
看護師のなかには、資格を活かして病院以外の職場で働く方が多くいます。
この記事では、それぞれの職場の特徴を紹介するほか、転職の際の注意点や転職成功のためのポイントなども解説します。
看護師の勤務先というと病院を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、看護師が活躍できる職場は病院以外にも幅広くあり、働き方や仕事内容は勤務先によって異なります。まずは、看護師がどのような場所で働いているのかを見ていきましょう。
厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況(p3)」によると、看護師の就業場所は病院が最も多い一方で、クリニックや介護保険施設、訪問看護ステーションなどにも多くの看護師が勤務しています。構成割合からも病院以外にもさまざまな選択肢があることが分かります。
| 看護師の就業場所 | 構成割合 |
| 病院 | 65.7% |
| クリニック(診療所) | 14.3% |
| 介護保険施設等 | 7.9% |
| 訪問看護ステーション | 6.7% |
| 社会福祉施設 | 2.1% |
| 看護師等学校養成所・研究機関 | 1.2% |
| 市区町村 | 0.6% |
| 事業所 | 0.4% |
| 保健所 | 0.1% |
| 都道府県 | 0.1% |
参照:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況(p3)」
病院は全体の約7割を占めていますが、約3割の看護師は病院以外の職場で働いています。勤務先によって求められる役割や勤務時間、休日などは異なるため、自分が希望する働き方やこれまでの経験に合わせて職場を選ぶことが可能です。
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病院以外の職場は、それぞれの仕事内容や求められる役割が異なります。患者さんと長く関わる職場もあれば、地域や子どもの健康を支える職場もあり、看護師として培った経験を活かせる場面はさまざまです。ここでは、病院以外で働ける代表的な職場を紹介します。
介護施設では、利用者さんの健康管理や服薬管理、医療的ケアなどを担当します。病院のように治療を目的とするのではなく、利用者さんの日常生活を支えながら健康状態の変化を見守ることが主な役割です。利用者さんと長期間関わる機会が多く、一人ひとりの生活に寄り添った看護を実践しやすい職場といえます。
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クリニックでは、診療補助や採血、点滴、検査介助などの外来看護を中心に担当します。病院と比べて日勤のみの職場が多く、規則正しい生活を送りやすい点が特徴です。地域の患者さんが継続して受診するケースも多いため、一人ひとりの健康を長期的に支える役割も担います。
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保育園や幼稚園では、子どもの健康管理や体調不良時の対応、怪我の応急処置、感染症対策などを行います。健康診断の補助や保健だよりの作成、職員への衛生指導を担当することもあります。子どもの成長を見守りながら、安心して園生活を送れる環境づくりを支える仕事です。
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乳児院や児童養護施設では、家庭で生活することが難しい子どもの健康や服薬管理、通院の付き添いなどを担当します。日々の生活を見守りながら、体調の変化だけでなく心身の成長も支える役割があります。子ども一人ひとりと継続的に関わり、安心して生活できる環境を整えることも大切な仕事です。
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障害者支援施設では、利用者さんの健康や服薬管理、喀痰吸引などの医療的ケアを行います。利用者さんが安全に日常生活を送れるよう体調を管理するとともに、生活支援スタッフと連携しながら健康面を支えます。利用者さんの障がい特性に合わせた継続的な看護を提供することも重要な役割です。
地域包括支援センターでは、高齢者やその家族からの相談対応をはじめ、介護予防の支援や地域との連携を行います。健康状態や生活環境を踏まえて必要な支援につなげ、住み慣れた地域で暮らし続けられるようサポートすることが役割です。看護師としての経験を活かしながら、地域全体を支える視点で働けます。
病院以外には、働き方を重視したい方やのんびり働きたい方、高収入を目指したい方など、希望に合わせて選べる職場があります。以下では、希望の働き方別に主な職場をそれぞれ紹介します。
