
「デイサービスに勤める看護師の給料はどれくらい?」と気になる方も多いのではないでしょうか。デイサービスは夜勤のある職場と比較すると収入は低めですが、「家庭と両立しやすい」「プライベートが充実できる」といったメリットもあります。この記事では、デイサービスで働く看護師の平均給料や平均年収、平均時給を解説します。転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
ここではデイサービスで働く看護師の給料事情をデータをもとに紹介します。なお、実際の給与額は、年齢やお住まいの地域、勤務先の給与体系などにより異なる場合があります。あくまでデイサービス看護師の収入の目安をイメージする際の参考としてご覧ください。
厚生労働省の「令和7年度介護事業経営概況調査の概要」をもとに算出したデイサービス看護師の平均月収は約32.1万円です。こちらは賞与を含めた年収をもとに算出した1ヶ月あたりの総支給額で、一般的な税金・保険料(約2割)を差し引いた手取り額の目安は、約25.6万円になります。
| デイサービス看護師の平均月収 | 看護師全体の平均月収 |
| 約32.1万円 | 約36.5万円 |
参照:厚生労働省「令和7年度介護事業経営概況調査の概要(p8)」、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
※デイサービス看護師の平均月収は通所介護の「常勤換算1人当たり給与費の37万7,597円(賞与・各種手当を含む年額から1ヶ月分が算出されたもの)」から勤務先負担の社会保険料等(約1.5割)を控除し計上(千円未満切り捨て)
※看護師全体の平均月収は決まって支給する現金給与額(36万5,900円)の千円未満切り捨てで計上
上記のデイサービスの看護師の平均月収は、看護師全体の平均月収(賞与を除く額面)よりも約4万円低いことが分かります。日勤帯のみの働き方である分、夜勤のある看護師も含めた全体の平均月収と比較すると低くなりやすいのが実情です。
ただし、勤務先の施設の給与体系や評価体制によっては、勤続年数を重ねながら看護師全体の平均月収との差を縮められるケースもあるでしょう。
同資料をもとに算出したデイサービス看護師の平均年収は、約385.2万円です。
| デイサービス看護師の平均年収 | 看護師全体の平均年収 |
| 約385.2万円 | 約525.7万円 |
参照:厚生労働省「令和7年度介護事業経営概況調査の概要(p8)」、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
※デイサービス看護師の平均年収は、算出した平均月収(約32.1万円)の12ヶ月分を千円未満切り捨てで計上。
※看護師全体の平均年収は「決まって支給する現金給与額」の12ヶ月分に「年間賞与その他特別給与額」をあわせて算出し千円未満切り捨てで計上。
平均月収と同様に看護師全体の平均年収と比較すると、約140万円の差があります。
人により仕事に求める条件は異なりますが、長期的な視点で希望に合う収入を得られるかどうかを見極めて職場を選ぶことが大切です。
デイサービス看護師で収入アップを目指したい場合は、後述する「給料が高いデイサービス看護師の求人を選ぶコツ」を参考にしてみてください。
デイサービス看護師が非常勤で働く場合、時給相場は約1,600~1,800円といわれています。以下は、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」による非常勤の看護師全体の平均時給との違いです。
| デイサービス看護師の時給相場 | 看護師全体の平均時給 |
| 約1,600〜1,800円 | 約1,933円 |
参照:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
非常勤で比較すると、デイサービス看護師と看護師全体の時給相場にあまり差はみられません。デイサービス看護師もほかの施設で勤務する看護師と同様に、勤務日数・時間を増やしたり、勤続年数を重ねたりして収入アップを目指せるでしょう。
厚生労働省の「令和7年度介護事業経営概況調査の概要」をもとに各介護施設の看護師の平均収入を算出すると、デイサービス看護師の給料はほかの介護施設に比べると低めであることが分かりました。
