
「スキルアップするにはどんな資格を取得すればいい?」と迷っている小児科看護師は多いのではないでしょうか。
ここでは、小児科看護師のスキルアップに役立つ資格や、資格を取得するメリット、資格取得以外に小児科看護師がキャリアアップする方法などについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえれば、自分のキャリアパスに向いている資格が分かるでしょう。
小児科領域のスキルアップにつながる資格取得を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
小児科看護師として専門性を高めたい場合、子どもの成長・発達や疾患、ご家族支援など、小児看護に関連する資格の取得が役立ちます。
ただし、資格によって対象とする分野や取得難易度は異なるため、現在の仕事内容や将来目指したいキャリアに合わせて選ぶことが大切です。
小児科看護師のスキルアップに役立つ資格として、下記が挙げられます。
それぞれの資格の特徴や受験資格なども併せてお伝えするので、資格取得にお役立てください。
小児アレルギーエデュケーターとは、日本小児臨床アレルギー学会による認定資格です。
医師の診断内容を分かりやすく説明したり、喘息の吸入薬の正しい使用方法、アトピー性皮膚炎のスキンケアの方法などについて学びます。
日本小児臨床アレルギー学会の「2026 年度PAE認定制度 試験実施要項(P3) 」によると、
小児アレルギーエデュケーターの資格要件は下記のとおりです。
また、認定申請するまでの流れは下記に従う必要があります。
アレルギー疾患を持つ子どもを多く担当する小児科外来や病棟で働いている看護師におすすめです。
チャイルド心理カウンセラーは 日本メディカル心理セラピー協会による資格で、胎児期から思春期までの子どもの発達や心理、子どもとの関わり方などについて学べます。
受験資格は特に定められておらず、インターネットから申し込めばいつでも在宅で受験することが可能です。
資格検定試験の内容は、下記の9項目に分かれています。
子どものコミュニケーションスキルを向上したい方や、心理面からも小児を支援できる看護師を目指したい方に向いているでしょう。
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思春期保健相談士は日本家族計画協会によって定められ、思春期の子どもが抱える心身の問題や性に関する悩みなどについて学び、適切な支援につなげるための資格です。
「思春期保健相談士®」のコース1、2、3の全課程を修了することで認定を受けられます。
思春期は身体だけでなく心理面も大きく変化する時期であり、子ども本人が悩みを周囲に相談できないケースも少なくありません。
特に思春期外来や小児科外来などで、年齢の高い子どもやそのご家族への支援を深めたい看護師は取得を検討してみましょう。
ベビーシッター資格は日本能力開発推進協会が定める資格で、合格者には「ベビーシッター」の称号が付与されます。
下記の履修内容を含む指定の講座を受講し、全カリキュラムを修了することで受験資格が得られるでしょう。
医療機関での看護とは異なる「子どもの生活を支える視点」を身につけるのに役立ち、小児看護に加えて保育・育児の知識も身につけたい人におすすめの資格と言えます。
保育士は、子どもの成長や発達、生活習慣などについて幅広く学べる国家資格です。
保育士とは関係のない学科であっても、大学・短大・専門学校を卒業していれば、保育士の国家試験の受験資格を得られるため、独学や通信講座で学んでから受験できます。
全国保育士養成協議会によると、保育士試験は年2回開催され、土日の2日間に分けて下記のスケジュールで筆記試験を受けます。
| 日程 | 試験科目 |
| 1日目 | ・保育の心理学:100点 ・保育原理:100点 ・子ども家庭福祉:100点 ・社会福祉:100点 |
| 2日目 | ・教育原理:50点 ・社会的養護:50点 ・子どもの保健:100点 ・子どもの食と栄養:100点 ・保育実習理論:100点 |
60%以上の正答率で合格となって実技試験を受けることができ、音楽、造形、言語の3科目中2科目から選択します
小児科看護師が保育士の知識を身につけることで、子どもが安心して治療を受けられるような遊びや、発達に合わせたコミュニケーションを取り入れやすくなるでしょう。
助産師は、妊娠・出産の支援だけでなく、産後の母子への保健指導や育児支援なども担う国家資格です。
看護師から助産師になるには、下記のいずれかのルートを選択する必要があります。
| 種類 | 修業年数 | おすすめの人 |
| 助産師養成学校 | 1年 | 最短で助産師として現場に出たい人 |
| 大学/専攻科 | 1年 | 短期間で集中して学びたい人 |
| 大学/3年次編入 | 2年 | 知識を深めたい人や大卒学位も目指したい人 |
| 大学院(修士課程) | 2年 | 研究・キャリアアップや将来の指導職を目指したい人 |
