックス病院は向いているでしょう。入院から退院までの看護に一貫して携わることでケアの全体像をつかめ、自分が描くキャリアプランを実現するための足がかりにもなります。
複数の病棟を有するケアミックス病院は、配属先の選択肢が多いのも魅力です。これまでの経歴や持っているスキルに合わせた配属で働ける可能性が高いでしょう。「ほかの領域で看護経験を積みたい」「今の配属が自分に合わない」と感じた際には、同じ病院内で異動が可能なケースも多いため、転職しないで環境を変えられるのがメリットです。
ケアミックス病院の回復期や慢性期は、比較的緩やかに働けて残業も少ない傾向にあります。ライフスタイルに合わせて配属先を考慮してもらえるケースもあるため、プライベートを大切にしたい看護師に向いているでしょう。子育てや介護と仕事を両立させたい人にも働きやすい環境だといえます。
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ケアミックス病院で看護師が働くことには、デメリットとなる点もあります。メリットと合わせて確認し、転職の参考にしましょう。
ケアミックス病院は急性期の患者さまも入院していますが、専門的で難易度の高い治療を行っている病院は少ない傾向にあります。患者さまの身の回りの看護がメインのため、高度なスキルを身につけたい看護師さんにとっては物足りなさを感じることも。専門性の高い医療を学びたい方は、急性期医療に特化した一般病院や特定機能病院が向いているかもしれません。
幅広い経験が積めるケアミックス病院ですが、状況によっては部署異動の希望が通らないこともあります。急性期の経験を積みたいと思っていても、慢性期病棟に配属される場合もあるかもしれません。配属先の希望が通るか否かは病院によって異なるので、面接時に確認しておくことをおすすめします。家庭の事情により夜勤ができず日勤のみを希望する場合は、面接時にしっかりと相談しておくことも大切です。
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ケアミックス病院は、施設によって違いが大きい傾向にあり、場合によってはミスマッチにつながることもあります。病院が有する病床の機能によって、担う役割や特徴が異なることを把握しておきましょう。「一般病棟と療養型病棟」や「急性期病棟と回復期病棟」で病床数にどの程度の差があるかを見ると、病院の特色が分かります。転職する際は、病院の特徴や機能が自分の希望や経験に合うかどうか、見学や面接時にしっかりと確認することが重要です。
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ここでは、ケアミックス病院で理想のキャリアを描くポイントとして「キャリアプラン」「入職難易度や必要なスキル」について解説します。
ケアミックス病院で働く看護師には、以下のようなキャリアプランが考えられるでしょう。
スペシャリストに関心がある方は、認定看護師を取得し、知識を活かした早期介入で重症化を防ぐなどの道があります。マネジメント職への興味・関心は、病院全体の動きを把握してきた経験を活かせるでしょう。スタッフの配置や育成、経営への関心を活かして看護師長や看護部長などに挑戦するのも手です。20代は急性期、30代で回復期、40代で地域包括ケア病棟のリーダーといったように、異なる機能の病床で一貫した専門性をつける選択肢も。個別ケアへの関心が高い方は、訪問看護師への転身といったキャリアも目指す道があるでしょう。
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ケアミック病院への転職難易度は、特別人気が高いわけではなく、病院ごとに異なるといえます。ただし、幅広い病棟を備えたケアミックス病院は、その幅の広さから多くの応募者の希望に合致しやすいので、比較的人気が高い傾向にあるかもしれません。以下のようなスキルや特徴がある人は、転職時にアピールしやすいでしょう。
ケアミックス病院は配属される病床の種類によって必要なスキルが大きく求められるため、異動があっても学び続けられる意欲が必要です。幅広い年代の患者さまとスムーズにコミュニケーションをとれる人もスキルを活かせるでしょう。ケアミックス病棟では、急性期・慢性期・回復期といった病床の機能に合わせ、幅広い年代の患者さまを受け入れます。急性期や慢性期では、幅広い年代の方のケアにあたる一方、回復期では高齢の方と接する機会が比較的多くなります。
看護師がケアミックス病院に転職する際に押さえてほしいポイントを紹介します。
ケアミックス病院はそれぞれに特色があるため、事前に応募先について調べておくことが大切です。複数の病床を持つケアミックス病院の特徴を見極めるには、ホームページにある病院概要の病床数を参考にするのがおすすめです。同じケアミックス病院でも、「一般病床が多いケアミックス病院」と「慢性期病床が多いケアミックス病院」とでは、職場環境や担う機能は大きく異なります。たとえば、以下のような具体的な数値の違いに着目してみましょう。
それぞれ特徴があり、担う役割も異なるケアミックス病院への転職は、応募先選びが難航しやすいと考えられます。スキルや希望条件をエージェントに伝え、自分に合った求人を紹介してもらうのも一つです。
ケアミックス病院に転職する際は、求人を出している施設にどのような科・病床があり、どのような方針なのかを事前に調べることが大切です。転職後、自分の経験やスキルを職場でどう活かしたいかを説明できるようにしましょう。
【例文】
私は現在、急性期病棟にて〇年間勤務しております。急患の患者さまの退院や転院を見守るなかで、回復期間にも携わりたい気持ちが強くなり、転職活動をするに至りました。今後は急性期での経験を活かしながら、急性期と回復期リハビリテーション病棟を備えた貴院で、社会復帰まで支えられる看護師を目指したいと考えております。
