
看護師のなかには、ツアーナースの仕事内容に興味をお持ちの方もいるでしょう。ツアーナースは、学校や企業などのツアーに同行し、参加者が安心してイベントに専念できるようにサポートする仕事です。この記事では、ツアーナースの仕事内容や病院・施設の看護師との違いを解説します。給料相場やメリット、転職時の募集会社を選ぶポイントも紹介するので参考にしてみてください。
ツアーナースとは、学校の修学旅行や旅行会社企画のツアー、企業の社員旅行・課外活動などのイベントに付き添い、参加者の体調管理や急病・ケガの応急対応をする仕事です。医療の専門知識を持ったツアーナースが同行することで、引率者だけでは対応できない問題に対処できます。
また、ツアーナースは「添乗看護師」「旅行添乗ナース」「アテンドナース」と呼ばれる場合も。宿泊を伴わないスポーツ関連の催しやライブなどに同行する「イベントナース」、1~3ヶ月程度のイベントに同行する「トラベルナース」と区別されます。
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病院やクリニック、施設の看護師とツアーナースは、「雇用形態」「勤務時間や環境」などが大きく異なります。双方の違いを確認しないままツアーナースの仕事に応募すると、仕事をする際にギャップを感じる場合があるため確認しておきましょう。
| ツアーナース | 病院やクリニック、施設の看護師 | |
| 雇用形態 | 派遣社員主に単発の仕事 | 無期雇用の正社員有期雇用の契約社員・パートなど |
| 勤務時間 | 案件によって変動宿泊を伴う場合は24時間体制 | 日勤、夜勤、夜勤専従などのシフト準ずる |
| 勤務環境 | 看護師が1~2名 | 看護師を含む多くの医療従事者が在籍 |
ツアーナースは基本的に派遣社員として勤務し、閑散期や繁忙期に合わせて単発の仕事を行います。旅行に添乗するツアーナースは1泊以上の宿泊を伴う案件が多く、宿泊がある場合は業務時間は24時間となります。また、病院や施設には自分以外の看護師や医師、薬剤師などがいますが、ツアーナースの現場では看護師が1~2名までです。
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病棟看護師の仕事内容が診察補助や患者さまのお世話などであるのに対し、ツアーナースはツアー参加者の健康チェックや応急手当がメインです。ここでは、ツアーナースの仕事内容について詳しく解説します。
ツアーナースは、旅行の前にツアー主催者と打ち合わせを行います。打ち合わせは看護師が直接企業や学校などを訪れて行うこともあれば、電話やパソコンを使いオンライン上で行われることもあるでしょう。打ち合わせでは、以下の確認と共有を行います。
上記の項目を含めて気になることがあれば、打ち合わせのときに主催者に確認しておく意識が大切です。
ツアーナースの仕事内容の1つは、ツアー参加者の健康状態をチェックすることです。旅行には体調を崩しやすい人や持病を持つ人などが参加する場合もあるため、ツアーナースは参加者の健康状態に気を配る必要があります。特に高齢の方が多く参加するツアーでは、より細やかなチェックが求められるでしょう。想定されるリスクに備え、定期的な検温や脈拍数の確認、参加者の健康に関する情報収集といった対策をとるのも大切です。
ツアーナースの仕事には、参加者の食事や服薬の管理も含まれます。ツアーナースが行動をともにする参加者には、食物アレルギーや持病により薬の管理が必要な方も。ツアーで訪れる会場と食事内容について事前に打ち合わせをしたり、薬の管理について引率の教員と取り決めをしたりする必要があります。
ツアー参加者が体調不良に陥ったり、ケガをしたりしたときに、医療機関を受診するかどうかの判断もツアーナースが行います。軽い症状は経過観察をしていれば良いこともありますが、場合によってはすぐにでも病院に行かなければならないケースもあるでしょう。病院を受診する際は、ツアーナースが参加者に付き添って行くのが一般的です。医療機関を受診すべきと判断したときは、ツアーの主催者に報告します。ほかの参加者への感染リスクがある場合などは、話し合いのうえ帰宅してもらうことも。
ツアー参加者の応急手当も、ツアーナースの仕事です。日常から離れて普段と異なる環境に行く旅行では、予期せぬ病気やケガが発生する可能性もあります。ツアーナースは、発熱や頭痛、擦り傷が発生したり、季節によって熱中症といった症状に対処するケースが多くあるでしょう。参加者の体調不良やケガが発生したときは、持参した医療用具や薬などを使って症状が悪化しないように対応します。
ツアーナースが行って良い応急手当の範囲は、基本的に一次救命の処置かつ、ファーストエイド(救急隊が来るまでの対応)の範囲とされています。厚生労働省の資料によると、一時救命やファーストエイドには「検温や血圧の測定」「軟膏や湿布の塗布」「点眼薬の点眼」や「熱中症への対応」などが含まれます。
