精神科デイケアで働く看護師の役割とは?仕事内容やメリットについて解説

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「精神科デイケアで働いてみたい」「精神科デイケアで働く看護師の仕事内容が気になる!」という看護師の方は多いのではないでしょうか。
ここでは、精神科デイケアで働く看護師の役割・仕事内容や平均給与、メリットなどについて詳しくご紹介していきます。
この記事を最後まで読み終えていただけたら、精神科デイケアが自分に合った職場なのか分かるでしょう。
精神科デイケアの転職に興味がある方はぜひ参考にしてください。

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精神科デイケアとは

精神科デイケアへの転職を検討している方にとって、精神科デイケアや利用者様の特徴は気になるところです。
そこで、精神科デイケアとはどのような施設なのか、以下のとおりに解説していきます。

  • 精神科デイケアの特徴・目的
  • 精神科デイケアの実施場所
  • 精神科デイケアの利用者

精神科デイケアで行われているケアの内容もお伝えするので、確認してみましょう。

精神科デイケアの特徴・目的

精神科デイケアとは、精神科に特化した日帰りのリハビリテーションサービスです。

精神科デイケアでは精神的疾患を抱えている患者様を対象に、日常生活の自立や社会参加、就労を目的としています。
デイケアの目的やプログラム内容、対象者、雰囲気は施設によって異なり、9~15時のおよそ6時間にわたって行われることが多いです。
また、デイケアの利用目的は人それぞれです。
そのため、プログラムの内容は本人の状況や目標に合わせる必要があります。

  • 就労支援や職場復帰(リワーク)に向けたプログラム
  • アルコールや薬物の依存症など疾患別のプログラム

ただし、「精神疾患によって社会生活や日常生活に支障をきたしている方の支援である」という視点は変わりません。
同じ時間帯に定期的に通うことで生活リズムを整え、精神の安定や体力の回復を目指します。

精神科デイケアの実施場所

精神科デイケアの実施場所は以下のとおりです。

  • 精神科病院や精神科のある総合病院
  • 精神科クリニック
  • 保健所
  • 精神保健福祉センター

精神科の病院に併設されていることが多く、地域で生活する精神疾患の患者様が通います。
また、近隣にグループホームから通所しているケースもあるでしょう。

精神科デイケアの利用者

精神科デイケアは、統合失調症、気分障害(うつ病、躁うつ病)、不安障害、アルコール依存症、知的障害といった精神疾患によって、社会参加が難しい方が対象の施設です。
症状が落ち着いており、医師により入院の必要がないと判断された方となります。
「自宅に引きこもりがち」「友人や仲間を作りたい」といったニーズにマッチしているでしょう。
利用頻度は患者様によって異なり、毎日利用する方もいる一方で、隔日で利用する方などもいます。

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精神科デイケアで働く看護師の役割

精神科デイケアでは身体疾患に対する治療や医療的ケアは行われませんが、勤務する看護師には重要な役割があります。
精神科デイケアで働く看護師の役割は以下のとおりです。

  • 患者の症状回復をサポート
  • 患者の社会復帰を支援
  • 多職連携のつなぎ役

どのような役割があるのか確認してみましょう。

患者の症状回復をサポート

精神疾患は短期間で完全に回復するのが難しく、長い期間をかけて薬物療法や行動療法といった治療に取り組んでいきます。
特に、精神科デイケアを利用する患者様は、「人間関係が苦手」「入院するほどではないが就労できるまで回復していない」といった生活上の困難を抱えている方が少なくありません。

しかし、精神科疾患は症状が安定してきても、ささいなきっかけで症状が悪化し、社会復帰を妨げることもあるでしょう。
したがって、精神科デイケアの看護師は、患者様が抱えている困難や悩みの傾聴を行います。
また、症状とうまく付き合っていく方法を一緒に考えたり、提案したりしながら、回復をサポートしていくことも重要な役割です。