| 施設種別 | 看護師の平均月収 | 平均年収 |
| デイサービス(通所介護) | 約32.1万円 | 約385万円 |
| 看護小規模多機能型居宅介護 | 約37.4万円 | 約449万円 |
| デイケア(通所リハビリテーション) | 約38.1万円 | 約457万円 |
| 特別養護老人ホーム | 約38.2万円 | 約459万円 |
| 有料老人ホーム | 約39.2万円 | 約471万円 |
| 介護老人保健施設 | 約42.0万円 | 約503万円 |
参照:厚生労働省「令和7年度介護事業経営概況調査の概要(p1,2,8,9,11,22)」
※平均月収:各施設の「常勤換算1人当たり給与費(賞与・各種手当を含む年額から1ヶ月分が算出されたもの)」をもとに、勤務先負担の社会保険料等(約1.5割)を控除し千円未満切り捨てで計上。
※平均年収:算出した平均月収の12ヶ月分を算出。
「デイケア」は「デイサービス」と同じ通所型ですが、利用者さんの身体機能の維持・向上を目的としたリハビリテーションを実施するサービスであり、専門的な知識・対応が求められる分、給料が高めに設定されている傾向にあります。
また、「通い・訪問・泊まり」の複合型サービスを提供する看護小規模多機能型居宅介護や、入所型の特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・介護老人保健施設は、24時間体制で支援を行うサービスです。夜勤やオンコールありの勤務体制で働く傾向があるため、給料水準が高めに設定されているケースが多いでしょう。
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介護施設の看護師の仕事内容とは?給料やメリット、転職のコツなどを解説
デイサービス看護師の給料がほかの施設で勤務する場合よりも低めになりやすい理由には、勤務体制やサービスの特徴だけでなく、介護報酬の仕組みによる影響もあります。以下でそれぞれの理由を解説するので、デイサービス看護師の給料の構造を知っておきましょう。
デイサービスは通所型のサービスで日勤のみの勤務体系が基本であるため、夜勤手当がある看護師よりも給料が低くなってしまいがちです。
日本看護協会の「2025年病院看護実態調査報告書(p37)」によると、1回あたりの夜勤手当の平均額は3交替で準夜勤4,300円、深夜勤5,211円、2交替で1万1,470円です。さらに、52.0%の職場が深夜時間帯(22時から5時まで)の割増賃金を含む定額の夜勤手当を支給しているため、夜勤のある働き方のほうが給料が高くなりやすいでしょう。
デイサービスはサービスの提供時間が決まっていて定時で退勤しやすい環境のため、残業手当による給料アップは期待しにくい施設です。また、病院や入居型の介護施設のような突発的な急変対応が発生しにくく、一日の利用者さんへの対応の流れが固定化されており、予定通りに業務を進めやすい特徴があります。
人手が少ないために利用者さんを送迎したあとに記録業務をして残業になるケースはあるものの、多くのデイサービスでは病院で勤務するよりも残業は少ないでしょう。
デイサービス看護師の給料が低めなのは、基本給に加算される手当が少ない点も影響しています。2026年の介護報酬改定によりデイサービスで働く看護師も「処遇改善加算手当」の対象となりましたが、原則として介護職員への付与が優先とされています。デイサービスは看護師よりも介護職員のほうが人員配置が多い傾向があるため、事業者側の配分方針によっては看護師の処遇改善手当の割合が少なめになるケースもあるでしょう。
また、病院勤務の場合、感染症病棟や手術室、透析センターなどでは危険手当・特殊勤務手当といった各種手当がつくケースがありますが、デイサービスではそうした環境に対する手当は基本的にありません。資格手当や勤続手当などの個人の実績に対する評価以外で、手当による給料アップを目指すのは難しいでしょう。
デイサービスは介護報酬制度によりサービス料金(単位数)が一律で定められているため、施設の収益の増加による収入アップが難しい施設です。定められたサービスの提供時間や料金の範囲内で運営されているため、業務の内容が直接収益に反映されるわけではありません。