ツアーナースに固定の職場はなく、旅行や課外活動の同行先ごとに働く場所は異なります。案件によっては、国内だけでなく海外旅行に添乗することもあるでしょう。ツアーナースの添乗先の例は以下のとおりです。
ツアーナースは、同行先ごとに発生しやすい病気やケガへの対策をしたり知識を深めたりする必要があります。たとえば、夏の海であれば熱中症、真冬のスキー場であれば捻挫や骨折といったリスクが高まるでしょう。ツアーナースは、あらゆる搭乗先に対応できる幅広い看護知識が求められるのです。
ここでは、小学校の修学旅行に同行するツアーナースの1日のスケジュール例をご紹介します。ツアーナースの仕事に興味のある方は、参考にしてみてください。
| 7時 | 指定の場所に集合生徒の健康チェック救護セットの受け取り乗り物酔いしやすい生徒への酔い止め服用指示 |
| 8時 | 移動エチケット袋の準備生徒の見守り |
| 10時30分 | 目的地に到着具合の悪い生徒の有無を確認学校側の指示に従いながら旅行の行程に参加 |
| 12時 | 昼食アレルギーのある生徒の配膳内容をチェック食前・食後に薬の服用が必要な生徒のチェック |
| 13時 | 移動エチケット袋の準備生徒の見守り目的地に到着後は旅行の行程に参加 |
| 14時30分 | 宿泊先に到着自室や保健室の準備・確認宿泊先に常駐している看護師がいれば顔合わせと申し送り |
| 18時30分 | 夕食アレルギーのある生徒の配膳内容をチェック食前・食後に薬の服用が必要な生徒のチェック |
| 20時 | レクリエーションレクリエーションに参加体調不良の生徒がいれば看護を行う |
| 21時 | 生徒の入浴入浴中に体調不良になった生徒がいないかチェック自室・保健室待機 |
| 21時30分 | 生徒の就寝準備就寝前の生徒の健康チェック眠前薬の服用が必要な生徒に指示 |
| 22時 | 職員会議修学旅行中に体調を崩した生徒について報告 |
| 23時 | 巡回生徒の部屋を巡回具合の悪い生徒がいれば看護 |
| 0時 | 自身の入浴・就寝日報作成自身の入浴を済ませた後に就寝 |
同行している期間中は、怪我や病気の予防をはじめ、体調不良者が過ごす環境の整備をすることも大切です。また、体調不良の参加者が安心して療養し、回復できるよう見守るのもツアーナースの役割といえます。旅行の最終日は、疲労から体調不良者が増える可能性もあるため、参加者の様子をよく観察しておきましょう。
ツアーナースの給料は、日給1万円~1万5千円程度が一般的です。正社員のように月に20~21日分の仕事が必ずあれば、トータルで少なくない給与額といえます。しかし、ツアーナースは基本的に単発の案件しかないため、生活のためにはほかの仕事と掛け持ちしながら働くのが賢明といえるでしょう。
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ツアーナースは、「仕事をしながら旅行ができる」「病院では得られない知識が学べる」「固定された職場の人間関係で悩まなくて済む」といった点が魅力の仕事です。以下で各メリットを解説します。
仕事と旅行を両立できるのは、病棟看護師にはないツアーナース独自のメリットです。交通費と宿泊費はかからないので、プライベートで同じ旅行先に行く場合と比較すると、費用の点でもかなりお得といえます。
看護師という仕事ながら、病院や施設では得られない知識を学べる点も、ツアーナースならではのメリット。ツアーナースは疾患のある方の日常のケアや管理方法、実践的な体調管理についてを学ぶ機会が多いため、病院だけでなく訪問看護ステーションや介護施設などに将来転職する場合にも役立つでしょう。
ツアーナースとして働くメリットの一つが、煩わしい人間関係に悩まされずに済む点です。ツアーナースは、一般的な医療機関や施設での勤務と異なり、少ない人数で勤務します。同行するツアーの規模にもよりますが、基本的に看護師が自分1人だけというケースも少なくありません。職場の人間関係で悩みやすい方には適した働き方といえるでしょう。
楽しそうなイメージがあるツアーナースの仕事ですが、メリットがある反面大変なこともあります。ツアーナースの仕事に就きたいと思っている方は、メリットだけでなくデメリットにも目を向けてから応募するようにしましょう。
ツアーナースは、同行先で責任が重い判断を求められることがあります。「ツアーナースと病院・施設で働く看護師との違い」でも触れたように、基本的にツアーナースは多くても2人までしか同行しないケースが一般的です。ツアーナースの責任が大きく、参加者が大きな体調不良に陥ってしまった場合、自身が下す判断にプレッシャーを感じてしまうケースがあります。