患者の社会復帰を支援

精神科デイケアは患者様の社会復帰に向けた、大切なステップの一つです。
しかし、精神科疾患の患者様は生活リズムが乱れているケースが珍しくありません。
生活リズムの乱れは精神科デイケアの遅刻や欠席につながるほか、症状の悪化によって早退が増えやすくなる原因です。
そのため精神科デイケアの看護師は、朝から精神科デイケアに参加するように積極的に声をかけたり、症状のコントロールについて一緒に考えたりしていきます。

多職連携のつなぎ役

精神科デイケアでは、ほかのスタッフとの情報共有や連携が欠かせません。
施設や規模によるものの、精神科医師や作業療法士、精神保健師、看護師、介護職員といった多職種が、それぞれの専門性を活かしながら患者様をサポートします。
特に看護師は、利用者様から生活や疾患について相談を受ける機会が多く、患者様にとって身近な医療従事者です。
チーム一丸となって患者様をサポートしていけるように、患者様と多職種スタッフの橋渡しをするのも精神科デイケア看護師の大切な役割と言えるでしょう。

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精神科デイケアに勤務する看護師の仕事内容

精神科デイケアに勤務する看護師の仕事内容は以下のとおりです。

  • 患者の健康管理
  • 服薬の指導や相談
  • プログラムの見守り・補助
  • 緊急時の対応

仕事中に気を付けたいポイントも併せてお伝えしていくので確認してみましょう。

患者の健康管理

精神科疾患では身体的な症状が現れるケースは少ないですが、不規則な生活によって生活習慣病のリスクが高いです。

日本職業・災害医学会会誌日本骨格筋学会の「生活習慣病とメンタルヘルス(P2,3)」によると、精神疾患は糖尿病や肥満、高血圧と高い関連性があることを指摘しています。
生活習慣病は虚血性心疾患や脳血管障害といった重篤な疾患を引き起こしやすくなるため、生活習慣の改善や健康管理が欠かせません。
そのため、精神科デイケアの看護師はバイタル測定や問診を行い、体調に変化が見られないかしっかり確認する必要があります。

また、精神科デイケアの看護師は身体的な症状だけでなく、精神的な症状にも着目しなければなりません。
特にアルコールや薬物の依存症の患者様は、長年にわたって臓器への負担がかかっている上、症状の再燃に対して不安を感じやすいです。
患者様が抱える不安や悩みを傾聴し、メンタルケアによって精神的な健康を維持・向上を目指していきます。

出典
忽滑谷和孝「生活習慣病とメンタルヘルス」『日本職業・災害医学会会誌』(2023年12月20日参照)

服薬の指導や相談

精神科で処方された薬を服用することに抵抗を感じ、自己判断で服薬を中止してしまう患者様は少なくありません。
そのため、服薬に関して不安を感じていないか、問題なく服薬できているか、しっかり確認しましょう。
もしも服薬を中止していたり、服薬治療を中断したことで精神症状の悪化がみられたりした場合、精神科医師と連携をとります。

また、精神科で処方される薬は、口渇や便秘をはじめとしたさまざまな副作用が現れやすいです。
口渇感から水を多量に飲んでしまったり、副作用による不快感から服用を中断したりといった行動につながることもあります。
副作用の内容や困っていることをヒアリングし、可能であれば医師に薬剤の調整・変更を提案しましょう。

プログラムの見守り・補助

精神科デイケアでは日常的・社会的なスキルの向上や、症状の回復を目指して以下のようなプログラムが行われます。

プログラムのカテゴリー詳細な内容の例
運動やスポーツ・卓球
・バドミントン
・体操
・散歩
・筋トレ
創作や趣味を活かした活動・塗り絵
・書道
・アロマテラピー
・陶芸
・編み物
教養や就労支援に関する活動・パソコン
・英会話
・ペン字
・ビジネスマナー
レクリエーション・カラオケ
・映画鑑賞
・外出
心理教育関係の活動・認知行動療法
・ソーシャルスキルトレーニング
・グループワーク
・心理教育プログラム