患者さん一人ひとりと落ち着いて関わりたい方や、慌ただしい職場から離れたい方には、比較的業務の流れが安定している職場があります。ここでは、落ち着いた雰囲気でのんびり働きたい看護師にも選ばれている代表的な職場を紹介します。
検診・健診センターでは、採血や身体測定、血圧測定、心電図検査の補助などを担当します。予約制で業務が進むことが多く、急変対応は比較的少ない傾向です。勤務時間も日中が中心のため、規則正しい働き方を希望する看護師からも選ばれやすい職場です。
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献血ルームでは、問診の補助や採血、献血後の体調確認などを担当します。基本的に健康な方を対象とするため、病院のような急性期医療に関わる機会は多くありません。採血の経験を活かしながら、落ち着いた環境で働きたい方に向いている職場です。
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一般企業では、産業看護師として従業員の健康相談や健康診断の運営、ストレスチェックの実施、健康教育などを担当します。企業によって業務内容は異なりますが、社員の健康管理や健康づくりを支える役割が中心となります。土日祝日が休みになる企業も多く、ワーク・ライフ・バランスを重視しやすい働き方です。
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通勤時間を減らしたい方や自宅で働ける仕事を探している方には、看護師の知識や経験を活かせる在宅ワークもあります。ここでは、自宅からでも取り組みやすい仕事を紹介します。
医療系ライターは、看護や医療に関する記事、医療機関のコラム、企業のオウンドメディアの記事などを執筆する仕事です。看護師としての経験を活かしながら、専門的な内容を一般の方にも分かりやすく伝える役割があります。パソコンがあれば自宅で働ける案件も多く、育児や介護と両立しながら働く方もいます。
オンライン健康相談では、チャットやビデオ通話、電話などを通して健康や育児、介護に関する相談に対応します。生活習慣や症状に応じた受診の目安、セルフケアなどの方法を案内し、利用者さんの不安を軽減することが主な役割です。自宅から対応できる求人もあり、看護師としての知識や経験を活かしながら働けます。
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病院以外にも、経験や成果によって高収入を目指せる職場があります。給与体系や手当は勤務先によって異なりますが、収入アップを目指して転職する看護師から選ばれている職場を紹介します。
美容クリニックでは、美容施術の介助やカウンセリング、アフターケアなどの業務が中心です。自由診療が中心のため、病院より給与水準が高い求人も少なくありません。職場によってはインセンティブ制度を導入しており、売上や施術件数に応じて収入が増える場合もあり、接遇力や美容医療に関する知識も求められる職場です。
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訪問看護ステーションでは、利用者さんの自宅を訪問し、医療的ケアや健康・服薬管理、療養上の相談対応などを行います。オンコール手当や緊急訪問手当、訪問件数に応じたインセンティブ手当が支給される職場もあり、経験を積むことで高収入を目指しやすい働き方です。在宅医療の知識や判断力を活かしながら働ける点も特徴といえます。
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公務員看護師は、公立病院や保健所、行政機関などで勤務し、地方公務員または国家公務員として働きます。給与は自治体や行政機関などの給与規定に基づいて支給され、基本給に加えて地域手当や住居手当、扶養手当などが支給されることもあります。昇給や賞与の基準も整備されているため、勤続年数に応じて収入が安定しやすく、長期的なキャリアを築きやすい職場です。
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病院やクリニック以外にも、看護師の資格や経験を活かせる珍しい仕事があります。病院看護師と比較して募集人数は多いとはいえませんが、イベントや旅行、観光施設など、一般的な看護師とは異なる環境で活躍できる点が特徴です。ここでは、病院以外で働ける代表的な仕事を紹介します。
ツアーナース・アテンドナースは、修学旅行や校外学習、スポーツ合宿、社員旅行などに同行し、参加者の健康管理や応急処置を行います。体調不良や怪我への対応に加え、必要に応じて医療機関の受診をサポートすることも仕事の1つです。単発や期間限定の求人も多く、病院勤務と両立しながら経験を積む看護師もいます。