業務を遂行するため、旅行中は自身が体調を崩せないのも大変な一面です。ツアーナースの仕事は早朝から深夜までと業務時間が長く、休憩時間が取れないことも多いのが実情。加えて、同行先の環境によっては体力が消耗することもあるでしょう。当日に体調を崩しても代理を見つけにくく、休んでしまうと主催側や派遣会社に迷惑をかけてしまいます。
ツアーナースになるには、正看護師や准看護師の免許以外に特別な資格は必要ありません。ただし、優遇されやすい経験やスキルには、以下のものがあります。
添乗する旅行によってツアー参加者の年齢層は異なるため、子どもから高齢者まで臨機応変に対応できる知識や準備が求められるでしょう。また、遠足や修学旅行に付き添うツアーナースの場合は、小児科の経験がある人が優遇されるケースがあります。
ツアーナースに向いている人には以下の特徴が挙げられます。
ツアーナースは、さまざまなツアー参加者の体調を把握しなければならないため、コミュニケーション能力は必要不可欠です。また、自分以外に医療従事者がいないため、不測の事態が起きた際に、冷静に対処できる判断力がある人は活躍できるでしょう。依頼主の手配により旅行や研修に同行できるため、仕事とはいえ、旅行が好きな人には魅力的な仕事といえます。
ここでは、ツアーナースになりたい看護師への注意点をご紹介します。ツアーナースの仕事を検討している場合は、以下の側面があることは留意しておきましょう。
ツアーナースの仕事は多くが単発の案件なので、ツアーナースだけで生計を立てていくのは難しいのが実情です。正社員のツアーナース求人はほとんどないことに加えて、閑散期は単発の仕事も少なくなってしまいます。ツアーナースになるのであれば、ほかの看護師の仕事と掛け持ちすることをおすすめします。
初めてツアーナースの仕事をする看護師は、経験者よりも応募できる求人が限られてしまうことがあります。ツアーナースの経験者のみ、看護師としての臨床経験◯年以上といった条件付きの募集もあるため、未経験者はなかなか仕事に就けない可能性があるでしょう。なお、仕事を探す際は、ツアーナースの求人を扱う派遣会社に登録して案件を紹介してもらう方法が一般的です。
ツアーナースの仕事を募集している会社は「転職サイト」「転職エージェント」「ツアーナース専門会社」があります。これらの募集会社を選ぶ際には、以下の点も確認しておきましょう。
マニュアルやスキル研修が充実しているかや、看護師自身が怪我や病気に見舞われた際の補償や保険の内容、交通費の支給があるかを確認してください。また、募集会社が依頼を受けるツアー会社や学校と良好な関係を築けているかもポイントです。関係性が良好であれば、業務に関する連携がスムーズになるため、看護師の働きやすさにもつながるでしょう。
ここでは、ツアーナースに関してよくある質問をご紹介します。
ツアーナースは勤務時間が長かったり、旅行中の看護師が自分1人の状態で神経をすり減らしたりすることもあります。さまざまな旅行先に同行できることが楽しい反面、大変だと感じることもあるでしょう。詳しくは、当記事でご紹介している「ツアーナースとして働く大変さやデメリット」をご覧ください。
ツアーナースは、同行するツアーの場所に合わせ、虫刺され防止や体温調節のしやすさなどを考慮した服装で勤務します。持ち物は自身の私物のほかに、派遣会社や学校や企業などの依頼主が用意した救護バックを持参。救護バックの中身は案件ごとに異なりますが、主に解熱剤や整腸剤などの内服薬や体温計、軟膏や湿布、包帯などです。
学校の修学旅行や企業の社員旅行・課外活動などに付き添うツアーナースの仕事内容は、参加者の体調管理や急病・ケガの応急対応などです。案件ごとに異なる旅行先に同行できるのはツアーナースならではのメリットですが、ほとんどが単発の案件で自身の責任も重いという側面もあるので、応募は病棟看護師との違いを理解したうえで行うようにしましょう。
ツアーナースの求人はあまり多くなく、応募できたとしても必ず採用されるとは限りません。看護師向け転職エージェントのレバウェル看護では、キャリアアドバイザーがツアーナースの求人をはじめ、あなたに合ったお仕事をご紹介します。アドバイザーとのカウンセリングで希望の働き方ややってみたい仕事について詳しくお伺いするので、ツアーナース以外にも適性のある求人や、働き方にマッチする求人を紹介可能です。選択肢を広げることで、より魅力を感じる仕事に巡り会える可能性もあるでしょう。
求人紹介だけでなく、アドバイザーが面接対策や選考のスケジュール調整も行うので、効率良く転職活動を進められます。レバウェル看護のサービスはすべて無料なので、お気軽にお問い合わせください。
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