周産期医療や新生児看護に関心がある場合は、助産師資格を取得することでキャリアの選択肢を広げられます。
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PALSプロバイダーは、心停止や呼吸不全など、重篤な状態にある小児への救命処置について学ぶ資格です。
アメリカ心臓協会(AHA)のコースとなり、コース修了者には国際ライセンスカードが付与されます。
日本ACLS協会によると、受講条件は下記のとおりです。
また、PALSプロバイダーコースの受講内容とスケジュールは下記を参考にしましょう。
| 日にち | 受講内容 |
| 1日目 | 1.PALSコースの概要(5分) 2.小児蘇生の科学(10分) 3.小児に対するBLSとスキルテスト(45分) 4.乳児に対するBLSとスキルテスト(30分) 5.チームダイナミクス・CPRコーチ(60分) 6.体系的アプローチ、二次評価(60分) 7.呼吸器系緊急事態の管理&実技(60分) 8.ショックによる緊急事態の管理&実技(60分) 9.不整脈による緊急事態の管理(60分) 10.心拍再開後の管理(15分) |
| 2日目 | 1.ケースシナリオ実習(循環血液減少、下気道、上気道、心静止(PEA)、肺組織、血液分布)(150分) 2.ケースシナリオ実習(SVT(VT pulse+)、VT(pulse-)、閉塞性、心原性、呼吸調節、徐脈)(150分) |
2日目の実技講習の後に筆記試験と実技試験を受け、筆記試験で正解率80%以上取るほか、実技試験で基準以上を満たすことで合格となります。
PALSプロバイダーでは、実践的なシミュレーションを通して、小児の救急対応や急変時の初期対応に必要な知識・技術を身につけられるでしょう
出典
日本ACLS協会「PALSプロバイダーコース」(2026年8月20日参照)
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小児プライマリケア認定看護師は、日本看護協会による認定資格の一つです。
重篤な状態にある小児や医療的ケア児に対する重症化予防や、外来・地域などプライマリケアの場におけるトリアージなどの役割を担います。
認定看護師を取得するには、看護師としての実務研修が通算5年以上あることが求められるほか、指定のカリキュラムを全て修了し、認定試験に合格しなければなりません。
また、日本看護協会の「特定看護分野の実務研修内容の基準(P2)」によると、小児プライマリケア認定看護師の実務研修内容の基準は下記のとおりです。
小児プライマリケア認定看護師の教育基準カリキュラムでは、「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」「呼吸器(長期呼吸療法に係るもの)関連」の2区分の特定行為研修を受けます。
小児科での臨床経験をさらに専門的な看護につなげたい人にとって、小児プライマリケア認定看護師は適した資格と言えるでしょう。
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小児プライマリケア認定看護師になるには?役割や資格取得のメリットも解説
新生児集中ケア認定看護師は、小児プライマリケア認定看護師と同様に日本看護協会による認定資格です。
ハイリスク申請時の急性期における全身管理や、ハイリスク新生児と親へのご家族形成支援、障害なき生育のための個別ケアなどを目指します。
日本看護協会の「特定看護分野の実務研修内容の基準(P2)」によると、新生児集中ケア認定看護師の実務研修内容の基準は下記のとおりです。
小児プライマリケア認定看護師と同様に、「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」「呼吸器(長期呼吸療法に係るもの)関連」の2区分の特定行為研修を受けます。
小児科の中でも特に新生児医療に興味がある看護師や、NICUで専門性を高めたい人におすすめの資格です。
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新生児集中ケア認定看護師になるには?役割や資格取得のポイントを解説
小児看護専門看護師は日本看護協会の認定資格の一つであり、子どもとご家族を対象に、高度な看護実践や相談、教育、調整などを行います。
病気や治療だけでなく、子どもの成長・発達やご家族の状況まで幅広く捉え、より専門性の高い看護の実践を目指します。
日本看護協会によると、専門看護師認定を申請する場合、下記の項目を全て満たさなければなりません。
| 要件の種類 | 詳細 |
| A.免許要件 | 日本国の看護師免許を有すること |
| B.教育要件 | 看護系大学大学院修士課程、もしくは関連領域の大学院修士課程を修了していること |