基本的に、患者様が興味を持ち、楽しめるプログラムに参加してもらいます。
精神科デイケアの看護師は、プログラムに参加する患者様を見守りながら、必要に応じたサポートをすることが重要です。
また、プログラムを終えた後は、患者様の達成感につながるような声掛けをすることで、患者様の自己肯定感向上が目指せます。
患者様自身がセルフコントロールに努めることで、社会復帰後の症状の再発や悪化を防ぐのに役立つでしょう。

緊急時の対応

精神科デイケアでは精神科医師の配置が義務付けられていますが、「兼務」であることが認められており、専従である必要がありません。
緊急時に駆けつけられるような体制が整っていれば問題ないため、外来業務と兼任しているケースが少なくないでしょう。
そのため、患者様の体調不良や患者様同士のトラブルといった緊急時は、看護師が冷静に対応します。
基本的に精神科デイケアに通う患者様は体調が安定している場合が多いですが、急に体調を崩すケースはゼロではありません。
そのため、患者様の突然の体調不良といった健康上の緊急事態が発生した際は、看護師が率先して行動します。

精神科デイケアに勤務する看護師の給与

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均給与は「344,000円」、平均賞与は「854,600円」であり、平均的な年収はおよそ「4982,600円」となります。
ただし、精神科デイケアは残業が少ないため時間外手当も少ない傾向にあるでしょう。
また、夜勤手当やオンコール手当も支給されないので、平均的な看護師の給与よりも給与は低いと推測できます。

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精神科デイケアで働く看護師のメリット・やりがい

「精神科デイケアで働く看護師にはどのようなメリットがあるの?」と気になっている方は少なくありません。
精神科デイケアで働く看護師のメリット・やりがいは以下のとおりです。

  • 患者の回復を見守ることができる
  • メンタルケアのスキルを磨ける
  • 急変がほとんどない
  • ワークライフバランスを保てる

精神科デイケアで働くとどのようなメリットが期待できるのか確認してみましょう。

患者の回復を見守ることができる

精神科デイケアの患者様は、社会復帰や日常生活の自立といった目標に向かって、日々プログラムに取り組みます。
精神科の疾患は回復までに時間がかかるので、一人一人とじっくり向き合いながら回復をサポートできるでしょう。
患者様が回復して社会復帰や就労といった目標を達成する姿を見届けられるのは、精神科デイケアの看護師ならではのやりがいを感じられる場面の一つです。

メンタルケアのスキルを磨ける

精神科デイケアで働く看護師は、患者様とのコミュニケーションを通じて、症状の変化や生活で生じている困難などを把握します。

ただし、患者様によって看護師に臨む関係性の近さは異なるでしょう。
じっくり話を聞いてほしい患者様もいれば、コミュニケーションが苦手で程よい距離感で関わりたい患者様もいます。
患者様の意思や希望を汲み取りながら、患者様のメンタルケアを行っていくため、メンタルケアのスキルを磨くことができるでしょう。

急変がほとんどない

精神科デイケアでは重篤な身体疾患を抱えた患者様は滅多におらず、急変リスクが極めて少ないです。
急変に対応する場面はほとんどないので、「急変対応に自信がない」「急変が少ない職場で働きたい」という方に適しています。
看護師以外の医療従事者も勤務しているのも安心ポイントです。

ただし、持病が悪化して体調を崩す方はいるので、救急処置や迅速な判断といったスキルは欠かせません。
また、医師への報告や家族への連絡も看護師が担う必要があるでしょう。

ワークライフバランスを保てる

精神科デイケアは患者様の容体は比較的落ち着いていることが多いため、出勤時間より早く出勤し、患者様情報を収集する必要がないです。
また、患者様の利用時間が決まっており、残業はほとんどありません。
定時で退勤しやすいので、ワークライフバランスを重視している方にぴったりです。