上記のように、これまでの経験を活かしつつ、さらなるスキルアップを目指していると伝えると積極性のアピールにつながります。
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ここでは、ケアミックス病院の看護師に向いている人の特徴を紹介します。
ケアミックス病院は複数の機能の病棟があるため、急性期から回復期と、切れ目ない長期的な看護を学べます。同じ病院内で幅広い看護を経験できるので、特定の領域でのスペシャリストよりも、多面的な視点を持つジェネラリストへの関心が高い方に向いているでしょう。「いろいろな領域の看護に挑戦したい」といった看護師は、ケアミックス病院の勤務を視野に入れてみるのも一つです。
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「今は急性期で働く自信はないけど、いずれは急性期で働きたい」という方にも、ケアミックス病院は向いています。慢性期病棟である程度の経験を積んでから、同じ病院の急性期に異動できる可能性があるためです。ケアミックス病院における回復期病棟や慢性期病棟は、患者さまの緊急度が比較的高くないため、臨床経験の浅い方やブランクがある看護師にも働きやすい職場といえます。
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看護師はブランクがあっても復帰できる?復職支援やおすすめの転職先を紹介
ここでは、レバウェル看護でケアミックス病院への転職を成功させた看護師の体験談を紹介します。転職によって変化が生じた事例を、ぜひ今後のキャリア選択にお役立てください。
看護師のMさんは、4年間務めた大学病院の小児心臓外科病棟を、結婚に伴う転居を理由に退職しました。転居後、地域の大学病院の小児外科病棟に就職しますが、慣れない職場環境とバス通勤に疲れて体調を崩し、3ヶ月で退職することに。
自宅に近い場所にある小児科病棟を希望するMさんに、自宅から電車で30分以内の小児専門病院と総合病院を提案しましたが、Mさんは不安そうな様子です。詳しく話を聞いたところ、Mさんが重視したいのは「通勤のしやすさ」と「長く働き続けられること」でした。そこで、小児病棟がある病院ではなく、自宅に近いケアミックス病院を提案することに。
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家庭と仕事を両立したい!今後のライフプランを見据えて選んだ転職先とは
Nさんは、総合病院の外科系病棟とICUで12年、大学病院の内科系病棟で6年働いてこられました。40歳目前のタイミングで、患者さまの入れ替わりが激しく多忙な大学病院の仕事に疲れを感じて退職。転職を機に「思い切って働き方を変えてみたい」とご相談くださいました。
患者さまとじっくり向き合う看護ができる職場という希望条件から、小規模な療養型病院や高齢者施設を紹介。しかし、見学へ行っても働くイメージが持てず、希望に合う職場がなかなか見つかりません。そこでアドバイザーは、希望にマッチしつつ、経験を活かせるケアミックス病院を提案。病棟と訪問看護ステーションが連携して退院後のフォローを行うため、Nさんの思い描く患者さまに向き合える看護が実践できると考えました。
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40歳を目前に理想の看護ができる環境へ!妥協せずに選んだ転職先とは
ここでは、ケアミックス病院に興味や関心を持つ看護師によくある質問をQ&A形式でまとめました。
新人看護師でもケアミックス病院で働けます。「新卒可」や「未経験者可」といった条件で、求人を掲載しているケアミックス病院もあります。総合病院より比較的穏やかに働けて、自分に合う看護領域を模索しながら働けるため、経験が浅い看護師にもおすすめです。新人看護師が応募先を選ぶ際は、新人教育の体制が整っている職場を選ぶと、より安心でしょう。
超高齢社会の現代の日本で、さまざまな領域をカバーできるケアミックス病院の需要は、これからさらに拡大していくと考えられます。1つの病院で急性期から療養・回復期をサポートできるケアミックス病院は、地域を支える医療施設として大きな役割を担うでしょう。詳細は、この記事の「ケアミックス病院で働く看護師とは」もご覧ください。
ケアミックス病院とは、急性期病棟と慢性期病棟など複数の病棟を備えた病院です。病棟の組み合わせには、回復期リハビリテーション病棟や緩和ケア病棟などがあります。ケアミックス病院での看護師の役割は、急性期・回復期・慢性期の各ステージによって変わるので、自身の役割を意識しながらケアすることが重要です。
ケアミックス病院で働くメリットには「急性期・回復期・慢性期で総合的な経験が積める」「配属先が複数ありキャリアの選択肢が広い」「ワーク・ライフ・バランスに合わせて働き方を選びやすい」などが挙げられます。一方、「専門性の高いスキルを身につけにくい傾向にある」「希望しない病棟へ移動する可能性がある」「病床タイプによって特徴が大きく異なる」などがデメリットといえます。
ケアミックス病院に応募する際は、「病床数にも着目して求人特徴を把握する」「特徴を踏まえた志望動機を伝える」といったことが大切です。しかし、「1人ではケアミックス病院が自分のキャリアにとって最適な選択なのか判断できない」「ケアミックス病院に転職を決めた場合、志望動機を1人ではうまく書けない」など、お悩みの人もいるでしょう。
レバウェル看護では、キャリアアドバイザーが希望や関心をヒアリングしながら、キャリアに合う求人をご提案。これまでの経歴や仕事への関心を活かし、履歴書の志望動機や面接のアドバイスをいたします。ケアミックス病院を含め、幅広い求人から条件に合ったものを紹介可能です。 LINEやメールで好きなときに進められるので、この機会にぜひご活用ください。
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