| C.実務研修要件 | 専門看護師としての必要な実務研修があること 1.看護師の資格取得後、実務研修が通算5年以上であること、そのうち通算3年以上は専門看護分野の実務研修をしていること 2.次の各項に定める専門看護分野の実務研修をしていること a.実践:個人、家族及び集団に対する直接的な看護実践 b.相談:看護職を含むケア提供者に対するコンサルテーション c.調整:必要なケアが円滑に行われるための、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーション d.倫理調整:個人、家族及び集団の権利を守るための、倫理的な問題や葛藤の解決をはかる倫理調整 e.教育:ケアを向上させるための、看護者に対する研修会、研究指導及び講演会等での活動を含む多様な教育的機能 f.研究:専門知識及び技術の向上並びに開発をはかるための実践の場における研究活動 3.現在、常勤、非常勤勤務を問わず看護実践を行っていることが望ましい |
要件を満たした者は指定の教育機関でカリキュラムを修了することで、認定審査を受けられます。
他の資格に比べて受講ハードルが高いため、長期的に小児看護の専門性を高めたい人は、早い段階から取得までのキャリアパスを考えておくと良いでしょう。
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小児看護専門看護師になるには?必要な条件や資格取得の流れ、費用面を解説
小児科看護師が資格を取得するメリットは、スキルアップだけではありません。
小児科看護師がスキルアップのために資格を取得するメリットは下記のとおりです。
具体的なメリットを紹介するので、どのようなメリットが期待できるのか確認してみましょう。
病院によっては専門性の高い資格に対して資格手当が支給されるため、年収アップが目指せる場合があります。
日本看護協会の「2022年度 専門看護師・認定看護師に対する 評価・処遇に関する調査 報告書(P31,32)」によると、専門看護師・認定看護師の資格手当は下記のとおりです。
| ある | ない | 上がった給与 | |
| 専門看護師 | 34.1% | 65.9% | 14,471円 |
| 認定看護師 | 41.2% | 58.8% | 11,191円 |
必ずしも資格手当が支給され、年収アップが期待できるわけではないものの、およそ半数の職場で平均して11,000~14,000円ほどの給与アップが目指せることが分かります。
資格手当の有無や金額、昇給への反映方法は勤務先によって異なるため、取得前に勤務先の就業規則や給与制度を確認しておくと安心です。
資格を取得して専門性を高めることで、自分が希望する分野や働き方を実現しやすくなる可能性があります。
例えば、小児アレルギーエデュケーターを取得すればアレルギー看護の知識を深められ、新生児集中ケア認定看護師を目指せばNICUなどで専門性を発揮する道が開けるでしょう。
また、病院だけでなく、地域や在宅、保育など、子どもとご家族を支援するさまざまな分野に活躍の場を広げることも可能です。
目指すキャリアや専門性が明確な看護師は、希望する働き方から逆算して資格を選ぶと良いでしょう。
小児看護に関連する資格を取得していると、転職活動において専門的な知識やスキルを持っていることをアピールしやすくなります。
特に、専門性を重視する病院や小児医療に力を入れている施設では、資格や専門分野での経験が評価される傾向にあるでしょう。
ただし、転職では資格だけでなく、これまでの臨床経験や実際の看護実践能力も重視されます。
取得した資格をどのような場面で活かしてきたのかを具体的に説明できるようにしておくと、より効果的にアピールできるでしょう。
小児科看護師が資格を取得するとさまざまなメリットを期待できますが、その一方でいくつか注意したいポイントもあります。
そのため、中には「せっかく資格を取得したのに思っていたのと違った」と感じる方もいます。
ここでは、小児科看護師がスキルアップのための資格を取得する際の注意点を紹介するので、どのような点に気を付ければいいかチェックしてみましょう。
資格を取得するためには、受験料や教材費、講習費などの費用が必要になる場合があります。
また、研修や教育課程を受けるためにまとまった時間を確保しなければならないことも少なくありません。
特に、認定看護師や専門看護師などは、一定期間にわたって教育課程で学ばなければならず、働きながら取得するには計画的な準備が必要です。
勤務先によっては、研修費用の補助や休暇制度など、資格取得を支援する制度を設けているため、必要な費用や勉強時間だけでなく、職場の支援制度についても確認しておきましょう。
資格手当を設けていない医療機関もあり、資格を取得したからといって、必ずしも昇給や年収アップにつながるとは限りません。
また、資格を取得しても、勤務先で専門性を活かせる業務やポジションがなければ、待遇に反映されにくいこともあります。
年収アップを目的とする場合は、資格手当の有無や金額、昇給制度などを確認したうえで、目指したいキャリアに合った資格を取得しましょう。