病院では処置や検査などの医療行為による診療報酬が収益の増加につながり、結果として職員の給与へ還元されるケースもありますが、デイサービスは最初から利用料金が決まっているため、高めの給与水準で設定するのが難しい施設も多いでしょう。
デイサービス看護師の基本業務は利用者さんの健康管理ですが、対応する利用者さんの傾向によっては給与水準に差が生じるのが実態です。先述した通常のデイサービスの看護師の平均月収は約32.1万円ですが、同資料をもとに算出した認知症専門のデイサービスの平均月収は約30万円でした。利用者さんの数が少ない小規模運営で看護師の専従配置が必須でない点が給与水準に影響しているようです。
一方で、医療依存度が高い利用者さんが対象の「療養型デイサービス」は、医療行為の実施の機会が多い分、看護師の手厚い配置と高い単位数が設定されており、高待遇な求人が多く見られます。また、看護師が機能訓練指導員を兼務して日常生活動作の訓練を実施する職場も個別機能訓練加算を算定できるため、施設全体の収益増につながり、給料に還元されるケースがあります。
このように、同じデイサービスでも給料に差があるため、職場選びの際は対応する利用者さんの傾向や人員配置などまで丁寧にチェックすることが重要です。
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デイサービスの看護師とは?仕事内容や転職のメリット、求人応募のポイント
デイサービスは基本的に日勤のみで勤務体制が固定されており、突発的な対応が発生しにくい特徴があります。以下で、看護師がデイサービスで働くメリットを解説するので、希望の働き方に合うかイメージしてみてください。
デイサービスは通所型のサービスで、日勤帯のみのシフトで働けます。病院や入居型施設のような夜勤・オンコール勤務がないため、家庭のスケジュールと合わせやすいのが特徴です。
一日の流れが決まっており定時退勤もしやすいため、仕事と私生活のバランスを保ちながら働けるはずです。
デイサービスは基本的に定休日が決まっており、なかには土日祝休みを設けている職場もあります。土日祝の勤務がある病院や入居型施設と異なり週末の予定を立てやすいため、仕事とプライベートのメリハリをつけて働きたい方におすすめの環境です。
デイサービスの利用者さんは状態が安定しており、高度な医療処置や急変対応の場面は発生しにくいのが特徴です。実施する医療行為も指示書に基づくインスリン注射や血糖測定、褥瘡処置などの基本手技が中心となります。
指示のない医療行為は原則実施できないため突発的な対応は基本的になく、落ち着いて働けるでしょう。
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デイサービスの看護師が提供できる医療行為はどこまで?急変時の対応も解説
看護師のデイサービス勤務はメリットがある一方で、収入・キャリア形成の側面に将来的にデメリットを感じる可能性があります。以下の2つのデメリットを確認したうえで、職場選びを検討してみてください。
デイサービスは小規模運営の傾向があり、病院に比べると事業所内の役職者のポストが限られます。そのため、勤続年数を重ねても昇進による大幅な収入アップが見込めないこともめずらしくありません。
主任や看護師長などの昇進が期待できる病院よりも給与の伸び幅に物足りなさを感じる場合もあるでしょう。
デイサービス勤務は、日常的な健康管理が業務の中心となるため、病院のような最先端の医療機器操作や難易度の高い医療処置に触れる機会がほぼありません。状態の安定した利用者さんが多い環境であるため、幅広い疾患・症状の看護や医療行為の手技を磨きたい看護師の方は、スキルアップの機会が少ないと感じる可能性があります。
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デイサービスの看護師を辞めたい6つの理由とは?対処法と転職先の選択肢
デイサービスの求人のなかにも相場よりも給料水準が高めの条件の職場も存在します。ここでは、給料が相場よりも高いデイサービス看護師の求人を選ぶコツを解説するので、職場選びの際の参考にしてみてください。
高待遇の求人を探す際は、給料の額面だけでなく運営母体の規模や福利厚生の内容をチェックすることが大切です。大手企業や医療法人が運営するデイサービスは資本力があり、給料水準が相場より高めに設定されている傾向があります。