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イベントナースは、スポーツ大会や音楽フェス、地域イベントなどの特定の場所で救護業務を担当します。ツアーナースやアテンドナースと異なり、数時間から1日単位での勤務が多く、宿泊を伴うケースがほとんどありません。会場内で体調不良や怪我をした方の応急処置を行い、必要に応じて救急搬送の判断や医療機関との連携を行います。単発求人が多く、空いた日を活用して働きやすいことも特徴です。
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ホテルやテーマパークでは、利用者さんや従業員の体調不良、怪我への対応を中心に救護業務も仕事です。子どもから高齢者までの応急処置や健康相談、救命指導のほか、必要に応じて救急搬送の手配や医療機関との連携も行います。施設を利用する方が安心して過ごせるよう、健康面から支えるのも重要な役割です。
空港看護師は、空港内のクリニックや救護室に勤務する働き方と、検疫所に勤務する働き方との2種類があります。空港内のクリニックや救護室では、旅行者や空港職員の体調不良、怪我への応急処置などがあります。一方、検疫所では海外から入国する方を対象に、感染症対策や健康状態の確認、検疫業務を行うことが中心です。それぞれ役割は異なりますが、空港という特殊な環境で看護師の経験を活かせるはずです。
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看護師の資格や臨床経験を活かしながら、看護業務とは異なる仕事に携われる職種もあります。医療や企業を支える仕事も多く、患者さんへの直接的なケアとは違った形で経験を発揮できる点が特徴です。ここでは、看護師以外の仕事ができる代表的な職場を紹介します。
治験コーディネーター(CRC)は、新しい医薬品や医療機器の治験が円滑に進むように支援する仕事です。治験に参加する方への説明やスケジュール管理、医師や製薬会社との連絡調整などを担当します。医療機関や治験施設機関で働くことが多く、看護師として培った経験やコミュニケーション力を活かせます。
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医療系企業のコールセンターでは、医療機器や医薬品、健康関連サービスに関する問い合わせに対応します。製品の使い方を案内したり、相談内容を担当部署へ取り次いだりすることが主な業務です。企業で働くため夜勤が少ない求人も多く、看護師としての知識や経験を活かしながら利用者さんをサポートできます。
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臨床開発モニター(CRA)は、製薬会社や開発受託機関(CRO)に所属し、治験が計画どおり適切に実施されているかを確認する専門職です。医療機関を訪問して治験データや症例報告書を確認するほか、治験担当医師や治験コーディネーターと進捗状況を共有し、治験が円滑に進むように支援します。正確な確認作業やスケジュール管理も重要な役割です。
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フィールドナースは、医療機器メーカーや製薬会社に勤務し、医療従事者へ製品の使用方法や管理方法を説明する仕事です。病院やクリニックを訪問して製品導入時のサポートや勉強会を担当することもあります。臨床経験を活かしながら企業で働けることが特徴で、医療現場と企業をつなぐ橋渡し役として活躍できます。
看護学校の教員は、看護学生への講義や演習、実習指導を行い、知識や技術を伝える仕事です。学習面だけでなく、実習中の相談対応や進路指導を担当することもあります。これまでの臨床経験を教育へ活かせる点が特徴で、人材育成に携わりたい看護師に適した職種です。勤務には一定の実務経験や必要な研修・講習の修了が求められる場合があります。
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保健師は、地域住民や企業で働く方の健康づくりを支援する専門職です。健康相談や保健指導、健康診断後のフォロー、生活習慣病の予防活動、家庭訪問などを行い、病気の予防や健康維持をサポートします。保健師として働くには、看護師免許を取得したうえで保健師養成課程を修了し、保健師国家試験に合格する必要があります。
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助産師は、妊娠・出産・産後まで母子を支援する専門職です。妊婦健診の保健指導や分娩介助、産後の母乳育児支援、新生児の健康管理などを担当し、妊娠期から育児まで継続して関わります。正常分娩では助産師が主体となって対応できることも特徴です。助産師として働くには、看護師免許の取得後に助産師国家試験へ合格する必要があります。