小児科看護師のキャリアアップは、資格取得だけが方法ではありません。
資格取得以外に小児科看護師がキャリアアップする方法は下記のとおりです。
自分が将来どのような看護師になりたいのか考え、キャリアパスに合った方法を選ぶのにお役立てください。
NICU(新生児集中治療室)やPICU(小児集中治療室)では、高度な看護実践が求められます。
そのため、下記のように一般的な小児病棟とは異なる知識や技術を身につけられるでしょう。
| 種類 | 特徴 |
| NICU | 早産児や低出生体重児など、全身管理が必要な新生児に対して必要な医療・看護を提供する |
| PICU | 重症度の高い小児患者様の全身管理や急変時対応、日常生活援助などを行う |
重症小児看護や新生児看護のスペシャリストを目指したい人に適したキャリアと言えます。
小児専門病院では、さまざまな疾患や発達段階の子どもを対象とするため、一般病院の小児病棟では経験しにくい症例に関わる機会があります。
また、小児救急や周術期看護、慢性疾患、重症心身障害児など、興味のある分野を見つけて専門性を深めやすいです。
小児看護を長期的なキャリアの軸にしたい人は、専門的な環境への転職を検討してみると良いでしょう。
資格を取得しなくても、研修を受講することで小児看護に必要な知識や技術を深められます。
小児の急変対応、救急看護、ご家族支援、発達段階に応じたコミュニケーションなど、自分の課題や興味に合った研修を選ぶことでスキルアップが目指せるでしょう。
例えば、日本小児看護学会 では、「小児看護実践基盤コース」と「医療依存度の高い子どもと家族の看護コース」のオンライン学習ツールを作成し、配信しています。
研修で学んだ内容を日々の看護に取り入れ、実践を振り返ることで、知識を身につけるだけでなく実践力の向上にもつながるでしょう。
小児看護の経験を活かし、看護主任や看護師長などの管理職への昇進を目指すこともキャリアアップの選択肢の一つです。
管理職に昇進すると、自分が患者様に直接ケアを行うだけでなく、スタッフの育成や勤務調整、病棟運営などにも携わります。
また、これまでの現場経験を活かし、小児看護の教育体制やケアの質の向上に関わることも可能です。
「現場で専門性を高めるだけでなく、チーム全体を支える看護師になりたい」という人は、管理職を目指すキャリアも検討してみましょう。
医療的ケアが必要な子どもや慢性疾患を抱える小児が、住み慣れた地域で生活し続けるためには、さまざまなサポートが欠かせません。
そこで、訪問看護では必要な医療・看護を提供するだけでなく、小児の成長・発達やご家族への支援も行い、在宅での療養生活を支えます。
小児科看護師として身につけた知識・スキルや観察力、コミュニケーション能力などは、在宅医療の現場で新たなキャリアを広げるのに役立つでしょう。
ここでは、小児看護師のおすすめのスキルアップの資格についてよくある質問を紹介します。
看護師の部署異動は3~5年ごとに行われることが多く、専門的な知識やスキル、資格を所有していても同じ部署で働き続けられるとは限りません。
そのため、小児科看護師として長期的なキャリアを築きたい方には、小児専門病院への転職がおすすめです。
小児専門病院であれば、仮に院内で部署異動があったとしても、引き続き小児看護に携わることができるため、一貫して小児科看護師としての経験を深められます。
民間資格を始め、准看護師でも取得できる小児科領域の資格はあります。
資格によって受験・認定要件が異なるため、取得を検討する際は各資格の公式情報を確認することが大切です
ただし、認定看護師のように看護師免許を要件とする資格もあるため、専門性の高い資格を取得したい場合、看護師へのキャリアアップも選択肢となるでしょう。
小児科看護師向けの資格には、小児アレルギーエデュケーターやチャイルド心理カウンセラー、PALSプロバイダーなどがあり、取得を通じてスキルアップにつながります。
専門性を高めることは、業務の質向上にとどまらず、年収アップや希望に沿った働き方の実現、転職時の強みになるなど多くのメリットが期待できるでしょう。
ただし、資格取得には費用や時間といったコストがかかる上、必ずしも直接的な昇給に結びつくとは限りません。
特にキャリアアップを目指す際は、専門性を活かせる職場への転職や管理職への昇進なども含め、自分の目標に合った方法を選択することが大切です。
「専門性を高めたいけれど、どの資格を取得すればよいのか分からない」「今の職場ではスキルアップの機会が少ない」という方にレバウェル看護はおすすめです。
レバウェル看護では専任のキャリアアドバイザーが転職をサポートするので、一人一人のキャリアに合った転職先を紹介します。
小児看護に関する資格や研修が充実した病院へ転職すれば、スキルアップを目指せる可能性があります。
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