また、賞与の支給実績や家族手当・住宅手当などの各種手当が充実しているケースもあり、手取りの収入アップが期待できます。
規模が大きな事業所であれば役職のポストも多く用意されているため、将来的な昇進・昇給のチャンスも広がりやすいでしょう。
医療処置の機会が多い療養型デイサービスや、看護師が機能訓練指導員を兼務して手当を得られる求人を狙うのも高収入を目指すポイントです。「デイサービスの看護師の給料は仕事内容によって差がある?」でも先述したように、これらの施設は給料水準が高めに設定されています。
求人を探す際は、サイトの条件絞り込みで「療養通所介護」「リハビリ特化型」といったキーワードで検索してみるのがポイントです。
ただし、療養型デイサービスは通常のデイサービスに比べて求人数が少ない傾向があるため、期間に余裕を持って探す必要があります。
また、制度上、同時間帯に看護業務と機能訓練指導員業務を兼任することはできません。人手不足の施設では業務に追われて残業が発生する可能性もあるため、人員配置などの職場環境も丁寧に確認しておきましょう。
給与水準が高めの求人を探す際は、都心部エリアに絞ってみるのも一つの方法です。介護報酬は人件費の地域差を調整するため、地域ごとに1単位あたりの単価が定められています。そのため、賃金水準が高い都市部ほど施設全体の収益が高くなり、給料水準も高めになりやすいのが特徴です。
無理なく通勤しやすいかを考慮したうえで、単価が高いエリアの求人にも注目してみるとよいでしょう。
希望の条件に合う求人を探す際は、転職エージェントに相談するのも効果的です。エージェントでは一般に公開されていない「非公開求人」を取り扱っている場合があり、募集枠が少なめな療養型デイサービスの高待遇な求人も見つかりやすくなります。
また、転職エージェントは昇給の可能性や残業の実態、職場の雰囲気など、求人票だけでは分からない内部情報も把握しています。転職エージェントのレバウェル看護では、キャリアアドバイザーが給料面だけでなく適性や働き方の悩みも考慮したうえで、自分に合うデイサービス看護師の求人を探すサポートを行います。効率よく理想の職場を見つけたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ここでは、デイサービスで働く看護師の給料や働き方に関して、よくある質問に回答します。
給与水準が高い求人は、大手企業や医療法人のような運営母体が大きなデイサービスに多い傾向があります。また、医療依存度の高い利用者さんが通う療養型デイサービスや、機能訓練指導員を兼務して資格手当が得られる求人も給料水準が高めになりやすいのが特徴です。
給料水準の高めの求人は、賞与や基本給以外の各種手当も手厚い傾向があるため、求人情報でチェックしてみるとよいでしょう。
必ずしも給料が低くなるとは限りません。給料体系は職場ごとに異なり、施設によっては「経験年数不問」で一律の基本給を設定しているケースもあるためです。
未経験者やブランクのある看護師の方も積極的に採用しているデイサービスの求人も存在するので、経験による給料の差を感じにくい環境で働ける可能性があるでしょう。
病院勤務と比較すると、実施する医療行為は少なめです。デイサービスの利用者さんは状態が落ち着いている傾向があり、インスリン注射や血糖測定、褥瘡ケアなど対応する医療行為の範囲も限定的となります。
また、実施できる医療行為は主治医から事前に指示を受けている内容のみのため、デイサービス看護師の一日の流れも固定的で、スケジュールの見通しが立てやすいのが特徴です。
デイサービスで働く看護師の給料は、夜勤のある病院や入居型の介護施設などに比べると低めの傾向です。より給料水準の高い求人を探すためには、規模の大きい大手企業・医療法人が運営するデイサービスや療養型デイサービス、機能訓練指導員との兼務が可能な職場の求人に注目するのがポイントになります。
ただし、希望の給料額に合う職場が見つかっても、実際の雰囲気や業務の実態といった内情は求人情報だけでは把握しにくく、自分に合う環境か判断するのは容易ではありません。
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