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精神科デイケアで働く看護師のデメリット・注意点

精神科デイケアで働くとメリットも多い反面、以下のようにいくつかデメリットもあるので、転職前に把握しておくことが大切です。

  • 身体疾患について学ぶ機会が少ない
  • 対応の難しい患者がいる

先述したメリットと比較して、自分に合った働き方ができる職場なのかチェックしてみましょう。

身体疾患について学ぶ機会が少ない

精神科デイケアは身体疾患を抱える患者様が少ないため、身体疾患について学ぶ機会が少ないです。
特に、これまで精神科以外の診療科目で働いたことがない看護師だと、身体疾患を診る総合病院やクリニックへの転職はややハードルが高くなります。
ただし、精神科の看護について専門性を高められるので、「精神科に携わる看護師として働き続けたい」という希望がある方なら。長く勤めることができるでしょう。

対応の難しい患者がいる

精神科デイケアの患者様の中には、周囲とコミュニケーションを築くのが苦手な方もいます。
スムーズにコミュニケーションを取ることができず、関わり方の難しさに悩んでしまうこともあるでしょう。
しかし、他の患者様やスタッフと関わることで、コミュニケーションに慣れていくことができるでしょう。
何度も顔を合わせていくうちに、少しずつ関係性が深まっていくことが多いです。
対応の難しさを感じても、丁寧なコミュニケーションを続けていくことが大切と言えるでしょう。

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精神科デイケアの看護師についてよくある質問

「精神科デイケアに転職したいけれど、気になることがあるのでためらってしまう」という方は少なくありません。
それぞれの質問に詳しくお答えしていくので、疑問をスッキリ解消させて安心して転職活動に進みましょう。

精神科デイケアの看護師は医療行為をしますか?

「保健師助産師看護師法の第三十七条」によると、看護師は医師の指示に基づいて医療行為を行います。
精神科デイケアでは医師が常駐していないので、点滴や採血といった医療行為は行いません。
ただし、応急処置は看護師の判断で行っても問題ないとされています。
そのため、精神科デイケアで行う医療行為は、「創作活動中にハサミで指先を切った」「体操で足首を痛めた」など応急手当にとどまるでしょう。

精神科デイケアの看護師は何名配置されますか?

精神科デイケアにおける施設規模ごとの人員配置基準は以下のとおりです。

小規模(利用者様30名)・精神科医師:1名(兼務可)
・作業療法士、精神保健福祉士または臨床心理技術者のいずれか:1名(専従)
・看護師:1名(専従)
大規模(利用者様50名)・精神科医師:1名(兼務可)
・作業療法士または経験有の看護師:1名(専従)
・看護師:1名(専従)
・精神保健福祉士または臨床心理技術者:1名(専従)
大規模(利用者様50名)・精神科医師:2名(兼務可)
・作業療法士または経験有の看護師:1名(専従)
・看護師:1名(専従)
・精神保健福祉士または臨床心理技術者:1名(専従)
・精神科医師以外の従事者 :1名(専従)

施設規模によるものの、最低でも看護師を1名以上配置することが義務付けられています。
その日勤務する看護師が自分しかいなかったとしても、作業療法士など他の医療従事者も勤務しているので安心できるでしょう。

まとめ

精神科デイケアの看護師は、日常生活や社会生活にさまざまな支障をきたしている利用者様に対して、サポートを行っていきます。
特に精神科で処方された薬に抵抗を感じる利用者様が多いので、適切に服用できているか、副作用は現れていないかなど、服薬に関する指導・相談は欠かせません。
また、メンタルケアのスキルを磨けるほか、急変リスクが少なく、ワークライフバランスを保ちやすいのも嬉しいポイントです。
利用者様の症状回復を見守り、支援していきたいという方は、精神科デイケアへの転職を検討してみましょう。

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この記事を書いた人
村山 夕梨恵
看護師ライター
看護学校卒業後、公立病院の循環器内科・脳神経内科の混合病棟に配属。特別養護老人ホームやデイサービス・訪問看護の事業所への転職を経験する。 現在はフリーランスの看護師ライター/Webディレクターに転向。看護師転職/美容医療/審美歯科/介護分野に関するコンテンツ作成に従事。
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