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病院以外への転職は、働き方の幅が広がる一方で、給与や仕事内容などが大きく変わる場合もあります。転職後に「思っていた職場と違った」と後悔しないためには、事前に注意点を理解しておくことが大切です。
また、病院以外の職場には多くの魅力がありますが、すべての方に合うとは限りません。仕事内容や待遇、求められる役割を理解したうえで、自分が希望する働き方と合っているかを確認しましょう。主な注意点としては、以下のような例が挙げられます。
これらはすべての職場に当てはまるわけではありませんが、病院との違いとして知っておきたいポイントです。転職先を比較する際は、給与だけでなく仕事内容や職場環境、将来のキャリアも踏まえて検討すると、自分に合った職場を選びやすくなります。
病院以外への転職を成功させるためには「どの職場で働くか」だけでなく、「なぜ転職したいのか」を整理することも大切です。以下では、病院以外の職場に転職する際に役立つポイントを説明します。
病院以外の職場に転職する際は「夜勤のない働き方を希望している」「企業で看護師経験を活かしたい」「利用者さんとじっくり関わりたい」など、転職理由を具体的に整理しておくことが重要です。理由が明確になると、自分に合った職場が選びやすくなるだけでなく、履歴書や面接でも一貫性のある志望動機を伝えられます。
病院以外でも看護師が活躍できる求人では、看護技術だけでなく、その職場で経験をどのように活かせるかが重視されることもあります。履歴書や職務経歴書には臨床経験や強みを具体的にまとめ、応募先に合わせて内容を工夫することが大切です。面接では転職理由や志望動機はもちろん、入職後にどのように貢献したいかも伝えられるよう準備しておきましょう。
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看護師が働ける病院以外の求人は募集人数が少ない場合もあり、自分だけでは希望に合う求人を見つけにくいことがあります。転職エージェントを利用すると、非公開求人を紹介してもらえるケースがあるほか、履歴書の添削や面接対策などのサポートも受けられます。複数の求人を比較しながら、自分に合った職場を探せるのもメリットです。
ここでは、病院以外へ転職したい看護師に関してよくある質問をQ&A形式でまとめています。
病院以外で働いた後でも、病院へ復帰することは可能です。介護施設や訪問看護、企業などで培った経験は、患者さんへの対応力や他職種との連携力として評価される場合があります。一方で、ブランクが長い場合や急性期病院への転職では、最新の看護技術や医療知識が求められることもあるため、復職支援制度の活用や研修制度が整った病院を選ぶと復帰しやすくなるはずです。
看護師の給料は勤務先によって異なります。2024年3月にレバウェル看護が看護師の月給を調査したところ、病棟看護師は32万8,615円、有料老人ホームは34万7,914円、特別養護老人ホームは30万9,000円の結果になりました。月給やボーナスは転職時期や入職タイミングによっても異なりますが、有料老人ホームのように高い給与水準の職場もあれば、職場の種類によっては病棟看護師の月給を下回る場合もあります。夜勤がない職場では手当がつかないため、病院勤務より年収が低くなる傾向があります。
病院以外の看護師求人は、転職サイトや転職エージェント、企業の採用ページなどで探せます。特に企業や行政機関の求人は募集人数が少ないこともあり、公開期間が短いケースもあります。幅広い選択肢から比較したい場合は、転職エージェントを利用すると、非公開求人を紹介してもらえる場合があり、希望条件に合った職場も見つけやすいです。
看護師が活躍できる職場は病院だけでなく、介護施設やクリニック、企業、行政機関など幅広くあります。仕事内容や待遇、求められる経験は職場によって異なるため、希望する働き方や将来のキャリアプランに合わせて選ぶことが大切です。
「1人で求人を探すのは大変」「履歴書や面接に不安がある」とお悩みの方は、レバウェル看護にご相談ください。レバウェル看護では、看護師のキャリアに詳しいキャリアアドバイザーが、履歴書の志望動機の書き方や面接でのアピール方法をアドバイスいたします。自分で探すよりも希望に合った求人を紹介してもらえる可能性も高まりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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